スウェーデン音楽留学サバイバル日記 ~ニッケルハルパ(nyckelharpa)を学ぶ

スウェーデンの民族楽器ニッケルハルパを学ぶため留学。日々の生活を様々な視点からレポートします。

ポルスカを感じるワークショップ

2016-06-18 21:55:17 | ポルスカについて

今日は堺市で恒例のリズムパラダイスに行ってきました。ロングダンスでタンバリン博士の田島さんに少し入ってもらい、終わらないでー!っていういい感じになりました。ロングダンスで使った曲は”Opp au ud å au”というとってもシンプルな歌。別名"Opp och ut och gå", ”Näs Ingars polska", "Slängpolska efter Brunn"色んな呼び方、いろんなバージョンがあります。音が少なくてすごくシンプルなのにビートを聞かせるとかっこよくなり、飾りを沢山いれると上品にもなる、優れものメロディですよー。皆さんもお試しあれ~。KeyはDかGで、ニッケルハルパならCでドローンたっぷりで弾くと楽しくってとまりません!

Falun folkmusik festivalの古い映像(文字リンクだけ貼ってます。4:50辺り)ですがいい感じですよー。

もう一つは、下に埋め込んだ動画。大御所、Johan HedinとPelleの優雅な演奏にうっとり。これも元は同じ曲です。

Upp å ut å gå, polska efter Karl Andersson

ところでここ最近、バイオリン初級レッスンの付き添いをしています。付き添いといっても待っているだけで、その間、前回の記事に書いたSven Ahlbackの論文を読んだり(みごとに寝落ちします夏の課題図書に決定!?)。そして、気持ちよ~く、うたたね寝していると、先生のあるお言葉でハッと目が覚めました。

「休符のところを、ウンウンって心の中で数えてねー。足でトントンって数えたらあかんでぇ~。足でしかリズムが取れない大人になっちゃうからね!」

パリーン!ってグラスが割れる音がしました(幻聴)。ムンクの叫びも見えました(幻覚

そんな大人、ここにいます!無表情、無関心を装いましたが、血圧が乱降下しました。いけませんねー。いやいや、何がいけないのでしょう。考えると何がbetterで何がbestなのか分からなくなってしまいます。

ちなみに、ポルスカは「タン タンタン タンタン タンタン…」が延々と続きます。そして、それを足でとっています。「でも最後は、タンタンタンって均等になるよね」と言われたことがあります。でしょ?ポルスカを弾く人だけに分かる「あるある」です。

ダンスの「あるある」は、ポルスカをまわっていると、段々まわっている感覚がなくなって前に進んでいるだけという不思議な感覚になること。そして、深い深い瞑想の世界へ・・・そんな感じです。静かで不思議で止まらない。

そんなポルスカをもっと体感しませんか?

  • 9月17日 ひらかたワールドミュージックフェス  -このフェスは世界中のワールドミュージックが楽しめます。私が担当する講座は、ニッケルハルパ制作の過程や歴史の話、スウェーデンの伝統音楽の話を演奏も少し交えながらスライドの写真を使ったりお話しを聞いていただく内容です。ニッケルハルパを触ってみたい方は終了後にコーナー設けているのでぜひ!

7/6のワークショップ(演奏&ダンス)について

ポルスカを「弾いて踊って感じる」ためのものです。そして「北欧の音楽祭」で、当日、自由参加で皆で弾く機会があるのですが、その時の曲もやりましょう!というものです。曲は簡単なのでお気軽に参加ください。ダンスのほうは、すぐには踊れないかも?3拍で1回転するのは、自転車を初めて乗る時のように練習というより最初のコツをすぐに飲みこむかどうかで個人差があるのです。でも、1輪車曲芸みたいに特別な人だけが踊れる特殊なダンスではありません。スウェーデンのおじいちゃん、おばあちゃん、普通の人たちが今も昔も踊っているものなのです。美しいターンを極めるには何年もかかるけど、楽しく踊るだけなら十分!試してみたいなーという方、一緒にリズムを感じましょう!

そうそう、10/2に北欧の音楽祭(スペルマンス・ステンマ)があるのですが、「フォークミュージック・フェス(民俗音楽祭)」と「スペルマン・ステンマ(演奏家の集まり)」どう違うの?と時々きかれます。

どちらも「参加型の伝統音楽のお祭」です。弾きたい人はあちこちで弾いたりワークショップがあればダンスもできるし、ライブもあります。聞くだけでもOKです。北欧を旅する機会があればぜひのぞいてみてください♪

それで、二つがどう違うのか、私の個人的な印象ですが・・・。

フォークフェス」は、よりショー的でステージにお金もかかっていて、その分、交通の便のよい集客しやすい立地が多いです。その分、ピクニック気分というよりライブに行く感じになり、行動に制約がつくこともあります。一言でいうと、参加型ライブ・イベント。民俗衣装を着ている人を見るとパフォーマンスする人かな?と思ってしまいます。

ステンマ」も規模が大きいとステージ・プログラムは同じくらい充実しますが、森と草原広がる場所での開催や地域の伝統行事と一体になったものが多く、大自然の中、朝まで弾いたり、テントはってご飯つくったり、自由きまま。「ステンマ」という言葉は音楽は関係なく単に「集まり」という意味で、プロもアマチュアも関係なく伝統音楽を楽しむために人が集まったという感じです。聞いて楽しむだけもOK。そして民俗衣装を着ている人を見ると、地域の人かな?という感じで自然に溶け込んでいます。

そして、10月にある北欧の音楽祭では、アルスペル曲のリストアップを私が担当しています。当日もウロウロしているので探してみてくださいねー♪

スウェーデンで、「フォーク・フェス」「ステンマ」いずれも、アルスペル曲allspel låtarというのが発表されます。これはアル(皆で)スペル(弾く)曲というい意味。やはり共通のレパートリーがあってこそ楽しめるものですよね。必ず事前に告知されるものなのです。近いうちにそのリストも公表予定です。

その曲をリストアップしていて、そういえば「スウェーデンの曲名ってどうやって覚えるの?」「覚えられない!」とよく言われるなーとふと思いました。例えば「~にちなんだ曲(efter-)」というだけでも文字通りだけではない意味があって。長くなったので、曲名の謎については次回書きます!

コメント
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