入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’23年「夏」(41)

2023年07月25日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

     呼べば、和牛サマはこうやってやって来る
 
 日が昇ってきた。鳥の声がするいつものいい朝だ。夜露が降りたのか、幾分湿り気の残る大気が快い。気温16度。
 どうやら第4牧区の乳牛たちは昨夜は囲いの中で一夜を明かしたらしく、牧草の中に幾つかの白と黒のまだら模様が見えている。まだ横になったままで、草を食べている様子はない。

 きょうは下から東部支所の職員が4,5名上がってくる。金融系に属する職員の農業実習、あるいは体験だと思っていたら「研修」だと言う。草刈りぐらいのことしか考えていなかったが、それを研修と言っては当たらない気がする。一体何をしてもらったらよいのかと戸惑う。
 以前はもっと早くに、キャンプ場の草刈りや、小屋の布団干し、清掃などに大勢の人たちが来た。古参職員の中には肥料撒きに動員された経験もあるようだし、また休養や娯楽、いわゆるレクレーションにも小屋やキャンプ場が活用されたと聞く。しかし今、そういう風景は見られなくなった。

 21日、24日と珍しく撮影が立て続き、ほぼ予定通りのことができて何よりだった。中には「この風景を見られただけでも満足です」と言ってくれた人もいた。お世辞ではなかった気がする。また昨日は、狙っていた夕日が撮れたことで、気難しそうな監督も愛想をこぼして満足そうに帰っていった。
 
 いつも言ってるが、牧場があって、そこに牛たちがいてこの風景ができた。しかし、年々その頭数が減っていくとなれば、ここの将来がやはり気になってくる。今は牧場内へ一般の人たちが立ち入ることをお断りしているが、観光化の話が大きくなれば今のやり方が変わる可能性だってある。そうなれば当然、景観も雰囲気も大きく変わる。
 
 放牧と観光を両立させるのは簡単なことではない、むしろ難しい。下手をすれば共倒れになる場合だってありうる。それでも、ただ手をこまねいているだけではいずれ済まなくなるだろうが、その変わる様子をこちらで見るのか、あちらで見るのか、ムー。

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 本日はこの辺で。

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