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もんく [とある港街の住人]

マレーシアでサラリーマンやってる人はダメです

今日、現場に行ってみると、その横でメンテチームのテクニシャンが2人何かしていた。
覗いてみると、依頼してあったがなかなか進んでいなかった作業をしている。

太いシャフトに横穴が5つ開いているところにステンレスのバーを差し込んで固定するのだ。
簡単に言うと、かく拌するための機械の一部と言うことになる。
そのバーと言うのは長さ1m弱、太さ50mm(5cm)ほど。

もともとそこに刺さっていたのだから簡単に入る、と言うわけにはいかない。
なぜなら、材質を変更したくて元の物と違う物をか買ったのだ。

先に言うと、それを買ったエンジニアが例によってXXなわけで、
実際にそれを穴に入れようとすると入らない。

最初に発注しようとした会社の人間に、これと同じサイズで、などとアバウトな注文をしていた。
それを聞いた時に言っておいた。
今後も同じものを注文するはずだから、これと同じサイズでなくて、
売っている標準サイズのバーをそのまま切り出して作って欲しいと。
もしそのサイズが太めであれば穴の方をこちらで少し大きくするからと。

その意味は、1つにはコスト。その度に太さを調整するのだとかなり高くなる。
もう1つは、どうせうちのエンジニア、図面を描かない、標準品の規格サイズを確認しないだろうから、
自動的に決まるサイズにしておく方が良い。

が、なぜかそこでなく、別の業者に発注している。
案の定、図面も規格も確認していない。
そればかりか部下に作業指示もできていない。
渡された方は穴に入らないと紙ヤスリでステンレスのバーを一所懸命削っている。

そんな仕事をもらう方ももらう方で、ちょっとヌケている。
同じマシンは最近増えて今はもう6台。
たぶん、半年毎にバーを交換する。
1度に交換するのは5本。
これを2人かかって半日、もしかしたら1日かけてやる。
1年で1週間以上、2週間未満の時間をこんな事に費やす。

どうも思わないのか?


もう1つ言えば、こちらのアシスタントもヌケている。
こんな作業を自分のすぐ近くでしているのを見ていて何も言わない。
違う部署の人間がやっている仕事とは言え、お前もエンジニアとして
他社で仕事していた経験があるだろうに。

とは言わなかったが、アシスタントからテクニシャンにもっと上手いやり方がと、提案させてみた。
やっぱりムダだったけれど。



今日は午後からある小さな町工場的な会社の見学に行った。
試験的にやってみたい作業があるので使えるマシンがあるかを確認に。
汚いショップロットの中を覗くと、ビックリするような良いマシンが所狭しと並んでいる。
そこにあった図面もキチンと描かれていて、しかも細かい。
それだけでちゃんとできるのは想像がつく。

うちの会社とはエラい違いだなあ…と半ば絶望的に…

マレーシアの場合、だいたいこんなものなので今更驚く事でも無いのだけれど。
日本では大きな会社が良い人を集めやすいから小さな会社はなかなか苦労するらしい。
マレーシアは逆で、どんなに良い学校を出ていようともサラリーマンを選ぶのは自信が無いからだ。
だからサラリーマンで長くやっているエンジニアなんかはほとんどの場合、
最低レベルだと思った方が良い。

業者にいろいろ任せるから図面が描けない、材質もわからない、電気図面も読めない…等々。
小さな会社を続けられる人はだいたいスキルが高い。
だから小さい会社でもバカにできない。
(本当は日本もそうなんだと思う。)

持ってる図面1枚見ればだいたいレベルがわかる。
そこに書き込みか何かしてあればもっと良くわかる。
今日行った会社もそうで、ちょっとどころか、かなりうらやましい。



そう言うわけで、結論。
もしあなたがマレーシアで誰か面接してエンジニアとかそう言う職種の人を募集する場合、
面接なんかしている時間は無駄です。
もし、どうしても人が欲しいなら、頭数だと思って最初に来た人を採用すべきです。
誰が来ても大差ありません。
機械のエンジニアを募集して電気のエンジニアが来たとしてもその人を採用すべきです。
うまく最初に機械のエンジニアが来てもどうせできる事なんて無いので同じ事だから。
あくまでも頭数です。
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