8月6日の講演会に向けて準備を進めていますが、塩見先生からのレジュメが届きました。
もちろんお会いしたこともなく、メールで簡単なやり取りをしただけですが、こちらの思いを組んで下っている内容になるのではと期待しています。
特にはじめの文章には、思わず涙してしまいました。私たちが今計画しようとする意図が簡潔に、しかしきちんとかかれてあったからです。
市民の力だけで、実現できることをやっていきます。
<図書館ともの会・三木>
市民とともに成長する図書館
―いま、図書館の可能性をさぐる―
塩 見 昇(日本図書館協会理事長)
はじめに
近年、利用を伸ばし成長を続けてきた三木の図書館が、移設問題の顕在化で岐路に立っている。図書館とはどのような存在であり、どんな可能性を備えているか、成長する図書館についての豊かなイメージが、市民に、行政に、そして図書館で働く人たち自身にも共有され、それが広がることが、この大事な時期に必要である。「図書館ともの会・三木」の発足は、そうした課題に向けての市民による一つの胎動であろう。
三木図書館の変化
この数年間における三木図書館の変化
―いくつかのデータを通しての考察
貸出冊数
予約件数
何が、どう変わったか
そのことの意味
人口段階別貸出密度上位10%館の図書館像との対比
図書館のはたらきがあることで 【配布資料参照】
「公立図書館の任務と目標」(日図協)から
ALA「図書館活用の12章」から
それはどこまで共有されているか
その逐一を裏付ける具体的な事実の蓄積と周知
図書館の成長
「図書館は成長する有機体」(ランガナタン)
サービスを支える要件
資料 提供できる資料・情報の整備
施設 サービス提供の物的条件
職員 人と資料をつなぐ専門職員による仲介
図書館サービスの組織性
組織的連関の構造
個々の図書館のレベルにおいて
図書館ネットワーク
さまざまな機関、組織等との連携・協力
多様な情報ネットワークの活用
図書館づくりへの市民の参加と協働
「参加」の意義と諸相 【配布資料参照】
改正図書館法7条関係の活用
一層の成長・発展に向けて
<参考文献>
塩見昇『図書館の発展を求めて―塩見昇著作集』日本図書館研究会 2007年
田井郁久雄『図書館の基本を求めて』Ⅰ~Ⅳ 大学教育出版 2008~11年
『公立図書館の任務と目標 解説』改訂版増補 日本図書館協会 2009年