温泉クンの旅日記

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那須から袋田の滝へ

2007-10-28 | 旅エッセイ
  <那須から袋田の滝へ>

 那須に泊まって、鹿の湯に行かない手はない。
 朝早いのに休日のためか既に駐車場は混んでいっぱいだ。すこし離れたところに
とめて坂をくだっていく。

 朝靄のなかの鹿の湯。





 最近、脱衣所をすこし広くしたようである。あいかわらず浴場のなかは芋の子を
洗うような人数であるが、一番低い温度の浴槽が空いていたのでそこにもぐり込
む。鹿の湯はいつも混んでいるから、怯んでいたのではいけない。

 宿に戻ってチェックアウトすると、途中のお気に入りのパン屋で焼きたてのを
いくつか買い求め、袋田の滝に向かった。

 休日のためか袋田の滝周辺はごった返していて、滝に近い駐車場はどこも満杯
状態でかなり離れたところにようやく駐車することができた。
「バック、オーライ、オーライ! はい、どんどんがんがんハンドル切って」
 ここらへんの駐車場のおじさんの、超いい加減な誘導をまるまる信じてはいけな
い。おじさんには、車一台がピカピカの五百円玉にみえているのである。今日は
何回転するだべか。そのことで頭がいっぱいなのだ。駐車の際は自己責任でよく
後ろを確認しないと危ないのである。

 袋田にも温泉はある。でも那須の鹿の湯の濃い温泉にはいったあとに、薄っちい
温泉で洗い流すのはいかにももったいない。だから立ち寄り湯をする気はまったく
ない。近くにある秘湯の「湯の澤鉱泉」にしても、やっぱり鹿の湯のほうがはるか
に上等極まりないのである。

 昼になってだいぶ気温が上昇したようだ。
 土産物屋の並ぶ通りを、汗ばみながら滝のほうに歩く。

 滝に続くトンネルのなかは、汗がすっと引くほどひんやりとしている。



(おおっ、水量が凄い! 滝はこれじゃなければ)



 何度も来ているのだが今日の水量が一番多い。





 滝をたっぷり観賞して、大の苦手の吊り橋を渡って裏道を土産物屋のほうに下っ
ていく。トンネルと滝で冷えていた大気が蒸し暑い空気に変わったため、異常に
汗をダラダラとかいてしまう。
 
 喉も渇いたので、橋のたもとの茶屋で休みをとることにした。昼めしはまだだ
が、車のなかで食べた白ぱんで結構食欲は満たされている。
 壁に書かれた品書きをみて、悩む。

 とにかく冷たいものを飲みたいが運転があるからビールというわけにはいかな
い。テーブルには、冷たい麦茶のタンクがおいてあって自由に飲めるようだ。
 品書きを見ていると、袋田もこんにゃくが名産のようでやたらこんにゃく料理が
多い。それも値段は安い。山形の玉こんと群馬の下仁田で食べたぴりから炒めで、
だいぶ最近わたしはこんにゃく好きになってきたのだ。ところてんもある。

 迷ったあげく、刺身こんにゃくとところてんに決めた。ふたつ足してもラーメン
一杯より安いほどの金額である。



 まず、ところてんからだ。すっぱさが身体に沁みる。不味くはない。がやはり、
西伊豆のところてんのほうが旨い。



 刺身こんにゃくのほうは、わさび醤油でなくしょうが醤油で食べる。このしょう
が醤油で食べるのは初めてだったが、これはかなりいける。

 食感もとれたて白身の魚に近いものがあり、なんとも乙な味で満足した。

 車に戻りエンジンをかけると、煙草に火をつけた。ところてんとこんにゃくで、
どうにも口のなかがさっぱりしすぎる。アイスでも食べたい。ふうむ、そうだ。
常磐道に出るまでにミニストップがあったら濃厚な味がひろがるバニラのソフト
クリームを買おう、と決めるとシートベルトを勢いよく引き伸ばした。


  →那須「鹿の湯」の記事はこちら
  →秘湯「湯の澤鉱泉」の記事はこちら

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