温泉クンの旅日記

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湯島天神~神田明神~柳森神社(1)

2014-04-16 | ぶらり・フォト・エッセイ
  <湯島天神から神田明神>

 久しぶりに湯島天神から神田明神までぶらぶら歩いてみようと思い、三月の最後の土曜日に出かけてみた。
 前に一度歩いたことがあるが、思ったよりお手軽な散歩コースだったのだ。
 
 御徒町で降りて、人ごみを掻き分けるようにして湯島に向かう。
 駅からは松坂屋デパートの脇を抜け、焼肉の「叙々苑」とか高級干物の「湯島丸赤」の前を通る真っ直ぐな一本道である。



 ゆるやかな女坂を使って湯島天神に昇っていく。
 今年の合格祈願だろう、新しい絵馬がどっさりと重なっている。



  『湯島の切通しをのぼりはじめた富五郎が、吸い込まれるように湯島天神の境内へ入り、拝殿の前に
   額づいたのも、落ち着かぬ気持ちを鎮めたかったのであろうか。』

      池波正太朗著 剣客商売六巻「新妻」いのちの畳針(文春文庫)より



 梅祭りはとっくに終わっているのに、さして広くない境内のなかはあいかわらず受験生くらいの年齢の若い参拝客が多い。合格した受験者のお礼参りかもしれない。
 学問の神様にはもうわたしは無縁となってしまっているので、参拝を省略させていただくことにした。



 神田明神はここから意外と近い。一キロも歩かない距離である。
 ゆっくり歩いて十五分くらいで着いた。



 この日は気温が高く汗ばむほどの陽気である。湯島天神を出たあたりからジャケットは脱いで腰に巻いていた。



 総檜で入母屋造りのいかにも立派な随神門をくぐって境内にはいる。
 境内の桜は満開に近ずいていて、石造りのだいこく様の後の桜も満開直前といった按配である。


  
 まずは、江戸の総鎮守神田明神の御神殿に参拝する。



 神田明神は江戸三大祭りのひとつである「神田祭」をおこなう神社として知られる。神田、日本橋、秋葉原、大手町、丸の内、旧神田市場、築地魚市場など百八ヶ町会の総氏神である。

 神殿の脇にある獅子山は、有形民俗文化財に指定されていて、山に乗っている石獅子は江戸期に武州の名工石切藤兵衛が生涯三つしか作らなかったもののなかのひとつだそうである。



 喉がからからに渇いたので、参道入り口にある甘酒屋「天野屋」に戻った。



 店の地下六メートルにある、天然の創業当時からの土室(むろ)より作り出される米糀をもとに生成し熟成を待って作り上げられているそうだ。
 江戸時代の夏場には、棒手振りで売り歩いた甘酒は夏ばて防止にも効きめのある、効能ゆたかな飲み物である。ちなみに、甘酒は夏の季語である。


   ― 続く ―


  →「亀戸天満宮」の記事はこちら
  →「北野天満宮」の記事はこちら
  →「梅ヶ枝餅」の記事はこちら

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