スウェーデン音楽留学サバイバル日記 ~ニッケルハルパ(nyckelharpa)を学ぶ

スウェーデンの民族楽器ニッケルハルパを学ぶため留学。日々の生活を様々な視点からレポートします。

動画配信と撮影裏話

2020-10-30 17:15:08 | おススメCD~Swedish folk

ここ3-4ヶ月、腕と肩の痛みに耐える日々でしたがやっと半減してきたところです。

左肩の激痛で腕が動かせなくなって、6月に病院で原因不明(無関係のヘルニアを指摘)、7~9月は痛くて寝てすごす感じでした。左肩の腱?スジ?何かわかりませんが内側に巻き込むようにねじれて固定された感じです。手の甲を表、裏と回すと、手首はまわるけど肘はまわらず絵的にホラー 横に腕を上げようとすると親指下向き(手の甲が前)。普通は親指上向きに腕をあげると思います。ニッケルハルパは腕をあげないので無理しなければ弾けますが、そのうち左側鎖骨付近がぱんぱんになって指がもつれて動かなくなります。

そんな中、3月のポルッカでのライブが6月、9月、とずるずる延期が続き、無理に開催するよりも動画配信をしようということに。リアルタイムの生配信は、私がお客さんとして見た分でストレスなく視聴できたことがなく(画面や音声の途切れ、停止など)、自分が主催して対応できる自信がないなと思い、収録動画の公開という形にしました。

ハーディングフェーレ&スウェーデンの伝統音楽デュオライブの収録です。以前はfissというデュオ名で活動していましたが、ノルウェーとスウェーデンは隣同士の国でスカンジナビアと見れば似ていますが、言葉も文化も音楽も違います。以前はお互いが歩みよったアプローチでしたが、今はそれぞれの国の伝統はそのままにソリストとソリストが一緒に二つの文化を紹介するスタイルをとっています。

楽器の持ち変えやチューニングはカットしてMCも極端に減らし、45分とコンパクトに編集しました。編集といっても、演奏は一曲目からプログラム通りに無観客ライブということで撮影をしていきます。

実は選曲は3月に予定していた曲目は直前のリハーサルも済んでいました。ですが、何か月も経つと弾きたい曲が変わってしまうもので、新たに曲を選びリハーサルしました。テノールハルパも1曲だけ弾くことに。

撮影は当初ライブを予定していたポルッカにて。ドアを開けると木の香りがふわっとします。アトリエは天井も高く、とても心地よい空間。楽器は以前も試させてもらいましたが、壁側よりも中央付近でよく響くので撮影も真ん中あたりで。ハーディングフェーレは音量でニッケルハルパに負けることがありますが、どちらの楽器が本当に良く響いて、お客さんに生で聴いてもらえないのがもったいないくらいです。

いつもは音量バランスに気を使いながら演奏していましたが、自然な演奏になるよう今回はマイク収録で後で音量調整することに。「では1曲目から」…と弾いて、2人で顔を見合わせて苦笑いカメラに向かって演奏って、意外に緊張します。手に汗かきました。そうはいっても時間もないので、どんどん進みます。鎖骨付近が痛み始めると指もだんだん動かなくなる中、なんとか最後まで撮り終えました。(ちなみに、電子レンジでチンするジェルパッドがあれば痛みが和らぐのに、持ってくるのを忘れてしまいました)

さて、そこから編集作業。映像編集は初めてです。

固定カメラは悪くないものだったのですが、10年前のものなのでファイル形式が違い編集で画質が落ち、また、逆光や色飛びや2人が写っているかとか色んなチェックを1曲ずつしなかったので、あまり良い絵が撮れてませんでした。もう一つのカメラは今回購入した高いカメラですがかなりの手振れ。編集が初めてなのに素材が微妙とは…結構ツライ作業です。でも、頑張りました。オープニングだけ、ちょっとやってみたら面白かったので作ってみましたが、プロモーションビデオ風にしたかった訳ではありません… 映像や編集は、今回の失敗で学んだことも多く、これからの課題です。面白いなと思ったのは、カメラワークや編集で、あんなに撮影者や編集者は語れるんだなって実感したことです。ついでに自分の好みも分かりました(何も語らないこと)。ブログではこんなに語ってるのにね。撮影、またやりたいです。

さて、肝心の動画の紹介です。映像自体はあたたかい目で見ていただけたらと思います。最後の曲Femtolenのハーディングフェーレのステンマ(伴奏)が圧巻で、本人はそんなことないと控えめなのですが、低音も効いてとってもおすすめです。

収録ライブ(12曲、約45分)、vimeo動画サイトにて期間限定で公開(2020/11/22まで)、1600円にてパスワードと曲解説プログラムを販売しています。

パスワード販売: https://nyckelharpa.stores.jp/items/5f9562699a06e5305f41cf8d

ストアトップ: https://nyckelharpa.stores.jp

12曲中、3曲を切り出してYoutubeにアップしています。サンプル試聴としてどうぞ♪1曲目のSvängrumpaがオープニング付きです。

Svängrumpa  https://youtu.be/6t4yU5PqOtw

Halling-Jorån  https://youtu.be/sd3SgS4OStE

Polska efter Munkberg  https://youtu.be/sj6ASTEjgBU

そして、最後に一つ、別の話題なので次の記事で書きますが、弓の動きについてです。映像を編集している時に気づいたのですが、ニッケルハルパの弓の動き(ボーイング)が斜めに見えること。

ニッケルハルパはまっすぐ弾かないのか?と聞かれたことが今まで何度もあり、何を言ってるのかよく分からなかったんです。ブリッジに平行に、まっすぐ弾いています!!皆まっすぐ弾いているけど入り方が斜めなのです。それは次の記事で。

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北欧の音色とは。

2016-11-21 17:31:14 | おススメCD~Swedish folk

皆さま、お元気ですか?私の近辺では最近、胃腸炎が流行っています。

ところで、先日買い物をして、レジでエコバックを出そうと取り出したら、パンツでした。驚愕です

階段にバッグを置いて、その一段上に畳んだ洗濯物を置いたのを思いだしました。荷崩れしたのでしょう・・・。皆さまも、お気を付けください。

さて10月は色んなところでお世話になりました。三田の北欧の音楽祭、そしてヨセフィーナ&ヨーナスのアテンドで長野、十津川村の玉置神社の奉納演奏と、足を運んでいただいた方々、本当にありがとうございます!

三田ではスウェーデンで会って以来の懐かしい方にも再会できて本当に良かったです。

長野では心のこもったおもてなしを私までいただきました。諏訪大社は手水舎はなんと温泉!ヨセフィーナ達と過ごした時のエピソードもまたちょこちょこと出していきたいと思います。

そして玉置神社は「行きたくても行けない、縁があった人だけがいける」と言われている神社なんだそうです。社務所は江戸時代の当時のまま今も使われていて中の屏風も圧巻!山道をゆく神輿や弓神楽も神秘的でした。標高1000m級で寒く、でも吸い込む空気がさわやか!最後のコンビニは到着2時間前くらいと、何から何まで秘境ですね。本当にすごいところでしたー。一緒に行った、のま夫妻が、ノルウェーのフィヨルドをドライブした時みたいー!と言っていました。その時の面白いエピソードも聞けました(今度本人に聞いてみてください)。


お知らせです。もう1週間きっていますが、11/27(日)の午後から、北欧のダンスと演奏の両方を練習できるワークショップです。3回目になりますが毎回1回完結なので、初めて参加される方も歓迎です。楽器はしないけどダンスだけやってみたい方も大歓迎です。今回はワルツです。初めての方でも踊れると思いますよ!スウェーデンのスウィング感のあるワルツをぜひ一緒に楽しみましょう。

来年の4月に、スウェーデンよりBritt-Marieというダンスの先生が来日し、このワークショップで教えてくれる予定です。今までもこうした来日講師の指導はありましたが、特定のクラブや経験者向けの催しが多いです。ですので、広く参加者を募るオープンなワークショップはとても貴重な機会です。4月のBritt-Marie来日に向けて一緒に練習しましょう!

リンクはこちら。https://tackk.com/swedishworkshop


最近はまっているアルバムは、Jonas&JosefinaのDag och Nattです。オリジナル曲が多いと苦手だと公言していましたが、これはあまりにも心地よく大好きです夜明けから深夜まで音から色が見えてきそうです。この動画Hemkomstenは時間も忘れて気聞いてしまいます。ため息ものの美しさ…

"Hemkomsten" Jonas Åkerlund och Josefina Paulson

さて今回テーマは「北欧の音色」です。

ここでは弦楽器についてです。そして、個々人のことではなく、「一般にイメージする北欧の音色」という話題です。

最近、アメリカやEU圏などの外国人が演奏する北欧トラッドを聞く機会が増えました。増えるほど、聞くほど、違いを感じます。外国人か、北欧の人か、北欧の人でもクラシック・メインにしている人かで、全然違う音色です。良い、悪いではないですし、バックグランドが違えば方言のように演奏にも出るもの。そういう多様性は個性的で面白いです。

でも、その違いは何か?何が、その音色は北欧とは違うと感じさせるのか?この違いが分かると、技術的なこと、意図した音色が出せないといった音色作りの助けになるんじゃないかと思うのです。

そこで、常日頃のこの疑問、先月、来日していたヨーナス&ヨセフィーナに聞いてみました。"スウェーデン人だな、そうじゃないな、と音色で分かるよね?なんでだと思う?"と。二人とも最初は「うん、うん、そうだ、確かにそうだ。」と大きくうなずき、そして理由を聞くと「そんなこと、考えたこともないし、聞かれたこともない。」と、二人とも真剣に考えこんでしまいました。

その時でた意見で、一つは「柔らかさ」です。

北欧フォーク以外では(バイオリンで)ボーイングはもっと柔らかく、左手の指板を押さえる指も柔らかい。でも北欧フォークではコツコツ聞こえるくらい鋭く叩くように押さえる、と。確かに、艶やかで滑らかな音色だと異国の印象があります(私が言うのも変ですね)。例えば、「スウェーデン人でバロックもフォークもやる〇〇〇(誤解をまねくので名前を伏せます)の音を聞いてスウェーデン人かどうか分からない。なぜか?」 ここでも話の結論は「柔らかさじゃないか」ということでした。でも、ヨーナスの音色はとても北欧的ですが柔らかい繊細な音です。柔らかさだけでは説明しきれていない気がします。すっきりしたような、しないような。

でも、あまり細部を考え始めると人による考え方の違いにぶつかります。

例えば、ある人は「スウェーデン人ってガシガシ弾く」と言いました。アグレッシブに弾く「スタイル」という意味ではダンス音楽ですしそうだと思いますが、私の「ガシガシ」の印象は「荒々しい、野太い音」で、違う気がします。、私の感じる北欧の音は、エコ指向の自然派のような感じです。田舎っぽい素朴さとか、都会の作りこんだ艶やかさではなく。すっぴんでもキレイみたいな。(変な例えですね)。もしくはスウェーデンのダンスが「瞑想のよう」と言われるので、「哲学的な音」というとしっくりきますがどんな音だかさっぱり伝わりませんよね。

元々私が思っていた北欧の音色は、「澄んだ響き」です。大昔から北欧フォークの人たちは無意識に求めていると思うのです。ニッケルハルパやスウェディッシュ・ヴィオラダモーレ、ノルウェーのハーディングフェーレにしても、昔から共鳴弦をつけるのが好きな人たちです。そこには「柔らかさ」よりも「透明感」「豊かな響き」「残響」に対するあこがれを感じるのです。※「木のぬくもりのある音」と言う人もいます。表現が違っても、北欧的かどうか音を聞いて答える時は意見が一致するので不思議です。

そして、スウェーデンでは昔から納屋で集まって弾いたり(結構な広さです)、屋外のステンマがあったり、大きめの空間や自然の中で楽器をよく響かせる機会が多かったせいでしょうか。外も静かなせいか、音が吸収されて小さくなるという感じがあまりしません。それで、フィオール(バイオリン)に対しても同じで、楽器をよく響かせる、よくボディを鳴らすような弾き方をするのかなと。弓も小さく使うより大きく使います。

この北欧らしい音色についての質問を以前、ハーディングダモーレ奏者の野間さんにもしたことがあります。その時に野間さんが言っていたのは一つには「気候」の関係があるのでは、と。湿度の高い、低いで鳴り方が違うから、という話でした。なるほど、一理あると思います。

ヨセフィーナ達に「気候相違説」をぶつけてみると、首をひねります。でもね、ヨセフィーナ、日本に来て最初のライブで湿気で固まった鍵盤を削ったでしょう。ドライバーにナイフにやすり、鉛筆…と探して走り回ったじゃない!「この湿度がボーイングに(音色に)何の関係もないってことはないでしょう!」と思うのです。それも一時滞在先ならまだ腕が記憶しているけど、仮に日本に10年住んで弾き続ければ音の出し方は変わるんじゃないでしょうか。

であればもっと自然に力を抜けるような、練習に向いた場所が必要ということですね。早速、自宅のそれぞれのポイントで響きをチェック!

1.ダイニングリビングと一続きの空間。 →普通。

2.床の間の前(床の間の天井は高いので) →悪くないかも?いや、床の間の壁に近づきすぎて反響がきつい。

3.玄関(天井が高く、靴を脱ぐところは固いコンクリート、且つ低い。)→よく響く!でも、近所への音もれが気になる。

4.お風呂(狭い空間で逆によく響くかと)→楽しい~!教会の響き!?いやいや、反響がわんわんなって耳が痛い…

5.壁をまだつけてない2部屋と廊下が一緒になった空間(家具もほとんどない)→部屋の端に立って中央に向かって弾くとすごく自然。

ということで、我が家は3と5が、腕の力がいい具合に抜けて弾けることが分かりました。でも、普段の練習には問題が…。3も5も冷房と暖房がありません。春と秋の限定期間のみですね。でも10月はクーラーがいる暑さで11月は暖房いる寒さで、一体、日本の秋はいつなんでしょうね

さらに、この話、もう一つ加えて

1.「フィドルから始めたニッケルハルパ奏者の音色」

2.「ニッケルハルパ奏者が弾くフィドルの音色」

これも特徴的です。1は、そういう人が実際に多いから聞いたことある方も多いでしょう。でも、2はあまり普通には聞く機会がないですよね。現地でセッションしていると楽器を持ち替えて弾き始めることが多く、その時に気づきます。(※ヨセフィーナは、上記1,2どちらも関係なく器用に弾きこなす奏者だと思います。)2はどんな音かというと、パスパスした輪郭のはっきりしない音になりがちです。これは共鳴弦を鳴らすために抜く力加減が癖づいているせいかもしれません。力を抜くのが肝心といいつつフィドルのほうがしっかり弾くということでしょうか。

先日、音楽関係じゃない人から「ニッケルハルパで今後どうしたいのか?もっとライブをしたいのか?日本で普及させたいと思っているのか?」と聞かれました。なかなか、私の思いを理解してもらえないのですが(理解しにくいだろうと思います)、私の思いはただ純粋に「本気でこの道を極めたい」。遊びとか息抜きと思ったこともなく、でも普及とか具体的なこともあまり頭にありません。すると「じゃあ、究めるとは音楽で食べていきたいという意味?」と聞き返されました。お金は大事ですが(笑)、それとこれももあまり関係ありません。「じゃあ、何がしたいの!?」最後によくこう聞かれるのです。留学の時もそうでした。「目的は何!?」と。目的は「極めたい」。それでは世間的にはダメなようです・・・。

人による音色の違いという個性は結局のところ残りますが、それでも、私の極めたい音は、芯の芯まで「北欧の音色」です。

理想の音色、自分が思う北欧の音色、人それぞれ異なると思います。皆さんも自分の求める究極の音に近づけますよう!!

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Danish string quartet, Jan Johansson quartet...

2015-11-25 15:13:33 | おススメCD~Swedish folk

追記(2018年2月):2018年6月に関東で来日コンサートがあります。6/7神奈川(サルビアホール)、6/8武蔵野市民文化会館、6/9名古屋(宗次ホール)

良い音楽はおいしい水を飲むよう。そして、私の中で音楽は、folkと、それ以外という二つのカテゴリーがあります。

※folkフォーク -北欧トラッド曲のこと。スウェーデンで、folkフォークやfolkmusikフォルクムシーク(フォークミュージック)と呼ぶのが一般的。

今までど真ん中フォークではない「ちょっとフォーク」は、あまり紹介したことがありませんでした。

今日は、デンマークのクラシック出身の若者カルテットと、スウェーデンの巨匠ジャズピアニストの話です。

一つは、Danish String Quartet。「デンマーク弦楽四重奏団」と日本語訳されることもあり(ユニット名を訳すのって違和感ありませんか??)、検索で見落とすこともあるかもしれません。北欧音楽のツウ、josanに色々と教えてもらいました。何か知ってるのでは?と思ったら案の定、詳しかったです、さすが!

最初に知ったのは、12月のイベント用の選曲していてLybyのワルツがやりたいと思ったのがきっかけです。でも、セットリストにはめようにも、どうにもはまらないんです。シンプルで切なく美しいメロディで、この余韻の後に何をもってきたらいいのか。何を持ってきても世界観を壊すようで…結局、ボツにしました。ボツにしたのが心残りで、適当に検索して「これ、やりたかったけど、また次回!参考に動画のせときます」と送ったのでした。それで、後から送ったリンクを聞いて「なんだ!この若者は!」とひっくり返った訳です。

元々クラシックのカルテット。髭ヅラとか、Tシャツというのが良い感じです。クラシック出身者のフォークの演奏は時折ききますが、華があって艶があって音色に張りもあって伸びやかに…それはそれは美しく弾くので、田舎の納屋のダンス曲ではないな、と違和感がぬぐえないものです。ですが、このカルテット。元々フォークをやっていたとしか思えません。クラシックを弾く時と、あきらかに違います。そして違和感がない。もちろんクラシック風の正確無比な感じと多少のビブラートはありますが、あー、この人、分かってる!と思いました。とっても、素直で素朴な弦楽器の「木」のぬくもりの音がするのです。音色(おんしょく)が曲で異なるというのは、私には、どちらのジャンルも尊重している、と聞こえるのです。

このカルテットのCDはクラシックが多いですが、「Wood works」が全曲、北欧トラッドです。数年前クラウドファンディングのようなことをやって資金を集めてフォークCDを出したようで、そのお金のなさと(笑)、クラシック界から批判があったんじゃないかと思うのですが、自分たちの意志をつらぬいたところに、久々の感動です。こんなことやったら先生たちは怒らないのかと心配してしまいますが、異質なもの(他ジャンル)に対して寛容な国なのかも。Wood works の中でもReinlenderは、HarjedalのSchottisのノルウェーバージョンで(やたらとバージョン違いが多い曲ですが)このリズム感と緊迫感はクール!

デンマークの作曲家、カール・ニールセンの生誕150周年ということで、クラシックのほうに興味のある方は、彼らのニールセンのCDも今年は注目されているので聞いてみては?

実は、これもjosan情報で知りましたが、11月23日よりスウェーデンラジオで(116分も!)このカルテットのライブが放送されます。(リンクページ右側のLyssna(Listenのこと)をクリック)しばらくアーカイブ保存され聞けるので、早いうちに聞いてみてください。クラシックで始まり、40分過ぎたあたりからアルバムWood worksの曲も。

youtubeも貼って置きます。彼らのオフィシャルサイトでもまとめて見れます。

Danish String Quartet: NPR Music Tiny Desk Concert  アメリカの知る人ぞ知るNPRのミニ・ライブシリーズから。2:40秒あたりくらいで雰囲気がガラっと変わって、お!っと思いました。9分~のアクセントの付け方とか、それに足踏んでますよね(クラシック出身で!?)優雅にまとめた楽しい伝統音楽!

Danish String Quartet on Performance Today - "Valse from Lasse"

もう一つは、知っている方も多いと思います、1930-60年代のスウェーデン人ジャズピアニスト、有名なヤン・ヨハンソンJan Johanssonです。

Jan Johansson quintetは、「jazz på svenska」というCDなら今でも容易に入手できます。

が、私が名作中の名作だと思うのは、実は1965年の、Äventyr I Jazz Och Folkmusikです。

スウェーデン留学中、図書館にレコードが置いていて、学生は鍵を自由に使えたので夜中に行ってはヘッドセットで静かに楽しんでいたのでした。実は私は中学時代、放送部でして、学校で古くから所有しているレコードなど音楽を流すのが仕事(いや、部活動)だったのですが、その中学生ぶりにレコード針をそっとのせてドキドキしたのを覚えています。

CapriceからCDになっていますが簡単には手に入らないので忘れていました。このLPからの曲を、これまた偶然、Youtubeで見つけました。実際の伝承音楽の歌い手の録音を変にいじらずそのまま使い、そして曲が展開していって最初に戻る…とびぬけて新鮮なのです。フォークをジャズに水彩絵の具を溶かすように混ぜるのではなく、モザイク的に存在してくっついてるのがお互いがベストで良い感じなのかなー?って。ここでも他ジャンルへの尊重が感じられます。

The Jan Johansson Quintet: LAPP NILS POLSKA

The Jan Johansson Quintet: I FJOL SÅ GICK JAG MED HERRARNA I HAGEN

あったかい飲みモノをもって窓辺で聞きたくなる音楽ばなしでした。

追記です

12/11(金)に阪神百貨店の北欧フェアで、ステンマ(セッションのような皆で演奏する集まり)のような企画があります。ここで、長靴下のピッピのテーマ曲を用意していて初めて知りました。この曲、スウェーデンで老若男女知ってるアニメソングなのですが、Jan Johansoonが作曲したのだそう。

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Kraja

2008-10-09 23:34:19 | おススメCD~Swedish folk
UNDER HIMMELENS FÄSTE

トラッド度合 ★★★
アレンジ度合 ★★☆

夏に行ったウプサラの語学学校で発音練習のため?か、歌を教えてくれた。
ほとんど子供の歌ばかりだった中、一つ"Limu limu lima"という古い歌をおしえてくれた。とってもキレイ。
ネットで捜すと、Kraja(クラヤ)が歌っていてあんまりキレイだったからCDを買った。
すごく気に入ったので、先日友人など何人かKrajaを教えたら気にいったみたい。
なので、ここにでも紹介します。

前もどこかで書いたかもしれないけど、実は私、folkのジャンルで、歌モノはあんまり好みではない。
(特別好きじゃないだけでキライではない)
際立つボーカルより、メロディや楽器、微妙で繊細な混ざり具合が北欧らしいなぁと思うのです。

でも、Krajaはアカペラ4人で歌モノなのに、めちゃめちゃ好き。
聞いていて北欧らしさいっぱいなのは何でだろ。
はっきりしたメロディに、繊細さ、透明感。明るい歌でもどこかはかない感じがする。
(ちなみに、4人とも北の出身なので「sk-」の発音が「シュ(みたいな音)」です)
スウェーデンのfolkの歌は、k, v, s, tなど子音をきれいに出す。母音は、柔らかく響かせるのではなく息の束を細く前に鋭く出すと習った。
これも透明感の秘訣かもしれない。

夏がきて太陽に顔を向けて両手を広げるスウェーデン人はいつも、
「すぐ冬になるから」「冬が長いの」と、ちょっぴり悲しげに目をふせる。
今は夏なんだから満喫すれば!?とよく思ってた。
日常の中に光と影を同時に感じる。それが北欧らしさなのかな。

YouTube (動画と音)
Limu limu lima
Uti var hage
Si god afton och god kvall

私は購入はSweden Music Shopのサイトから。
日本のノルディック・ノーツが入荷してくれないかな?(2005年のほうのCDなら取り扱ってるみたい)

************************
★の意味

独断と偏見でどちらの色が濃いか、★を使って3段階表示しました。

トラッド度合
素晴らしいテクニックや、マニアックな曲など、伝統的な特徴を聞きたい人などにはたまらないですが、
トラッド色が濃くなると興味のない人には退屈かもしれません。

アレンジ度合
アーティストとしてアレンジもカッコよく、独自の作品を作り上げています。
本来のトラッドの姿からは結果、遠くなります。
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Harjedalspipan

2007-06-12 23:56:10 | おススメCD~Swedish folk
Härjedalspipan

トラッド度合 ★★★
アレンジ度合 ★☆☆

話は5月末に戻し、学校が終りみんなが寮を去る頃のこと。

それぞれの地方出身者に、それぞれの地方の伝統曲を教えてもらうなり、録音や楽譜をコピーさせてもらうなど
最後の収集をしていた。

その時、セーデルマンランド地方の友人が「そういうことなら、私の出身とは関係ないけど
HärjedalspipanってCD持ってる?」と聞かれた。
(注:ニッケルハルパのCDではない)

タイトルの通り、Härjedalen地方の曲。
アーティストはAlle MöllerやMats Berglundなどなど。

彼女によると「曲がすごくかっこよくて、みんなそのCD持ってるから、セッションとかでその地方の曲を弾くとなると
そのCDに入ってる曲が有名」なのだそう。

さっそく買ってみると、ふむふむ。どこかで耳にした曲がたくさん。
コンサートや他のCDとかじゃなく、確かにどこかで誰か弾いていたなぁという感じ。
それだけバイブル的存在ということなのかも。
試聴はこちら

タイトルに「pipa」とあるくらいだから笛が主役だけど、バイオリンも2人いる。

脱線ネタ

話が完全に横にそれてしまうけど、「バイオリン」と「フィドル」について一度触れて見たいと思っていた。

日本では「バイオリン」と「フィドル」と、名称を使い分ける傾向がある。
どちらも同じバイオリンのこと。
「バイオリン」という名称にはクラシック音楽のイメージが強すぎるからか、
ジャズ、ポップス、民族音楽、その他のジャンルでは、「フィドル」(英語でバイオリンの俗称)という呼ばれ方をすることが多い。
フィドルと聞くと、カジュアル感が増すと思うし、私も以前は普通につかっていた。

でも。しかし。
スウェーデンで「フィドル」という名称は一般的ではない。
バイオリンはスウェーデン語で「フィオール(fiol)」。
ジャンルも関係なくフィオールだ。
英語で話すときにわざわざ「violin」、「fiddle」といい分ける人は、私の出会った範囲では、よほどの通だ。
(アメリカなど海外ツアーの多いウロフは普通にfiddleと口にする)

スウェーデンで、fiddleと言うと、逆に「ふふんっ」て感じがしたり、アメリカン・ジャズやブルーグラスをしているの?と
英語の響きから「民族音楽」ではなく「英語圏の国の音楽」をイメージすることも。
そして私がfiddleというと、聞き返されて2,3度言うか、バイオリンと言いなおすことが多いので、
スウェーデンに来てからは、すっかり「バイオリン」一本化してしまった。

思うに、スウェーデンのバイオリンは「バイオリン市民権」を得ていて、一般にフツーに浸透していて、
クラシックが正統派だの軽音楽は軽いだの、他ジャンル間での垣根が低いのかも。

お国事情、おもしろいなと思いました。

************************
★の意味

独断と偏見でどちらの色が濃いか、★を使って3段階表示しました。

トラッド度合
素晴らしいテクニックや、マニアックな曲など、伝統的な特徴を聞きたい人などにはたまらないですが、
トラッド色が濃くなると興味のない人には退屈かもしれません。

アレンジ度合
アーティストとしてアレンジもカッコよく、独自の作品を作り上げています。
本来のトラッドの姿からは結果、遠くなります。
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ウロフの新作CD

2007-05-09 23:14:10 | おススメCD~Swedish folk
今朝はディッテの演奏の授業。
午後からはウロフも合流し、ディッテと二人で音楽業界についてのレクチャー。

まずはSTIMというスウェーデンの著作権取扱い団体の説明から。
作曲、アレンジ、作詞など、分単位で支払われるらしい。
支払うのは、イベント・アレンジした人。ミュージシャンではない。
でも、ラジオの教育チャンネルP4は例外。ここで放送されても支払われない。
ちなみに、たとえ収益のあるコンサートを開催しても私達のような学生も特例で支払わずに弾ける。
アメリカとの著作権の扱いで大きな違いは、権利を会社でも人でも譲渡(売買)することができないらしい。
ポール・マッカートニーがマイケル・ジャクソンに売った曲の話を例に挙げていた。
日本の場合は知らないけど、レコード会社のものになるのかな??
そして、死後70年、この権利は守られます。だから1800年代の作曲なら問題なし(もちろんスウェーデンの話)

そしてディッテの説明に、ウロフが海外ツアーやCDリリースの経験を踏まえて、
agent業(マネージャーとでも言うのか)や、レコード会社、CDリリースにかかる費用、税金(ミュージシャンは払わなくていよい)、
PRの重要性や方法、職業としてのミュージシャンの面白さ、などなど多岐に渡ってお話がつづいた。

私は今日は胃の調子が悪く、吐き気と寒気でたまったもんじゃなかった。
でも授業中、上の空の私の目の前につまれたCDの山が気になってしかたない。
授業が終わるとさっそく「これ、売る用?」とウロフに聞いた。
「そうそう。昨日、リリースした僕の新作CD。特別価格で売るよ!」と言う。
そりゃ、買わないとね!
お金を渡すと、ウロフ、商店街のおじちゃんみたいな
「アリガトーゴザイマシター!」って。
「イラッシャイマセー!」も上手い。
あの一本調子の、音程の独特な商売人っぽい言い方そのまま。

I lust och glöd

トラッド度合 ★★★
アレンジ度合 ★☆☆

ウロフ(Olov Johansson)は、日本ではヴェーセン(Väsen)というバンドで何度も来日(今年の秋も)ライブをしていて、
アメリカを筆頭に世界的人気。
ヴェーセンはオリジナル曲中心。エッジの効いたリズムにかっこいいアレンジ。
でも、このウロフのソロCDは、オリジナル曲が含まれるもののトラッド路線まっしぐら。
メインはウップランド地方を扱っている。
なのでヴェーセンのイメージで聞くと、違いにびっくりする人がいるかも。

聞いてみてびっくりした。
正直言って、ウロフ参加のCDの中で一番いい!
トラッド路線だとか、オリジナル曲だとか、そんなことは関係ない。
シンプルなアレンジに、美しいメロディがひきたち、ゲストも含め楽器の音色の美しさが際立っている。
ヴェーセンで同じみ、刻むリズムでぐいぐい引っ張る様子は、ウロフのソロの演奏の中にもしっかりと活きている。
学校にも何度か連れてきたクルクル赤毛の末っ子のために作ったワルツも収録されていた。

楽器は
ハッセ・イッレ(このブログにも登場した)作のコントラバス・ハルパ
エスビョン・ホグマーク作(私が今、一緒に製作中の人)のニッケルハルパ
ウッレ・プラン作(私の現在の楽器の製作者)のオクターブハルパ(ブログでは通称ホルゲルとして何度も登場)
それと、バイオリンも数曲弾いている。

ゲストとして
ヴェーセンのミカエル・マリーン、ダーラナ地方はマールンの凄腕フィドラーのカッレ・アルムロフ、ニッケルハルパ・オーケストラで
おなじみ(特別授業で来た)マルクス・スヴェンソンなどだ。
カッレとの組み合わせは意外だと思ったけど、この学校で以前一緒にコンサートしたのがきっかけだったみたい。

マルクスは、後から知ったのだけどフォークミュージックのジャンルでスウェーデン初の修士号取得ミュージシャンらしい。
ラーナリムのニクラスもそうだけど、このマルクスも、元はウロフの生徒だったそう。
(え?私もある意味、ウロフの生徒じゃないかって?
いやいや。ありえないから安心してください。
え?誰も何も聞いてないって?あそりゃ、シツレイシマシター!)

************************
★の意味

独断と偏見でどちらの色が濃いか、★を使って3段階表示しました。

トラッド度合
素晴らしいテクニックや、マニアックな曲など、伝統的な特徴を聞きたい人などにはたまらないですが、
トラッド色が濃くなると興味のない人には退屈かもしれません。

アレンジ度合
アーティストとしてアレンジもカッコよく、独自の作品を作り上げています。
本来のトラッドの姿からは結果、遠くなります。
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Hook

2007-01-20 20:58:05 | おススメCD~Swedish folk
Höök
トラッド度合 ★★★
アレンジ度合 ★☆☆

※アレンジ度合いは、CD解説に「アレンジは残された記録に基づき…」とあったため[☆]にしましたが、聞き応えから言うと十分[★]でもいいくらい。

17、18世紀頃、無名のミュージシャンなどによって書き記された手書きのnotbok(楽譜集)が今も保存されており、それらを扱っています。
よくあるフォーク(民族音楽)は、伝承音楽なので譜面として記されていないものが圧倒的。その点でも、このnotbokに記された音楽はカテゴリーが曖昧なのかもしれません。

CD解説で「これはフォークか?バロックか?」とあるように、どちらにも聞こえます。
収録曲のpolonesはフォークとして(ポルスカとして)知られた曲が多数あり、フォークだと思って聴くとバロック風の雰囲気を楽しめ新鮮。
とはいえ、バロックと言い切るには土着の香りが色濃く、やはりこれは面白いCDだと思います。
(ちなみに、クラスメートにこのCDの話をすると、「おススメCDだと聞いたことがある」そう。)

楽器編成は、バイオリン、ハーディンフェーレ、ヴィオラ、チェロや歌など。
レーベルはDrone Music(英語サイト)で、HP上でサンプル試聴できます。

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★の意味

独断と偏見でどちらの色が濃いか、★を使って3段階表示しました。

トラッド度合
素晴らしいテクニックや、マニアックな曲など、好きな人にたまらないですが、トラッド色が濃くなると興味のない人には退屈かもしれません。

アレンジ度合
アーティストとしてアレンジもカッコよく、独自の作品を作り上げています。
本来のトラッドの姿からは結果、遠くなります。
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triptyk-クリスマス・キャロル

2006-12-19 19:40:00 | おススメCD~Swedish folk
Triptyk
Midwinter night’s mass

おススメCDというよりは、かなりマニアックでかなりレアものの紹介。
入手方法も不明(知っている人がいたらコメントくださいませ)
クリスマスものなのでトラッド・アレンジ度合の表示は割愛します。

ウーラ(Ola Bäckström)のバイオリン・ヴィオラダモーレ、ヨハン(Johan Hedin)のニッケルハルパ、ヨナス(Jonas Knutson)のサックス。それぞれ大物3人が集まったバンド。このtriptykというバンドとしての活動自体をほとんどしていないので大物にも関わらず、あまり知られていない。知られていても緑色のジャケットのCDのほう。紹介にあげているほうのCDは、2000年の作品でクリスマス・キャロルのみの収録。

実は昨日、みんなでクリスマス用のお菓子を作っているときに友人がかけていて、このCDの存在を知りました。
ニッケルハルパでクリスマスの曲が聞けるとは思わなかった…。

私がもともとtriptyk(緑ののジャケットのCD)を聞いたのは、バイオリンのウーラ目当て
。ニッケルハルパのヨハン・ヘディンのことはその時知らず、しばらくは名前を聞いても「triptykの人ね」くらいの認識しかしてませんでした。
その後、「ニッケルハルパ・オーケストラもやってるのね」と。
さらにその後、日本でも人気なバザール・ブローなどのバンドのことを知り、ニッケルハルパ界の貴公子とまで呼ばれてると知ったのも最近。(知名度からいうと逆の順序をたどるはず…)06年10月にはソロで来日ライブ。

伝統音楽から離れた音を表現しているため、曲調も音色も、ヨハンに対する好みは極端に分かれるところ。でも、腕前はトップ中のトップ。
来学期には特別講師として来るそうなので、伝統的な奏法や曲をどう捉えていて、このような学校では何をどう教えるつもりなのか楽しみでもあります。
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おススメCD -ニッケルハルパ

2006-11-18 16:37:46 | おススメCD~Swedish folk
Vatten
トラッド度合 ★☆☆
アレンジ度合 ★★★

ウメオ(Umeå)出身のクラスメート、ニッケルハルパの先生がTorbjörn Näsbomだったと。
「それ、だーれ?」と聞いたら「知らないの!? CD貸したげる。Get inspired!」
(注:写真は図書館で見つけた同じCDを撮影)

実はあまり期待してなくて、部屋で他のことをしながらCDをかけ、曲が始まった瞬間、「はぁ??」とびっくりして動きがとまってしまいました。という訳で、めちゃめちゃinspireされてます。

このCD、ほぼ全てオリジナル曲。トラッドは2-3曲くらい。私の好みでは、オリジナル曲が半分を超すとあまり好きではない。元々いろんなジャンルの音楽を聞くので、トラッドから離れすぎると”そのうちの一つ”になってしまうから。でも、これは例外。毎日聞いてます!!(今も。)

ニッケルハルパとコントラバスのデュエット。
情感たっぷりに時に激しく時に静かに、起伏たっぷりに弾いてます。バッハも1曲あり。お気に入りは、1曲目。後半、激しくかき鳴らすニッケルハルパとベースの絡みに引き込まれます。11曲目の荒々しさもかっこいいけど、12曲目ではトラッドチューン(Femtoningen)をしっとりと美しく弾いています。

いいなぁ。私も一度、この人から習ってみたい。でもここからUmeåって遠すぎる!と言うと、そのクラスメイト、「日本より、ずっとずっと近いよ。」とにっこり。

ごもっとも!

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★の意味

独断と偏見でどちらの色が濃いか、★を使って3段階表示しました。

トラッド度合
素晴らしいテクニックや、マニアックな曲など、好きな人にたまらないですが、トラッド色が濃くなると興味のない人には退屈かもしれません。

アレンジ度合
アーティストとしてアレンジもカッコよく、独自の作品を作り上げています。
本来のトラッドの姿からは結果、遠くなります。
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おススメCD -ニッケルハルパ

2006-11-10 16:09:07 | おススメCD~Swedish folk
Slatta 2006
トラッド度合 ★★★
アレンジ度合 ★☆☆

前回も紹介したDaniel Petersson(ニッケルハルパ)、Daniel Fredriksson(マンドーラ)のコンビに加え、トマス・アンデション(バイオリン)、マリア・ヨンソン(ヴィオラ・ダ・モーレ)の4人で、ヴェステルボッテン地方(Västerbotten)の曲を弾きます。日本でもフランス輸入版のCDでDanielとMariaは組んでいましたが、ここでまた再び。

とってもGoodです!
地方限定で曲を紹介するCDは控えめで保守的なものが多いですが、このCDは一味違います!何せ、若手中心で弾いてますから!マンドーラとヴィオラ・ダ・モーレが加わっている時点で伝統派だけでなく、アレンジ派も、どちらの趣味の人にも聞き応え十分。

ヴィオラ・ダ・モーレ:バロック時代の楽器とは異なり、スウェーデンフォークで用いられる改造型。バイオリンとビオラの音域を持ち、共鳴弦がある。

ちなみに、このCDジャケットの美しい写真、撮影者は日本人です。

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★の意味

独断と偏見でどちらの色が濃いか、★を使って3段階表示しました。

トラッド度合
素晴らしいテクニックや、マニアックな曲など、好きな人にたまらないですが、トラッド色が濃くなると興味のない人には退屈かもしれません。

アレンジ度合
アーティストとしてアレンジもカッコよく、独自の作品を作り上げています。
本来のトラッドの姿からは結果、遠くなります。
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おススメCD

2006-09-30 19:43:27 | おススメCD~Swedish folk
久々のCDネタです。

スウェディッシュフォークですが、今回はニッケルハルパものではありません。
スウェーデンで知名度が高いのに日本ではまだまだ、という2枚を紹介します。

Hoven Droven(写真右)
トラッド度合 ★★☆
アレンジ度合 ★★★
図書館で借りたCD。これ以外に2枚持っているけど、どれをとっても期待を裏切りません。(あえていうならおススメは最新版のCDです。モノは日本に置いてきたので写真が載せられませんでした)
エレキギター、ドラム、サックスなどが入って、エネルギッシュでノリノリ。でもバイオリンがリードを取るのでトラッド路線から外れすぎず、カッコイイ!トラッド曲とオリジナル曲のバランスは半々という感じ。
Lilla orevals efter Timas Hansの曲を知っている人、このCDの2曲目を聞くと衝撃的なアレンジです。あの静かで上品なワルツがノリノリバージョンに。
Vasenが日本で人気あるのなら、なぜHoven Drovenはあまり知られてないの??と疑問。(来日していないというのが一番の理由でしょうが)
ただし、ロックは全く苦手だという人には向きません。


Agneta Stolpe(写真左)
トラッド度合 ★★★
アレンジ度合 ★☆☆

特別講師として授業があり(9/29のブログ)、その後、学校の図書館で見つけたので聞いてみました。これがまた、すごく良くってびっくり。
ダーラナの歌を静かに歌います。Nåraが好きな人にはたまらないかも(歌、バイオリン、オルガンでしっとりした作品を出している)。バックで弾いている人がフリーフォットのペール(Per Gudmundson, Frifot)、スウォップやブートのウラ(Ola Backstrom, Swåp, Boot)などでかなり豪華。
マニアックな掘り出し物でした。

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★の意味

独断と偏見でどちらの色が濃いか、★を使って3段階表示しました。

トラッド度合
素晴らしいテクニックや、マニアックな曲など、好きな人にたまらないですが、トラッド色が濃くなると興味のない人には退屈かもしれません。

アレンジ度合
アーティストとしてアレンジもカッコよく、独自の作品を作り上げています。
本来のトラッドの姿からは結果、遠くなります。
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おススメCD ニッケルハルパ編 その3

2006-08-25 11:54:08 | おススメCD~Swedish folk
意外な掘り出し物

無印良品 BGM 8番
トラッド度合 ★★★
アレンジ度合 ★☆☆ ★彡 ←おまけ

価格も安いのに、一流のトラッドプレーヤーばかり。
ただし、BGMシリーズなだけあって、シンプルでさわやか。
コントラバスハルパkontrabasharpa(コントラバスとは無縁の古楽器)、ニッケルハルパ、歌、フィドル(バイオリン)、ピアノなど、様々な楽器が登場。
トラッドっぽくないピアノとの組合せも新鮮。


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★の意味

独断と偏見でどちらの色が濃いか、★を使って3段階表示しました。

トラッド度合
素晴らしいテクニックや、マニアックな曲など、好きな人にたまらないですが、トラッド色が濃くなると興味のない人には退屈かもしれません。

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アーティストとしてアレンジもカッコよく、独自の作品を作り上げています。
本来のトラッドの姿からは結果、遠くなります。
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おススメCD ニッケルハルパ編 その2

2006-08-25 11:40:20 | おススメCD~Swedish folk
正統派トラッドの2枚

Folk tunes fran Uppland (写真左)
トラッド度合 ★★★
アレンジ度合 ☆☆☆

ニッケルハルパ復興に貢献し、その名前も学校名になった、Eric Sahlstromの演奏。
Gosta Sandstromとのデュエット。ニッケルハルパの代表的な曲を網羅しています。
Sonet Folk SeriesのCDですが、現在廃盤になったとか。
在庫のある店で販売は続いているようです。重要な音源の場合、同じ録音を使って他社が別名で販売することがあり、探すと案外ありそうな気がします。

TILL ERIC (写真右)
トラッド度合 ★★★
アレンジ度合 ★☆☆

超大物プレーヤーになった人ばかり。RanarimのNiklasやVasenのOlovも参加。
上記の"Eric Sahlstrom"へ捧げるCDで、全曲Eric作品集。
このメンバーは後に、ニッケルハルパオーケストラ(Nyckelharpa Orkestern)を結成。
広く海外のネットで販売。CDRoots(英語)なら、ここ


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★の意味

独断と偏見でどちらの色が濃いか、★を使って3段階表示しました。

トラッド度合
素晴らしいテクニックや、マニアックな曲など、好きな人にたまらないですが、トラッド色が濃くなると興味のない人には退屈かもしれません。

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おススメCD ニッケルハルパ編 その1

2006-08-25 11:12:17 | おススメCD~Swedish folk
スウェディッシュ・フォーク 
(トラッド、民族音楽、伝統音楽ともいう)

おすすめCD ニッケルハルパ編 その1

よく聞かれるので、少しずつ紹介したいと思います。

Erika & Cecilia (写真左)
トラッド度合 ★★★
アレンジ度合 ★☆☆

フィドル(バイオリン)とニッケルハルパのデュオ
ウップランド地方の伝統音楽を中心に選曲しつつも、フォーク臭さは抑え気味。
美しく、シンプルにまとまっています。フィドルがクラッシック上がりの音色で目立っているせいかも(彼女はビブラートは一切かけません)。
(2/10-Erika & Ceciliaのライブ)

Ranarim(写真右)
トラッド度合 ★★☆
アレンジ度合 ★★★

以前からの4人(ボーカル2人、ニッケルハルパ、ギター)にもう2名加わり、前作より凝った作り。
トラッド曲とオリジナル曲、どちらもポップで楽しい雰囲気。
歌メインですが、アイリッシュの歌とは一味違ってさわやかです。

Nordic Notes(日本語)
Erika & Cecilia(英語)
Ranarim(英語)


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★の意味

独断と偏見でどちらの色が濃いか、★を使って3段階表示しました。

トラッド度合
素晴らしいテクニックや、マニアックな曲など、好きな人にたまらないですが、トラッド色が濃くなると興味のない人には退屈かもしれません。

アレンジ度合
アーティストとしてアレンジもカッコよく、独自の作品を作り上げています。
本来のトラッドの姿からは結果、遠くなります。
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