<奈良井宿(1)>
勤めがあるひとはだいたい連休をうまく利用して旅をする。
どこへ旅したのかは配られるお土産でわかったり、誰かが「どこへ行ったの」と訊いてそこからひとしきり旅の四方山話をするのが聞こえてきてわかったりする。
「ならい・・・」
と、聞こえて奈良井宿(ならいじゅく)のことかとすこし耳をすます。わたしも信州の主な宿場なら、たいていは行ったことがある。
とても風情がありすごく長い宿場町だった、と聞こえ「あれ!?」と耳を疑う。たしかそれほど長い宿場ではなかったと記憶している。
わたしの記憶違い・・・か。
調べてみると、日本最長の宿場町で長さはなんと約一キロもあるという。
どうしてわたしの記憶のなかの奈良井宿は長くないのだろう。これは確かめねばなるまい。
信濃境駅で駅舎を撮影し、富士見駅で蕎麦を食べると奈良井宿に車を走らせた。
奈良井の道の駅に車を入れ、木曾大橋を渡る。錦帯橋を思いだすなかなか趣のある橋である。
塩尻方面にすこし戻り、中央本線の線路下のトンネル歩道を潜って奈良井宿のはずれへ出た。
江戸時代にタイムスリップしたような、往時の面影を残した宿場町である。連休だったので、観光客も多い。
電柱や自動販売機がなくしたすっきりとした景観は、いかにも空が広くて気持ちが良い。
奈良井宿(ならいじゅく)は、江戸から京都を結ぶ中山道六十九次のうち三十四番目の宿場である。多くの旅人で栄えた宿場町は「奈良井千軒」といわれた。
軒先が張り出した、独特の造りが特徴となる町並みだ。年輪を経て古びた格子も味がある。
奈良井宿には土産物屋が多い。
江戸時代から曲げ物、櫛、漆器などの木工業が盛んで、いまでも土産物として人気がある。
大事な水場は宿場の山側に六ヶ所あり、清冽な水はいまも絶えることはない。
この宿場を通る旅人の行く手には、難所である鳥居峠が控えている。
またこの宿場にはおやきや五平餅、団子を売る風情の店が何軒かある。
団子を焼くあまりにも香ばしい醤油の匂いに軽くノックアウトされ、ついつい買って食べてしまった。
― 続く ―
→「青い鳥の驛」の記事はこちら
→「読んだ本 2012年10月」の記事はこちら
→「錦帯橋①」の記事はこちら
→「錦帯橋②」の記事はこちら
勤めがあるひとはだいたい連休をうまく利用して旅をする。
どこへ旅したのかは配られるお土産でわかったり、誰かが「どこへ行ったの」と訊いてそこからひとしきり旅の四方山話をするのが聞こえてきてわかったりする。
「ならい・・・」
と、聞こえて奈良井宿(ならいじゅく)のことかとすこし耳をすます。わたしも信州の主な宿場なら、たいていは行ったことがある。
とても風情がありすごく長い宿場町だった、と聞こえ「あれ!?」と耳を疑う。たしかそれほど長い宿場ではなかったと記憶している。
わたしの記憶違い・・・か。
調べてみると、日本最長の宿場町で長さはなんと約一キロもあるという。
どうしてわたしの記憶のなかの奈良井宿は長くないのだろう。これは確かめねばなるまい。
信濃境駅で駅舎を撮影し、富士見駅で蕎麦を食べると奈良井宿に車を走らせた。
奈良井の道の駅に車を入れ、木曾大橋を渡る。錦帯橋を思いだすなかなか趣のある橋である。
塩尻方面にすこし戻り、中央本線の線路下のトンネル歩道を潜って奈良井宿のはずれへ出た。
江戸時代にタイムスリップしたような、往時の面影を残した宿場町である。連休だったので、観光客も多い。
電柱や自動販売機がなくしたすっきりとした景観は、いかにも空が広くて気持ちが良い。
奈良井宿(ならいじゅく)は、江戸から京都を結ぶ中山道六十九次のうち三十四番目の宿場である。多くの旅人で栄えた宿場町は「奈良井千軒」といわれた。
軒先が張り出した、独特の造りが特徴となる町並みだ。年輪を経て古びた格子も味がある。
奈良井宿には土産物屋が多い。
江戸時代から曲げ物、櫛、漆器などの木工業が盛んで、いまでも土産物として人気がある。
大事な水場は宿場の山側に六ヶ所あり、清冽な水はいまも絶えることはない。
この宿場を通る旅人の行く手には、難所である鳥居峠が控えている。
またこの宿場にはおやきや五平餅、団子を売る風情の店が何軒かある。
団子を焼くあまりにも香ばしい醤油の匂いに軽くノックアウトされ、ついつい買って食べてしまった。
― 続く ―
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