温泉クンの旅日記

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沼津港をぶらり(3)

2015-01-28 | ぶらり・フォト・エッセイ
  <沼津港をぶらり(3)>

 さて、店選びである。

 飲食店をぶらぶらゆっくり物色する。下調べなし、直感勝負で決めるのだ。
 沼津港といえばやっぱり鮨かな・・・。鮨屋の看板をみつけて歩きだし、はたと足を止める。そうだ、あとで楽しみな予定があったのだ。いまは腹半分くらいに抑えておこう。

 さっき、ちょっと気になった店があった。



 店先のメニューを覗いたら、たしか鮨も二貫づつ注文できるようなので丁度いい、そこにしよう。


 
 店構えも新しく、どこかしら「品」を感じる。こういうとき、わたしは自分の感を信じるほうで、あまり失敗をしない。



 洒落たモダンな店内も一面清潔感が漂っている。ということは禁煙を意味するが、まあこれは最近の風潮でいたしかたあるまい。
 空いているので、奥の四人掛けテーブルに案内される。少ないがカウンター席もあるし、奥に座敷もあるようだ。時間がまだ早いので、先客は三人組が一卓、夫婦ものが一卓の二組だけだ。



 壁にメニューが書いてあるが、あそこから選ぶのだろうか。

 と思ったらテーブルにメニューを持ってきたので、上着を脱ぎ茶を飲みながらめくってじっくり検討する。おっ、兜焼きか。思わず惹きつけられる。
(兜の焼いたのか煮たのを食べたい・・・)
 さんざん、先ほど兜焼きをみたせいもあるのであろう。しかし、鰤や鮪はひとりでは喰いきれない・・・鯛くらいの大きさがいい。

「この、『はた』の兜焼きって大きさはどのくらいですか」
 あのデカイ「くえ」とか「あら」も、はたの仲間であるので用心のために訊いてみる。
「だいたい鯛と同じくらいです」
 よし。安心して、はたの兜焼きと、鯵と桜えびのにぎりを頼んだ。桜えびのにぎりなど食べられる機会はなかなかない。沼津は鯵も良く獲れて、干物の生産量はたしか日本一だった。伊豆の下田の鮨屋も鯵が旨いが、あれも駿河湾ものかもしれない。

 あとで知ったのだが、この店は静岡新聞によれば、仲買人「かねはち」が屋号を掲げて昨年十一月にオープンした直営食堂だそうで、沼津港にあがる新鮮で質の良い魚介や珍しい魚など、ここにくれば沼津の魚のおいしさと魅力を知ることができる発信基地のような店を目指しているそうだ。
 やはり、わたしの店選びは今回も間違ってなかったと安堵する。



 突然、女性のよく通る声の、でかい独り言みたいなのが聞えてきて、びっくりする。
 入り口に近い三人客のテーブルからみたいである。どうやら地元のラジオ局がこの店から実況放送をしているみたいだった。



 頼んだにぎりがテーブルに到着。
 いかにも旨そうな新鮮な鯵と、桜えびの彩りに眼を奪われる。



 思わずぱくついた鯵の、その旨いこと・・・顔が知らないうちに、きっと気味悪いだろうがついついにんまりとしてしまう。


   ― 続く ―

  →「沼津港をぶらり(1)」の記事はこちら
  →「沼津港をぶらり(2)」の記事はこちら
  →「下賀茂の花見」の記事はこちら


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