ニョニョのひとりごと

バイリンガルで詩とコラムを綴っています

8月30日、485回目の「火曜日行動」です。

2022-08-30 16:15:00 | 火曜日
真夏日ですが、時々涼しさも感じます。蝉の鳴き声は全く聞こえません。









今日のレポーターはハルモニ会の井上さんと横道さんです。





写真撮影はいつものように松尾さんです。今日も心一つに発信してまいりますね。











火曜日行動開始20分前から大勢こられて下準備をされています。







火曜日行動の宣伝カーが到着しました。








本当に久しぶりに岡田さんが来られました。記念撮影です^_^





12時になりました。長崎さんの第一声始まりました。

☆長崎さん

府庁でお勤めのみなさん、ご通行中のみなさん、こんにちは。
夏の終わり、日差しは和らいでおりますが、まだ蒸し暑い日が続いております。
今日は、8月最後の火曜日行動です。

私たちは、2012年4月17日にはじめてこの府庁前に立ちました。在日朝鮮人として文化やことばを学び大きくなっていく、この当たり前の、学校で学ぶ権利を大人が差別で奪ってはならないと、10年前に私たちは府庁前に立ちました。今は大きな病院が建っていますが、10年前の風景は今とは違っていました。10年前赤ちゃんだった子は今はもう小学4年生、5年生です。10年前中学生だった子は大学を越えて社会人となり中には赤ちゃんを抱いて参加される人たちも出てきています。

10年経って変わらないものへの怒りは差別がなくならないことです。当初私たちは、こんな闘いはすぐに終わるだろうと思っていました。大人が子どもを差別してはいけない、人種や国籍で差別してはいけない、そんな当たり前のことが通らないことがあるだろうか、そう思って10年前私たちはこの場に立ちました。しかし、国と行政は、朝鮮学校への差別を是正しませんでした。全国で、朝鮮学校への差別はおかしいと裁判が起こりました。広島、九州、東京、愛知、大阪、五つの地で裁判が起こりました。そして大阪だけが第一審で、朝鮮学校への差別は違法であるという判決が下りました。2017年7月28日でした。その時、飛び上がって喜んだ子どもたちの顔を今も覚えています。その後の高裁、最高裁では、司法が行政の差別を糺すのではなく、司法が行政の差別にお墨付きを与え、後押しをしました。
今、安倍元首相の国葬反対の世論が50%を超えています。朝鮮学校への不当な差別が是正をされずに、国と司法と行政が一体となって差別をしてきたことが、この国の大きな歪みを生んできたのです。

この10年で朝鮮学校をめぐる情勢は、さらに厳しくなってきました。少子化、学生数が減る中で、国からも、大阪府、大阪市からも補助金が打ち切られた中で、朝鮮学校は、保護者の頑張りと地域の同胞、韓国の人たちからの支援、様々な人たちの支援で運営されて来ました。今日もオモニのみなさんが参加をしてくださっています。朝鮮学校が厳しい状態におかれ、差別の嵐が吹く中で、なぜ子どもたちを送っていくのか、その一人ひとりの思いの言葉をぜひ聞いていただきたいと思っています。

私が朝鮮学校を支えていきたいと思う原点は、私が保育士をしていた時の体験にあります。在園児の70%が在日の子どもたちが通っている保育園の中ではじめて民族保育を、在日の保育士さんと日本人の保育士で取り組んできた中で、挨拶のことばが「アンニョンハシムニカ」、韓国・朝鮮の踊りや文化が伝わる中で子どもたちは自分のルーツが素敵なものだと、そして何より、在日の保育士さんが本名を名乗って子どもたちの前に立った時に、子どもたちがうれしそうに「先生も朝鮮人なの?」「先生も韓国人なん?」「私も本当は朝鮮人なんだよ」と言ったそういう姿が、朝鮮学校の子どもたちが日本の社会の中で差別の嵐が吹く中で、本名を名乗り、自分自身を誇りある存在として、歴史の中で自分たちが日本で生きているんだと知ることが、日本で生きていくうえで大きな力になるんだと、保育士の時代を含めて思います。

今日もいろいろな方が参加されています。あとでマイクを渡していきます。





















火曜日バンドは不滅です。






















大村さんがマイクを持たれました。

☆大村さん

府庁で働いていらっしゃるみなさん、ご通行中のみなさん、こんにちは。

今日で485回目となりました。そうすぐ500回になります。こんなに長くなるとは思いませんでした。知事さんたちは私たちの訴えをきっと認めてくれるだろうという思いで始めたのですが、10年経って500回を迎えようというのに、ちっとも変わりません。ますます朝鮮学校を取り巻く状況は厳しくなってきました。

ここ大阪でも8校あった朝鮮初級学校が来年度は4校になります。旭区にある城北朝鮮初級学校のオモニたちが、子どもたちの笑顔をそのまま残してほしい、と今日もここに駆けつけて下さってますが、城北朝鮮初級学校もこの厳しい状況の中で、創立63年ですが、校舎はずっとそのままです、耐震も行われていません。木造で、少し建て増したところはありますが、運動場も狭く、ギシギシするような廊下で、台風に遭った時には屋根が全部吹っ飛んでしまいました。補助金の打ち切りや無償化からの除外による生徒数の減少によって、とうとうこの城北朝鮮初級学校で子どもたちが学ぶのも残すところ僅かの時間となりました。

先日の土曜日には、納涼大会が3年ぶりに開かれました。子どもたちの公演がありました。子どもたちは、のびのびと朝鮮人として言語や歴史や文化を学ぶ中で自己肯定感を抱いて育っている、その姿を私はまざまざと見せていただきました。今、日本の若者たちは自己肯定感を持てない人が増えている、そういった中で朝鮮学校で学ぶ子どもたちのいきいきとした姿をずっと変わらず守り続けるのが私たち日本人の歴史責任だと思います。

明後日9月1日、今は防災の日だとか言ってますが、関東大震災、朝鮮人に対する大虐殺が行われた、1923年9月1日のはなしです。今から99年前。未だに真相究明がなされないままです。東京都の知事は歴代追悼文を送って来たのに、5年前からは追悼文はありません。今年で6回目になります。追悼集会が行われる傍でヘイトスピーチをまき散らす人たちが集会をする、それを東京都は容認しているのです。そこからです。都知事が追悼文を送らなくなったのは。

歴史をほったらかしていることが今度のウトロでの放火事件、様々なヘイトクライムにつながります。本日、ウトロの放火事件についての判決が出ます。彼は全く反省もしていません。日本社会で、朝鮮人、韓国人に対する差別的な感情を抱いて、自分と同じようにこういう思想を持っている人たちがいるんだと公判の中で公言しているのです。ある新聞社への手紙には、年間数百億ものお金が朝鮮学校に流れている、といった悪質なデマが書かれていました。
私たちは、歴史を振り返り、ちゃんと見ていきたいと思います。


☆長崎さん

それでは、オモニからのアピールをお願いします。
















































元 城北の保護者の方のアピールです。歯切れが良いです。

☆ オモニ

みなさんこんにちは。わたしは高校2年生と初級5年生にこどもを通わせています。
わたしがこの高校無償化の話を聞いた時、一番上の娘はまだ幼稚園生でした。
その時、この子が高校生になる頃には朝鮮学校も無償化になっているだろう、と呑気なことを考えていました。しかしこのありさまです。なんでこんなことになっているのか。

毎週毎週ここに立ち続けている人々の、そしてここに立つことはできなくても、やれることをやってこどもを朝鮮学校に通わせている保護者のみなさんの気持ちを考えてみてください。
大人がこどもを差別する・・・恐ろしいです。こんな行政のもとで学校のいじめが無くなる訳がありません。大人の姿を見てこども達は育ちます。この様な大人の下で、日本のこども達に朝鮮人、韓国人や他の人々と仲良くしようという気持ちが芽生えるでしょうか。

オリンピックが行われたこの国で、当然のように差別が行われていることを、どう考えているのでしょうか。口だけの国際化、グローバル化ではありませんか!
弱い立場の人たちのことを無いものにする。そようなことは許されません。
オリンピックは良かった、成功した? ウソです。
行政の方々は目の前の現実をよく見て、もう一度学び直してください。自分達がどうようなことをすれば、この日本社会が良くなるのか、もう一度学び直してください。
自分達だけが良ければそれでいい、という考えでは社会はよくなりません。
みんなが仲良く認め合って手を取り合っていく、それがこれからの社会だと思います。

わたしたちは喧嘩をしたくてここに来ている訳ではありません。わたしたちは身をもって仲良くしょうと言っているのです。
わたし達の声を真剣に受け止めてください。真剣に考えてください!











東成の宋委員長もマイクを持たれました。

☆ 宋さん

行政のみなさん聞いてください。わたし達は本当に行政のみなさんに思うことは多いです。
みなさんはこども達の人権や未来のことを謳われていますが、それでは朝鮮学校のこども達はどうなのか。そういうことを真剣に考えてください。

ずっと無視され続けてきましたが、それでも民族教育を育んできました。そしてこども達はすくすくと育っています。日本社会にも貢献しています。そのこども達の未来を、この大阪で皆で手を繋いで育てていこうではありませんか。
そのためには私達は私達で頑張っていきます。そして大阪府庁の方々、日本の市民の方々と手を携えてやっていきたいと思います。

今、こども達は本当にすくすくと育っています。そして大きくなって日本社会の中でも活躍しています。
わたしも朝鮮学校に子ども達を送る父兄でありました。財政の負担やいろんなことがありましたがそれを乗り越えてがんばりました。日本の良心ある方々の応援も励みになりました。

行政のみなさん!特に役職のみなさん!私達の声に耳を傾けてください。
差別なんか許せません。
開かれた社会をつくるために共に手を携えていきましょう。

















オモニたちのアピールが続きます。

☆ オモニ

わたしは朝鮮中高級学校の一年生と朝鮮大学2年にこどもを通わせている親です。
コロナ禍で大学の長女はアルバイトも出来ず大変な思いをしています。なぜ朝大だけ10万円の補助金が出ないのか、なぜ朝高だけ無償化にならないのか、考えると憤りしかないのですが、しかし正直麻痺している面もあります。親もこどもも。

それでもここにこうして来てアピールを聞いていると、やはり私達は闘い続けなければならないとの思いがわいてきます。
自分が学生時代の時から何か変わったのか?良くなったのか?今も昔も変わらない日本社会。思えば悲しいですが、差別のない国際社会グローバルな社会を目指してこの大阪で頑張りたいと思います。
これからも共に闘いましょう。


















シュプレヒコールと合唱が続きます。

☆ 歌とシュプレヒコール

歌 「声よ集まれ歌となれ」

シュプレヒコール

・子どもたちの学ぶ権利を保障せよ

・朝鮮学校の子どもたちを差別するな

・朝鮮学校に高校無償化を適用せよ

・朝鮮学校に補助金支給を復活せよ

・行政が差別するな

・みんなの力で豊かな共生社会をつくろう





































最後の歌も歌舞団の尹団員の音頭で「勝利のその日まで」!30分があっという間に過ぎ去りました。


















駐輪場での申し送りです。















いろんなアピールが続きました。





各学校での納涼祭の様子が語られました。まだまだ続きます。









来週も府庁前でお会いしましょう❣️


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