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 風の向くまま薫るまま

その日その時、感じたままに。

追悼 吾妻ひでお

2019-10-21 14:59:52 | 日記

 

 

 

 

 

 

 

 

 

中学、高校のころ、『バラエティ』という雑誌を毎月購入しておりました。

 

私は当時、薬師丸ひろ子さんの大ファンで、この角川書店発行の雑誌には、毎月どこかに薬師丸さんが登場していた。ただそれだけの理由で購入していた。

 

まあ、かわいいというか、アホというか(笑)

 

様々なエンタメ情報、まあ、角川に関連する情報がほとんどではあったけれど、それ以外にも、例えば古い時代劇に関する記事だとか、結構多岐にわたったことが書かれていて、ある意味現在の私のエンタメに関する知識等の、ベースを作った雑誌とも云えます。

 

そのバラエティ誌に載っていたコラム漫画、「ひでおと素子の愛の交換日記」

 

漫画家・吾妻ひでおと、当時女子大生だったSF作家・新井素子女史による、エッセイというかコラムというか、そんな連載があったと記憶してます。

 

内容はほとんど覚えていない。ただ吾妻さんの画が妙に印象的で、未だに記憶に焼き付いています。

 

 

正直、吾妻さんの作品はほとんど読んだことがない。小学生の頃、「少年チャンピオン」誌に『ふたりと5人』という漫画を連載していたなあと、かすかに覚えているくらいだったし、2005年に自らの失踪体験を漫画化した『失踪日記』で賞を獲った時も、へえ~、とは思ったけれど、特に作品を手に取ってみたわけでもなかった。

 

ロリコンブームの立役者とも云われているようですが、よく知らない。

 

それでも、なんだか私の中では、妙にインパクトの強い漫画家として、強烈に印象付けられています。

 

それは、この方の持つ「狂気」というものに、多少感化されつつあるところがあったから、なのかもしれない。

 

 

アーティストというものは、その内側に「狂気」を抱えている。かの手塚治虫先生や石ノ森章太郎先生なども、やはり「狂気」を抱えていただろう。ただこの両巨頭は、その「狂気」をうまく作品に昇華し得た、ということなのかもしれない。

 

 

失踪僻やアルコール中毒などに悩まされ、晩年は食堂がんを患い、療養中だったそうです。まっ、人の人生、私にとやかく言う資格はない。ただ、アーティスト故の「狂気」に翻弄され続けた人生だったのかなと。

 

お疲れ様でした。どうぞごゆっくり、お休みください。

 

 

不条理ギャグマンガの泰斗、吾妻ひでお。享年69歳。

 

 

波瀾の人生に、敬意と哀悼を込めて

 

 

合掌。


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10 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
ご冥福をお祈り致します。 (mobile)
2019-10-21 16:10:12
『メチル・メタフィジーク』とか『やけくそ天使』大好きでした。SFのパロディになっている日記シリーズ(この原典を「知っている」だけで楽しめました)も良かったナア。
心よりご冥福をお祈り致します。
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Unknown (薫風亭奥大道)
2019-10-22 14:16:10
mobiさん、この方は『幻魔大戦』の原作者、故・平井和正氏とも親しくて、幻魔大戦のパロディ漫画も描いてましたね。主人公が「東丈」ならぬ「あじまじょ」(笑)印象的な作家でした。
ご冥福をお祈りいたします。
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Unknown (美樹枝)
2019-10-22 19:58:28
懐かしです~、元ダンナさんが大好きな漫画家さんでした。
絵が可愛いよね。
わたしは「アソコソコ」ていう女の子が主人公のちょっとHな作品しか読んでないですが、絵柄のカワイイ作家さんでしたネ。
不条理のキャラ?いつもアイデンティティのこと呟いてる暗い男の子も面白かった。
早く亡くなられて寂しい。
吾妻先生、楽しい作品、有り難うございました。
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Unknown (美樹枝)
2019-10-22 20:00:05
あ、わたしは新井素子ちゃんのファンでもありやす!
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Unknown (薫風亭奥大道)
2019-10-22 22:28:47
美樹枝さん、「えっと、あとがきです」の新井素子さんね(笑)あの独特の文体、面白かったです。
吾妻さんはルーズソックスが流行る遥か以前に、ご自身の漫画に登場する女子高生にルーズソックス(ご自身は「クシュクシュソックス」と云ってたかな)を履かせていたという、「そういう方面」には鋭い人だったようです。アイドルではももクロをかなり推していたとか。
面白い方だったようです。ご冥福をお祈りいたします。
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ちょーせんじょう(笑) (mobile)
2019-10-24 12:44:09
・・・などという大袈裟なものではナイのですが、遅ればせながら私も追悼記事をアップしました。クイズを付けてみましたので、ぜひ薫風亭奥大道氏に解いて欲しいと思います。よろしくお願いします(読者で解けそうなヒト、他に思いつかん⤵💦)。
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Unknown (チャメゴン)
2019-10-24 18:14:17
『少年チャンピョン』、読んでましたよ〜。(笑)
だから記憶にあります「ふたりと5にん」
吾妻ひでおさん、狂気を上手くコントロール出来なかったかもしれませんね…。どうぞ安らかに。
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コメントありがとうございました。 (mobile)
2019-10-25 08:25:23
ご協力に心より厚く感謝致します。
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答えをここにカキコさせて戴きます(私の記事で早々に正解をバらしちゃうと興ざめですので・・・)。
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①はブレードランナーっぽいのですが、大蛇を小道具に使っているので・・・サミュエル・R・ディレイニー『バベル17』だと思われます。
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②はJ.G.バラード『溺れた巨人』です。
嵐の翌日、砂浜に巨人の死体が打ち上げられます。バラードは巨人の正体には言及せず、死体が腐り解体される様を追って叙述を続けます。最後には肋骨のアーチだけが残り、海鳥たちの格好の止まり木になる、そんな小説でした。
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③は生きている海ですからスタニスワフ・レム『ソラリスの陽のもとに』でしょう。巨匠タルコフスキーが『ソラリス』として映画化しています。
で、2人いるうちの金髪の女性はアーサー・K.バーンズ『惑星ハンター』に登場するゲリー・カーライルだと推察します。
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④は諸星大二郎『生物都市』です。宇宙船が持ち込んだ『何か』によって生物と機械が融合していく、コワい作品でした。
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⑤の右は山上たつひこ『旅立て!ひらりん』です。『がきデカ』で一世を風靡した山上たつひこですが、初期には社会派の秀作をイロイロ描いています。この作品ではヒエロニムス・ボスの影響が見て取れます。
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⑤の左側は平井和正の原作を石森章太郎がマンガ化した『幻魔大戦』のラストシーンです。幻魔の本体がやってくることを察知した主人公たちの前に満月が昇り、月の表面に髑髏の影が浮かび上がる印象的なラストでした。
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今後ともよろしくお願い申し上げます。
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Unknown (薫風亭奥大道)
2019-10-25 11:34:13
チャメさん、少年チャンピオン、「ドカベン」「がきデカ」「マカロニほうれん荘」「ザ・クレーター」「原始少年リュウ」「番長惑星」その他その他。
懐かしいですねえ。
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Unknown (薫風亭奥大道)
2019-10-25 11:37:18
mobiさん、ソラリス!原作読んだんだけどなあ。
石森版幻魔大戦のラストね、言われて思い出しました。
いやあ、難しいわあ。でもこういう、分かる奴だけわかればいい的なの、好きです(笑)
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