Paseo ウォッチング
『月刊パセオフラメンコ2006年4月号』
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「ウノ、ドス、トレス……」アクセントを強調したメリハリのある、そして重いカウント、コンパスのうねりを感じさせる呼吸。彼女の教える姿は、そのまま、フラメンコ舞踊とはなんであるかを体現していた。彼女のカウントには“屈託”があるのだ。心のうめきがあるのだ。それに呼応して動く身体は、すでにフラメンコの魂を宿した動きになっている。
フラメンコとは、こんなにもドラマチックなものだったのか、そして肉体と精神はこんなにも呼応し合うものなのかと、私はあらためて感じ入った。これまで彼女が語ってくれた言葉が、そのまま身体の動きとなって眼前に飛び込んできたからだ。
[photo by 北澤壯太]
フラメンコの本流をゆくバイラオーラ鬼本由美を描く、西脇美絵子渾身の“ビボコン”からのワンショットだ。
フラメンコとともに生きるアーティストの生きざまを、やはりフラメンコに憑かれたライター、カメラマンたちが全力投入で描く『Vivo Con FLAMENCO』はパセオフラメンコの人気ナンバーワン連載と云っていいだろう。
パセオ最新号を手にした私がまっ先に読むのも、やはりこのビボコンなのだ。内容的にハズれるということはまずない。ガチンコ中のガチンコ読み物なのだ。で、今回のビボコンはそのさらに一枚上をいった。
鬼本由美さんが放つオーラの理由をはじめて私は知った。心強いぞと思った。
それにしても西脇美絵子、よくぞここまで描き切った!
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巨匠濱田滋郎による、えっ?、『痛快!?フラメンコ濱田塾!!』だと。
笑いながらフラメンコを学ぶ連載だぁー?
おいおい編集部、そりゃちょっと無謀すぎやしねーか?
だが、その心配は杞憂に終わったのであった。
誠実な二枚目以外ありえないと思ってた超ベテラン名優が、いきなり三枚目を演じて大当たりを取る。ぴたりそんな感じだ。
知って得することは確実だが勉強するのはかったるい、みたいな内容を爆笑とともにグイグイ読ませる。ときどきスベるがスベるフォームがまた絵になってる。一度ハマると抜けられない中毒性がある。このキラメキは明らかに天性だろう。天然の可能性も捨て切れないぐらいだ。私が無理やりボケるのとは逆なのだ。
だがしかし、先生ぇーほんとはこっちの道だったんじゃないんスかあ?などとは、口が裂けてもゼッタイ云えねーこの俺であった。
よって“社長ファン”よ。「星のフラメンコの曲種は何ですかあ?」みてーな迷惑投稿を編集部宛にじゃんじゃん送るよーに!
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とゆーことで、ときどきPaseoウォッチングをやることにした。最近のパセオフラメンコは、なんだかモノ凄く面白くなってきとる。よって、私の独断偏見でピンと来たものに限り、ここでちょっとランダムにご笑介しようと思うのだ。
その目的はもちろん、部数をあと百万部ばかり伸ばすことにある。たかだか百万部、されど百万部である、ってまた妄想思想かよっ。
尚、アンケートハガキなどをパセオに送る場合は「本誌を買った動機を教えてください」という質問があるはずだから、そこには必ず「社長のブログを見て思わず三冊買っちゃいました!。てへっ」とカワユク記入すべきであることはゆーまでもない。パセオ社内における私の立場(現在窓際の生ゴミ置き場隣)にも、どーかご配慮いただきたいものだ。
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