ニョニョのひとりごと

バイリンガルで詩とコラムを綴っています

昨年4月、友人たちと山口、下関を旅しました。①(再掲)

2013-04-06 11:30:07 | 旅行
旅日記 「下関、山口を旅して①」

 「金子みすゞ、中原中也に会いに行きませんか?」という詩友ー河津聖恵さんのお誘いを受け4月2日から4日まで下関、山口を旅した。卒業式を迎えても朝鮮高校の無償化は実現されず、おまけに大阪府・大阪市の教育助成金がストップされる等、胃が千切れそうな思いで毎日を過ごしていた私にとって今回の旅は格別なものになった。広島在住の歌人野樹かずみさんご夫婦が案内してくださることになった。

 新大阪駅で私たちが乗った9時20分発の「さくら549号」は、11時34分に新下関駅に到着した。新下関駅では先に自家用車で到着していた野樹さんが改札口で待っていてくれた。挨拶もそこそこに在来線に向かって走った。その電車を逃すと30分をまたねばならないという。ハァハァしながら電車に乗り込んだ。10分ほどで下関駅に着いた。





 まず最初に案内していただいたのが日帝時代、関釡連絡船「君が代丸」が下関ー釡山を往来していたという埠頭だ。今は大きな船が行き来している。下関港国際ターミナルだ。




 そこには<성희(星希)>という名の
釡山行きの船が停泊していた。

 埠頭の中に入ることは禁じられていたため、仕方なく柵の中から写真を撮った。涙を流しながら故郷に別れを告げ、80年前父や母が一番最初にたどり着いた所がここだと思うとなぜか不思議な感じがした。

 埠頭に入れないため仕方なくその場を離れ、昼食をとるため「リトル釡山通り」に向かった。まるで釡山に来たかのような通りが延々と続いていたが人影はまばらだった。





 通りに着くとなんと歩道橋には4基も
エスカレーターが取り付けられたいた。

 食堂を探したが店はシャッターをおろし、12時半だというのに人の姿は見えない。やっと一軒営業中の札を見つけ入ってみると、焼肉店にも関わらず70すぎのおバァさんが「焼肉はできませんよ」と言う。勿論、焼肉なんて夢にも考えていない私たちは「ピビンバブ」できますか?と言って腰を下ろした。オバァさんは自分はパートだがお昼に来てみると、ご主人の奥さんがお墓参りに行っていないのでお釣りがないからお釣りが出ないように支払ってくれという。私たちは笑いをこらえながらピビンバブを食べたのだが630円のピビンバブはおかわりがしたくなるほど美味しいものだった。

 昼食後、通りを散歩しながら開いている店を覗いて見ると、品物が鶴橋より安いのだ。鶴橋で3足1000円で買った「ヨスルポソン」が5足千円で良いというのだ。考えてみたら下関の人はフェリで釡山に買出しに行くからそりゃ飛行機よりは船の方が旅賃も安いし荷物だって沢山運べるから鶴橋と同じ品物が安いはずだ。二人はヨスルポソンを買い半分ずつ分けていた。私は10足1000円の靴下を買った。色や柄がカラフルだった。まけてというとヨスルポソンを一つおまけでくれた。ラッキー!

 ずっと歩いているとなんと、朝鮮学校の制服作っていますというお店があった。私たちは嬉しくなって傍に近寄り店の中を覗いたり写真を撮ったりした。

 リトル釡山をあとにして向かったのは金子みすゞ詩人が悩みのあるとき良く訪ねたという光明寺だ。



 その近くの公園には金子みすゞの写真や詩が彫りこめられていた。




 迎えに来てくれた野樹さんの旦那様と息子さんと一緒に車で関釡橋に行った。海がとても綺麗だったが風が強くて髪がバラバラになった。





 船に乗って厳流島に渡ることにした。宮本武蔵と
佐々木小次郎の決闘した島だ。
ここも人はほとんどいなくて貸切状態だった。

 島から帰ったあと車で山口に入り、
ホテルに入る前にとても珍しい
瓦そばを食べに行った。




 とても変わった料理で熱々の瓦の上に蕎麦が乗せてあり、その上に牛肉、ゆで玉子、ネギがたっぷり乗せられていて、これらを独特なだし汁に付けていただいた。お腹の空いていた河津さんと私はオニギリを一個づつ注文して食べた。一人合計1,175円なりの夕食、大満足だった。スーパーホテルに入り、200円出して協定している隣の温泉に入り部屋に戻ると何も考える暇なくそのまま寝入ってしまった。目が覚めたのは早朝の5時だった。(続く)

 
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2 コメント

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Unknown (かずみ)
2013-04-06 20:11:28
わあ、なつかしい。あの爆弾低気圧はすごかったですね。忘れられないわ。笑。今日明日も嵐とか。
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Unknown (ニョニョ)
2013-04-06 20:12:22
一美さん、懐かしいですね。1年があっという間に過ぎてしまいました。又いつか旅しましょうね。
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