もんく [とある港街の住人]

日本の古い~

次の選択肢の記事にせんたろ~さんからコメントをいただいたのでちょっと考える。


亀井静香氏などが夫婦別姓に反対の立場であるらしい。その理由としてあげているのが「日本の伝統を守る」「家族の絆」等であるとニュースでは伝えている。

日本の氏姓制度の成立(実際に合法的に誰でも苗字を名乗ることができるようになった)のは何と19世紀末であって、仮に、一般に日本の国の成立とされる神武天皇即位が7世紀であるのと比べても、これはつい最近の事と言える。つまり近代に入ってからやっとできた方法論がそれ以前のずっと長い歴史の中の時間より強調されて「伝統」を主張するのは果たして正当性ある意見なのだろうか。苗字成立以前に家族の絆が無かったとは思えないのだけれども。


日本から飛んでインドネシアの話。以前もどこかに書いたけれども、ガイドブックにバリ島伝統舞踊鑑賞が勧められているが、実際にこれが本当の伝統の中の舞踊であり音楽であるかと言うととんでもない。作られてからまだ20年も経っていない踊りなり音楽である場合が多い。村おこしのために別の村から持ってきたものも多いしヨーロッパで映画を作るために企画された踊りがそのまま伝統舞踊として成立しているように見えるものさへある。

伝統と言う言い方はけっこういい加減かも知れない。


振り返って、日本の古い会社組織のシステムと言うのはどうなのだろう。これは我々が生まれた時から存在しているから自然に受け入れてしまっているが、そもそもこの方式が成立したのは第二次世界大戦の後のはずだ。(何をもって成立と言うかと言う問題はあるにしても。) 我々の親の時代にもその会社の組織なりシステムなりはどんどん変化してきた。もともと家族が農業などをして総出で田植えなどをして生活していた(これは記憶にある範囲)がそれよりも大事なものができて生活のスタイルを変え、住む場所も換え今の状態になっている。


どうも我々は物心ついた時にあったものをそのまま受け入れる習性がある。我々の子供のころにはテレビが当たり前にあったがそれ以前はそうではなかった。今はコンピュータも携帯電話も当たり前であるしそれを当然と誰もが思う時代だけれども、そんなのほんの最近の事だ。


日本の古い会社組織のシステムが変化する中にあるものの一部であると捉えたとしたら、それは間違いであるだろうか。歴史の中でそれは変化して今の形になっていると見るとどうだろう。
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