Photo by Ohno氏
きょう入笠牧場は梅雨明けした。いや、もっと前かも知れない。
このどこかで読んだような書き出しの部分のことはさて措いて、これは太平洋高気圧がどうしたこうしたといった気象学的根拠に基ずかない、あくまでも昔ながらのお百姓さん的感覚で言っている。気象庁とは関係ないし、あの役所がどんな分析、予報をしているかは知らない。(7月20日記)
「イタチの最後っ屁」でなく、あれは「梅雨の最後っ屁」とでも言うのだろう。昨夜かなり早い時間、多分7時ごろだったと思うが停電になった。狂ったような雨の音に混じって遠くで雷の音もしていたけれど、まさかそこまでの事態になるとは思っていなかった。
一昨年までは15年間、律義にここと里とをほぼ毎日のように往復していた。霧と雷はここの名物であり、帰宅の途次、雷鳴の激しさに牧場へ引き返して電気牧柵やPCの電源を切るということは何度もしてきた。今のように、生活の中心が上になっていれば、以前の方が雷の来襲は多かったから、きっと一度や二度の停電は経験していただろう。とにかく初めてのことで驚いた。
子供のころは停電がよくあった。灯が点いた時の安堵感を久しぶりに思い出しながら、今回はそれがいつまで続くか予想できず、取り敢えずFMZ君が送ってくれたハリケーンランプの世話になることにした。
雷の音は増々強まる。それに同調するように雨脚も激しくなる。乏しい光の中で、いつもと違う夜を味わうことになった。闇には強い方だという気持ちもあって、しばらくはそんな状況に不満はない。不安もない。
ランプの灯を見ながらいろいろなことを考え、思い出したりしているうちに、心のラジオ体操を思い付いた。胡坐を組みながら、線香の火より明るい分どうかと案じたが、それでも神経を集中することができた。
Oさんの遺してくれたもっと小型のランプもあるから、この次はそれでも試してみようと考えている。あんな嵐の夜が、いいことを教えてくれた。
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本日はこの辺で。