もともと日本共産党は、単独で政権を取るのではなく、他の政治勢力とともに政権を取るということを綱領で定めています。(もちろん、暴力革命なんてナシよ!)
日本政治の根本問題であるアメリカ追従・大企業奉仕をただす「民主連合政府」。
そこまでは行かなくとも、一致点にもとづきよりよい政治をめざす「統一戦線政府」。
これまでも日本共産党は、金権腐敗の田中内閣をたおす「選挙管理内閣」や、ロッキード事件解明をめざす政府、消費税廃止・コメ輸入自由化阻止をめざす政府など、連合政権の提案をしてきました。しかし、相手にされませんでした。
でも今回は違います。
国民の大きな運動を背景に、「立憲主義を守る」という明確な一致点で、4野党が「安倍政権打倒・選挙協力」を合意するところまできました。
今はまさに、綱領でめざす「統一戦線政府」の実現の過程に、ついに一歩踏み入れた段階なんだと思います(初歩とはいえ)。
しかし京都3区補選では、民進党京都府連が共産党との共闘を否定し、党としては対話のないままです。
これは4野党の合意に背を向けるものだし、なにより安倍政権にツッコミどころを与えます。
「なんや、勝てそうなところは組まへんのかい。やっぱ野合やんけ」のように。
全国の共闘に努力してる皆さんに対しては、たいへん勝手なことだし、何よりそんな中途半端では安倍政権に勝てません。
だから共産党は、野党合意を尊重して、候補者を立てず「自主投票」としました。
私たちはそのことを、全戸ビラで有権者にお知らせしました。
一方で、京都でこれまで争いまくってきた民進党と共産党が、いきなりはい組みますとは、支持者も気持ちの面ですぐ踏み切れないだろうというのも想像できることです。
共闘できてたら、すぐ応援する覚悟あった??・・・てこと。
まあそんなこんなで今に至って、さあ投票どうするかです。
本来立場の違う政治勢力なんですから、相手が選挙公報で100%満足いかないことを書いているのは当たり前です。
でもそれは、共闘できてたとしてもあること。
綱領にもとづき政治を変える過程で、当然経験しなければならないことです。
その違いをどう乗り越えていくか?どう折り合いをつけていくか?
相手が自分の満足いく公約を書いてくれるまで待っていても、ムリです。
やっぱりこちらから、相手にはたらきかける必要があります。
こんどの選挙でも、泉ケンタ事務所に申し入れに行った方、メールした方、運動員に話しかけた方、いろいろいました。そういうことが、とても大事なのだと思います。
実際、出馬表明以来の泉ケンタ氏の表現は、変わってきました。
安保法制の「一部廃止」(最初の記者会見)→「反対」(柴の里話す会)→「廃案」(産文時局講演会)→「白紙化」(京都新聞)
※これは聞いた私がそう解釈しているだけで、ご本人の思いは知りません。
こないだの岡田代表の話なんか驚きです。
「憲法9条改悪阻止」(京都新聞)
・・民主党って9条守る党やったっけ?
京都はともかく、よそではよっぽど共闘が進んでるんかなと正直思いました。
岡田代表が、財界やアメリカとばっかり付き合ってたら、こうはならなかったと思うのです。
最近岡田代表は、市民や他の野党とふれあう時間の方が長いんじゃないでしょうか?(笑)
満足できる選挙公報を待っているのではなく、相手のところへ出かけ話をしよう。
「あんた入れるから、〇〇をがんばってや!」とか言ったらなお効果的。
今のややこしい補選は、綱領にある「統一戦線政府」をほんとうに実現するために、貴重な経験を積んでいってるプロセスなのではないでしょうか。
そこで相手を変えようと思ったら、自分が変わることも必要です。
また、この野党共闘は、国民の声を背景にして、進んでいます。
共闘が進めば進むほど、各党はますます国民の声を聞くことになるでしょう。
沖縄問題でも、原発問題でも、消費税問題でも、国民の声が野党を動かすはずです。
いまの選挙公報のこまかい言葉に文句を言うよりも、それはそれとしてクールにとらえながら、この先にある希望を見すえて、それぞれ動くときではないでしょうか。
<以上>
ある古い同志は「スッキリした!」と言ってくれました。
京都新聞や朝日新聞で、「候補のいない自・共はアピールに必死・・」的な、この上なくしょうもない記事書いてるので、僕は希望にあふれて選挙たたかってますよ(あ、たたかってないけど)と訴えたくて、4か月ぶりにアップしました