あけぼの

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バリ島は叫ぶ「お金を落とせ!」と 完

2009-02-03 22:28:18 | アート・文化

  寺院を3つも訪れた。中でもブサキ寺院は信仰心を見せつけられ圧巻であった。建物は地味だがユニーク、島全体のヒンドゥー教の総本山だけあって神聖な雰囲気に満ち満ちていた。祭礼が年に55回あるとか、ちょうど参拝帰りの信者の行列に行き当たった祈りで満足したのか輝く顔、顔、顔で圧倒された。有名なバロン・ダンスも見たが人間の心に宿る善と悪の戦いを表現した舞踊劇で、きらびやかな衣装で舞う。善を具現化したものが聖なる獣バロン、悪の化身が魔女ラダンで、人の心の葛藤をバロンとラダンが舞台で争う。未来永遠に続くのが人間の心中の善と悪の葛藤か。踊りは悠長で南国的だった。

 泊った宿はクタ地域で、改装された古いバンガロー。砂浜は3分で行け、サーフインやサンセットでにぎわうところだが一月は雨期でシーズンオフ。にもかかわらず寝そべっていると物売りやマッサージの勧誘が途切れるずやって来る。目抜き通りがにぎわうのも夕方で、昼間は休み時間。大きなショッピング・センターはタクシー券や食事割引券を配って購買欲をそそる。そのための旅行代理店の活躍が目立った。便利な場所へ行けば商業主義のカモにされるだけだ。海辺にリゾートホテルが林立しているということは贅沢保養組が多いということだろう。

 終の棲家探しを継続中の身として情報収集に日本人の集まる日本食材店「パパイヤ」を訪ねた。観光ビザは1か月、居住ビザでも6ヶ月区切りで手数料が必要、つまり取れるところから金を取ろうという制度のようだ。外国人は不動産所有は不可。

 人口320万人の観光島バリ。近代的な観光施設もさることながら、伝統文化を継承した寺院、風俗習慣を維持し、熱帯三作の棚田も随所にあり、日本の田園風景を思わせる懐かしさ。。郷愁で心が癒され現代風レジャー欲も満たされるとして人気がでたゆえんだろう。快適、廉価、受け入れ態勢が続く限り有望な観光地として存続するだろう。完(自悠人)