スウェーデン音楽留学サバイバル日記 ~ニッケルハルパ(nyckelharpa)を学ぶ

スウェーデンの民族楽器ニッケルハルパを学ぶため留学。日々の生活を様々な視点からレポートします。

チューニング方法

2006-10-31 23:18:44 | ニッケルハルパ
ニッケルハルパのチューニングについて。

resonanssträngar(共鳴弦)のチューニング(というより順番のこと)についてたまに聞かれることがあるのですが、これは一般的なものというのはなく、楽器の職人さんによってさまざま。ちなみにウッレ・プランのものは、G#(低い側)から順番です。

音の合わせ方に関するチューニングは、ヨン・オルソン(Jon Olsson)方式が一般的に使われています。
他にもいろんな方式あります。楽器を買った職人さんがすすめるチューニング方法が最適かとは思います。

ヨン・オルソン方式
(以下の+-の数字の単位はcent)

+4 C
-2 C#
0 D
+2 Eb
-4 E
+6 F
-4 F#
+2 G
0 Ab
-2 A
+4 B(or Bess = Bb)
-6 H(or B)

BとHって何?という人に。
これはスウェーデンフォーク独特で、HはいわゆるBのこと。
BというとBbのこと。
そして、スウェーデン語で"-iss"は"#"、"-ess"は"b"のことなので、Bbのことは"Bess"と言います。
同じスウェーデンでもクラシックだと、HとBの代わりにBとBessを使うようです。

このニッケルハルパ独特のチューニング方式に慣れるようさんざんウロフに言われました。もちろん16本の弦とlövもあわせて全て。

ウロフの持っているばかでっかいチューナーは、このセントメモリが1ずつあって(よくあるものは5メモリずつ)、デジタル表示までされます。でも、「もう作ってない」とのこと。

ところが、なーんと!!帰国のついでにYAMAHAに言ったら、1centメモリでデジタル表示もでるSEIKOのチューナーを発見!
これまたもう作っていないとかで在庫処分30%引き!!とはいえ5900円ほどしたので高い。
店員さん、「今日から30%offにしたんですよ」
ラッキー。音を拾うマイクと合わせて買いました。
店員さん、「セント単位で合わせるのは正直むりだと思います。合わせられてもすぐ狂うでしょうしね」とのこと。私もそう思います。
でも、先生達が口をそろえてヨン・オルソン(または他の)チューニングを徹底するよう言っているので、やっぱり目で確認しやすいチューナーが欲しいのです
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ロンドン。あれもダメ、これもダメ

2006-10-30 22:30:14 | スウェーデン生活
写真は、ストックホルム(アーランダ)の空港。
ゲートは写真の通り、レッドブラウンの木の床にブルーグレーの壁。さすが北欧。スタイリッシュ。ちなみに空港に入ってすぐは全面ライトブラウンの木の床で明るくこれまたステキ。

一時帰国はロンドン(ヒースロー)経由でした。
ロンドンのセキュリティ強化については、日本出発頃だったかな?ニュースで確かに知っていた。でも、「ロンドンなんて行かないから」と、セキュリティー内容の詳細は知らなかった。

一時帰国の「ロンドン経由」についても、「あ、はい、はい」ってくらいで全く気づかなかった。
そしてロンドンについて、セキュリーティチェック。
私のバッグはX線検査でピーとなり、警備員から開けて見せなさいと指示。
「携帯の電源とMDの電源と、SD読み込むリーダーとか色々入れてるせいかなぁ」と結構のんきにバッグを開けてみせた。
すると、な、なんと、私の目元用アイクリームを取り出し、
"Not allowed"(不許可)といいポイッ。
は?!
そして次々と、コンタクト用目薬をポイッ。
未開封の抗菌目薬もポイッ。
歯磨粉もポイッ。
化粧下地もポイッ。
アクアコラーゲンゲルも( ̄ー ̄)ノ" ゜ ポイッ。
「あー!あなたねー、それ7800円って知ってんの?!」と叫びたい気持ちを押さえじっと見つめる私。そう、ロンドンのセキュリティについて知らなかった私が悪い。でも、チケット買うときに教えてくれてもいいのに。先方からは何も聞いてない。
せめてもの救いは、バッグのポケットに入っていた4100円の未開封マキアージュに気づかず、セーフだったこと。(スウェーデンではノーメークなので持ってったけど未開封のまま。うちの学校ではメークしてる人、浮きます)

後で調べると、化粧品など量が変化するものの持込が禁止なんだって。
ロンドンで1万円分以上捨てられ、あー、もったいない。
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秋の写真(ウプサラの街並み)

2006-10-27 22:22:23 | スウェーデン生活
今日から秋休み。
私は所用で10日間ほど一時帰国します。
(その間、ブログは過去に書きかけた記事を投稿するかもという程度)

秋休みということで、ウプサラ(Uppsala)の秋っぽい写真を。
ウプサラは、スウェーデンで最古の大学がある学園都市。

1、ウプサラ城のメープルの木。色のコントラストがきれい。
2、背後に頭だけ出ているのは、ウプサラ大聖堂。
3、ウプサラにはルーン文字の刻まれたヴァイキング時代の石碑がたくさん。
4、ウプサラ、秋の街並み。

注:ウプサラには住んでいません。私がいるトボはウプサラから電車で30分。トボは約600世帯(1000~2000人くらい)の小さな村。
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本番

2006-10-27 22:21:19 | 授業 その他
昨日あまり寝てないせいか、だるい。
昨夜のトボトシュダグはミニコンサートの後、FIKA(ティーブレイク)をはさんで、来た人みんなで演奏とダンス。そして、みんなが帰った後にステージと椅子のセッティング。
その後、ウロフがチェックした昨日の私たちのリハを録音していたので、おそるおそるそれを聞いてみた。
そして出来の悪さにびびってしまった。リズムが。走ってる。
それに、部屋がかなりエコーがかかるせいか、つい力を抜いていたみたい。弓の立ち上がりがはっきりしない。よくこんなんで昨日OKくれたよなぁ。なんて思っているうちに1時をまわっていたのだ。ふーっ。
今朝、もう一度通してやった時にはかなり気をつけたのでマシになったはず。

写真は、セッティングした部屋。自分たちで暖炉側をステージとすることに決め、落ち葉を拾ってきてぺたぺた貼り付けました。本番はキャンドルもあちこちに置きます。10/24に書いたガラス吹きのボトルは暖炉の置き物の陰にこっそりと。

さてさて上手くいくでしょうか!
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ウロフ先生、チェック入ります

2006-10-26 22:22:14 | 授業 楽器
初霜、急に寒くなりました。
(そういえば昨夜初めてキツネを見た!キツネって寒いのが好き?)
最近は、調理師が病欠でずっといないので、寮に朝食を持ってきて自分たちで用意してます。

朝、寮のラウンジのソファでパンをかじりながらみんな落ち着かない様子。
そう、今日はウロフの授業。宿題がたくさんでているのに誰もしてません。
というのも明日は私たちのコンサートなので、それどころではなかったから。

一人「ウロフ、私たちが宿題してないから怒るかなぁ」と。
みんな、うつむいて沈黙。
「ところで宿題って何があったんだっけ?」と、アホな質問は私。
別の一人「今日、普通に授業するのかなぁ。リハさせてくれるかなぁ。」

結局、宿題をしていないのでせめて遅刻せずに行こうということでチーズやバターをさっさとしまい学校へ。
何をそのくらいで心配しているのだろう?スウェーデン人の国民性とは関係ないよねぇ?と不思議に思いつつ。

ともかく、ウロフ先生は怒りませんでした。
逆にコンサートのことすっかり忘れて宿題だしてゴメンね、と言いリハのチェックをしてくれることに。
コメントをくれながら、一通り終わると問題の曲をさらに重点的にアドバイス。

前にも書いたけど、みんなで弾く曲は数曲で、後は小グループ。
私の小グループは、ワルツ、「さくらさくら」、歌(の伴奏)、アイリッシュ、ルネッサンス音楽。

どれも一応OKがでたけど、ワルツがちょっと問題。
私たちが、ブン、チャッチャのチャチャで軽く跳ねすぎるとの指摘。もっと、ぐるんぐるんと車輪が回っているように弾くよう言われる。ウロフによると、ブンチャチャではなく、”ワンワンワン”(腕を円を描くように振り回しながら)だそう。なるほど、確かにいい感じになる。(どうリズムを取るかはどのワルツかにもよる)

さてさて、明日はコンサートだというのに、今日はTobotorsdag(トボの木曜日?)。トボはこの村の名前。このトボトシュダグというのは、月に一回木曜日にいろんな音楽イベントあり、今夜がその日。
私たちは、夕方からコーヒーを作ったり、お客さんを迎え入れたりしないといけない。今日のコンサートは、ここの先生でもあるソニアとサルストレムファミリーによるコンサート。
明日は私たちの本番で忙しいし、今夜の話しは明日書けるかな?
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ステージ指導

2006-10-25 23:55:08 | 授業 その他
(写真は何も今日のトピックと関係ないリハ中のもの。ピアノにキャンドルスタンドがついてるのって日本でみないよね?と思って載せました。)

今日は、午後から特別講師の先生が来て、scenisk beredskap の授業。
意味か尋ねたら、stage preparationと言われました。辞書で調べてないし、よく分からないけど、ステージ上での自己演出についてってことかな?

この先生、ピアスとか仕草とか全体の雰囲気が、いかにも舞台演出とか演技指導とかにいそうな感じ。私が持ってるスウェーデン語学習CDに出てくるDanielみたいな話し方をする(アナウンサー口調という意味)。

1、最初にしたのは一人ずつ順番にステージに立って、他のみんなはその一人をじっと見つめます。ステージ上の人は
・みんなの目をみつめる
・自分の体がみんなの視線に対してどう反応するか感じる(緊張など)
その後先生もステージにあがり、どのくらい力が抜けているかその人の腕を持ち上げ動かしてみる。その間もステージ上の人はみんなをみつめながら、自分の腕や肩の力に変化があるか感じとるというもの。

2、次は、部屋を喜・怒・哀・中立(無感情)の4つのパートに区切ります。歩いて移動しながら
・言葉なしで全身でそれぞれ表現
・言葉と全身で表現

3、一人ずつ感情と無関係なテーマ(動物、学校制度など)与えられ
・それについて話しながら、4つのパートを表現
・みんなで小さな円になり、先生が指さした人が円の中心にきて、次々とすばやく言われた通りの感情に切り替えながら与えられたテーマについて話す。

4、ステージ上で、ウソを好きな割合で混ぜて話をする。それを聞いてどのくらいの割合でウソが混ざっているか、なぜそう思うか話し合う。

怒りでは大声をあげたり、悲しみで転がって泣き叫んだりそれぞれ好きにやっているけど、自分をオープンにするのってテレもあって難しい。(結局、二人がこのレッスンを拒否した。)

でも、3が特に難しい!私のテーマは「スウェーデンについて」(日本語で)。"国土の6割は森林で(本当か知らないけど)、自然が豊かな…"など言いながら床を蹴って怒りを表現するのってやりにくい。みんな日本語わからないだろうと思って、全然関係ない事を言ってしまった。「スウェーデン語で言われてもなにいってるかわからないんだよ!このやろう!英語でしゃべれって言ってんだろう!ざけんじゃねぇよう」と叫ぶ私。ごめんなさい。

私はクラスメートのスウェーデン語は分からないのだけど、見ていておもしろかったのはアメリカ人のクラスメート。(「動物」をテーマに英語で。)
「アハハ、動物は足が4本あって、ウサギがぴょーんってね、アハハ」と楽しそうに言ったかと思うと、先生が「怒り!」と言ったとたん、「動物には足が4本あるんだ!ウサギが跳ねるんだ!」と、怒りだすといった具合。結構、笑えます。

多分この趣旨は、リズミカルで楽しげな曲を弾くのにその雰囲気をかもさないとけないし、音楽をステージで聞かせるというのは、単に技術の披露ではなくその音楽の持つ雰囲気を自分で作ったり、テーマを観客に伝える、というパフォーマンス能力が必要。そのためには緊張感もコントロールできるようにならなといけないし、ということなのでしょう。
なんだか新鮮な授業でした。
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kulningを合図に

2006-10-24 23:59:06 | 授業 その他
金曜日のコンサートを控えて、今日は一日かけてリハ。
実際にステージも作り、立ち位置や音のバランスを確認しながら。

写真はリハの合間にとったもの。holger2台(3割増しのサイズで、オクターブ低いニッケルハルパ)が奥側、手前が通常のもの。ちなみに、壁の絵は、トルフタにある教会の天井画のニッケルハルパを弾く天使の拡大写真(ref.9/14の記事)。

これを読んでいる人はコンサートに来るはずがないだろうということで、少しだけ内容を(万が一、来る人は読まないでね)。

スウェーデン語にはfika(ティーブレイク、名詞も動詞も同じ)という言葉がある。学校だけでなく会社でもランチタイム以外に午前と午後にfikaがあるのだそう。
コンサートの真ん中にもそのfikaがあり、休憩前のフィナーレは”kaffe”という歌で(もちろんトラッド。”ああ、コーヒーって何てすばらしい”という歌)、ちょっとくだけた感じにする予定。

でも、私、まだ歌詞を覚えてなくてヤバイ!
ノート片手にブツブツつぶやいていた所にちょうどやってきた友人K。「ガラス瓶を笛みたいに吹く人がいたらおもしろくない?誰か歌わなくもいいよって人いないー?」
やった!待ってました!「いる、いる」ハイっと挙手。
よかったー、歌詞を覚えなくてすむ。

でもやってみると意外に難しいね、これ。角度によって音が上ずったりかすれたり。
Cメジャーの曲なので、もう一人友人Lがgrund tonのC(ドの音)、私がkvint(5度の音)のG(ソの音)になるようガラス瓶に水をいれ、ふーふーっと吹きながらチューナーで音あわせ。もう一人友人Eがガラスコップをスプーンでカチンっと叩き、3人編成!!
んで、一応ポルスカなので3拍子にあわせ「ふー(ド)、カチン、ふー(ソ)。ふー(ド)、カチン、ふー(ソ)。」で、歌が始まります。
ふーふー、ばっかりずっとやってると意外に腹筋つかう。
この「ふー、カチン、ふー」やってるところに、友人Kがワタシラ3人の紹介してくれてソロ(!)も入ることに。「日本からはるばるやってきたガラス瓶吹きの名人!」「ふーふーふー」ってな具合。笑うと吹けなくなるので、本人は真剣です。

んで、20分のfikaをはさんで次のステージが始まることをどう知らせるか、みんなで相談。そしてナイスなアイデアが。写真にも写っている壁にかかっている笛(名前は知らないけど荒い低音がかっこいい)と、kulningができるクラスメートがいるので、その二つで。
kulningは特別な歌唱法で、遠くまで響く叫び声のような歌い方。本来は歌というよりも山や谷で遠くの人とのコミュニケーションとるときの手段だったそう。今は音楽として取り入れてるアーティスト多数。

Kulningでいつも思い出すのは、RättvikでSwåpというバンドでも活躍しているカリーナのライブにいった時のこと。静寂な空間を切りさくようなするどい声。と、同時に客席から「ぎゃあああああ」と赤ちゃんがびっくりして泣きはじめ、カリーナと赤ちゃんの大合唱に。
カリーナは今にも吹きだしそうな顔をしたままkulningを最後まで続けたのだ!すごい!さすがプロだわ。私もガラス吹き名人として頑張らねば。
あら?話題がそれたと思ったら、ちゃんと戻ってる。

このkulningできるクラスメートがみんなにさせる発声練習、日本と全然違ってるのがおもしろいから書こうかとおもったけど、話題があちこち飛ぶので今日はこの辺で。
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ウロフ先生、ありがとう

2006-10-23 18:41:13 | 授業 楽器
今日は、ウロフの個人レッスン。

スウェディッシュ・フォークは日本でマイナー。なのに、ウロフのヴェーセン(Väsen)というバンドはものすごく人気で日本にも年に2、3回ペースで来日コンサートをしている。全員190cm以上という見ごたえも聞きごたえもあるバンド。普通にCDショップのワールドコーナーで売ってます。バンドはオリジナル曲中心。本人は、純粋に伝統音楽も同じウェイトでやっている

さてさてレッスンの話。
C線のGがすっごく変な音がするという問題を抱えていて、前回のソニアの個人レッスンの時にも尋ねたけど理由がはっきりしなかった。(前、解決かもと書いたのは別のこと。)
なので、再び質問。ウロフは、木を削ったり自分で楽器のメンテもするせいか、問題の箇所みつけた!

バイオリンでも一台ずつ音が違うようにニッケルハルパもそれぞれ癖がある。むしろ、バイオリンよりももっと癖がある。職人さんはスウェーデンで10人いるかいないか(趣味程度で売っている人は除く)。バイオリンのように店頭では売っていないので、買うときは直接作り手、本人から。悪く言えば規格の厳密性がバイオリンより劣り、よく言えば個性的だと思う。

ともかく、それぞれにその楽器の癖なり特徴がある。自分の楽器の癖や特徴を知り尽くした上でton bildning(音色を作る)の練習をしないといけないのだ。
例えば、ウロフのニッケルハルパはオープンGが響きすぎる。なので、(な、なんと!)ガムテープを本体に貼って響きを消している。もちろん貼る場所も慎重にテストした上で選んでいる。ウロフがある音にある一定のプレッシャをかけて弾いていても、私のハルパでも同じプレッシャーかというと違う。ウロフが自分の楽器のある音に一定のプレッシャーで弾いていても、同じ自分の楽器の別の音には異なるプレッシャーをかけて弾いている、といった具合。

なので、これを読んで練習している方がいたら、自分の楽器の特徴を知りそれぞれ一音ずつに最適なプレッシャーを見つけてください。この学校で誰もが言うのは「録音して自分の耳で確認すること」です。

話がそれてしまった。個人レッスンの話に戻ると、私のC線のGはとっても繊細らしい。100%完璧に弾かないと、へそを曲げてしまう。
ものすごく集中力のいるGなのだ!困ったやつだ!
つまり「このGをクリアすれば、他の音がもっと楽に弾けるよ」とウロフ先生。
でも、1%のスキも許さない繊細さのため、ボーイングテクニックの自由度がなくなってしまう。将来的には考え物だなぁ…。

そして、その繊細さはもちろん楽器の特徴からきているので、スポンっとlövを引き抜いてじっと見つめるウロフ。私もよく分からないけど、じっと見つめる。
しばし眺めてから「Ummm…Ah-ha!」と言いぺろっとなめる。(なんで??)
そして、またグリグリさしこんで戻し、「固くしめたから少しマシになったはず。試してみて」。確かに、不安定度が前と違う。

そして、魂柱(本体の中にある支柱)がもう少しブリッジに近いほうがいいとの意見。「自信持って言っている訳ではないので、この楽器を作ったウッレ・プランと一度話してみるといい」とのこと。近いうちに、おっちゃんと話さないとなぁ。でも、近くに住んでいないから持って行くの大変。

とはいえ、全てが楽器のせいではありません。100%完璧に弾けばGはへそを曲げないのです。
そこで、プレッシャーと速度と音量のグラフを描き始めるウロフ先生。とっても理系というか職人的かつ緻密な性格を感じます(普段はおおらかで優しい)。
グラフとは、一定の音量を出すには一弓で弾く間にどう圧力と速度が変わっていって、弓を返す時はその関係がどう変化するかというグラフ。前にも教えてくれたけど、今日は特に丁寧な説明。そして、再びGを弾いてみる。随分音がマシに!
「イェーイ!」とウロフもガッツポーズ。イェーイ!
他の全ての音に対しても、同じだけの注意を払って最適な音を見つけるようにとのアドバイスで締めくくり。後はton bidningを意識しながら一緒にポルスカを弾いてレッスンはおしまい。

このGを気をつけて弾くの、全神経を集中させるのですごーく疲れます。同じだけの注意を全ての音で試すって、神経すり減りそう。でも、やらないと進歩がないしね。
ウロフ先生いわく「自転車の練習」です。バランス感覚を体が覚えた後は意識せずできます。
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スウェーデンで5星のお寿司

2006-10-22 23:56:50 | おススメカフェ・ショップ
昨日のセッションなどで夜2時過ぎに寝たのでお昼頃、目がさめた。
いけない、いけない。することは山ほどあるのに!
それに今日は、お茶を買って、お寿司を食べると決めていたのだ。

お茶は前10/08に書いたルイボス・ビタミンブレンド。名前が思い出せなくて、こういうので・・・と言うと、「あれね!」と缶を抱えてやってきた。
この店員さん、かわいらしくてとってもハッピーな感じの人。話すだけで楽しくなる♪
ちなみにチェーン店?と尋ねると、ウプサラに2店舗しかないんだって。
スウェーデン人へのお土産にもいいかもね。
買わなかったけど、オクトバー・ブレンド。アールグレイベースでとってもいい香り。

そして、すし屋、yukikossushiへ。
地元紙で5つ星をとったらしく、ある人から教えてもらって以来とっても気になっていたのだ。9/30に書いたjasmin ris事件の衝撃以来、日本米も食べたかったし。

テイクアウトのつもりで行ったら、応対してくれた店長yukikoさんが感じのいい方で中で食べていくことに。
私、朝食が味噌汁派という訳でもないし、海外で和食って食べようと思ったことない。だから、海外・初体験。
他の店員さんは日本人じゃなさそうだし、さてさてスウェーデン人の評価するお寿司とは如何に?!

なぜか演歌がかかってます。お寿司というより居酒屋っぽい気分。
105krの盛り合わせ。おススメは145krと言われたけど、私貧乏なので。

さっそく、出てきたお寿司をみてびっくり。
じゃ、じゃーん!サーモン!サーモン!サーモン!
手巻き寿司の中もサーモン!
これはケチったせいなのか、それとも北欧でタイやヒラメを期待する私がアホなのか。

ひとまず、サーモンを一口。
うーん。とろけそう。甘くて柔らかくて。日本のサーモンもこんなんだっけ?こんな大量のサーモン攻めにあったことがないので、今まで意識して味わってない。
でも、とっても美味。シャリもしっかり引き締まってます。
わさびは控えめで、皿に盛ってあるわさびを自分で加減。いなりもちょうどいい甘さ。

ちなみに、私は九州はいいけど関西の回転すしはオイシクナイと思っている人です。ただし、寿司チェーン店の「屋台ずし」をナイス!と思っているレベルの人です。

でも。ネタのことだけじゃなく、やはり、何かが日本と違う。
演歌のせい?
「アガリ一丁!」「ヘイ、お待ち!」って、あのノリがないせい?
ヒラメがなかったから?
手巻き寿司にアボガドが入っていたせい?
(ワタシ的に、寿司屋でアボガドはNG。居酒屋ならOK。)
でも、日本と同じな訳ないよね。日本人のために作ったお店じゃないでしょうし。スウェーデンが「イイじゃん、これー」と感じる日本を表現しないとお客が来ないもの。

ともかく、yukiko寿司はおいしかった。ごちそーさま!また来まーす!と声をかけて店を後に。

その帰り道に思ったこと。
つまり、その国にあるお店はその国の人のためのもの。
日本でいくらおいしいイタリアンでも、イラン料理でも、フレンチでも、パン屋でも、本場の国の人が食べると、(おいしいかどうかについてではなく)こうやって違和感を感じるんでしょうね。
料理に限らず色んな意味で、自分の狭いモノサシだけで考えたり感じたりせず、世界に対して視野を広く持って感じとることって大事だよなぁ。
と、まぁ、サーモンから人生観について考えてしまいました。
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チャンピョンの演奏にうっとり

2006-10-22 19:16:10 | ニッケルハルパ
今週末は人がたくさん。
練習のために場所を借りにやってきた演奏グループの一行と、ニッケルハルパのdistance courseの人たち。Distance courseの内容は知らないけど、普段仕事をしている人や遠方の人むけに通年で開催されているコースで、年に4回くらい週末に通学する。

そして夜は、マグヌス(この学校の卒業生で、今年のニッケルハルパチャンピョン)と2004年のこの学校の卒業生の二人でミニコンサートをしてくれた。

二人のかけあいがスバラシイ。コンサートといってもクローズドなので、マグヌスが和音やリズムの切り方を遊びたっぷりにやってるのがわかる。ニクラスの授業でくじけていた傷口にちょうどいい薬。再びやる気がわいてきた。
その後は、もちろんみんなでセッション。私は、ディスタンスコースに知り合いの日本人が来ていたのでその人達と一緒に。もらった赤ワインがおいしい。ほどよくアルコールが回ってから深夜すぎまで弾きつづける…。
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明日、元気?

2006-10-21 23:55:16 | スウェーデン生活
スウェーデン語のmorgon(朝)という言葉は、初心者には地雷のような言葉。
"God morgon"と言えば、そう、Good morning(おはよう)。
でも"i morgon"というと「今朝」ではなく「明日」という意味。「朝」とは関係が無くなるので混乱してしまう。

アメリカン人のクラスメート:
God morgon!Hur mår du i morgon? (おはよう!明日、元気?)
別の友人:
?! Kanske… (!? 多分…)

CITATというのをこの寮のラウンジにはってます。
英語でいうquatation(引用文)という意味で、誰かが言った面白い発言、意味深な言葉を好きに書き込んでます。
「明日、元気?」も当然ここに。

他には…

ここトボ(Tobo )という村にちなんで、
“To-bo, or not to-bo”
(シェイクスピアの”To be or not to be…”のもじり)なんてのも。

スウェーデン人は英語の発音が苦手。何の映画を見るか話していて、
友人C:Pirates of Caribbean !! (パイレーツ・オブ・カリビアン pirates=海賊)
友人L:Vad? Parrots of Caribbean!? (parrots=オウム)
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♪ノーティ・ニクラス

2006-10-20 23:53:19 | 授業 その他
naughty(ノーティ)は、英語で"いたずら好き"とかいう意味があり、ちっちゃな子供を叱って"そんないたずらしちゃいけませんよ!"みたいなときによく使う言葉。
そして、私たちは♪ノーティー・ノーティー・ニークラース♪とこっそり歌う。
(日本でいう♪みーちゃった、みーちゃった…♪みたいな感じで)

そう、今日はニクラス先生のアレンジクラス。
(ニクラスは2週間ほど前、ラーナリムというバンドで来日ライブ。他にニッケルハルパオーケストラとしてもCDを出している。ニッケルハルパのチャンピョンにもなったことがある人)

それが、予告もなしに「今からテストします」
みんなで「えー!?」
それで”♪ノーティ・ノーティ・ニークラース♪”というわけ。レベルが知りたいらしく3種類の抜き打ちテスト。

音楽理論の授業は、週に一度あるのでこれとは別で、アレンジのためのレッスン。
今日は、
1 モダル/ハーモニーという二つの音楽スタイル
2 bordun(ドローン)
3 riff

オール・スウェーデン語で丸一日授業されたので、実は言っていることの90%は理解してません。何についてというトピックくらいは分かったかな。でも話している時に分からなかったら質問もできないしかなりハード。

2は英語ではdrone、スウェーデン語ではbordun。1音(または、その5度の和音)のみを引っぱること。
和音は動いていいけどいわゆるコード進行とは別モノ(つまり上に挙げた1のうちモダルの概念)。
二人ずつペアになって曲を選び、それに合うbordunを決めてみんなの前で演奏するという作業。A、Bパート2回ずつ繰り返す曲なら、最大で4つのbordunを選べるというルール。またそれぞれ発表後、使用しなかった和音も試してみてどう感じるか。理論ではなく「体感」目的。

このペアになって、という作業がまた今日はえらく大変だった。bordunの動きについて英語で説明できる人はいず。
今までドローンは単(和)音だと思っていた私に「複数の和音を使っていい」と一生懸命言う。なので複数選ぶと「それはコードになってる」と返され、「??」な感じ。ニクラスも一生懸命助けようとしてくれるけど、私も含めてみんな微妙なニュアンスや専門的な話題について英語で表現するのは苦労する。みんながスウェーデン語交じりの英語で説明しようと、口を開けば開くほど余計に私はこんがらがってしまう。
(スウェーデン人は英語が上手いってよく聞くけど、あれはウソ!どういうレベルをウマイと言うかにもよるけど、買い物や旅行に不自由しないというレベルの英語なら確かにスウェーデン人はウマイ。)

3のriffとは、2小節程度の短いメロディーにあった音(和音とは限らない)のこと。ニッケルハルパオーケストラやラーナリムのCDで実際のriffの色んなバリエーションの例を聴き、それから実際に作って弾いてみる。

そして楽譜もアップしている、Flodensdöd polskaの伴奏の例を即興で10通りほど弾いてくれた。ありふれたものは一つもなく、どこをどうひねったら頭からこういうのがながれてくるんでしょうねー。

久々に今日は落ち込みモード。こういうのを目の当たりにすると「自分にできるのか?才能ないんじゃ?」と。言葉の問題も今日は特にひどかったし。
初めてスウェーデンにバイオリンを習いにきたときも、上手い人を目のあたりにしてかなりのショックで落ち込んでたなぁ。私は、(コンサートみたいな鑑賞用じゃなくて)目の前で近寄れないくらい上手いのをみせつけられると、刺激されてワクワクするタイプではないのだ。月2回ペースでこの授業するらしい。次回までには立ち直ってるかなぁ。
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ヴァルスですっきり解決!

2006-10-19 23:00:02 | 授業 ダンス
今日はダンスの日。アンドレアス(先生)が病気のため、急遽イングリッドがかけつけてくれた。

さてさて、ウォーミングアップにショティシュから。2拍子を2ステップで回ります。
慣れてきた頃、何も言わずに曲を3拍子のヴァルス(ワルツ)にすり替え、みんな「ん」と一瞬思いつつも気づかずそのまま2ステップで。
初めから「3拍子のヴァルスを2ステップで踊りなさい」って言われたら、頭で考えて踊れなかったかも。
それから、ヴァルスを2ステップと3ステップを組み合わせて踊る。

いつも周りを見ていると、上手くかみ合ったペアは初めから最後までくるくる回りたがる。基本的にみんなターンの練習をしたがるので、上手く回れるとしつこく繰り返す。本来そういう踊り方をするとかじゃなく単にこの学校での話。上手くかみ合わないペアだと、相手に手加減してちょっと回っては歩いたり、途中で先生を呼んだりとターンが途切れがち。

そういう意味では、今日は上達したかも!?と思った。(上手いなんていうのは100年早いけど、今日はなぜか絶好調。)自分でも気持ちよく回れたのと、私と踊る相手がみんなやたらとくるくる回りたがる。曲の始めから最後まで回り続けるので音楽がやむと頭がくらくら。

でも、このきれいに回れているときの浮遊感がたまらなく気持ちいい。脚がステップを踏んでいることから意識が離れると、自分が回っている意識もなくなり体に残るのは流れていく感じだけ。流れる景色と回転の中心だけが存在する感じ。
(一種のトリップ状態!?
哲学的にも究極的にも、円や円の中心って意味が深そう。

エリック(この学校の名前にもなっている)の作曲したヴァルスで踊ったのが一番気持ちよかった!タイトルを忘れてしまった(調べたら分かる)けど、とってもスバラシイ曲。マイナーキーのスローテンポで始まり、曲の途中からメジャーキーに転調し急にテンポも上がる。

そのまま気持ちよく、もめにもめていた歌の伴奏の打ち合わせへ。みんなして体を動かして気分よかったのか、バッチリ決まりました。よかった、よかった。

とっても楽しい曲まるでラーナリム(こないだ来日ライブしたバンド)が好んで演奏しそうな雰囲気のきれいなメロディ。歌詞は、「金持ちとも貧乏とも誰とも結婚したくないわ、私そんな安売りしないから」みたいなことを言っているそうで、最後、3番の歌詞になると、ある人と出会ってしまい「金持ちでも貧乏でもなんでもいいからこの人がいい」と気が変わる、という内容らしい。(二人して一生懸命、英語で説明してくれました。)
なので、3番の歌の前に二人で(ニッケルハルパ)間奏を入れ、転調して盛り上げます!
やっと形が見えてきた。(ところでチケットの予約、販売、ビラ等は未定のまま…)
コメント (2)
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チーズを魚で

2006-10-18 23:59:42 | スウェーデンご飯
最近はコンサートの準備がかなり大変。
授業時間も使ってアレンジをチェックしたり、アドバイスをもらってアレンジを変更したり。

さて、写真は今日のごはん。
チーズを魚で巻いてます。それとヒヨコ豆みたいなのをカレー粉で味付けしたのとサラダ。
おいしそうでしょ。
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近所の写真(自然編)

2006-10-18 02:11:50 | スウェーデンのこと...
1、散歩の途中でヤギ発見
2、駅前から続く牧草地に牛
3、門構えの2本の木と家の裏手の背の高い木。どちらも目をひく。
4、散歩途中の森。白樺が北欧を感じさせる。
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