スウェーデン音楽留学サバイバル日記 ~ニッケルハルパ(nyckelharpa)を学ぶ

スウェーデンの民族楽器ニッケルハルパを学ぶため留学。日々の生活を様々な視点からレポートします。

ポルスカの歴史、その2

2019-03-22 00:17:18 | ポルスカについて

先日、電話がかかってきました。最近、電話がかかるというと実家からか勧誘くらいしかなく、不愛想に「もしもし」と出ると違っていて焦りました。「ポーランドと、スウェーデンのポルスカってどういう関係だっけ?」と難しいことを聞いてくるではないですか。頭を洗濯機みたいにぐるんぐるん回しても気の利いた一言も浮かばず、「関係ないんじゃないですか」という、この人に電話して時間の無駄だったみたいなことしか言えませんでした。

スウェーデンのポルスカは、カップルダンスがヨーロッパのある時期に流行して、ポーランドを通じてスウェーデンに入ってきたことからポーランド風(ポルスカ)と呼ばれるようになりました。流行が到達した後、どんな音楽でどんな風に踊るか、スウェーデン独自に発展していきました。また、経験上、メロディラインなどは特にポーランドよりもフランスの影響を受けているように思えて、ポルスカとポーランドは名前だけで音楽的な関係は薄いのではと思っていました。

でも、電話を切った後モヤモヤしてきました。だって、ポルスカって、スウェーデンの伝統音楽の中核であり、名前はまさにポルスカ(ポーランド風)。関係ないはずがない。

ところで、なぜそんな電話がかかってきたかというと、6月にヤヌシュ・プルシノフスキ・コンパニャ Janusz Prusinowski Kompaniaというポーランドのミュージシャンの来日コンサートがあり、企画関係の方から聞かれたのでした。ポーランドと言えば、ショパンやマズルカが有名で、ダンスもきらびやかなものが多くあります。ですが、ダンスで言えば見せるために創作された部分の多いショーであり、マズルカもクラシックを通して再現されたリズムやモチーフであったり、農村で受け継がれた本来の民俗音楽は?というと独特なものがあります。

以前50分ほどのドキュメンタリー動画をこのブログで紹介しました。(スウェーデンとポーランドのミュージシャンの交流)

Polska - Dance Paths

かつての社会主義国で民俗音楽を弾いてはいけない風潮があり、民俗音楽の指導者や学校がスウェーデンのようにある訳でもなく、伝統音楽の保存、普及活動はされてきませんでした。ですが、今回聞いた話では、ヤヌシュが中心となり、ほぼ眠っている状態の民俗音楽を掘り起こし、ポーランド中でリバイバルブームとなっているそうです。

それにしても、フランスのポロネーズにしても、ノルウェーのポルスにしても、ポーランドと名前がつく音楽(ダンス)がこんなにもヨーロッパ中にあって、ポーランドの音楽それ自体との関係は本当はあるのかないのか、すごく気になってきました。そして、電話を切ってから、ふと、まだ読んでいない本があることを思い出しました。

The Polish Dance in Scandinavian and Poland(Svenskt visarkivet) CD付き(英語)

これは2001年にスウェーデン主導で、ノルウェー、デンマーク、フィンランド、スウェーデン、ポーランドの研究者を集めて、北欧諸国で400年の歴史がある民俗音楽の会議を初めて開催した時の論文をまとめたものです。

目次を読むと、ポーランド人による「ポルスカ」の歴史、デンマークのポルスカがなぜ消えたのか、メロディの変遷(時代と場所が変わっていく中で同じ曲がどう変わったか)、ノルウェーのスプリンガルや、フィンランドのポルスカについてなど、それぞれその国の研究者が書いたものがズラリ。本は収集だけじゃなく、ちゃんと読まないといけませんね~。早速、読んでみましたが、残念ながなら、知識が深まったところもありますが、謎は謎のままミステリーなんだなと再認識したのでした。地球上で起きるあらゆることは、調べたら何でも分かるものではありませんが、歴史も同じ。過去に起きたことは調べたら分かると思ってしまいますが、有名人でもない人が移動や交流を繰り返し、口伝により、証拠や手がかりも乏しいとなると、わずかな資料から推論に推論を重ね幾通りもの仮説ができるのみです。

抜粋でも翻訳でもないのですが…自分なりに雑にまとめた内容を書きます。文献や注釈も沢山掲載があるので本をぜひ読んでください。

ポーランドのダンス、Polish Danceという言葉(概念)が記録上、登場しはじめたのはいつなのか。

<記録上、一番古いポーランドのダンス曲>

1540年に書かれたオルガンの本に、ポーランドに触れていないものの、マズルカの典型的なリズム(タタタンタン)が使われているそう。マズルカの元となるリズムはこの頃作られたと考えられています。1554年にはチェコの兄弟が書いたsongbookに今でいう典型的なマズルカが登場するそうです。この点については、チェコ由来のリズムであったとしてもポーランドにそれを複雑に発展させていく土壌があったという推論が書かれていました(マズルカと一言でいっても、オベレック、クヤヴィアックなど数種類のダンスや音楽があります)。また、ポーランド語のアクセントと、マズルカのリズムが似ており、深く根付いていったのは自然なことという説も紹介されています。

16-17世紀に残されたマズルカのリズムを持った曲のほとんどは外国で書かれたもので、オルガンやリュートの楽譜に「ポーランドのダンス」という表記が見られるそうです。同じ時代にポーランド国内では「ポーランドのダンス」と書かれたものはないそうです。自分たちの曲というのは特別な意識はなく、外国人の目を通して初めて個性的で異国風だと認識されるのではないかと書いてあり、妙に納得してしまいました。

構成3拍子のポロネーズとマズルカ

最初は2拍子だったものが、すぐに前半が2拍子で後半が3拍子という構成になったそうです。このスタイルが広まってからは、前半はゆっくりとした曲、後半は早くて飛び跳ねるという表現が残されているそうです。国や地域によっては、ポロネーズは2拍子です。当時は、polonaise(2または4拍子)+ propotio(3拍子)、オプションで + serra(3拍子)でした。また、昔は上流階級で踊られ、ブルジョワ、農民、と徐々に広まっていった経緯は、国が違っても同じ状況のようで、特に後半の速い曲(3拍子のproportio)は身分の低い者が踊ると書かれているものがいくつも見つかっています。

17世紀の終わりには、前半の2拍子のパートが消えていきます。後半の3拍子のパートは、フランスでポロネーズとして流行するにつれ、独立した音楽となっていきます。1640年以降、プロシア、ハンガリー、チェコ、スウェーデンで、"polish proportio"という音楽が見られるそうです。そして、肝心のマズルカですが、基本のリズムやポーランドのダンスという概念があったとしても、この名称が登場するのはそれから1世紀も後(1800年代)のことなのだそうです。

デンマークには3拍子の曲がない!?

有名なRasmus Stormの楽譜集(1760年)など18世紀に3拍子の曲は見られるものの、18世紀前半には既に廃れていたのではと書かれていました。デンマークでは、Fanøといった一部の地域を除き3拍子の曲は残っていません。仮説として書かれていましたが、後半の3拍子のパートよりも、前半の2拍子のパートだけが生き残ったのではないかと書かれています。(Fanøの話などは読み飛ばしました)

ノルウェー

おそらくスウェーデンより後に、この流行が到達したらしいです。デンマークと違って、スウェーデンとノルウェーでは、豊かなバリエーションが産まれ独特の音楽/ダンスを形成していきました。ノルウェーのスプリンガルでは2または3小節のモチーフがバリエーションを変えながら繰り返していく曲が多く、ポルスはスウェーデンのポルスカのように2-4小節のモチーフで8小節まとまりという割と固定された構成の曲が多いのだとか。2種類のリズムが交わるRorosのことや地域の話など詳細が書かれていたので、ノルウェーの曲に詳しくないと内容を多面的に捉えられない気がしました。ただ、ポロネーズの特徴はノルウェーでは1800年頃には消えていき、今あるノルウェーの民俗音楽に当時の特徴や痕跡はほとんど見られないと書かれており、強い独自性を感じます。

スウェーデン

スウェーデンで一番古いポーランドのダンス曲は、1595年ストックホルムのドイツ教会に残されている4つの曲だそうです。(ちなみに、1500年代終わり頃、スウェーデン・ヴァ―サ家の出身の王がポーランドとスウェーデンの両国を治めていました)スウェーデンは、このポーランド風の曲をスカンジナビアに広めた中心地です。また、この4曲のことではありませんがスウェーデンの古い曲には、ゆっくりした3拍子のポロネーズ、早くて勢いのあるマズルカ、両方の痕跡が見られるそうです。1600年代後半、スウェーデンでは、2拍子のポロネーズは上流階級に、3拍子は農民のダンスと分かれて行ったようです。(2拍子のポロネーズは、ノルウェー、デンマーク、フィンランド、スウェーデン南部で見られます)

以前、ポルスカの講義を受けたこともあるマグヌス・グスタフソンの論文では、ダーラナのHjort Andersの有名曲が(私は知らない曲)、ヘルシングランド地方の1800年代の曲を弾いたものだそうで(元曲も私は知りません)、さらに辿ると、私もよく知る1700年代後半のアンドレアス・ダールグレンの曲で(知っている曲!)、ここまで比較されて確かに、Hjort Andersとダールグレンの曲が同じ曲だと分かりました。さらに辿ると、なんとヨーロッパから輸入されていたようなのです(デンマークの1760年のRasmus Stormに掲載)。他にも、各地の曲のパターンを数値化しグラフでどのくらい似ているか比較した論文もあり、これによればスウェーデンの曲は、いわゆるヨーロッパのポロネーズと似ており、ポーランドのマズルカとは似ていないとのことでした。

フィンランド

フィンランドも、ノルウェー同様に初めて知る話が多く、まとめるのは躊躇します。ですが、フィンランド人の論文では、17世紀にドイツでポーランドのダンスが人気出ると同時にスカンジナビアに流行が到達したが、ドイツのポロネーズとスウェーデンのポルスカが関係するかどうはあやしいという説、ポーランドの音楽との関連性すらあやしいが、南スウェーデンの音楽、フィンランドのポルスカ、東ヨーロッパの音楽には関連が強くみられるといった説など書かれています。また、フィンランドは以前スウェーデンだった地域があり(今でもスウェーデン語圏があり、ムーミンがフィンランドでスウェーデン語で書かれたのも有名ですね)、その違いや地域についても詳しく書かれていました。結婚式のダンス曲としての伝統がある、2拍子のポルスカ(ポルスカは、もやは異国風という意味しかなく特定のダンスを指していないとか)など。1700年代にロシア占領下、3万人のフィンランド人がスウェーデンに移民としてわたり、文化的な交流が進んだことにも触れていました。

-本を読み終えて-

結論と呼べるのか分かりませんが、私が経験上感じた、古いスウェーデンの曲はフランスの影響を感じるといった点も間違いではなさそうです。この本でも触れているのは、スウェーデンのポルスカは、東欧やポーランドに似たものもあり、ヨーロッパの上流階級を通して入ってきたポロネーズの影響もある、ということです。ですが、やはりノルウェーがより特徴的ですが、流行が川の流れのように隅々に広がっていき狭く閉鎖された土地では流れは一旦とまり、その土地に浸み込み独自のものを醸成していくという印象がぬぐえません。スウェーデンはヨーロッパの片隅の田舎の国で行き止まりではありますが、古くから北欧の中心地でもありそこから小さな枝葉を伸ばし、混ぜこぜになった輸入ものの痕跡と独自の農民音楽とがバランスよく育っていったのではないかと思いました。

ここで宣伝なんて、嫌らしい‥と思わせたらごめんなさい。

結局、電話の後、こうした会話を繰り返すうち、ヤヌシュ・プルシノフスキ・コンパニャ Janusz Prusinowski Kompaniaの来日公演のオープニングをつとめることになりました(神戸公演のみ)。youtubeの演奏を聞くと、ポーランドの民俗音楽は、wildで生き生きとして、そして計算されていない複雑さや面白みを感じました。オープニングは、私と野間さんとのデュオで、軽くお話と2-3曲?程度の演奏です。ポーランドの生きた民俗音楽が、こうした北欧諸国のようにもっともっと掘り返され、議論され、弾いて踊って(創作のショーでなく)、広く伝えられることを願って。また、ポーランドの当時の大きな影響の結果(スウェーデンのポルスカ)をただ楽しんでいただけたらいいなと思います。

また、フィンランドの音楽は全く無知なのですが、フィンランドのスウェーデン側のポルスカは知った曲もあり、今年の阪急フェアのテーマがフィンランドなのでそうした曲も交える予定です。

そして、最後になりますが、明日から海外の親せき宅へ行くのでコメントをいただいてもすぐにお返事できません。誤りなど、ご指摘くださった方がいたらすみません。(その前夜の0時過ぎに、準備もせずブログを書いてる私って…


お知らせ(詳細情報、リンクが不足していますが、後から上書きで足していきます)

4/20(土) Spel och dans 東淀川スポーツセンター 1年以上ぶり?曲を覚えて弾いて、その曲で踊ってみるワークショップ。曲は私担当、ダンス指導はベテランのひろみさんです。参加費1500円にしていましたが、参加者が少なく部屋代もかかるので一旦2000円に戻しました。

4/27(土) ケイット・ルオカラ 淀屋橋の小さな北欧という感じの、スープ食堂で、ハープの奈未さんとイースターや春をテーマにしたランチコンサートです。

5/25(土)北欧の森音楽会(松阪)3回演奏させていただきました!今年4回目は、Lirica&michikoでミニライブです!

5/31-6/2 梅田、阪急百貨店で1週間の北欧フェア。今年はフィンランドがテーマでフィンランド曲を交えます!5/29-31は、北欧の大御所、大森ヒデノリさんメインで、他、セッションの仲間たち。6/3と4は奈未さんメインでhatao&namiやシャナヒー&アンニコルなど北欧の世界たっぷりに、そして、5/31は、私も大森さんチームにお邪魔し、6/1-2は、Liricaさん、野間さん、新たに立ち上げたトリオが担当します。フィンランドのダンサーが来るかどうかは現在、未定。

6/1(土) 野間さん、Liricaさん、私のトリオでタイムブルーでライブをします。野間さんのヴィオラ、私のテノールハルパも使い、ポルスカを弦楽器の3重奏で、そしてフォークらしい素朴なアレンジの曲も(阪急でのトリオはテノールは運搬の関係で使わない予定です)

6/13 ヤヌシュ・プルシノフスキ・コンパニャ神戸公演、オープニングアクト

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伝承音楽と楽譜

2019-02-04 12:31:54 | ポルスカについて

平日の朝「ピンポーン」という音で目が覚めました ご近所さんがおかしいと思ってインターフォンをならしてくれたんです。子どもの学校からも電話がかかってきました。この数日、深夜にCDを作っていて朝起きれなかったんです。子どもが「あれー、目覚ましならへんかった」と。そりゃそうです。前の日にOFFにして寝たのは私です。

「CD作らないの?」とよく聞かれていたのですが、初期費用がかかるし納得いく音に出会ったことがない(イメージと違う)、選曲もデザインもこだわりたい、楽譜も付けようかとか、リクスペルマンになったら記念に1枚と思っていたり…そんなこんなで考えていませんでした。それに素朴な伝統音楽は目の前で空気感を楽しむライブが一番とも思います。新鮮なお刺身をいただきます、みたいな。

結局作ったんですが、続きは後半で書くとして、今日はまじめに楽譜の話をまとめたいと思います(興味のない方には退屈な話かもしれません…)。

フォーク(伝統音楽)と楽譜の関係

スウェーデンの伝統音楽は、フォーク、民俗音楽、伝承音楽ともいいますが、譜面を使わない口伝の音楽です。楽譜を書いたり読んだりする知識がない村の奏者によるものが多数を占めます。

数百年前に書かれたノートブックnotbok(楽譜集)も多数ありますが、覚書きのようなもので、細かな音符や指示、曲名、誰が作ったのかそれとも伝承曲なのかも書かれていません(口伝の曲を、村の奏者を訪ねて楽譜に記録した楽譜集もあります)。

こうした曲は、知識や経験がない場合、楽譜だけで曲を覚える(学ぶ)のはとても難しいです。「楽譜を見て弾いて、後で原曲を聞いてあまりの違いに愕然とした」、はたまた「別の人は1小節多い」「あの人は1拍多い(変拍子!?)」「シャープ♯で弾く人とそうじゃない人ががいる?」と混乱してしまう話はよく聞きます。ダンスのステップというよりも、回転の動きに合わせて生まれたリズムだからでしょうか、譜面で書き表すことが難しい曲も多いです。地域によっては半音の半分の音(微分音)を使うのですが楽譜では分からなかったりします。

では、スウェーデンのフォークでは、楽譜は使わないのかというとそんなことはありません。私も数千曲の楽譜を持っています。スウェーデンの伝統曲は10万曲以上あるそうです。

楽譜の使い方

スウェーデンの伝統音楽では、楽譜はメロディの基本だけ分かるようできるだけシンプルに書かれます。リズムは地域や奏者でそれぞれなので、はっきりと書かないのです。つまり、地域やダンスなど分かっていればある程度推測できます。

パート別のアンサンブルを編曲するといったものでなければ、楽譜は「既に知っている曲を書き留めた備忘録」としての使い方が主流です。曲がぱっと思い出せないからと「出だしだけイントロ楽譜集」を自作している人もいます。地域やダンスで分類したい、収集が趣味、所属グループのレパートリー集等、それぞれの理由で楽譜を集める人は沢山います。(私の場合、収集が趣味かも…)

楽譜にきちんと書かない訳

一つは、地域名、ダンス名、誰が伝えたのか(奏者の名前)、この3つがあれば推測できる部分が大きいからです。

それと、もう一つの理由は「ダンスの伴奏」なので、「その場に合わせたライブミュージック」が基本だからです(と、私は思うのです)。

レッスンで「ここのボーイング(弓使い)は?」と聞くと、スウェーデン人の回答は「弾く度に違うので分からない」「好きにしたら」「意識したことがない」「自分がどう弾きたいかで変わる」というのがほとんどかなと思います。(「どう弾きたいかで変わる」については、自分はこう思う、と教えてくれます)。

装飾音についても同じです。装飾音をどういれるのか?と聞けば、弓使いの時と同じような答えが返ってきます。

では、弓使いも装飾音も自由にしてい良いのか、というと、2パターンあります。一つは、習った時のまま弾く(誰かが「その弾き方はどうして?」と聞くと、「誰々に習ったバージョンだ」という会話になるパターン)。自由に弾く場合は、違和感を感じない程度までという暗黙の縛りはあります。(※コンセプトがあって編曲された曲はもっと自由ですが)

去年11月に来日したダニエルは「ダンスの達人である必要はないけど、音の一つずつが体の動きと関連しているから、曲と体の動きの基本的な部分を理解しておかないといけない」と言っていました。音と体の動きの関連性が途切れると違和感になるのかもしれません。

それでも楽譜から曲を覚えたい

(誤解のないように言うと、楽譜を見ながら弾くことについては触れていません。また、「どうやって曲を覚えたらいいか」と尋ねられれば「耳で聞いて覚えるのが一般的です」と答えます。)

楽譜から独学で曲を覚えるのは難しいと感じるかもしれませんが、一人の奏者(古い奏者)、一つの地域に絞るとある程度理解が追いつき、そこから違う地域に広げると良いと思います。楽譜だけ見ても推測できるようになっていきます。

たまたま見つけたこの曲、弾きたいな。私もそういうことはよくあります!とにかく、その曲の地域、奏者、知らなければどんなダンスなのかを動画検索で見たり、同じ地域の似た曲でもいいので探して聞きます。私は資料のように膨大なCDを持っていますが、最近はネットもかなり充実しています。できるだけ地元奏者や愛好家の演奏の動画を探します。特徴をつかむにはシンプルなものがおすすめです。また、日本でも教えている人はいるので、基本的な部分だけでも習いに行くことをおすすめします。旅行感覚でスウェーデンに行って、ちょっと習うこともできます。

楽譜を入手するには/楽譜集の紹介

ネットなら

1.folkwiki、また、Blue Rose(運営が個人?なのか不明なのでリンクはのせませんがアメリカのサイトです。来日講師の演奏が楽譜とともに掲載されている曲もあり、参考になります)も充実しています。

2.各地のステンマ(フォークミュージック・フェスティバル)はイベントの大小関係なくアルスペル曲(Allspel låtar 皆で弾く基本の曲)が10曲ほど公開されます。誰もが参加しやすいよう、その地域の定番曲を載せています。例えば、スウェーデンで最大規模のステンマ、BingsjöstämmanでもAllspellåtarのリストで楽譜が掲載されています。

3.ストックホルムのVisarkivetで保存する1700-1800年代など古い楽譜集はスキャナーでPDF化されており、検索するとネット閲覧できます。最近webサイトがリニューアルされたようです。The collection of the folk music commision (他の地方で保存されているものは見れません) よく演奏される楽譜集の名前を挙げると、Andreas Dahlgren, Andreas Höök, Petter Dufva, Blomgren, K.P. Leffler, Einar Övergaard,…等々。その人たちが書き留めた(または集めた)楽譜集です。古い楽譜集に写真や解説を加えて近年出版されたものもあります。

4.それぞれのスペルマンスラーグのサイト ※スペルマンスラーグは地元のアマチュア演奏家グループ。(名前はたいてい、地名+Spelmanslagで、大きな地方の名前もあれば小さな町の名前もあります)下記8を参照。

本なら ※私は、現地で買う、知り合いにもらう、ネットで買う、ネットの古本屋antikvariatで探す、などで入手しています。

5.Svenska Låtar:100年近く前、地方を周って曲を収集したもので、地域別に全20巻。バイブルのような存在です。奏者の写真やプロフィールも掲載。ただし、北部は含まれません。以前は、ストックホルムの音楽博物館で買えましたが名前も建物も代わりました。私はリニューアル後行ったことありません。Scenkonst museet (Swedish museum of performing arts) または、上記3のVisarkivetからメールで取り寄せて本を買えます。本より送料のほうが高くなるのが難点…。

6.Svenska Folkdanser del 1, 2:グリーンブック、ブルーブックと呼ばれ、ダンスの解説と楽譜がセットです。地域別に豊富な曲、ダンスの種類が網羅されているので基本の楽譜集ともいえます。音楽関係よりも、ダンス関係で買う機会があります。ダンス組織はFolkdansringenと言い、このサイトでこの本の注文についてのページがあります

写真は私の本棚より、Einar Övergaards folkmusiksamlingの中を紹介。CDを見ていて曲名の後に、SvLの何番、の何番と記載があれば、Svenska LåtarやEinar Övergaardの略で本の楽譜番号のことです。

7.Slatta:Svenska Låtarには北部がないと言いましたが、ヴェステルボッテン地方については、その地域のアーカイブ(研究施設的な位置づけ)が相当に分厚い楽譜集Slattaを出していますが既に販売終了のようです。

8.各地のスペルマンスラーグが販売する楽譜集:スペルマンスラーグのサイトを見ると、自分たちのレパートリーの楽譜もあれば、その地域の古い資料的な楽譜集の再販をしている場合も。ちなみに、ニッケルハルパの定番、Byss-Calleの57曲の楽譜集は、Uplands Spelmansförbundで買えます。

9.アーティストによる楽譜集:ヴェーセンのtune book、Mia Marin、ヨーラン・モンソンのCD付き楽譜(日本で販売)等々、調べると本人がCD付きで売っていることがあります。UK Nykcelharpa Projectのイギリス人ミュージシャンも楽譜販売をしています。

ここに書ききれなかった楽譜はまだまだあります。ぜひ楽譜を有効活用してくださいね。スウェーデンの伝統音楽のバライエティ豊かな面にさらにはまることを願って…。


 CDの話の続き

1/13にタイムブルーで販売したCDを購入された方へ1曲増え全6曲バージョンになりました。100円で新しいCDをお渡しします。その際は古いほうのCDは返却いただきます。お手数ですがご希望の方はご連絡ください。

追記:CDは事情により対面販売のみの予定ですが、ケルトの笛屋さん京都店にて、ご厚意により数枚置かせていただいております。音のサンプルはSoundcloudで3曲聞けます。

https://soundcloud.com/usermh-3/01byss-calle-32

ヴェーセンのOlovにレコーディング用リボンマイクのことを聞いたら、意外に手が届く価格ということが分かったんです。ちょうどその頃「私が生きているうちに作ってよ」とパンチの聞いた一言をいただきまして 簡易版ならすぐに作れるという気に。

重ね録りをしてみたのですが、自分が2人って意図が明確になるんだなって実感。この世に私みたいな人がいっぱいいたら大変なことになる、とはよく言われますが、音だと困ったことにはならないんですね。

でも、難しかったのは、目や表情や動きが見えないので呼吸が合わせにくい。そんな時はメトロノームに合わせて一定のリズムで弾くものでしょうが、リズムの伸び縮みやタメの部分がなくなって変な感じに。なので、それはせず、とにかく耳で聞いて合わせました。ですが、これが中々…。自分が意外に予想外の動きをするんですよね。なんでそこでそう突っ込む!?と、一人コント状態?で先に進みません。そんなこんなで1曲につき20テイクくらいやり直し続けて、最後は頭が回らなくなって指だけ動いている状態です。CDを聞いた方に、控えめで上品だったと言われましたが、このくらい意識朦朧、じゃなくて邪念がないと、控えめになるのですね。普段はもっと荒くれているのでしょうね。

音は何も触らずマイク2本の音量バランスの調整のみです。こだわればもっと音は良くなると思いますが、響きは生の音に近いと思います。選曲とデザインはできるだけシンプルに。初めての試みということで、CD-Rにやいた簡易版として対面中心に少量のみ販売予定です。(先にも書きましたが、5曲版を購入いただいた方でご希望の方は、100円と現物で6曲版と引き換えますのでご連絡ください)

お知らせ

2/22(金) 奈良ホテル 創業プレ110周年特別記念イベント <グルメとワインの祭典>にて、ハープとニッケルハルパで

創業110周年という歴史と格式のある奈良ホテルにて、ハープの奈未さんと一緒に演奏します。アインシュタインが弾いたピアノが置いてあったり、オードリー・ヘプバーンが宿泊した時の写真があったり、時間が止まったかのような空気を感じる歴史ある佇まいのホテルです。ワイン50種が楽しめるという予約制ビュッフェ。料理もおいしそうです!打合せでは、紅茶、食事など北欧を取り入れられるか検討中ですとのことでした。ご予約は、奈良ホテルまで。

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ニッケルハルパ、演奏用のクッション

2018-12-21 23:31:31 | ニッケルハルパ

今年も残り少なくなりました。冬至のお祝いルシア祭は12/13ですが、実際の冬至は今年は12/22です。やっぱり冬は暗くて寒いのが良いですよね。お出かけはコートにミトンをして、ほかほか温まるお茶を飲んだり、冬の薄暗い夕方につける間接照明も好きです。そんな薄明かりで誰かと会話すると距離が近づく気がするのは気のせいでしょうか。でも、冬至を過ぎると急速に明るくなって、暗がりを楽しめる季節は一瞬で過ぎてしまいます。

1月にはLiricaさんと、初のニッケルハルパ・デュオライブです。前は「フィドル×ニッケルハルパ」のデュオだったので、ニッケルハルパ2台は初めてなのです。Liricaさんのニッケルハルパは、実はエスビョンの楽器です。エスビョンの楽器は、80年代~、90年代後半~で明らかに音色が違います。80年代は、パーンと張りがあって明るい音。90年代は基本は同じでも繊細さを含み、最近の作品はクリアな中に暖かみも含んでいます。私の楽器は2000年代。リリカさんは80年代の華のある明るい音。違いをぜひ聞き比べてみてください。

以前から紹介しているニッケルハルパ弦(Primのメロディ弦)、次回取り寄せは1月です。私は発注済みです。ご入用の方はお急ぎください。I love stringsサイト内のお問い合わせメールで依頼します。(年に1-2度の仕入れ時に取り寄せてくれます。)


さて、この写真ですが、11月に来日したダニエルに見せてもらった、ニッケルハルパのクッション。真ん中のくびれは長年使ったことによるへたりです。

ダニエルは首からストラップをかけて弾くのは好きじゃないそうです。体への負担だけでなく、椅子に座って楽器がきちんと安定していれば右ひじを浮かすこと(大きな弓使い)ができ表現が豊かになると言います。服や楽器が滑らないスウェード(革)で、中にはTシャツを詰めて高さをだしたそう。私の場合は、座るより立って弾いたほうが弾きやすいのですが(人によります)、でも、クッションがあれば、ストラップから解放され疲れにくく右腕も自由に使えて良いかも!と思い作ってみました。

まずは、手芸店で売っているPVCコート(ビニールコート)で、布地がざらざらして滑りにくいもので作ってみました(上)。中は古いタオルです。テノールハルパは重量があるのでくいこんで滑らず高さもでて良い感じです。通常のニッケルハルパでは楽器が軽いためか滑ります。滑り止めに、余りもののスウェードを帯状に巻いてみました。

そのスウェードですが、別の手芸店で本革の端切れが売っていて、中でもミシンで縫えそうな薄いものを選んで買いました。小さく作ろうと思ったけど、前のと変わらない…(写真下)。

使ってみたところ、スウェードクッションは服や楽器は滑りませんが、中にタオルを詰めすぎたようで楽器が食い込まず反発でぱーんとなって滑るというか…楽器がひっくり返りそうになります。Tシャツだったらよかったのか。(いわゆるクッションの中綿を使うと、高さがでず弾きにくいです)「角度をキープする程度に凹んで高さをキープできる」というのがポイントです。3つ目を作ったら今度こそうまくいくかも…年末にお時間のある方、トライしてみてくださいー。


去年、一昨年、年の終わりの記事は、北欧以外の音楽や本の雑談で締めくくりました。ということで、今年も番外編。

普段、テレビは見ない代わりに、本はたくさん読むんです。笑える系(さくらももこ先生のエッセイ等)から色々と。そのうちいくつか紹介します。(画像は全てamazonリンクです)

音楽の進化史(ハワード グッドール) 2年前に読んで以来、辞典のように一家に一冊置いておきたいと思った本です。記録に残る最も古い音楽から現代までどうやって音楽が進化、複雑化していったのかが分かり面白いです。クラシック界の人々がどういう視点でフォークミュージック(民俗音楽)を見ているか、視点が明らかにあちら側にあるのですごく良く分かりました。この本である必要はないけど、一度は読んでおきたい内容です。

日本人の9割が知らない遺伝の真実(安藤寿康) これも読んだのは最近ではなく去年ですが、衝撃的でした。音楽の才能はほとんど遺伝という例が書かれています。数学や体育もそうらしいです。外国語は意外にも環境の要因が大きいとか。古くから人間が移動しながら社会で生きていくことを思えばそうかもしれませんね。以前「1万時間でプロレベルになる」という話を紹介しましたが、「やってもダメな人はダメだ」という真逆の話。受け入れるかどうかは別にして、一読の価値はあります。この分野では「言ってはいけない残酷すぎる真実」という本がベストセラーになりましたが、こちらはノンフィクション作家が書いたもの。こちらの「日本人の9割が知らない~」は慶應の教授、つまり専門家の書いた一般書でこちらのほうがおすすめです。

オンネリとアンネリのおうち(マリヤッタ・クレンニエミ) ピッピやニルス、ムーミンと有名な北欧の児童文学は色々とありますが、これは知りませんでした。1966年の作品。今年映画化されたので早速読んでみると…なんて夢があって楽しいんでしょう!そして大人の視点でも読める本です。大人の不都合な都合。真っすぐな子どもたち。幸せとは何か。最後は感動で泣けました。


さて、次は音楽編。年末最後の記事は北欧以外と思っていましたが、ずっと書く機会がなくて(忘れてて…)思い出したところで書いてしまいます!

STOMP 昔からの北欧ファンにはなつかしいDraupnerのGörgenをメイン奏者に、イェーブレのシンフォニー・オーケストラが奏でる伝統音楽です。2015年リリーズで去年か一昨年かに買いましたが飽きません。クラシックアレンジされた伝統音楽はどれも意図が透けて好きになれないのですが、これは伝統音楽奏者がメインだから外していません。極上のエンターテイメント、映画のサントラのようなドラマチックな作りです。昔、Görgenにフィドルを習ったことがあって、レッスン中、二日酔いでジーンズもずり落ちそう…みたいな感じでしたが、立派なミュージシャンになりましたねぇ。(当時も才能あふれるミュージシャンでしたが、大御所感が出てきたという意味です)後半、床がまわってます。お金かけてるなー!

Symphonic Stomp of Sweden - PROMO


北欧以外だと、去年、一昨年紹介したウクライナDakha brakhaと、ジョージア(グルジア)の歌が今も興味津々です。ジョージアの歌はいつまで聞いても飽きません。西洋の影響を受けず独自に発展したポリフォニーでユネスコの無形文化遺産だそうです。(ポリフォニー:複数の声部が対等に絡みあう。いわゆるハーモニーとは違います。ジョージアのポリフォニーの楽譜リンク

当然ですが、ジョージアの歌にも地域性があり、この20分程度の動画で地域ごとに実例を挙げて紹介しています。

A 3D lesson in Georgian polyphony with IRIAO and Dr. Eurovision

子どもも成長とともに音楽を楽しむようになりました。映画のサントラから入ったせいか、歌ありも、歌なしも、どちらも好きみたいです。

下の子がはまった今年一番はなぜか「吉幾三」。

上の子は、ウクライナのDakha Brakha、ロシアのotaba yo(物まね動画まで撮りました)、チェロの二人組 The Cellos、猛烈ヘビロテしています。

そして、最近は、私が偶然みつけたこの鍵盤ハーモニカのデュオを見ています。見てたら欲しくなりますね。すると、子ども①「イオンに売ってんで」子ども②「無駄遣いしたらあかんで」。そうです。音楽好きは浪費してしまうのですよ。CDとか、楽器とか、機器類とか。ホースと口だけ買って本体は借りようかな。

 The Nutcracker

良いお年を。

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ダニエルの来日。ああ、日々、精進…

2018-11-27 13:26:44 | ニッケルハルパ

ニッケルハルパ奏者のダニエル・ペテションが来日し、合宿に行ってきました(ニッケルハルパ協会主催の年に1度のイベント)。私は協会イベントに行くは初めてだったので、ニッケルハルパ仲間が集う上に個性派が粒ぞろいで楽しすぎて、夜は守衛さんに止められるほど深夜までしゃべり続け、二日目でダウン。歳かな~。でも私が泊まっていた部屋だけ冷蔵庫みたいに寒くて冷気が漂っていたせかも(※霊気ではありません)。

 

これも前回書きましたが、ダニエルはニッケルハルパ奏者の中でダントツ、頭一つ抜けていると個人的に思っています。「○○に長けた~」という個性も才能も豊かな奏者は多くいますが、非の打ちどころのない美や生まれもったものを感じるのは彼だけです。伝統音楽奏者というよりも、職人で、芸術そのもの本人は「生まれ持ったものではなく全ての人が努力で到達できる」と言いますが、彼が若かりし頃すでに完璧だったのを知っている私としては努力と聞いていて空しい気持ちになってしまいます。でも、滞在中に話した色んなこと、レッスンの内容から、その美を生みだす精神世界の手がかりを垣間見ました。内容が濃いのでレッスンの話は追々書いていきます。(ちなみに、私が思う、他に「頭一つぬけてダントツ組にいる人」はダーヴィッドです。)

それにしても、ダニエルのファンは結構いまして、あちこちからコンサートしないの!?という声が寄せられました。数年前から日本に来たいと相談されて模索していたのですがライブ開催まで力及ばず…ファンの皆さま、ごめんなさい。今回、お尋ねすると快く合宿レッスンの企画してくださった協会の皆さま、ありがとうございました!午前2時間、午後2時間、夜も個人レッスンを約3日間(最後にミニ演奏会)。ダニエルはスウェーデンに行ったからといって簡単に会える人ではなく今回の来日はとーっても貴重な機会でした。

ファンの方は10年以上前のマンドーラとのデュオ活動時代からの方もいますが、今もamazonで売っているOcoraから出ているCDが最初に聞いたニッケルハルパで感動したという人もいます。「あのCD、Amazonで手に入るし、ニッケルハルパのCDとして一番有名かもよ!?」と私が言うと、苦い顔をするダニエル。おもしろいエピソードを教えてくれました。(Ocoraは、フランスの国営ラジオの有名な民俗音楽レーベルです。)

Ocoraのスタジオは、アコースティックなレコーディングにベストな音響となるようとても特殊な作りをしているそうです。あのCDのレコーディングでは、そのために集められた他のスウェーデン人ミュージシャンとも初対面。やあやあ、はじめまして!という状況の中、「はい、君はここに立って。あなたは、部屋のあちら側にたって。君は反対のこちら側…」と、てんでバラバラ、部屋の色んな位置に立たされたんだそうです。そして、Ocoraは録音したものを未編集で仕上げることで有名で、音は一切触りません。だから、初対面な上に、他の人と呼吸を合わせる距離で弾けず、弾き始めたら最後まで最高の演奏をしないといけない、ものすごくやりにくくて大変なレコーディングだったんだそうです。(それでも、あのCDを聞くと、ノーカット、未編集なんて信じられないクオリティ…)

ちなみに、最後のグループレッスンの質問で、私が「一人で練習してうまく弾けても、ステージで緊張したらそんな完璧なボーイングなんてできない」とコツについて質問をしました。すると、そのOcoraのレコーディングの時のエピソードを話してくれました。あの大変な状況下で「あー、やっとここまで弾けた。後少しで終わる、後4小節!」と思った瞬間、ヒドイ間違いをやらかしたんだそうです。「演奏中に悪魔のささやきを聞いてはいけないよ!演奏中は無心でいることが大事なんだ」と言っていました。

教えてくれた緊張を解くコツ

・まず、自分が緊張していることを自覚する。自覚することが何よりも大切。

・次に体を大きく開くこと。緊張すると、ボクサーのポーズ(守りの姿勢、戦う構えの姿勢)になる。つまり、鎖骨、胸など前面の筋肉が内側に萎縮し、頭/首が少し前にでる。この姿勢を取ると、守りの姿勢というシグナルが神経回路から脳に送られ、脳が筋肉に指令をだすというネガティブなループに陥ってしまう。だから、逆に胸を開いて体を大きく開く。そうすると、脳に、守りの状況ではないという偽のシグナルが送られ(脳がだまされ)筋肉の緊張が解ける、ということ。

・演奏中は、邪念をすて無心でいること。(自分でストーリーを作って表現するのも良い。細かい装飾音も一音ずつを意識しないこと。※詳しくはレッスン内容で書きます)

すごくロジカルな説明に納得してしまいました。

で、実践した効果はどうかというと…全然ダメ!!

最終日の最後に皆の前で弾きませんか、と会長さんに言われ、すっかり狼狽えてしまいまして。私の場合は、緊張スイッチが入る時と入らない時があって、それを自分でコントロールできないという悩みを抱えているんです。で、今回、ドはまりしました。泥沼にずぶずぶ…って感じです。(めげてます。立ち直れないかも…

でも、ある意味、ダニエルの言っていることは正解かもしれません。緊張していると自覚をし、体を開くと不思議と力が抜けました。そして、大丈夫かも?!さあ弾こうと身構えると(楽器のホールド的に内向きの姿勢になる)途端に緊張が蘇りました。

ずっと避けてきたこの緊張スイッチについて、今こそ向き合わないとダメなんじゃないかって、改めて考えてみました。今まで、演奏直前になると「私は凄いプレーヤーなのだ!」と自分に言い聞かせて思い込ませて、つまり演技をすることで無心になれていたんです。その心構えの準備なく、演技が場にそぐわない状況では、できません。だから「ウソによる無心」という方法に限界があるのでしょう。生の自分と対面する恐怖がそのスイッチなのかもしれない。だから、ダニエルのいう「緊張していると自覚せよ」というのは、現状を認知するだけではなく「己を認めて受入れよ」ということまで含んでいるのかもしれません。

ダニエルは毎日、瞑想をしているそうです。その話を他の人としていて「私もメイソウが必要よねぇ」と言うと「迷走ですか?」と聞き返されました。そう。迷走なら日々してます。

演奏はメンタルが強くないとできないとはよく言いますが、いい歳してやっと初めて言葉通りの意味を自覚したのでした。

日々、鍛錬あるのみ、ですな。

ワークショップ参加者の方で「あの時のあれ、何て言っていたの?」という疑問、質問がある方はちょっとしたことでもお気軽にお尋ねください。ほぼ全てメモまたは録音で残しています!連絡先は会長さんや誰かに聞けばすぐに分かります。

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ニッケルハルパデュオライブなどお知らせ(次のニッケルハルパ弦は12月!)

2018-10-16 15:07:28 | お知らせ

※記事に修正を加えました。(チラシ差し替え、ダニエルが遊びにくるイベントのリンク追加)

気が早いですが、来年のチラシを作っている最中です。去年、今年と1月にタイムブルーでライブをしたので、来年もしたいなあと。2019年1月13日の午後、Lirica&michikoではフィドルとニッケルハルパでライブしていましたが、今回は初のニッケルハルパ・デュオです。

 

楽器の木目って本当にそれだけで美しいですね。写真は私の楽器を並べたものですが、リリカさんはEsbjörnの楽器なので、Esbjörn x Esbjörnの音色です。名前に恥じない音を出さなければ!リリカさんは気温が高くなるとニッケルハルパを県外の実家に預けてしまうので、実は二人でニッケルハルパを弾くのは初めてなんです。今まで中々できなかったニッケルハルパの名曲(エリック・サルストレムやビスカレ)を織り交ぜ、良い1年の始まりにしたいなと思います。

前回スウェーデン語の話を書きましたが、語学はひたすらコツコツですね。

ところで、家族が7月からオンライン英会話を始めました。毎日25分で月4500円。6人まで受講できるので、週に3回、2回、2回で計7回(7日)となるよう3人(上の子、下の子、夫)でまわしています。オンライン英会話って何?という方へ説明すると、カメラ機能を使って個人レッスンするというものです。スカイプ等は使わず、サイトにログインするとカメラ画像とテキストが画面上に表示されるので便利です。レベルやジャンルに応じてコースを選択します。先生はフィリピン人。訛りについては、私の考えは日本語にない音を耳にするのであれば(インド訛りでもフランス語訛りであっても)、良い経験かなと思います。

先生のレベルは、テキストを音読させるだけの人もいれば、話させようとする先生、声をひっくり返して歌ってくれる楽しい先生などそれぞれです。英語に触れるだけなら仕組みとしては合格点。「毎日1回、6人まで、テキスト不要で画面表示」、うちの場合、この3つがそろったから出来るって感じではあります。それで上達するかといえば先生や本人次第ですね。下の子は、シャイで話しかけられても無言か小声。たまに、キー!ってイライラする先生も(笑)先生も人間だから仕方ないです。でも、マウスで線を書く英語ちえ遊びでは、カメラの存在を忘れるのか鼻歌歌って楽しそうに書いています。

夫は、フィリピンのリゾートビーチを教えてもらったらしく、きれいなビーチがあって~と私に自慢げに教えてくれて、楽しそう。でも先日、年齢を間違えて80代と言ってしまったらしく、えー!52歳に見えるのに!と若い女の先生に言われそうで相当なショックを受けていました(もちろん52歳な訳もなく)。

私もお試しで一度やってみましたが、お互いネイティブじゃないので‥雑談は盛り上がりましたがただの雑談ですね。そしてニッケルハルパって何?となり、そんなん、いっつも説明してるし…と嫌になりました。何の話をしても「全ての道はニッケルハルパに通ずる」です。絶対この話になるんです。多分、先生変わる度に説明するんですよ、伝導師みたいに。でも、こういう仕組みのスウェーデン語会話のレッスンがあったらなー。楽しく続けられそうですよね。

コツコツ続けるといえば、ジムのマシーン・トレーニングを始めました。ほんっとにあれって面白くありません。この世にこんなに面白くないことがあるなんて!

なのになぜ通うかというと、ここ数年で急激に運動不足になり(1時間で1cmしか動いてない!みたいな)、ちょっと弾いたら疲れた、あの衣装もう着れなくなった、なんて言い始めないように…という訳です。

ウォーキングも試みたのですが湿度や虫や人の目など日本は気になることが多すぎて断念(スウェーデンでは1時間歩いても人にすれ違いません。ヤギならいたけど)。去年、野間さんに聞いたHIITトレーニング(30秒激しい運動+30秒休憩の4セット)もやってみたら日常生活に支障がでて断念(体中が激痛で!)。野間さんにそう返したら、えー!ほんとにやったんですか!?って。ええ、勧めませんでしっけ?HIITは自分を徹底的にイジメぬきたい人向きですね。私は自分がかわいいので無理です。興味ある人はやってみてください。下の動画を見てやりました(最初の数分はウォーミングアップです)。やったら感想もお待ちしています♪

HIIT Home Workout for beginners

その不本意ジムで測定してもらったら、案の定、標準内上限の「やや肥満」…。筋肉量は、腕、胴、足どれも標準超えで、特に足は標準の1.5倍くらい。だから、皆さん、「あの人、足ふっといな~」と思ってもそれは「筋肉」ですから。見間違いのないようお願いします。内臓脂肪も平均ど真ん中でした。やっぱり外側なんですね。そして、勧められたトレーニングプログラム、計算したら1週間で理論上100グラムしか痩せません。もちろん規定の食事カロリーをオーバーしなかった場合。つまり、耐えて週1回通って仮に食事制限しても、2か月で1キロ落ちない!ほんとに、やる気がなくなりました。演奏だったら集中すれば5分でも劇的な変化があるのに。とりあえず、ジムは運動不足の解消目的ということで。

さて、お知らせがいくつか。

<ニッケルハルパの弦の取り寄せ>

以前、奈良のニッケルハルパ愛好家Hさんに教えていただきました。ニッケルハルパ弦のメーカーPrimはチェロ弦が日本でも流通しているため、仕入れの時に取り寄せをしてくれてるんです。オンラインショップI love stringsで割引価格で買えます。次回のPrimへの発注が1月だそうで、欲しい方は年内にオーダーをお勧めします。(ショップのお問合せ先へ、メールで注文、入荷連絡を受けて銀行振り込みで支払います)

参考までに私のニッケルハルパ弦。Primは、チェロと同じ弦でも、ニッケルハルパ用は長さが異なります。

A線:A1 Prim medium ospunnen(unwounded) 0.525mm ※巻いてないプレーン・スチールです。巻いているかどうかはお好みで。私はEsbjörnの楽器なので、Esbjorn好みの弦ということです。

C線:C2 Prim medium

G線:G3 Prim medium

ドローン弦:C4 Prim soft ※ドローン弦は高価で演奏でもあまり使わないので、10年毎に変える人も。私は圧力バランスが気になるので2年で変えます。

5月のオーダーでは、ドローン弦をのぞくメロディ弦3本が7478円(送料込)でした(レートにより変動)。4本セットは当然高くなります。職人直買い、アメリカから取り寄せ、よりも安くて支払いが簡単だと思います。

<演奏・イベント関連>

●9月の万博で野間さんとのデュオライブは台風で流れました。残念!

●10/20野間さんと長久手スウェーデンハウスにて。

●10/27-28の土日は、川上村 匠の聚で両日ともソロのミニライブです。面白そうなワークショップが目白押しで(トンボ玉作り、陶芸体験、お餅つき、たき火でのんびり(やきいも)などなど)、私も個人的に参加したいのがいっぱいです!詳細は調整中です。

●11/11(日)13時オープン、13:30スタート あおぞら音楽サロン主催、北欧・ケルトの音楽会vol.3(橿原のカフェ・アンジェスにて)、なみさん、みどりさんとご一緒します♪ みんでセッションタイムもあって、にぎやかそうです!

●11/22-25の連休は、東京でニッケルハルパ協会の年に一度のイベントがあります(宿泊は代々木の研修所で1800円です!)一度も行ったことないので今年は初参加です(単に一参加者として)。しかも!!私が最も尊敬するニッケルハルパ奏者のダニエル・ペテションが、プライベートで同時期に来日するので、このイベントにも遊びに来てくれることになっているのです。名前を知らないという人でも実はCDを持っていたりするんですよ。amazonで昔から買えるニッケルハルパのCDがあり(フランスocoraから出ているla nyckelharpa)、まず最初にこれを買ってみたという人は多く、その中でダニエルが演奏しています。

いつも、色んな奏者をスバラシイ!と言っているので、スバラシイ奏者のうちの一人だと、思った方がいたら違います。私の中で、本当のNO.1です。上手い下手ではなく、生まれ持ったものとはどういうことかを感じさせる人です。初めて演奏を聞いた時、打ちのめされて顔面蒼白、スウェーデンに留学しか道はないと崖っぷちの気分でクラクラしたのを思い出します。しかも、親日家で性格も最高に良い。残念ながらライブ予定はありませんが期間中ずっといるそうです。皆さん、ぜひ一緒におがみに行きましょう

数年前のダニエルとトルビョンの演奏

Folkmusik för Japan 04 - Torbjörn Näsbom och Daniel Pettersson

大事なこと書き忘れていました。レソノサウンドに行った時、近くで食べたラーメンが忘れられない味で…。薬味に生姜とレモン、それと炙った鶏チャーシュー。11月の滞在中食べに行きます!ラーメンに興味ある方はどうぞ♪

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スウェーデン語の勉強

2018-07-25 15:50:38 | スウェーデンのこと...

先日の北欧交流パーティ、ソンマルフェスト、100人を超える方がいらっしゃいました。本当にありがとうございました。皆さんが交流し新しい出会いのきっかけになったらホントにうれしいです!近々、実行委員反省会をするので、来年も続けるのかという話題にもなるかと思います。

さて、毎週続いた演奏も一区切りついたので、ずいぶん前から思っていたスウェーデン語の勉強を再開しました。色んなスウェーデン語の資料は読むし、音楽用語も知っているし、英語で足りる…ということで、学習自体はおざなりになっていました。

平日のみ、一日15分×4種類、と決めて昨日から始めました。続けて1時間取る余裕がないので15分ごと細切れです。「ここまでしなきゃ」はストレスなので15分たったらおしまい、と切ります。

  • 文法を基礎から

Svenska utifrån, På Svenska, 、スウェーデン語コースでもらったプリント類などから、順番に。

 

  • シャドウィング

ネットで音声付き例文の確認。マネして言うシャドウィングをします。通訳の基礎練でもやりますが「聞こえないものは言えない。言えないのに聞こえない。」という考え方です。

https://www.50languages.com/phrasebook/ja/sv/

 

  • リスニング(&長文読解)

スウェーデンの国営ラジオで、簡単な2-3分のスウェーデン語ニュース番組があります。全文テキスト付で音声ありなので教材としてピッタリ。今は、森林火災ニュースを繰り返し聞いていて、違うニュースで森林火災を扱ったものを聞くとやはりボキャが似てくるので理解しやすいなーって思いながら聞いてます。

https://sverigesradio.se/radioswedenpalattsvenska

他に、8sidorという簡単なスウェーデン語で書かれた音声付ニュースサイトもあります。http://8sidor.se/

 

  • 文法、単語

Första övningsboken(文法カテゴリー別のワークブック)。練習問題や上記で出た知らない単語を書きなぐって捨てます(裏紙やチラシに)。ノートとかきちんと用意すると形式で満足しそうなので。

 

今、二日目です!皆さんも、一緒にやりましょう~!!

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ニッケルハルパのケースや雑談など

2018-07-13 11:29:52 | ニッケルハルパ

10数年ぶりに東京に行きました!日本のニッケルハルパ愛好家が集うレソノサウンド(なんと、ニッケルハルパを触って選んで買えます!)にもやっと行けました。その前日はハンボヴェンネルナ(スウェーデンのダンスグループ25周年イベント)で踊って弾いて…。たくさんの温かい笑顔の方々と過ごし、この世界にどっぷりつかってて良かったーと思いました。

今日は、ニッケルハルパのハードケースの話、そして東京での話や、デニカル Danish Strign quartetのコンサートの感想など雑談をあれこれ書いています。

楽器ケース

最近は地震も多いので、保管だけでなく弾いている時も意識するようにしています。

・練習時は楽器はテーブルではなく床に置く

・置く時は倒れてくるものが周囲にない場所に

・自分と一緒にテーブルの下に引っ張り込めるよう動線確保(テーブルに椅子があれば一つよけておく)

・休憩など、楽器を置く時は必ず蓋をしめる(ガラス片やチューナーやスマホが飛んでくることもある)

それでもダメな時はダメだと思います。でも、普段の心がけで防げる些細なアクシデントもあるので習慣って大事かなと思います。

家での保管は、縁にメタル補強のあるケースにソフトケースごと入れて保管しています。台車がいるくらい重くて…仕方なく保管用になったというのがホントのところです。出先で移動の時はソフトケースなので強度が心配です。新幹線でスーツケースが滑ってきて楽器にドーンとぶつかったこともあれば、さほど混んでない地下鉄でも後ろからぐいぐい押されたり。先日は楽器を手で持っていると、転びそうになった人が私をつかもうと手をだして、反射的によけたので、その人は転んでしまいました(酔っぱらって半眠りだったようで、罪悪感も半減しましたが)。場合によっては、楽器をさっと手放して助けたいところです。今回の東京行きも、人から聞いたハードケースが気になっていく前に買ってみました。残念ながらサイズが合わず返品しましたが、サイズさえあえば良いケースだと思います。

SKB H3611という2万円くらいの持ち手とコロコロ付きで、ソフトケース丸ごと入って、飛行機で預けても大丈夫のようです。ケース内寸が約93cm、私の楽器は約92cm。私のソフトケース外寸が97cm。普通に考えるとサイズオーバーですが、入れ方にコツがあるというのと、ニッケルハルパ用に使っている人を3人も聞いたので買ってみました。※ヘッドのデザインや特注品など、楽器により全長は差があります

入れた方のコツとは、ケース下部(コロコロ側)に置いた楽器は浮いたような引っかかった状態で、つまりケースに楽器を斜めに入れるそうです。はみ出し気味のソフトケースをぎゅうっと詰めるとピッタリ入るんだそうです。

入れてみると、まず、私のアメリカ製のソフトケースが外枠が硬く、はみ出た部分をぎゅうっと詰めることができません。昔使っていたスウェーデン製のソフトケースを出してきて、ぎゅうっと入れてみたら…入りません。こちらは枠はポヨポヨですが、ぽよよん部分が縦も横も多い、ふとっちょさんで横も縦もはみ出てた部分が多すぎます。ケースの緩衝材をとって、ソフトケースの布一枚状態なら入るかも?

気になる点が3つありました(入らなかったので検証できていませんが)。単にフライトケースとしてなら、神経質にならなくて良いかもしれません。

1. 緩衝材がほぼない場合、アスファルトをコロコロと引っ張ると、衝撃が楽器にダイレクトに伝わる。

2. 横置きする時の鍵盤の固定。ケース内で動かなければ大丈夫です。動く場合は、横置きすると鍵盤が下向きになるので固定する何かが必要です。(横置きでは鍵盤が上を向のが普通)

3. 縦置きで使う場合、ケース下部にあたり楽器の重量がかかる箇所が、肘押さえの先端なのか、楽器本体なのか、それとも厚いクッション部分か?(肘押さえなら割れの原因になる)。

※楽器の向きを上下逆さにすれば2と3は解決しますが、結局、中で動くようなら鍵盤部分の固定、逆さにすることで今度はペグに楽器重量がかからないかが気になります。

私は思いがけず返品に1万円近くかかったので買ってから試す場合は要注意です。(サウンドハウスで開封済み返品は、30%+送料。※テープ留めもなくビニールがかかっていただけですが、自動的に開封済み処理されました)

この品番より大きいサイズもありますが、ケース重量10kg超。運搬はきつそうで、私の保管用ケースと同じ運命になりそうです。

追加情報としては、イタリアのバイオリン職人の伊藤さんが特注で作ってもらったというニッケルハルパのハードケース、野間さんに聞いた愛知メーカーの特注ケースが、そんなに高くないなと思いました(マンドーラ特注ケースで4万前後)。詳細が分かればまた書きます。


話は変わって、関東初日のハンボヴェンネルナのイベントでは、あまり弾きすぎないよう気を付けていました。実は、左手の指が腱鞘炎のようになって…。左の指って重いもの持つ訳でもなく、この数か月、疲れたかな?程度で意識してなかったのですが。動きが悪く、痛みと、朝の症状がきついです。皆さんもお気を付けください!!それと、テノールハルパで腰を痛めてずっと悪いのですが、先日の北欧フェアで悪化して足のしびれが2週間続きました。踊ったり歩いたりは大丈夫で、楽器をもって立った状態が2時間くらい続くと悪化します。ですので、初日は下手で迷惑かけっぱなしでしたがダンス中心に楽しみました!下手でもまわれたら楽しいです。特にこの日はStegvalsが踊ってみて目からウロコ、言葉になりませんが、うわーって思いました☆

翌日は、木をふんだんに使った内装もステキなレソノサウンドでライブ。野間さんとのライブはできるだけシンプルに、といいつつ、野間さんは作曲編曲をたくさんやっているので大分加減をしているのかもしれませんが、私の中では結構つくり上げる感があります。「哀愁があってスモーキーな出だしがいいな」というと、それをあらわす単音を探して、あれかな、これかな、と音探しが始まり、そういう過程がすごく楽しいです。

ライブ終了後は東京の皆さんとセッションになりました!この感じ、関西ではできないです。すごいうれしい☆そこで、気になる曲を色々と皆さん弾いてたのですが、一つだけ記憶をたよりに帰ってから探してみました。伝統曲にもヒット曲ってあるんです。有名なミュージシャンがワークショップで教えた感染力高めのメロディとか(すると、その年に行くと誰もが弾いていたりします)。その時聞いた曲も、イギリスでヒットした曲っていう話でした。「スタジウムと呼んでいるけど、ほんとは、シーラス・フェーデルスダーグ(シーラさんの誕生日の意味)という曲」だそう。誰かが作った曲かなー、スタジウム?スタジアム?スポーツか!?と思ったので覚えてました。とっても穏やかで繊細なメロディですね。私には東京を思い出す曲になりそうです。感染力高いですねー。弾いてみようっと。

動画にも出ているCarina Klein作曲だそうです。子供向けサマーコースの先生もしたようです。動画で一緒に弾いているのはDavidですね!

Cillas födelsedagspolska

話があちこち飛びますが、ライブで演奏すると、ダイナミックとかアグレッシブとか言われることがあって、今回の東京でもチラホラ言われました。ニッケルハルパとしては個性的だなという印象を持つ方もいると思いますが、そうだと思います。会って話す機会があるとよく言うのですが、リズムや特徴をデフォルメしています(日本だと特徴を伝えたい気持ちが全面に出る)。一番最初はフィドルでダーラナ地方の曲を習っていたのでその影響もあると思います。私は、バンド演奏というとFrifotの音(ダイナミクス大きめ)が最初に浮かぶので、ニッケルハルパとは違う感じですよね。エスビョンの楽器が音がよく出るというのもあります。

これとは違い、レクチャーコンサートやソロ演奏の時は、ニッケルハルパらしい音色やその音色が映える選曲を意識しています。まっすぐで素直な音を目指しています。聞いた感じ地味でも、やはりこちらのほうがすごく難しいです。ソロじゃなくても、Liricaさんとやる時は、同じ学校で学んだせいか、彼女もニッケルハルパを弾くからか、ソロの時のような素直なニッケルハルパの演奏がしやすいです。

今月はじめようと思っているのですが、昔から弾いている素朴な曲を4-5曲弾いた簡単なCDを作る予定です。マイクはOlovに聞いたニッケルハルパ向きのものを使いますが、音は一切さわらず、息や足音が入ってもそのままというもの。ありのままというとカッコいいですが、単に簡易レコーディングなので、ライブで対面販売のみのつもりです。

すごーくマニアックな差ですが、自分では、アグレッシブなほうも、音に素直に向き合うほうも、どちらも好きです。機会があれば聞き比べてみてください。


さて、先日、待望のデニカル来日しコンサートに行ってきました(Danish String Quartet)。感想ですが…、一言でいえば、素晴らしかったのにガッカリした、です。

モーツアルトとベートーベン、間で北欧伝統曲を数曲はさむプログラムでした。クラシックのほうは、息も合い、目も合い、密度も濃く、北欧らしい濃密な音の束を感じました。着席スタイルで譜面台あり、です。

北欧の伝統音楽で求めるものとは、譜面をとっぱらって息使い、表情、目や足や指先や全身を使って相手とぶつかって会話して重ねてリズムを作っていくところに醍醐味があります(譜面でアレンジしたものであっても、ライブ感、アドリブ感という"空気"がほしい)。4人が着席し、譜面を見つめ、お互いに目も合わせず弾く様子は、盛り上がっても全て予定通りという、いわばシラケた空気を感じてしまったのです。モーツアルトのほうが生き生きとして聞こえ、ベートーベンのほうが気迫を感じたのですが、なぜ…(ここでは、作曲家が偉大だからという話ではなく)。

家に帰って動画をまた見てみました。やっぱりスバラシイ。でも、動画では立って弾いているではないですか。譜面台なし。譜面台あって着席している動画も多いですが、カメラワークで細かな表情をうつしていますね。

異ジャンルを混ぜる、特定の客層を狙う、演奏技術だけでは難しいことなんだなって思いました。そうはいっても、好みの問題を別にして、そして、クラシックスタイルでの伝統音楽という視点でみれば、間違いなく最高レベルのカルテットです。

次回があれば、フォーク(伝統音楽)だと思わず、クラシックだと思って聞いてみたい。逆の視点で聞くと、また新鮮に感じる気がしてなりません…!

Danish String Quartet – Shine You no More (Last Leaf)

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Team Osaka、やりきった!

2018-06-04 22:51:57 | お知らせ

全身疲労と筋肉痛でリビングでぶっ倒れていて(正確には爆睡)先ほど起き上がりました。こういうのは、旬なうちに書いておくべきだよなーと思い、重い足を引きずってパソコンの前に座りこの3日間のことを思い出しています。

今まで、日本で沢山すばらしいイベントがありました。関わってもきました。でも、こんなに「泣きそう!疲れた!立ち上がれ!やりきった!」という充実した日々を過ごしたのは、一体いつが最後だったか。何年も前、毎年、毎年、スウェーデンに行って、倒れそうになりながらやりきっていたあの時以来かもしれません。

連日、阪急の北欧フェアに出勤していました。出勤というように、朝から夜まで、弾き通しで。いつもは冬の北欧フェアでしっとりした雰囲気でしたが、今年は初めての試みということで、夏の北欧フェア、夏至祭をイメージしたイベントです。長い冬を終えて生命が輝く白夜の夏、北欧の夏は色とりどりの色彩にあふれ、それを再現しています。そこで今回、ダンスのHiromiさんにフォーク関係の(このブログでいう「フォーク」は、スウェーデンの伝統的な音楽とダンスのことです)とりまとめ依頼が来て、珍しい展開となったのでした。HiromiさんとEva(前にブログでも書きました)のお二人は私とスウェーデンを結び付けてくれた一番最初の要の人です。

今回のイベント、フォーク的にすごく良かったです。今回の北欧フェアでの私たちの働きが商業的な成功につながったのかどうかは分かりません。また、参加する人により受け止め方は違ったと思います。でも、私の個人的な体感としては、ヤッホゥ!!でした!スウェーデンでの経験が豊富なhiromiさんのおかげで、私が現地で体験したそのままソックリが再現されたのです。さらりと自然体でこれをやってしまうhiromiさん、信じられない貴重な人です。

まず、現地のフォーク・イベントでは何が重要か説明すると、こういうことなんです。

1.ダンスと音楽に優劣をつけない。二つは対等。

2.皆で一緒に楽しむ、皆を巻き込む。皆と一緒に、は義務ではなく、自分が楽しめないならしない。

3.音楽とダンスの両方ともに、ショーとしてスポットを当て、「見せる」、そして「魅せる」機会がある。

1についていうと、日本では、スウェーデンという遠い国の文化をやっているので人の数やレベルなどバランスが難しい気がします。例えば、音楽の次にダンスが位置づけられる内容だったり(ダンスは添えものではないのです)、ダンスが主役のイベントでは音楽がおろそかにされたり(ダンスに合わせる選曲の自由がミュージシャン側になく弾き映えしない)等、色々な事情が絡むのです。ですが、スウェーデンでは音楽とダンスはいつも対等に扱われます。踊りたいダンスをダンサーが決め、曲をミュージシャンが決め、ミュージシャンがリズムを与え、ダンサーは躍動感で返し、キャッチしたミュージシャンはメロディで盛り上げ、ダンサーがエキサイトしていく、みたいな感じでしょうか。(聞かせる音楽とダンスの伴奏は違うという意見もありますが、本来であれば、聴かせるために音楽を変えたのならダンスのために本筋に戻すことができるはず)

2については、いつも説明しても説明しても、伝えきれたのかよく分からないことの一つに「皆で楽しむ」ということがあります。これは、初心者のためにお膳立てをするものではなく、上級者が閉鎖的に遊ぶのでもないのです。誰かに合わせるのではなく、目的に合わせます。「皆が自分の能力や立ち位置を理解して能動的に参加する」というのが近いイメージかな?日本だと、フォークの愛好家の人口が少ないので状況的にどうしようもないことも。でも、どちらかに寄せるともう一方はつまらないと感じてしまうものなのです。(また、ダンスの伴奏に限っていえばちょっと特殊で、段取りが必要なので仲間内でやることが多いです。私がスウェーデンで飛び込みでダンスの伴奏に入れてもらう時は、リーダーとメンバーのOKをもらってから、でした)

3は、1とも関係するのですが、音楽を見せること、ダンスを見せること、カッコイイと思ってもらうには、それぞれがスポットを浴びる場があったほうが良くって。2の「皆で楽しむ」内向きの内容と、外に向けて発信する内容と性質が違うからかと思います。

そして、こういう視点で見ると、今回は全てがそろっていたんです!

・来日したスウェーデン人ダンサー(若手で、ダンス・チャンピョンの実力派カップル)は、高い技術とフレッシュで躍動感あるダンスを見せてくれました。フェア中、何回見てもあきません!ステキすぎる!

・ダンスの伴奏は、ダンス伴奏に慣れた人、大森さんや私(すみません!私ではすごぉーく頼りないのですが…)がリードしました。そして、リーダーを設定したので、誰でも一緒に演奏に参加できる状況に(知り合いの範囲だったから「誰でも」と言うと誤解がありますが)。

・「皆でフォークダンスを踊ろう!」という、お年寄りも子どもも参加できる場を別に設けていました。ヘルプのダンサーも呼んでさらににぎやかに。

・音楽にもスポットをあて、ステージライブもありました。プロ、アマ関係なく両方のステージ。(アマチュアと呼べないくらいレベル高かったです!)

そして、この3日間のレポートを書きたいと思います。

水曜から始まりましたが、私は金曜が初日で、その日は本番が4回。前日に猛練習したこともあって、初日からクタクタのヨレヨレのボロ雑巾です。正午の回は大森さんがダンス伴奏リーダーで、フィドル曲の選曲だったんです。私のニッケルハルパでは弾きにくくって。夕方は私がリーダーにチェンジするので自分の弾きやすい選曲にしたかったんですが、お昼に一緒に弾いていた皆さんが参加できなくなる!と思って、ひたすら必死に練習‥。

そんな中、その日の本番2回目は、大森さんのソロライブでの共演。やばいです、既に腕が痛いし、そもそも選曲もリハもしてません。私は、昔、大森さんのフィドルの生徒だったので、偉大なる大先生のソロライブですよ~。私が台無しにしたら、もう穴ほって雲隠れしかないです!打合せは口頭で。「夏のワルツ弾きましょうか」「そうですねぇ」「しっとり?軽快?」「軽快で」「何回弾きます?」「適当についていきます」「わかりました(わかるんかい!)そんなこんなで2-3曲決めて。で、本番はじまりました。そして…事故もなく無事に終えました!優雅で繊細な大森さんのステンマ(伴奏)で!やっぱり、先生は偉大です。すばらしい。

そして、次は私のソロライブ。いつもなんですがソロは重圧で直前に「もうソロなんてしない」とグチグチが始まります。言って発散してるんですが、周囲はいい迷惑ですよね(反省)。今回の音響でお世話になった貴瀬さんに「いつもの調子で大丈夫だから!」とリングに上がる前のプロレスラーみたいに励まして(なだめて?)もらって、テンション上げてソロも無事終了。気持ちよく演奏できました!あー、皆さま、ありがとう。チーン。

そして、そんな疲労に追い打ちをかけるように夕方のダンスの伴奏は私がリーダーということで、練習、練習。足も腰も、指も腕も痛い。うーっと唸っていると、大森さんから「夕方行けます」とメッセージが。やったー!偉大なる大先生!ということで、解放感で、どっと疲れました。でも、リーダーを大森さんがリードしてくれたので、初日はダンスを余裕の気持ちで見れました。

ほんとに、ほんとにすばらしかったです。ダンサーもマイクを持ってしゃべったので、お人形的なダンサーではなく、ぬくもりある温度感、人柄も伝わります。(楽屋では、Davidはほっといたら死ぬまでしゃべってるんだろうなっていう底抜けに明るい子。Annikaは、朗らかでしとやかで女性の鏡みたいな子。編み込んだ髪が美しくて写真をパシャパシャ取らせてもらいました。「子」呼ばわりしてますが、私のほうがずぅぅっと年上なんでね!)今回、ワルツもショティスも見ていて面白くて、ダンスにひねりがあったんですが、特にRörospolsとSenpolskaは何度見ても飽きない、素晴らしかったです。RörosはHallingのようにアクロバティックなジャンプも加わり、女性はスピンします。Senpolskaは男性が女性を持ち上げてターンする様が、ふわふわ浮いている浮遊感というか、宙を漂うようなダンスでうっとりします。でも男性は相当疲れて汗をかいて、正装の男性のロングコート(ウールで4kgくらいある!!)を、この後必ず脱いでいました。後ろから見ていると、優雅なターンの後に汗がきらきらしていて大変そう。

終わってから、フェアですんごい派手なタトゥーのコックがいるお店のサーモンスープを胃袋におさめて、帰って、うつぶせに大の字に倒れこむと、そのまま動けなくなりました。(サーモンスープおいしかったけど、ミルキー感が薄かった!なんであんなにミルク感が薄かったんでしょう?)

そして2日目は、朝から行ってLirica&michikoのデュオライブのリハを阪急の控室でさせてもらいました。二人ともダンスの伴奏をすることになっていたので、ダンサーと打合せしたりするのに都合がよく。その日の正午はCDで踊ることになっていて、Liricaさんと一緒に客席でみました。実は、ダンスをいつ終えるか、ダンサーはミュージシャンに合図をしているんです。ミュージシャンのリーダーがサインを読んで、他のミュージシャン達に伝達しながら曲を弾き終えます。

その日はCDだったので、CDをフェイドアウトで終えてほしいというサインを出すことになっていました。先ほど書いた、女性を持ち上げる浮遊感あるSenpolskaになりました。曲がかかると、あれ??って私が聞いて分かるくらいゆっくりです。あんなにゆっくりだったら演奏も手がぷるっぷるに震えるけど、あんなスローでダンスは大丈夫??と思ったら…。ああ、かわいそうに。Davidのさわやかな笑顔が引きつっています。やっぱり、あの速度しんどいんだ!見ていてハラハラしてきました。でも、さすが、笑顔が引きつっているけど、ダンスは全然いつもと変わりません。すごいなー!あれはすごい筋力いるわー!と感心していたら、ものすごく早いタイミングで「CD消して」のサインが。やっぱり、きついよね!と思っていたら、サインに気づいてもらえません。あーかわいそう、もう一周曲がはじまった。次のメロディの区切りで、またサインが‥!そうそう、この辺で終わってね。すると、またもやサインがスルー。もう1周曲が始まりましたー。うわー、大丈夫かな!?と思ったら、目が笑っていない笑顔で、今度はハッキリと手をバイバーイって振っています。それでやっと気づいてもらえたけど、曲はもうほぼ最後まで。その後の休憩室の会話はご想像通り。「サインだしたのにぃーー!」「気持ちよく踊ってるんだなって思ってた!!」「2回もだしたのにぃぃぃ!」「ごめえええぇん!」

そして、その日の夕方の回は、CDより生演奏が良いとのことで、私がイントロの出だしとテンポ担当、サインを読んで終わらせる係がLiricaさん、と分担にしてダンスの伴奏をしました。(サイン読み取ったら、目でOKって返事してあげたらいいよ、安心するからっていうのも押し付けて)そして、本番。Lirica、サインキャッチ、上手~!Davidも、サインを的確に読んでサイコ~って大喜び。良かった、良かった。この日は練習中心でやっぱり疲れ果てて、帰りは電車乗り間違えて、家についてばったり倒れました。

そしてイベント最終日。朝起きると、ベッドの上で指がパンパンにはれています。背骨はバキンバキン。アーモンドと甘いイリコの小袋のおやつ、ありますよね。あのイリコになった気分。シャワーで体を温めると少しほぐれます。阪急に着いたら、Liricaさんはアンメルツを腕にぬりぬりしています。今日はLiricaさんとデュオライブです。同じスウェーデンの学校にいったので、OG2人組!とか、Old ESI-girls!、Tobo flickorna!とか言ってるうちに楽しくなってきました。先生も一緒だったせいか、レパートリーも呼吸も合いやすく。Liricaさんはニッケルハルパも弾くけど、フィドル(バイオリンのこと)がメインです。彼女のフィドルの音色、すごく好きです。以前、スウェーデンの音色は、自然派ですっぴんでも美しいみたいな音と書きましたが、まさにそんな風で澄み切った空気に広がる音なんです。そのフィドル、共鳴弦ついてる!?って一瞬思わせるような不思議感があって、その楽器がそういう響きなのか、弾き方なのか、と聞いたら、やはり弾き方でコントロールしているそうです。まだ聞いたことない方はぜひ!

皆でフォークダンスのコーナーは、いつものブローゲーテンの皆さんの顔ぶれで民俗衣装も艶やかで、にぎやか!疲れはたまる一方だけど、ダンスの伴奏もすごくすごく楽しくなってきました。伴奏チームは、アコーディオンのWさん、ニッケルハルパのKさん、Hiromiさんに私たち。

最終日なのでDavidもAnnikaも「なんか泣きそう」って。「そんなん言ったら私も泣くやんかー」と皆しんみり。なんかね、Davidってほんと良いやつなんです。リーダー素質のあるタイプなのに強引な感じはなくて。そして、ダンスの後、お客さんと写真など終えてからミュージシャンチームに合流し必ずスピーチでしめるんですよ。「いやー、みんなホントに良かった。ビングシューでは鳥肌がたったし、あの時ダンスではなんちゃら~で、そして、本当に本当に皆よかった」みたいな。そして解散。初日から「サッカーのコーチの試合終了後みたい」って吹き出しそうで(我慢できなくて最後の日に「サッカーのコーチ」って言いました)。「私らTeam Osakaだね!」って、なんだか気分も盛り上がってきました。ダンスって、ミュージシャンとダンサーと大勢でやるから、自然とチーム感が生まれやすいのかもしれません。最後の曲はとめなくていいよ、踊りたいだけ踊って!とHiromiさん。Davidも大きくうなずきます。そして、皆でサッカーチームのように手を重ねます!

実は事故と呼んでいいくらいの演奏ミスもやってしまいましたが、最後まで全力でやりきって終わると、ステージ背後のショップからもアンコールの拍手が。いつもダンスが終わると(私達に締めのスピーチを終えたら)DavidとAnnikaが「じゃあ、ジン飲んでくる」って一杯やってたスタンドです。あのキャラで、皆と仲良くなって色んなところで連帯感が生まれていたようです。

やりきった!終わった!

終わってから、フェアで売っていた、白樺の樹液入りビール(フィンランドのものだそう)でブローイェテ・ダンサーの皆さんと乾杯。おいしいー。ヘロヘロで一気にまわります。

この達成感、この楽しみ、今は亡きあの友人にも伝えたかったな。そして、今、目の前にいる皆さんにも伝えくって長々と書きました!Team Osakaバンザイ。では、寝ます!


 

6月16日(土) Spel och dans 1曲覚えて、覚えた曲で踊ってみるワークショップです。15:00- 参加費:1500円、ダンス、演奏どちらか一方参加(一方は見学)の場合1000円。

6月17日(日)Lirica&michiko 詳細後日。(一般公開ではないかも?)

6月22日(金) keitto Ruokala 北欧食堂ケイットルオカラ 19:30- 3800円(ディナー・1ドリンク付き)ハープの奈未さん、ダンスのhiromiさんも一緒に。演奏とダンスで北欧の夏至祭の雰囲気を!ハープの奈未さんとの共演は1年以上ぶりです!ルオカラも楽しみです。

7月1日 東京 レソノサウンド(巣鴨駅徒歩3分)13:30open 14:00start 予約2800円 当日3000円 かっこいいアレンジが得意の野間さんとのデュオで、初・東京です!ニッケルハルパの聖地、噂のレソノサウンドも初で楽しみ!

7月21日 Allihop!Sommarfest ♫ 〜夏の北欧音楽パーティ〜(リンク先のweb告知ページはまだ未完成です) とき:2018年7月21日(土) 箕面市西南生涯学習センター内 ホール 大阪府箕面市瀬川3丁目2−5 時間:11:00 open 12:00start※18:30終了予定 20:00までフリーセッション予定 参加費:1500円 小学生以下無料 中高生800円 北欧スープ食堂ケイット・ルオカラ提供、スペシャル北欧スープランチ1500円(要予約) 会場で、ルオカラのパンやドリンクの販売有・持ち込みもOK。チケット発売日:6月1日 7/21は、関西の北欧音楽好きが一堂に会す、交流パーティを開きたいというハープの奈未さんの熱い想いで実現しました。私は実行委員のような形で関わっています。

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カニの横歩き(鍵盤)

2018-05-18 12:47:51 | ニッケルハルパ

良い季節になりましたね!窓を閉め切った日々を過ごしています。なんじゃ、そりゃ?ですよねぇ。私は虫が嫌いなんです。生命が皆、平等に、空を仰いで活力がみなぎる季節とでもいうのでしょうか。先日も窓を開けていたら、窓辺の白いデスクの上を黒いクモがやってきました。そして、あろうことか私の使っているマウス内部に潜り込み…。窓はしめましょう。開けたのが間違いでした。ちなみに、スウェーデンは虫の人口(変な言い方ですが)は絶対に少ないと確信しております!!だれか国際統計をとったらいいのに。スウェーデンの森は虫嫌いの私もすがすがしく歩けます。日本の森は、おそるおそる歩きます(関西は特にじめっとしている)。以前、スウェーデンから来日したアーティストに珍しく虫嫌いがいて、日本の「凍殺ジェット」を教えたらいたく感心していました。でも、あれ、時々、生き返るんですよね。

元々、ニッケルハルパのレッスンはリクエストがあれば相談して受けるという形でしかしていませんが、最近続いたレッスンで楽器の特徴や奏法をあらためて考える良い機会になりました。

そのうちの一つは、鍵盤のカニ歩き奏法です。(今思いついたネーミング)

ニッケルハルパは、木でできた鍵盤を押して音程をとる楽器です。「押す」といっても、ギターやバイオリンのように力で押さず、カタカタと「触れる」程度です。手のひらを上にして横向きに、ぐーっと押しながら弾けばすぐに疲れてしまいます。そこが、上から指をおろすピアノとも、上から弦を押さえるギターやバイオリンとも違うところです。(音程の調整、フレーズの運び等で力を入れて押さえることもありますが、楽器の消耗パーツに負担がかかるのでやりすぎないよう)そして指は鍵盤上をスライドさせたり、入れ替えたりして弾くので、指や手に力が入るとうまくいきません。なので、ニッケルハルパの場合、左手も脱力していないと初級から中級くらいの段階で(割と早いうちに)壁にぶつかることになります。

脱力と言えば、関係ないですけど、中山式快癒器というのを使っています。腰から背中用の4球と、首肩用の2球を持っています。その上に寝て、自分の体重を楽しみます(む!変なニホンゴ!)指圧でぐーっと押してもらうアレを、自分の体重でできるってことです。写真はamazonから。

地元・福岡はどこでも売っていて(真偽不明、父親談)、子供のころから実家に一つあったんです。私が一つ持っていったので、両親は近所のドラッグストアでまた買ったようです。指圧は苦手とか、人により好みにより、だと思いますが、どうにもならないガチガチの辛い日に使うと私はスッキリします。一番良いのは日々のストレッチを欠かさないことです(特に演奏前、演奏後)。他に演奏の体を整えるに、知り合いのハーディングフェーレ奏者がすすめるジャイロキネシス、謎のアレクサンダーテクニーク(効果テキメンらしいのに、詳細がミステリー)などあります。

鍵盤上の動きに戻って、ニッケルハルパは、ピアノのように親指をくぐらせたら、どこまでも右に左に行けるということはありません。ニッケルハルパの鍵盤を知らない方へイメージとして伝えるなら、例えば、1-6までの数字が書いてあり、数字一つずつに右手の指(親指以外の4本)をおいて6までいくとします。1に人差し指、2に中指、3に薬指で、4までいくと指が足りなくなりますね。ニッケルハルパの指の入れ替えでは、3を薬指で押さえたままの状態で人差し指を3に持ってきて、薬指をあげます。そしたら6の小指まで順番に指がおけます。(音が途切れるので指の入れ替え完了まで、薬指は上げてはいけない)他にも「指の入れ替え」以外に「ジャンプ」「スライド」もあって、自分のやりやすさ、メロディの場所(わずかな空白が出来て良いか)で選びます。

演奏では、実際には鍵盤を弾く手は右ではなく左手で、そして行ったり戻ったりして弾きます。

人によると思いますが、私はほんとに今も鍵盤の指使いに泣かされています。音のほうに集中していると自然にできるんです。でも、ふと指を意識すると途端にどの音の時にどの指をだっけ!?と混乱してしまうことが。最近のライブで、私の鍵盤の先の視線に、スマホをさわって聴いている方がいまして。(元々、村の伝統音楽は鑑賞用ではなく日常生活に根付いたもので、飲んだりしゃべったり周囲の雰囲気次第ですが自由に聞いてもらって構わないと思っています)。ともかく、その方のラインの画面が丸見えだったんです。「あ、返事きた」「そうそう、即返事よね!」と鍵盤の先の視線の画面が気になって気になって…そして、泣きそうになりました。指がもつれそうで、もつれそうで。意識を「指」ではなく「メロディ」に戻そうとするのですが、四苦八苦。以降、意識がぶっとんでも、後ろから「わっ!」と驚かされても弾けるよう、どの音で何をするか「入れ替え、スライド、ジャンプ」はっきり決めて暗記しなきゃ、暗記、暗記と受験生みたいに反省しきりの今日この頃です。


ずっとお知らせができていませんでした。終わってしまったものもあり、残念。

5月26日 北欧の森音楽会 リンク先のページは、パソコンでは右側に詳細情報が掲載されています。ワークショップやアルスペル(皆で弾く)機会もあり、去年も北欧的のんびり音楽イベントが心地よく、今年も楽しみです!場所:松阪市嬉野ふるさと会館前広場 三重県松阪市嬉野権現前町423-88 前売・予約1,500円(小学生以下無料)当日2,000円

6月1日(金)、3日(日) 阪急百貨店で、夏の北欧フェアが5/30-6/4まで開催されます。スウェーデンから来日したダンサー(伝統舞踊)がほぼ毎日、そして色んな方の演奏もあります。私の出番は金曜、北欧第一人者の大森ヒデノリさん、私、各1回ずつ(13時-、15時-)、日曜はLirica&michikoで17時-にちょっとだけ演奏します。他にも、エアギターチャンピョン、トーク、ニッケルハルパアンサンブル、ハープアンサンブルなど毎日もりだくさんです。

6月16日(土) Spel och dans 1曲覚えて、覚えた曲で踊ってみるワークショップです。15:00- 参加費:1500円、ダンス、演奏どちらか一方参加(一方は見学)の場合1000円。

6月22日(金) keitto Ruokala 北欧食堂ケイットルオカラ 19:30- 3800円(ディナー・1ドリンク付き)ハープの奈未さん、ダンスのhiromiさんも一緒に。演奏とダンスで北欧の夏至祭の雰囲気を!ハープの奈未さんとの共演は1年以上ぶりです!ルオカラも楽しみです。

7月1日 東京 レソノサウンド(巣鴨駅徒歩3分)13:30open 14:00start 予約2800円 当日3000円 野間さんとのデュオで、初・東京です!ニッケルハルパの聖地、噂のレソノサウンドも初で楽しみ!

7月21日 Allihop!Sommarfest ♫ 〜夏の北欧音楽パーティ〜 とき:2018年7月21日(土) 箕面市西南生涯学習センター内 ホール 大阪府箕面市瀬川3丁目2−5 時間:11:00 open 12:00start※18:30終了予定 20:00までフリーセッション予定 参加費:1500円 小学生以下無料 中高生800円 北欧スープ食堂ケイット・ルオカラ提供、スペシャル北欧スープランチ1500円(要予約) 会場で、ルオカラのパンやドリンクの販売有・持ち込みもOK。チケット発売日:6月1日 

7/21は、関西の北欧音楽好きが一堂に会す、交流パーティを開きたいというハープの奈未さんの熱い想いで実現しました。私は実行委員のような形で関わっています。詳細は6月以降です。

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子どもの習い事でバイオリン?スウェーデンのニッケルハルパ事情

2018-03-16 16:11:01 | 番外編

昨日キックボードで転びました。片足接地してるから乗り物に乗っていない気がして。でも、私は物理の自然の法則が分かっていないようです。急に降りたらすごいGがかかって止まらない!両手をつく瞬間に大人って色んなことを考えるんですよね。うわー痛そう!血がでたらイヤ!演奏が!とか、コンマ数秒に色んな思いが渦巻き、そうっと手をつくから顔も接地。ああ、残念。ユニクロジーンズも膝が破けてしまいました。

さてさて、コントラバスハルパのこととか、書きたいと思うことは山ほどあるけど、結局「今書きたい」のは「今思ってること」なんですよね。ちょっと前に書こうかなと思ったことは、旬の話題ではなくなるのです。(ツイッターで書くには話が長い!)大した話じゃないのに、今言わないとスッキリしない。もはやアレですね。吐き出したい症候群。うちの近所で朝9時に幼稚園バスを待つお母様方が立ち話をしているのをみかけます。30分後に同じ場所を通るとまだお話しが続いています。子供では話し相手にはならないのでしょう。そこで思いつく限り全てを出し切って満足して家へ戻るのでしょう。あの人、派手に転んだよね~って話題提供していないことを祈りつつ…。私も、ここで書いたらすっきり満足してきっと次へ行ける。だから、今日は、最近思った「雑談ネタ」です。

子どもの習い事、バイオリンで思うこと

バイオリンを習うというのは、日本ではお金持ちのイメージが根強いようで子どもを習わせているというと「うわー、どこのオボッチャン?!」というコメントが帰ってきます。内心「バイオリンは基礎だけやったらフィドラーにさせたいんだけど。アメリカのオンラインレッスンでやってるブルーグラス・フィドルとかカッコいいし。ああ、だから英語も習わせないと」と思いますが、フィドラーなんて言ったらお母様方に私が今よりもっと変人だと思われそう。大抵はモゴモゴモゴ…と語尾を濁してこの話題を避けます。※フィドラー:フィドル奏者。フィドルはバイオリンのことで、クラシック以外の時に使われる俗称です。

スウェーデンでバイオリンを習うのは(伝統音楽で私が知り合った人ばかりですが)、皆さんスズキメソッドの出身です。スズキメソッドは、教則本にCDがついていて、CDもレッスンでもお手本を「よく聞くこと」を重視します。日本では、スズキメソッドをやっていたら楽譜が読めなくなるという話も聞きますが、そこは本人の責任もあるのでは(一応、習うので)。スズキではない一般的なバイオリン教室では、ひらがなが読めない年齢でも「譜読み」が宿題で、レッスン中も先生と一緒に読みます。全ては教室の方針によるので、ひとくくりに「一般的」とはいえないのですが。特に小さい子は音よりも構えや集中できずに注意されるシーンが多いため、お手本を聞く機会は少ないです(子どものキャラによります)。ともかく、自分の子どもを見ていると、曲のイメージが頭に入ってないのにドとかレとか音を繋いでいるだけだなって思います。(レッスン中のイメージ=子どもの音5:先生の音1:先生の指摘や言葉4)

どのアプローチでも結果は、知識と技術が総合的に伸びることを目指しているはず。ですが、アプローチ法の違いは、どんな切り口で取り組むかに影響する気がします。日本で北欧の伝承音楽が難しいという方にお聞きすると、どのように理屈(楽譜)で理解したらいいのか戸惑うと聞くので、そこが楽譜を理解して弾くアプローチ法なのかなと思います(スウェーデンの伝承音楽の多くは、楽譜上で作られた音楽ではありません)。あるスウェーデン人に話を聞くと、あれしなさい、これしなさい、宿題をやってないと叱る、というのは昔の先生、古い指導法だと言っていました。また、スズキメソッドだけではなく、他にも色々と取り入れながらレッスンを進めていたそうです。聴くことを重視しつつ、指導法は柔軟で(嫌ならさせない)、本人の主体性を重んじている印象を受けました。こういうアプローチ法というのは、未知の音楽に接した時の取り組み方が違いそうです。

子どものバイオリンは高価な習い事なのか

※音大を目指す方、上質なクラシック音楽教育を望む方、またそうした教室の方針によっては、以下の内容はお勧めしません。気軽に楽しく始められますよという教室を検討される方向けです。

バイオリン=本気の音楽教育、敷居が高い、と思われがちです。「おぼっちゃんねぇ」「どんなおうちなの!?」というコメントもよくもらいます。でも、スウェーデンのように気軽に習っていいじゃないか、覚悟をもって挑むのではなく、楽しく演奏する楽器の一つであってほしいと思うのです。バイオリンを習えば、クラシックはもちろん、それ以外では、フィドル(バイオリン)が活躍するジャンルは、ジャズ、ブルーグラス、また、伝統的に弦楽器を使う民俗音楽、北欧、ジプシー音楽、ケルト音楽など幅広くあります。

値段でいえばピアノは何十万もして高価ですし、電子ピアノでも鍵盤のタッチにこだわると10万クラス。高い楽器を買っても中高生まで習い続ける子どもの割合はぐっと減ります。子どものバイオリンは分数楽器といって1/8、1/4、1/2~と何度も成長に合わせて買う必要があるので高くつくと思われていますが、教室により消耗品の実費のみで楽器レンタルというところもあります。バイオリンの価値観は様々ですが、何度も買い替えるので高価なものでなくて良いという考えもあります。それだと、スズキのセット(日本メーカーの基準をクリアした安心感がある)を買えば6万~10万。その中古をネット探すと2万前半くらいです(弓と本体、オマケ程度の古いケースの相場)。

私はサイズ違いを3台、いずれも中古でヤフオクで購入しました(1万、2.2万、1.6万)。サイズアウトしたら、売って次の楽器を買うつもりです。探す時のポイントは、除外するのが、ジャンク品、人から譲り受けて状態が分からない、自宅で長期保存というもの。購入対象で考えるのは、量産であってもメーカー品(スズキなど基準が明確なメーカー)で且つ、たった今まで使っていてサイズアウトしましたというもの、または、メンテ済み(現と毛が交換済み)と書いてある品。要は、駒の調整、魂中が倒れている、弓の毛替え&弦交換が必須であれば、メンテ代が数万かかる可能性があるのでメンテや交換が不要なものを選びます(工房で毛替えを頼むと5-6千円、弦を1セット買うと5-6千円)。

中学生になっても続けるなら、まあまあの楽器を探すことになります。弦楽器店で雑談すると、中高生のオーケストラ部向けに30万(それ以下もそれ以上もいます)の価格帯がよく出ていると聞きます。中古でそのクラスは、10万くらいでネットで見かけます(このクラスの中古もスズキのような量産メーカー品を選ぶと基準が明確です)。中古、中古と言っていますが、オールド・バイオリンというのは、それなりに人気があります。安物は単に中古ですけどね。楽器の板は古ければ古いほど良い音がすると言われているからです。もちろん、本体の状態、バランスよく鳴るか、板の古さ以外でも楽器の良し悪しがあります。

高校、大学、大人でも続けるとさらに高価な楽器を持ちたいでしょうが、音大やコンクルール狙いじゃなければお金のかかる趣味という感じかなと思います。個人的にはバイトや就職してから本人が努力して買うべきでは?と思います。あるバイオリンメーカーの価格表を見ると、40万くらいまでは「高品質のスプルース」で、80-100万に近づくと「最高級のスプルース」になっていました。この辺りから、音色が本格的になるんだと思います。

レッスン代で見ると、私の住まいのエリアで良くみかける子ども向け月謝は、ピアノ6千円、バイオリン個人教室8千円、個人以外の教室で1万円~です。比較参考に、子ども英会話が日本人講師6千円、外国人講師8千ー1万円くらいです。

※量産セット品の話をしたのでここでは弓の話に触れていませんが、本体30-50万以上では弓は必須ではないけど、別で買いたくなります。

スウェーデンで、子どもの習い事としてのニッケルハルパ事情

ここでは大人ではなく子どもの話です。スウェーデンでは、ニッケルハルパ人口が少ないので昔は子どもが習う環境はなかったようです。今、30歳前後で活躍するニッケルハルパ奏者は、子供の頃にPuma(Peter Hudlund)に習ったという人をちらほら聞きます(他にも近所に上手な先生がたまたまいたというケースも)。そうした中で育ったニッケルハルパ奏者の多くは、最初はバイオリンではじめて、10-13歳で自分の意志でニッケルハルパを始めたというパターンをよく聞きます。子供用楽器がなかったので体格など成長の度合いとの兼ね合いもあるようです。

最近は、ニッケルハルパの子どもサイズを作って(2サイズあります)子供に教えるプロジェクトがあります。ウップランド地方の子どもは週に何時間だったか忘れましたが、小学校で習うと聞きました。聞いていると、小学校のピアニカとかリコーダーのことを思い出しました。10年後にはニッケルハルパに触ったことがある大人がいっぱいいるんでしょうね。教育機関へ子どもサイズのニッケルハルパの貸し出しがあるという話も聞いたことがあります(ToboのESIのプロジェクト)。今では、Toboのニッケルハルパの学校を出て活躍するミュージシャンが子どもの教育にも関わっているようです。子ども用の楽器と教育がこれから普及していくと、いずれ子ども達が大きくなった頃には市場がもっと膨らんでいるかもしれませんね。

ニッケルハルパの中古事情

バイオリンの話では、中古のセットがおすすめ、お買い得!と連呼しましたが、ニッケルハルパになると、う~ん…。ニッケルハルパは、中古、特にネットで買うのは危険です。楽器の板は古ければ古いほど良いのは間違いありませんが、構造が複雑で消耗パーツがあり(日本で修理する人がいない)、プロと呼べる職人は数名しかいない世界で誰が作った楽器なのか、他にも様々な理由があります。小さな鍵盤(女性が弾きにくい)を作る人は指や手が大きな男性をイメージしてたり、職人によるデザインの違いもあります。とにかく、壊れやすいのに修理工房がないという点が一番の問題点です。でも、新作だと壊れにくいという訳でもないんです。ニッケルハルパは職人に注文して作ってもらうので、職人を選択する時点で吟味していること、そしてオーダー品なので今後その職人と長い付き合いになることから新作のほうが安心なのです。明言できませんが、職人が手作業できる範囲の修理ではお金をとらないこともよくあります。もちろん、中古でもラベルをみて誰か分かれば連絡を取ることはできます。

余談ですが

こんなに色々と書いたら私も幼少期にバイオリン教育を受けたのかと思うかもしれませんが、私はピアノでした。弾きたい曲を弾かせてくれないのが面白くなくてやめてしまって、家にある楽譜を片っ端から弾いてました。やめてからのほうが弾いていたと思います。ジャズ、バロック、ポール・モーリアみたいな軽い曲の楽譜集、映画音楽、クラシック、色んな楽譜があって、楽器も増えたり減ったり、家族、親戚も色んな楽器を演奏します。音楽=遊びの一つくらいの感覚です。そのうち、姉が買ってくるアイドル雑誌の付録の楽譜を弾くようになると父がコードを教えてくれました。高校くらいでは「第三の男」みたいな古い曲が好きで、両親からは「なんでそんな古臭い曲を‥」と言われることもありましたが、時代など知らない子には良い曲はいつでも新鮮に聞こえるものです。でも、ピアノは好きでもなく、嫌いでもなく、義務でもなく、目の前にあるから弾くという、呼吸するのに近い感覚。そこからこうして今、北欧の音楽やニッケルハルパにこんなに没頭するとは思いもしませんでした。

子どものうちに、好きなだけ好きに音楽をやるという経験ができるといいな、と思います。長い人生で、仕事で行き詰まることもあるし、居場所が見つからないこともある。でも、気づくと自然と音楽があって、そこに逃げ込むこともあれば、仲間をみつけたり、日向ぼっこするように自分の居場所の一つになるかもしれません。

長い歴史で人はどんな文明でも、言語を持つし、音楽もあります(娯楽より宗教目的かもしれませんが)。人間という生き物がもつ特徴の一つなんでしょうね。そこに、敷居やハードルは低いほうが良いなって思います。


思い出せないくらい久々に関東に行きます!珍しく4月以降は遠方が続きます。他は追って掲載します。

4月7日(土)13:30-(開場13:00)スウェーデンの響き 長浜ホール(横浜) 2000円

スウェーデンのトボで出会い、その後、楽器工房を開いたDulciCraft主催です。ダンスあり(ポルスクダンス東京)、講演あり(アトラスコプコ代表取締役、日本在住30年のトーマス・オスタグレンさん)、ニッケルハルパとマンドーラのトリオ(東京ヨハンソン)など、盛りだくさんの中、演奏させていただきます。

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