
「萬画家」石ノ森章太郎原作による『サイボーグ009』。
死の商人「ブラックゴースト団」によってサイボーグにされてしまった9人。彼らのような00ナンバーを付けられたサイボーグは云わば「試作品」であり、一人につき一つづつの能力しか与えられていない。
ですから、一人では大した戦力にはならないんです。だからこそ彼らは、9人の力を合わせ、自分たちを改造したブラックゴースト団に立ち向かい、世界の平和を守ろうとするのです。
では、その9人を簡単にご紹介。
001.イワン・ウイスキー。ロシア人の赤ん坊。テレパシー、テレキネシスなどの超能力を使う。知性も高いが、寝てばかりいるのが難点。
002.ジェット・リンク。アメリカ人で、鼻の高い(長い?)元不良少年。空を飛ぶ能力を持つ。
003.フランソワーズ・アルヌール。フランス人女性。職業はバレリーナ。遠くのものを見、遠くの音を聴く、情報収集能力を持つ。
004.アルベルト・ハインリッヒ。ドイツ人。全身これ武器。しかし移動能力がないため、それだけでは戦力にならない。
005.ジェロニモ・ジュニア。ネイティブ・アメリカン。岩のような身体の大男で、怪力の持ち主。
006.張々湖(ちゃんちゃんこ)。中国人。口から火を噴く。
007.グレート・ブリテン。イギリス人。頭の禿げあがった売れない舞台俳優。なんにでも変身できる能力を持つ。
008.ピュンマ。アフリカ原住民。水棲能力を持つ。
009.島村ジョー。日本人。孤児の元不良少年(のちにカーレーサーになる)。加速装置を使う。
これら9人のサイボーグが立ち向かう相手、ブラックゴースト団は死の商人の組織。死の商人とは各国に武器を売りさばく者達のことを言い、ブラックゴースト団は商品を売るために裏で戦争が起きるように仕掛けたりといった、あくどいまねを平気でするわけです。
00ナンバーを試作品として実権を繰り返したブラックゴースト団は、「完成品」としてのサイボーグを世に送り出してきます。「ミュートスサイボーグ編」では、ギリシア神話に基づいたサイボーグたちが、009たちと戦います。
ミュートスサイボーグの一員アポロンは、009島村ジョーと対決します。ジョーが加速装置(目に見えないほどのスピードで移動する能力)以外の力を見せないことを訝しんだアポロンは、ジョーに問います。
「あとはどんな力をもっているんだ?」
ジョーが答えます。
「あとは……勇気だけだ!」
一人一人では明らかに劣る戦力をカバーするのは、9人全員が力と心を合わせ、勇気をもって当たることのみ。これは『サイボーグ009』という作品の中心テーマの一つであり、このセリフはそのテーマを一言で見事に言い表した名ゼリフと云って良いでしょう。
真っすぐ過ぎるセリフではあります。真っすぐ過ぎるがゆえに、失笑を誘われる方もおられるかも知れませんね。
まあ、勇気をもって当たったからといって、必ずしも上手く行くわけではありません。必ず勝てるわけでもありませんね。
しかし、例え勝てなかったとしても、その時の勇気は後々必ず「生きて」きます。
大事なことは勇気を持ち続けること。1回や2回コケたくらいで、いじけない事です。
杏果じゃないけど、小さな勇気はやがて大きな勇気へとつながっていくんですよ。なにごとも「継続は力なり」ってね。だから
「勇気」、持ちましょう、ていうか、
持ちたい、ですねえ……。
そうですね継続していけば、やがては大きな勇気になる!!
杏果ちゃんの『小さな勇気』でも聴いて、顔を上げて前へ進もう!d( ̄  ̄)