先ごろUC(州立Cincinnati大学)の学長が変わった。今までも女性の有能な学長だったが、今度の学長もやる気満々、特にDeversity(多様性)を包含、重視するという。大学の教授や学生等をより一層多文化構成にし、グローバル・エジュケーション・イニシャティヴに力点を置く、ということでしょう。彼は見かけは全く白人だが日本人に見えなくもない。UC はMain Campusの他に4つのカレッジがあり、その一つで筆者は教えているのだが、先日このカレッジでも新学長の歓迎会があった。盛大なパーティーで、教授たちが挨拶や握手をしたいと行列していた。筆者も好感度抜群の学長と話そうと行列に加わった。筆者は5番目だったが、彼はつかつかと私に近寄り、握手のため手を差し出し、「日本人ですか?」とこちらが自己紹介する前に向こうから聞いてくださった。日本人が好きなのか・・・
「はい、ここで日本文化や日本語を教えています。UC で60歳でPh.D.を取りました。」
「貴女は60歳には見えませんよ」と言ってワインも勧めてくださいました。内緒の話し、今は60歳どころかもっとシニアなんですけどね。行列している教授たちを待たせて、シンシナティのどこかの行政区で市長をしている日本人の話など、私に日本人情報を語って下さった。その日は夜の授業がある日だったがいつも以上に筆者の説明が滑らかだったこと、言うまでも無い。学長との楽しい語らいの余韻とワインの勢いで。(彩の渦輪)