
細い路地に伝統的な家が立ち並ぶ

集落の入口にある 「 案内板 」

深い入江の奥に家屋が密集する。

ほとんど人の往来がない路地

その路地に足を踏み入れると、まるで映画のロケ地のようにタイムスリップさせてくれる。
大島村神浦(おおしまむらこうのうら)は、
長崎県平戸市大島村にある重要伝統的建造物群保存地区として選定されている地域である。
平戸島から約15km離れた北方海上にある的山大島 ( あづちおおしま ) は、
室町時代の遣明船寄港地として知られ、江戸時代には平戸藩松浦氏の支配下にあった。
神浦地区の町並みは島の南東部に彎入する神浦湾の奥にあり、
江戸時代前期の寛文年間 ( 1661年 - 1673年 ) に、
当時平戸藩から政務役として大島支配を任されていた井元氏第3代当主義信が鯨組を興し、
当地に捕鯨のための組網工場等を整備したころから発展が始まった。
鯨組は享保年間 ( 1716年 - 1736年 ) に廃業したが、
その後跡地に町家が新たに建築され、現在につながる町並みが形作られていった。
現在まで大きな火災等の災害や戦災等を被ることがなく、
江戸時代当時の港町の情景が現在までよく伝えられていることが評価され、
2008年(平成20年)6月9日に重要伝統的建造物群保存地区として選定されるに至った。