温泉クンの旅日記

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笊蕎麦 小邨(ざるそば こむら) 静岡県・松崎

2006-04-30 | 食べある記
< 笊蕎麦 小邨 (ざるそば こむら) > 静岡県松崎
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 ここは、伊豆ではイチ押しの蕎麦屋である。むろん、わたしの話。とにかく蕎麦
好きであれば、辿りつくまで空腹を我慢していただくだけの価値ある蕎麦が食え
る。

 駐車場は、十台ほどが楽にとめられる広さである。
 玄関で靴を脱いでスリッパに履き替え、板敷きの静かな室内に。余分な装飾
がない空間。四人掛けのテーブル6卓、奥に座敷2卓。天井が高い。

 笊蕎麦は<もり>と<田舎>の二種類のみ、どちらも800円。ほかに食べる
ものは、そばがき、そばぜんざい、焼き味噌でザッツオール、以上である。
 酒は、菊姫など厳選された5種類がおいてある。ハンドルを握らないでいいの
なら、焼き味噌で菊姫を二合ぐらい軽く舐めたいものだ。ああ、残念無念である。
 禁煙なので、どうしても煙草がすいたくなったら玄関をでたところで。

 あいた席に座り、小ぶりの湯呑で茶を啜って待つ。さっき、これも伊豆では
わたしのイチ押しである、奥下田の「観音温泉」の強アルカリ泉にたっぷり立ち寄
り湯をしてきたので、腹が完璧にすいている。この秘湯も昨年くらいからかなり
ブレークしてしまった。

 ほどなく、膳が運ばれる。蕎麦つゆの入った小ぶりな広口徳利、真っ白な蕎麦
猪口、薬味(大根おろし、葱、わさび)、箸置きに乗った割り箸。
 膳がきても蕎麦はまだ、もうしばらくかかる。いつものように、つゆをすこしだ
けくちに含み、味わう。(旨い・・・)舌先を茶で洗う。
 すこし太めで色の濃い<田舎>を今回試した。
 ここへ来るまで我慢してなにも食べなくて本当によかった。そう、思える味だ。



 山形の蕎麦の歯ごたえが、すこしある。前回は<もり>を食べたが甲乙つけがた
い。上品な<もり>と、すこし野性味のある<田舎>、どちらも香り高い奥深い
味わいで満足できる。切りにも職人の真剣さがある。蕎麦も絶品だが、つゆが
やたら旨い。だしが効いて風味があり、変な甘みがない。蕎麦湯を注ぎ、残さず
呑みきる。

 小邨への道順だが、わたしはいつも下田から松崎へ抜ける県道を走り、
136号線とぶつかる手前の橋を渡り、細い道を、ところどころにある表示をみて
辿りつくのだ。ところが、この橋を特定できないのである。だから、136号線に
ぶつかったら左折して橋をわたり、すぐつぎの信号を左折したほうがわかる
であろう。角は酒屋である。むろん、途中表示の板きれを見逃さないように辿る。

 「小邨」で、田舎一枚のみですませたのにはジツは訳がある。
 宇久須の「三共食堂」で元祖<小鯵寿司>を食べたかったからだ。ここは小さ
な店だが有名だ。小邨からは土肥方面に走ると30分もかからない。小鯵寿司の
小、1,200円。10個だが、いっぺんに2個づつぐらい頬張れる大きさだから、大丈
夫である。シャリの上に新鮮な駿河湾の小鯵、シャキシャキした葱の輪切りと
ピリッとくる擂り生姜。とにかく、これも旨いので一気に食べられること、間違い
なし。



 仕上げに、土肥の手前の街道沿いの「盛田屋」で心太(ところてん)を食べる。
300円。量が手ごろなことと、それほど酢がきつくないので、カラシを混ぜれば
酒好きの男でもはまってしまう。ここは、酒屋、お土産屋、コンビニも手広くやって
いる。三共食堂からさらに土肥方面に向かい、20分ほどか。
 
 小邨の笊蕎麦、三共食堂の小鯵寿司、盛田屋の心太、伊豆ではゼヒぜひ試してほ
しい。
 

■アクセス: 土肥から136号で松崎をとおり県道下田松崎線との交差点をすぎ
ると、すぐ宮の前橋を渡る。橋を渡ってすぐ(30メートルぐらいか)の信号を左
にはいる。角が酒屋だ。曲がって細い道をたどると、道のところどころに「小邨」
の表示の小さな板があるので、それを見逃さないよう辿る。お墓があったら「すぐ
近くまで来てるぞ」と思っていい。
■定休日:毎週火曜(祝日は営業) 元日休みと秋期一週間の臨時休業あり
■営業時間:午前11時~午後4時
■住所:静岡県賀茂郡松崎町伏倉43番地  0558-42-3317

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