ブレンド日記

世の中の出来事・木馬での出来事・映画の感想・本の感想・観るスポーツ等々ブレンドして書いてみました。

赤い椿

2010年03月12日 | 四方山話
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 なんとか気まぐれな冬型低気圧もどこかへいったような・・・
それでもまた風は春のものではなく、肌をさすように冷たい。

この時期 どうしても香りのいい沈丁花の花が目立つけど、でも、お向かいの家の庭に咲く、この椿。
ひとつ、ふたつと花が開きはじめると、思わず立ち止まらずにはいられないほどの美しさ。
花びらの重なり具合といい、色といい、形といい、「端正」という言葉がぴったりの、でもどこか艶やかで華やかで。



その美しい花が、一本の枝に数え切れないほど咲いているのである。
満開の今、木全体が重たそうに見えるほど、無数の花が我も我もと咲き誇っている。
正面から、まあるく整った花を見つめると、その華やかさに、椿というより薔薇みたい。華やかで煌びやかで・・でも、その横顔を見ると、どこか物思いにふけっているようでもあり。
花びらのふちが、かすかに茶色くなるかならないかのうちに、潔く、ほろりと落ちる椿。
足元には、ポロリと落ちた椿の花がいっぱい。精一杯咲いて、もう命尽きたよと言うように。
そして辺りには優しーい、香りがただよう・・・

子供のころから匂いに敏感だった私の思い出は、すべて香りと一緒にあるといっても過言ではないと思う。

新聞で読んだのだけど、ある匂いに触れた時、何らかの記憶が突然よみがえる現象を「プルースト効果」というらしい。
嗅覚は視覚、聴覚、などと異なり直接脳の中枢を刺激する。
鼻で感知した匂いの信号は、記憶や情動をつかさどる大脳辺縁系に送られる。「香りの記憶」は長い間失われず、同じ香りをかぐと思い出が一瞬で再現されるのだという。

子供のころ、裏庭にダイダイの木が、そして猫の額ほどの畑に赤紫の「ヒトリムスメ」の咲く家に住んだことがある。
すっぱい果物が苦手な私は果実を食べた記憶はないが、春先に咲く白い花から漂う あまーい香りが本当に好きだった。
今でもこの香りが、漂い始める春先になると、ヒトリムスメの花のある あの借家のころを思い出す。

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雲り時々晴れ  15℃

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2 コメント

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嗅覚、この恐ろしくもの! (▼・ェ・▼)
2010-03-12 12:20:54
嗅覚の薀蓄ありがとうございました。
子供の頃キュウリ一度だけを食ました。世の中にこんなに酷い臭いがあるものなのかと…。爾来、瓜の類は一切ダメで、レストランなど、隣でスイカなんか食べられようものなら、食事の途中でも逃げ出してしまいたいくらいキライなのです。
昔は夏だけのものでしたが、最近はのべつですから1年中悩まされています。ったく!
では、好きな香りはと言われると、これが余り無いのですねぇ。
あ、大事なこと。ニンニクもダメですから韓国には絶対行きません(笑)。
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▼・ェ・▼さん (その)
2010-03-12 19:03:02
キュウリを嫌いな人は案外多いのですが、でも戦後の食糧危機を経験している方には少ないですよ。
だって昔、食べるものがない時畑のキュウリを味噌つけたり、塩つけたりしておやつ代わりに食べてましたもの。

瓜系が嫌いとは、ある意味可哀そう・・
メロンとか、まくわ瓜とか、奈良漬けもおいしいし。
これらを始めて食した時 世の中にこんなおいしいものがあったとは、と目からうろこでした。
寅さんの映画でも、マスクメロン寅さんが数に入ってなくて大騒ぎしてましたし。

今度一度食べて見られたら世界が変わるかもですよ。
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