温泉クンの旅日記

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野沢温泉(1)

2013-06-16 | 温泉エッセイ
  <野沢温泉(1)>

 信州の野沢温泉は野沢菜発祥の地であることと、高温の温泉で知られている。山陰の湯村温泉や九州の杖立温泉と比べても、引けをとらないほど熱い温泉である。
 山の斜面に広がる密集した温泉地なので、広い路は少なく歩いているひとにぶつけないように車同士ですれ違うのにも苦労する。



 野沢温泉の湯を発見したのは僧やら、山伏やら猟師やらと諸説があるのだが、西暦七百年代というからかなり古い。
 江戸時代になって飯山藩主の松平氏が、一般の人々にも湯治を許可した後、多くの人々が湯治という形でこの山里を訪れるようになったと言われている。

 点在している十三の外湯は、村人たちの共有財産で湯仲間という制度でがっちりと守られてきた。 その外湯は天然温泉百パーセントかけ流しで、もちろん旅行客も利用できるが、猛烈に熱いのを覚悟したほうがいい。

 温泉街の中心にある野沢温泉のシンボルともいえる「大湯」である。



 湯屋建築には江戸時代の趣がある。地元では惣湯と呼びならしてきたといわれ、「惣」というのは農民による村落共同体のことだそうだ。
さすがに人気があり、入っていく客は絶えない。よほど熱いのだろう、出てくる客は汗まみれであった。

 皮膚病に効くという、こちらも趣のある建物の「河原湯」は、大湯から少し下がったところにある。



 大湯の前の坂を急な登りつめたところには、灯篭祭りが行われることで知られる「湯沢神社」がある。
 急な石段の奥に本殿が見える。



 麻釜に向かって歩いていると、群馬の国定忠治を供養する地蔵があるのには驚いた。前に来たときにはたしかなかったはずだ。



 忠治は中風を患って、この野沢温泉で療養したことがあり、その際にこの地の女性が親身に世話をしたそうだ。
 中風除けだけでなく、なんでも賭けごとに効くとか。

 麻釜(おがま)は三十余りある野沢温泉の源泉のひとつだ。



 いまは観光客は立入禁止になっているが、前にここを訪れたときはなかに入れたことを思いだす。
 麻釜という名前は、その昔、伐りとった麻を、この百度近い高温の湯に浸して皮を剥いたことからきている。いまは麻より、特産のあけびづる細工用の蔓を釜に浸すほうが多いという。
 また麻釜は野沢温泉の台所とも称されていて、地元の人がここで山菜や野菜を茹でたり洗ったりしている。

 麻釜は地元のひと以外は立入禁止だが、すぐ近くにミニ温泉広場「湯らり」がある。





 ここで足湯や歩行浴も楽しめるし、引いた高温源泉を使って温泉卵を自分で作ることもできる。



   ― 続く ―

  →「湯村温泉(1)」の記事はこちら
  →「湯村温泉(2)」の記事はこちら
  →「杖立温泉」の記事はこちら



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