「誇」-URAWA REDS-
共に…
 



尾花栗毛の小さな馬。
2000mなら滅法強い。
キカン坊で鼻っ柱が強くて。

クセがあるから面白い。

また1頭、思い出の馬が逝ってしまった。
何よりも函館記念かな。
強い強い。
ダービー馬も牝馬2冠馬も一蹴しちゃうんだもの。

引退して種牡馬になって、
生まれた仔たちは2500m以上に真価を発揮する馬ばかり。
大きなレースも条件戦も、どっちもそうだったなぁ。


サッカーボーイ号が死亡


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「雨かぁ」
あちこちに大きな水たまり。
「長居で良かったよね」
屋根付き、陣取る場所も上段メイン寄り。
「この方がいいんだよ」
どうやったら声をより大きく響かせるか。
どうすれば選手たちに響かせることが出来るか。
何よりも大切だったはず。
それが“らしさ”だったのに。

「いつ以来?」
「台風で新幹線遅れた時以来かな」
「階段、キツいね」
降り続ける雨。
「向こうも入ってないねぇ」
水曜日、カップ戦、リーグ戦との兼ね合い。
「あ、来られたの?」
僕の仲間たち、7人と合流。
やはりこの条件は、厳しい。

GK加藤
DF宇賀神・濱田・永田・野田
MF柏木・啓太・セルヒオ・直輝・梅崎
FWランコ
リザーブ山岸・岡本・暢久・小島・青山・高崎・原
スピラ、原口がA代表に招集。マルシオは出場停止。
「坪井は?」
「怪我したらしいよ」
「マゾーラはさすがに…」
「じゃないかな」
水輝がスタメン、岡本と青山がベンチ入り。
ここに来て総動員体制の浦和。
「何でもいい、いい方向に向かてくれれば」

積極的にプレスを掛ける浦和。
慣れないメンバー、上手くパスを回せないC大阪。
全力で戦う。
選手たちの気持ちが伝わる。
「勝とう、勝とうよ」
数じゃない、どれだけ本気の人間がいるかなんだ。

ウメが仕掛ける、柏木がバランスを取る。
2人とも長袖、ピッチから遠いゴール裏。
「どっちがどっちだか、すぐ分かるよね」
直輝がスペースを創る、啓太がスペースを埋める。
「いいね、直輝も啓太も」
また前の試合とは違うサッカー。
「それでもいい、いいんだよ」
自分に言い聞かせる。

直輝のクロス、ネットが揺れる。
「入った!?」
9分、浦和先制0-1。
「誰?ランコ!?」
「オウンゴールだってさ」
決まる時はこんなに簡単に決まるのか。
「畳み掛けろ、行けるぞ」
上がるボルテージ。
屋根に向かって声を張り上げる。

セカンドボールを拾う、
中盤でボールを奪う。
セルヒオが粘る、ランコが張る。
「ウメ!!」
梅崎のシュートはポストに嫌われる。
27分、直輝に警告。
「次、停止か…」
「休ませられるからいいのかな」

危ういパスが繫がる。
「打てるぞ!」
「惜しい!」
直輝のシュートはGKに弾かれる。
「いいね、いい感じだ」
「でもこのまま行くとは思えないんだよね」
長居は荒れる。
記憶の中ではいつもそう。

前半終了、C大阪0-1浦和。

「危な・・・」
後半開始早々、ポストに救われる。
「出て来たか、やっぱり」
プレスを掛けるC大阪。
「このまま終わる訳ないんだよな」
左からセルヒオが上がる。
「そうだ、打っていいんだ」
シュートはGK正面。
「マズい!」
DFの裏を突かれる、順大が飛び出す。
「助かった…」
勝ちたい。
本能に掻き立てられる。
「やられた・・・か」
ポストに跳ね返る、後ろ向きのまま順大がボールを抱える。
「そろそろ手を打った方がいいんじゃないかな」

62分C大阪、播戸in。
「バンちゃんか、出てきやがった」
縦パスを裏に通す。
敵の思惑は明らか、それなのに。
「しっかり、やらせるな!」
何度も何度も狙われる。

「頑張れ、勝つぞ」
野次も溜息もないゴール裏。
みんな、思いは一つ。
「ウメ!!!」
「柏木!!」
ドリブルからクロス、シュートは決まらず。

「あっ」
73分、C大阪同点1-1。
「そう簡単には行かないか」
まだ同点、同点だけど。
(延長は嫌だな)
「ウメ、ウメ、ウメ!」
梅崎、直輝が連動する。
セルが体躯を活かす、柏木が動く。
疲れを見せない選手たち。
「勝たせてやりたい」

78分、啓太out小島in。
「勝て、ってことだな」
ベンチからのメッセージが聞こえる。
播戸をマークする濱田。
「水輝、落ち着いてるな」
野田、ウガが必死に食らい付く。
「頑張れ、やらせるな!」

梅崎が右サイドを駆ける、クロスを上げる。
「やった!!!」
83分、浦和勝ち越し1-2。
「セル?ランコ!?」
綺麗に決まった得点、美しいゴール。
「久しぶりじゃない?」
嬉しい、嬉しくて堪らない。
「さあ、集中しよう!」
84分、ランコout高崎in。
「いいね、いい交代だねぇ」
勝つ、勝つんだ。
頭の中にはその言葉しかない。

「良し、助かった」
C大阪のシュートが枠を外れていく。

アディショナルタイム4分。
「ちょっと長くない?」
主審は吉田氏。
45+2分、直輝out青山in。
「なるほどね」
全員で戦う、思いが伝わる。

「終わった!」
試合終了、C大阪1-2浦和。
「勝った、勝っちゃった…」
苦笑い、苦笑いが止まらない。
「勝っちゃったよ」
過密日程、残留争い。
不安なことばかりなのに、にやけた顔が戻らない。

全ての試合を全力で戦っていることの証。
選手もスタッフも、懸命にやってるんだ。
心強い仲間たちが階下に駆け寄る。
美しい歌が始まる。
信じて戦い続ける仲間がいる。

やってやるぜ。





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