スウェーデン音楽留学サバイバル日記 ~ニッケルハルパ(nyckelharpa)を学ぶ

スウェーデンの民族楽器ニッケルハルパを学ぶため留学。日々の生活を様々な視点からレポートします。

フォーク・ミュージック歴史の授業!?

2006-11-30 23:45:16 | 授業 楽器
夜、友人が「Poiするよ、見てみる?」と。ポイ?はぁ?何それ?
昔、一世を風靡した「ポアします」とはどうやら違うみたい。
私の辞書に載ってないんだけど、ここの人達はみんなPoiで通じるらしい。
ともかく数人で屋外に。
長い鎖の先に何かついていて、そこに油?らしき液体を染み込ませていく。そしてそれを二つ、鎖の先を両手でつかみロウソクの火を近づけると、ボウッと一気に燃え上がる。動かさずにじっと持っていると手まで炎が上がってくるので、さっそく鎖を振り回し始める。
まあ!まあ!鮮やかに軽やかに燃える火の玉を操ること!
手さばきもクネクネと滑らかに、振り回す火でチョウチョや風車の様子を描いていく。ベリーダンスのように地面に低く体を構え、地面と平行に円を描くその火は、まるでドラゴンが宙を自在に舞っているよう。でも、振り回してるのは鎖だからうっかりすると自分に当たって危なそう。
(注:ちゃんとセーフティーバッグを私たちに渡してから始めました)
中世キャンプとかいうものがあるらしく、蛇遣いならぬ「火遣い」が人気なんだそう。10本の指全部に燃えるモノをつけそれを扇子のようにして踊ったり、火の玉お手玉などなど。
火が燃え尽きるまで4分ほどのこのダンス、1年半かけて訓練したらしい。いやはや。あっぱれ。

さて、時間は今日の昼に戻ります。

いかにも履きふるしたサンダル(というのか草履というのか)がサインとともに教室の壁に飾ってある。今日やっと友人I に教えてもらった。見慣れてしまって、ついつい誰かに聞こうと思っていたのを忘れていたのだ。

実はこれ、ウロフの草履。
二十歳のときから今年まで履いていたそうで、今は何歳か知らないけど相当ボロボロ。哀れに思った06年卒業の生徒たちが新しいのをプレゼントしたらしい。そしてこの大事に履きふるした草履は壁の飾りに。
えーっと、ブログのためとはいえ、におってみる勇気は私にはありません。リクエストしても無駄です。

そうそう、今日はウロフの授業。先週に引き続き、ワルツ、Schedinの曲を再録音、ウッシャの曲など。
そして、楽器内部構造のお話。
ニッケル(鍵盤?)を、弾く時に押える横向きの力がに加わると、その後押した奥で上下運動となるため、カチャカチャ音になるらしい。もちろん、この隙間がせまい楽器ほどこの音は小さい。ウロフのはGのAだけカチカチいうので、いつか調整しないといけないと言っていた。中には、雑音を押えるためにフェルトを貼る人もいて、その場合は押した一番奥ではなく、奥の上下部分に貼るのだと。でも効果のほどは疑問だと言っていた。

午後からは4回目のフォークミュージックの歴史の授業で、今日が最終回。
英語解説無し、ボードに字も書いてくれないとなると何の話かさっぱり。残念。いつか理解できる日がくると信じて、授業はMD録音。

とりあえず、トピックくらいなら分かる。まずは、70-80年代のバンドのCDを聞く。
70年代の印象は、いろんな楽器やアレンジを試みている実験的なものが多い。
80年代は(90年代も含む?)、アッレ・メレルの「フィーラ・フォルケット」(と発音していた)というバンドや初期ヴェーセン(Väsen)、Hoven Drovenライブ盤、Groupaなどその他、多数を聞く。70年代のバンドと比べると、徐々にアレンジが洗練されていく様子が分かる。

ウロフの、自分のレコーディングの話やアッレ・メレル、Groupaとの話などしているようで興味深そうだったけど…。私のスウェーデン語力では理解は無理。時々みんな笑ってる。何がおかしいんだか、うらやましい…。
そうそう、70年代の録音で、ある歌を聞いていて、この歌はガルマルナ(Garmarna:トラッドをトランス系ロック風にアレンジし、ロック部門でチャートに入るほどの人気)も歌っていたよなぁと思い出した(♪uti rosen...って歌詞のやつ)。
すると、ウロフが「Garmarna ○×♪△#」としゃべりだす。何、なにー!何、話してるのー!?分からずジマイ。無念。
最後に現在の代表的なバンドの紹介、フィンランドのJPPやノルウェイのアンビョルグ(だったかな?)など北欧全般のミュージシャンについての紹介でおしまい。

トラッドファンは興味シンシンだろうと思って色々書きたかったけど…。
何だかよく分からない授業だったので、これ以上書けない。という訳でこれにて失礼!
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ボンドポルスカを踊る

2006-11-29 23:50:41 | 授業 ダンス
午前中はダンスの授業。
ボンドポルスカ(bondpolska)というのはウップランド地方(および一部のヘルシングランド地方)に独特のポルスカ(ポルスカ;3拍子のダンス/ダンス曲)。訳すと「農民のポルスカ」らしい。
この地方の曲の特徴は以前も書いたので省略しますが、簡単にいうと「元気いっぱいダイナミックリズム」。2年前くらい?に訳も分からず参加したボンドポルスカのダンス講習会。あの時はついていくだけで精一杯だった。
今回は大丈夫かな?

まず、
1、普通に立って、両足で「かかと」「真ん中」「つま先」と順番に体重移動。自然と体が前後に揺れる。
2、左足を一歩前に。「右のかかと→つま先」「左足」「右のつま先→かかと」という順番で、さっきと同じように体重移動。「 」が3つあるのは、曲の3つの拍にあわせて動くので。
3、2番の要領で曲に合わせて歩く。
4、体で感じるリズムを確認するため、みんなでニッケルハルパを弾くマネ。

一拍目のダウン(下向きのリズム)、2拍目のアップ(上向きのリズム)、3拍目のダウンは、通常のポルスカよりももっともっと強い。

ウロフから演奏の授業で習ったときは「ボンドポルスカはシャベルをガツーっと地面につきさし、土をザパーッとすくい上げる感じ」と。

そして、私と友人Eの弓さばき(のマネ)が先生の目にとまったようで、みんなに注目するようにと。私と友人Eの共通点は早めにズレこんだ2拍目。
すると、この踊りを知っている人達が「踊るときの2拍目と、音楽の早めの2拍目はタイミングが違う。それなのになぜ踊れるのか?」と次々質問。
なぜでしょうねー。後からみんなが何言ってたか聞いたけど、どう思うかを話しあっただけで、答えや結論は出ていないそう。2拍目は早くずれた分だけ、長い拍になる。その辺に秘密があるのでしょうか

それから、一人ターン。
リズム、ターンのタイミングをつかむまで延々と回り続ける。

実はこれ、男性がターンする際のステップの練習だったらしい。休憩をはさんで女性側のステップを習う。女性は左足からツーステップ(といっても、ターンのときは少し違っていたと思う。)

ここまで2時間ほど。
そして、次の段階。
二人で組んでまわります。
最初は相手と音楽についていくだけで必死。でも数回まわるうちに、落ち着いて音楽を聞きボンドポルスカのリズムを感じながら回れるように。とくに1拍目の重いリズムをおもーく取ると上手くターンのバランスがとれる。

かなり力強いリズムのポルスカなので、「ゴムのように伸び縮みする二人のリズムが歯車のようにかみ合うことを意識して」と先生のアンドレアス。
私が女性側を踊っていたら、アンドレアスがやってきて「リードに沿ってターンするのではなく、自分が感じるリズムやエネルギーを相手にぶつけなさい」と。ふうむ。そして一緒に踊っていたダンスコースの人に「正面じゃなくて、こっち。私の耳か後頭部の方に視線をやって。」と言われる。ほほう。
やってみると微妙な視線の移動だけでも回転軸に力が加わりスピンのスピードが増す。そして、相手に「ついていく」ことを出来るだけ意識からはなして、視線・方向・軸・1拍目の重いビートを意識してターン。感覚をつかむまで数回くりかえす。
それを、腕を組んでじっと見つめるアンドレアス。大きくうなずき「Bra!(いいねー!)」。
いぇい!
と、思ってもダンスの相手が変えると、ターンがさっきみたいに感じられない。まだ、ちゃあんと体得できていないってことね。次に組んだ人は私にもっとジャンプしてって。あー、これはしんどいダンスだ。かなり汗だく。

昼からはビスカレ(Byss-Calle)という人の、早い曲を弾くというのに。こんなにバテて弾けるかな。集中力が続かない…。
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伝統音楽VS伝統舞踊

2006-11-28 23:46:19 | スウェーデン生活
昨日のミーティングでは、疲れていたので終わってからバトルの要点を尋ねなかった。
けど、今日のクラスミーティングでその話題になり、なぜ皆がキレだしたのかが分かった。

ディッテ(先生)の主張:
ダンスコースはダンスメインのパートを持ち、ニッケルハルパコースは演奏のみのパートを持つこと。
合同でするのは2-3曲程度が好ましい。
ダンスの伴奏には、ダンスコースの人が演奏してもいいし、ニッケルハルパコースの人に頼んでも良い。CDでもいい。
演奏パートではアーティストとしてのパフォーマンスを見たいので、ダンスの伴奏ではなく演奏のみでやるように。

それだと「音楽」の部と「ダンス+音楽」の部となる。
自分たちの(ダンス)コースがバカにされている、または二つのコースの時間配分が不平等になると感じたらしい。
特に「アーティストとしての…」云々の当たりも気に障ったらしい。
でも、ディッテはもちろんそのつもりは全くない。
実はダンスコースの先生とも意見が衝突しているらしく、今日のランチには顔を真っ赤にさせて別室に二人で消えてしまった…。どうなることやら。

この手の話、何度も聞いたことがある。答えの出ない議論かもしれない。
これを読んでいる方はどういう意見でしょう

演奏側の視点:
演奏している前に、動くモノがあると人の注目はそちらへ行き、音楽はBGMになってしまう。選曲、テンポで多少なりとも表現上の制約を受けてしまう。

ダンサーの視点:
音楽とダンスは二つで一つ。別ものではない。いい音楽で踊らされ、互いに影響しあう関係で、BGMにはならない。

私の意見は、ダンスの伴奏は有名な人が弾いていても、はっきり言って何の曲を弾いていたか、どんなアレンジだったか、ほとんど記憶に残ってない。
記憶に残るのは「ノリノリでのせられた」など雰囲気作りの面ばかり。
かと言って、伴奏と演奏は別だと断言するほどの自信はない。
工夫すればどちらかだけが目立つなんてことはないのだろうけど...。

ちなみに私が観た...
成功例:という訳で、その例。

Bootというバンドと良く一緒に踊っているあのスタイル。踊りの大半が一点にとどまって踊る(コマみたいに一点で周り続ける)ので視線のブレが少なく、ダンスも演奏も美しかった。
過去のDVDから一つ。二人が歌でダンスの伴奏をしていて、ハモって歌いながら踊る人立ちの間を自由にぬって歩く。きれいなダンスのスピンと、そのすきまをぬう様に歩く姿が美しいコントラストだった。
もう一つ、歌の伴奏。すごくエコーのかかる部屋で男性ソロの澄んだ歌が響きわたり、その中で静かに音も立てず踊る姿。それこそ響く歌に聞きほれながら、息をひそめてダンスの回転に見入った。

この例はどれも、お互いから何を引き出すのがベストかを理解しあい、観客にどう伝えるかというビジョンをしっかりもっていると思う。
昨日のダンサーたちのように、演奏側の意見が理解できないのであれば、上手くいかないんじゃないかなぁ。もちろん逆に演奏側についても同じだけど。それでも全ステージをこの調子でやるとメリハリに欠ける気もする。
昨日ミーティングでほとんど何も言えなかったのが今頃くやしい。
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痩せ細っていきます

2006-11-27 23:40:53 | スウェーデン生活
そちらはもう寒いことでしょうとよく日本にいる人に言われる。
でも、一度雪が降って解けた後は再び暖かくなり、毎日10度くらい。セーター一枚と薄手の手袋で十分。どうやら、今年はおかしいみたい。今年は春が長く、夏が短く異常に暑く、秋が長い。冬もどうなるのかな?
それでも、日照時間だけは確実に少なくなってきている。
朝の8時を過ぎてやっと薄明るくなり、15時で同じように薄暗くなり遠くに夕焼けがみえる。(日が昇らなくなるのはスウェーデンでももっと北のほう)
太陽や月の昇る位置も、すごく低い。こないだ見た三日月は、下のほうにあって変な感じ。写真で薄暗さや月が写せないのが残念。

それにしても最近、疲れ果てている。もうぐったり。
例の左手のしびれはまだ残っているし、首も痛い。
寝るのは2時前くらい、朝は7時40分頃起きる生活で寝不足気味。夜だと弾いたりCD聞いたりして軽く興奮状態(というと変人みたいに聞こえるなぁ)で頭すっきりしてるけど、朝がツライ…。

そして、最近はっきりと痩せたのが分かる。なんでだろ?たっぷりミルクとたっぷりチーズの料理に、fika(おやつ付ティータイム)は一日3回。
スウェーデンはバイキング料理の本家本元(ビュッフェスタイル)だけあってか、すごい迫力でいつも朝からテーブルにどおーんと出てくる。私のような小心者の日本人は、大量に料理が余るのをみると罪悪感を感じてついつい食べ過ぎてしまう。(いや、それは言い訳か?)ともかく、食べ過ぎて苦しいのです。
なのに。
痩せていくとはどーゆーことやねん!

おそらく以下のどれか、いやいや、全部でしょう。
1、酒を飲まなくなった 2、夕食が16:40と早い 3、体育・ダンスが毎週ある 4、週の半分以上ウォーキングしている 5、週末の自炊が貧相
弾くこと自体も運動だしねぇ。英語と日本語とスウェーデン語(少しはね)の3ヶ国語生活が脳のカロリー消費を異常に高めているのかもしれない。

なので、痩せた私をみて、この子、食いっぱぐれてるんじゃないかという心配はご無用です。おしり周辺(失敬。)から痩せてくれたらいいのに、必要な部位からやせるのが悲しい。

それにしても、最近の疲れに輪をかけてしんどいのが、クリスマスコンサートの打ち合わせ。いつも夜、2時間以上の熱い議論が繰り広げられ、ぐったり。みんなわざわざ英語でしてくれるから、取り残された感はなく感謝しているのだけど。
あれがしたい、これがしたい、このアイデアを膨らませたい、それは退屈だ、など結論の出ない話をフリーディスカッション・スタイルで延々と。今回はダンスコースと合同で、こっちのコースの人達はみんな主張がはげしい。

そして、今日はとうとう数人ぶちきれてしまった。
ダンスコースの人達の熱い議論は、「今までにないクリエイティブなコンサートにしたい。従来のやり方は無視したい。ダンスコースもニッケルハルパコースも混ぜこぜにして、ダンサーが演奏したっていいはずだし、その逆もしかり」という主張からきている。

でも、先生は「ニッケルハルパコースはニッケルハルパだけで40分。ダンスコースはダンスコースだけで40分。合同で数曲。」と言う。ダンスと音楽を一緒にしてしまうと、テンポや選曲という点でダンスにある程度合わせるため、演奏は完全に好きなようには出来なくなる。
それに、過去のコンサートを録画したDVDをみて私が思ったことけど、目の前で動いている人がいれば視線が自然とそっちへいってしまう。なので、演奏は演奏のみの時間を持つべきという主張は、そんなに偏屈じゃないと思う。

もちろん、先生は打ち合わせに同席しないので、「そう言ってたよ」と誰かが言った瞬間、数秒の沈黙。その後、一気にダーっと猛烈早口スウェーデン語モードへ。スウェーデン語がちんぷんかんぷんの私だって、顔中真っ赤にしてあっちでもこっちでもワーワーまくし立ててたら、怒ってることくらい分かる。一人はノートを投げ捨て出て行く始末。私もトイレがガマンできず部屋を出たけど、怒れる人のうちの一人と思われたかな。
結局、英語モードには戻ってくれなかったけど、ホワイトボードに書いていく字を見ると「真っ向から学校側に挑む!」という姿勢が伺えた。
もうどうでもいいから、疲れた!早く部屋に戻ってチョコ食べたいよう!
これ以上やせたらどうしてくれるー!
違う意味でハラがたってきた。

終了後、このグチャグチャ・ミーティングは西洋スタイルなの?と聞いたら、「とんでもない。」との返事。、ハァー、また来週のミーティングがいやだなぁ。
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チョコレートショップ

2006-11-26 23:51:20 | おススメカフェ・ショップ
みんなでお寿司を食べにウプサラに行ったついでに、友人おススメのチョコレートショップに連れて行ってもらいました。
Annelieというお店。ウプサラのオーレンスがある広場のすぐ側。
店内に入るときは、番号札をひきます。自分の番がきたら、店員さんがお伺いしてくれるという仕組み。

一粒チョコも気になるところですが、カカオの産地別(ブラジル、タンザニア、インドネシアなどなど)の板チョコも種類が豊富で気になる。
残念ながら、時間がなくて買えませんでした。

次回、再びレポートします!
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ビョーン・ストービに再会

2006-11-25 23:08:27 | スウェーデン生活
先生のディッテが誕生日。
みんなでプレゼントに靴下を買って、ハッピーバースデーの歌と一緒にわたすことに。「土曜日なのにどうやってディッテに渡すの?」と私。「今日はビョーン・ストービが来るからディッテも来るの」とみんな。
な、なんと。はるばるこんな田舎にビョーンが来るとは!

ビョーン・ストービ(Bjorn Ståbi)は、知ってる人なら「おおー!」と言う。日本でも有名なFrifotのペール(Per)よりも、もっと大物(なぜペールと比べるかって、同じダーラナ地方なので)。11/23にも書いた、フォーク・リバイバル運動の中心人物。神様のような存在。でも、本人はとってもほがらかでそういうのを感じさせない。

私がはじめてスウェーデンに来たときのこと。
若かりし頃のBjornの写真しかみたことがなく、「この人がBjorn」と紹介されたら、おじいちゃんだったのでめちゃめちゃ驚いた。

おじいちゃんで当たり前なんだけど、なぜかビンの長いあのビートルズ風の写真しか頭になかったのだ。そんなこんなで、以来、数回お目にかかる機会があり、最後は2年ほど前のBjornの自宅で開催されるバイオリン・コース(←すごく人気。ミュージシャンも習いにくるほど。Bjornの主催なだけあって先生達も超一流)。
私のこと覚えてくれてるかなぁ?とドキドキ。

いかん、いかん、せっかくのお誕生日。しっかり歌わなきゃ。
100年は生きるよね!って内容。
Ja, må hon leva
Ja, må hon leva
Ja, må hon leva uti hundrade år
Javisst ska hon leva
Javisst ska hon leva
Javisst ska hon leva uti hundrade år
この後に何か言って、フレーフレーみたいなこと言う。

ディッテを囲んで歌っている間、学校の食堂は結構な人でいっぱいだった。
今日のBjornのコースは、先生レベル以上の人を対象に非公開のワークショップ。もちろん、ウッシャ(Orsa)出身なのでウッシャの曲を教えるらしい。(ウッシャの曲はスウェーデンの中でも独特。モダンジャズ好きの人が得に好む傾向がある気がする)
でも、もちろん私たちは参加できない。うちの学校の先生を始め、日本でもコンサートをしたCajsaやノルウェイ人も来てて、ざっと30人くらいはいるかな。Cajsaは「教えることはあっても習うことってないから新鮮」と興奮気味。
そこへBjornがやってきた。一通り周囲の人と挨拶が終わるの待ってから話しかけに行くと覚えててくれた。よかった!
コースには参加できないけど、夜のセッションは一緒に弾いていいよ、と。やったね!

そして夜
バイオリン持って行くとすでにBjornを囲んでじゃんじゃん弾いていた。普段ニッケルハルパを弾く人も今日はみんなバイオリンで(この地方の伝統はバイオリン。残念ながらニッケルハルパでセッションに参加した人は、合わないと思ったのか早々に退散)。みんなエライ人ばかりだからと、私とクラスメート数人は端っこで参加。
そしたら、Bjornはわざわざ話しかけにこっちまで来てくれた。とっても優しい人だなぁ。

いいねー、いいねー、やっぱり。ダーラナの曲って好き。一番メロディが美しくて、リズムが気持ちいと思う。すると、ウップランド出身のソニア(うちの先生)その他みんなが、ウップランドの曲を弾こうとする。うーむ!ここがウップランドの地だからって、負けるなダーラナ!ウップランドに押され気味じゃないか!

そんなとき、ケーキが登場し、みんなしばし手を休める。私達、生徒はコースに参加してなく料金も払ってないので、ケーキは残りものをもらったほうがいいだろうと手をつけず。

私が「今夜くらいノー・ウップランド・デーにしようよ」と友人に言い、3人でレトビック、ウッシャ、ボーダ、マールンなどなどダーラナ地方の曲を、ケーキのBGMとして弾き続けることに。すると、Bjornが「一緒に弾いてもいい?」と隣にやってきてびっくり。弾いてもいい?なんて、まー!なんて謙虚な!学生が弾いてるって気を遣ってくれてるのかな。スバラシイお方だ。それも、隣で弾かせてもらえるなんて身に余る光栄。この時ばかりは、ニッケルハルパなんかせずにバイオリンを極めてればよかった、と浮気心がつい。(いかん、いかん。今夜だけね。)

数曲一緒に弾いていると、ケーキを食べ終えた人たちが私達の周りにやってきて弾き始めた。気がつくと、来たときの端っこから中心へと位置が逆転してるじゃん。私達を囲んでコースの参加者が周囲に。今度は一転、ウップランド色はどこへやら。延々とウッシャの曲が続く…。

すると、Bjornが私に次に弾く曲を選べ、と。困ったなぁ。
相手はBjornでしょ。周囲にいる人は超ベテランでしょ。私が知ってるウッシャはすでに出尽くしたし。
退屈なのとか、選曲を間違うと雰囲気壊すからねぇ。
困ったなぁと言いつつ、実は困ったときはいつも”Hjortingen”と答えることにしてるのだ。
ハッハッハ!
有名すぎて弾き飽きた人もいるかもしれないけど、この曲は細かい音が沢山あってリズムの取り方も複雑でおもしろい。こんな時には無難でしょ。(そういえば、来日ライブもしているFrifotがよくコンサートで弾いてた)
こんなウマイ人達に囲まれてHjortingen弾けるなんてシアワセ。Bパートのリズムが崩れるあたりの浮遊感がたまらなく気持ちいい。
それからも延々とセッションは続き、0時にはほとんど撤収。
私たちとディッテ他数人が残り、延々2時まで弾きつづける…。で、それから帰ってきてこれを今書いてます。疲れた。

それにしても私はこんな経験ができてラッキーだと思う。この留学を可能にしてくれた全ての人、みんなに感謝の気持ちでいっぱい。
とりあえず、眠いし疲れたので、おやすみなさい。
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特別講師、マルクス・スベンソン

2006-11-24 23:46:24 | 授業 楽器
Markus Svensson。ニッケルハルパ・オーケストラ(N.H.O.;Nyckelharporkestern)のメンバー。
それと”much theater work these three years.”との発言。シアターワークが何を指しているのかは不明。
普段はゴットランド(Gotland)で音楽学校のバイオリンと民族音楽の先生をしているそうで、はるばる泊まりがけでやってきた。

最初は誰のことだろう?と思っていたけど、顔をみたらCDのジャケットがすぐに浮かんだ!この人ね。実物は10倍かっこいい。ひょっとして写真うつり悪い!?もったいないなぁ。
それにしても、この人、すうーっごいウマイ!ウロフもニクラスも先生達はみんなウマイけど、それぞれの演奏スタイルに個性がある。なので、こうやって「こいつぁ、ウマイ!」リストに新スタイルが増えるとウレシイ。
なんというか、まず音色の奥行きと豊かさで群を抜いている。楽器の良し悪しもあるとは思うけど、特にこだわりを感じます。

習ったのは、典型的なGotlandの曲やGドリアン・スケールで変わった響きのDalslandの曲など3曲。それ以外にセルフ・スタディ用にこの地方の曲を20曲ほど録音させてもらう。すごいね。CDだせる量じゃない?

合間に2時間ほど、マルクスなりの演奏理論の授業。なんと、英語をはさみながらではなく、オール・イングリッシュで授業してくれた。ありがとー!
弓の選び方、持ち方、弦の選択、ボーイング方法にはじまり、tonbildning(きれいな音を出す)を特に集中講義。写真はマルクスの書いたプレッシャーとスピードが反比例する表。この理屈は全ての弓で弾く楽器にあてはまる、と。

そして「練習」についてのアドバイス
一つの練習は5分。例えば1日5種類の練習をするなら25分。平均的に集中力の持続は20分程度だから。それ以上はしても意味がないそう。ただし、これは脳にすり込む作業だから100%の集中力で挑まないといけない。そして日課にしないといけない。
マルクスが自分の音大時代を振り返っても、何時間も練習していた友人と一日30分と決めて練習していた友人の二人では、伸び具合が全然違ったらしい。脳にどれだけインプットできたかが上達としてあらわれるので、集中力が持続できなければ何時間練習しても意味がない。
注:これは上達に関する練習法なので、曲(メロディ)を覚える練習や曲をみんなで弾いたりすることは別。宿題もちゃんとやるんだよ、と最後に慌てて付け足す。

それにしても、ニクラス→ウロフ→マルクスとこの3日間しんどかった。中身が濃くてうれしい反面、かなりの疲労。
昨日のholger、おそるべし。「パーっ」のせいで、首から左の手のひらにかけ一日中しびれが。週末でよかった。ちょっと休憩が必要。
あれ?そういえば、3人ともニッケルハルパ・オーケストラのメンバーだ。「笑っていいとも」方式で次々声をかけてたりしてね(!?)
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グリーン・ムーブメント以前の録音

2006-11-23 23:26:08 | 授業 楽器
ニクラスのハードな授業から一夜明けて、今日もハードなウロフの授業。
何がハードかというと、ウロフの場合、適当にごまかして弾いたりできないのだ。練習してきてと言われてしなかったらすぐにバレちゃう。手抜きは禁物。疲れている時にはちょっとしんどい。

今日の内容
、Oktobervalsen(ワルツ)のスウィング・ボーイング。
前にも書いたように「ブンチャッチャッ」ではなく「ぶん、ぶん、ぶん」。重たくドライブをきかせて。
、Polska efter Schedin(無印のCDに入ってるやつ)
少人数で3パートに分かれて弾く練習の続きで、今日は自分たちの演奏を録音して聞く。音のバランス、リズム、ダイナミクスなど一つずつ確認し、数人で弾く場合に一人ずつがどう機能すべきかという一種の耳の練習。録音を確認して話し合った後、再び録音し再確認。
録音機器は、日本製品を信頼してか、ウロフは私のMDウォークマンを選んだ。でも録音を聞いてみてウロフがこれじゃダメだって。録音がオートで調整されてしまって平坦に聞こえる、と。「聞いて分かる?」と言われても、なんの、こっちゃ!これしか使ってない私には分からない。
ともかく、ダメだしを受けて日本製品すごすごと撤退。で、別のクラスメートのMDウォークマンでテイク・ツー。こっちを聞いてみると、私の弾くベース音がさっきより大きく聞こえる。ははぁん。これのことか。聞き比べて納得。
私はオクターブハルパでベースをしていて、3割増しのサイズなので左手の指をパーッと開いて弾かないといけない。そして、ウロフに、後半で16部音符が続いた後の2拍目が遅れていると指摘される。
うーん…。ううむ…。こんな風にパーッとやって、指をパタパタするとね、関節はずれそうになるんだってば。
、ダーラナ地方のウッシャ(orsa/みんなは”ウッシャ”、ウロフは”オッサ”と発音してた)の曲を4曲、ベルムランド地方はEdaのポルスカを2曲、次回の宿題として録音。まるでミニコンサートのよう。しばし聞き入る…。
、歴史の授業
歴史といっても、今日はCDを聞くのが中心。
グリーン・ムーブメントといって1970年頃にはすっかり廃れていたスウェーデンの伝統音楽を見直そうというリバイバル運動があり、その後、現在の様に人気に。(人気といっても他のジャンルからすると超マイナー)
1908年や1920年といった、そのグリーン・ムーブメント以前に録音された純生・伝統音楽を聞いて、特徴やどの地方かなどみんなで話し合う。
ともかく、ウロフが持っているCDコレクションにまず感心!さすが、見たこともない古い録音の各地方のCDがずらずらと。ICAというスーパーのビニール袋に全部つっこんで持ってきてたのが笑える。

ウッシャの古い録音を聞くと、録音状態が悪いせいで音程がめちゃめちゃなのかと思ってしまう。けど、これはkvartston(俗称:ブルーノート/blå ton)という半音の半分、つまり1オクターブ24等分のマイクロ・インターバルを使っているのだ。ウロフも「音程が悪いんじゃないよ」とコメント。
さてさて、最後に聞いたcapriceが出しているCD。とってもおもしろかった!
70年代のフォーク・リバイバル運動時に、ジャズミュージシャンが興味を持って沢山取り入れたらしく、そのうちの1曲。ピアノ、ドラム、ベースなどで渋めのジャズを弾いていてその中にイェムトランド地方のおじいちゃんが歌っている古い録音を使用。まるでジャズにあわせて、じーちゃんがスキャットしてるよう。この組み合わせ、おもしろいなー!
次回はリバイバル運動以降にバンドで活躍しているミュージシャンについて、だそう。それって、きっとヴェーセンやラーナリムも含むよね。どんな解説をするのか楽しみ。

今日の話題とは関係のない写真を二つ。
今夜は、恒例、Toboorsdagのイベントの日。よそからスペルマンスラーグがやってきてミニコンサートとダンス&セッション。写真左はその様子。近所のおじちゃん、おばちゃんも楽器やダンスシューズ片手に沢山やってきます。
写真右は、熊がニッケルハルパを弾いている絵のTシャツ。かわいくない?
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durとmollのパラレルな関係

2006-11-22 23:21:00 | 授業 その他
な、なんと。Tegomassの正体はジャニーズだったとは。早速昨日のブログにコメント書き込みやメールをくれた方々に感謝。marimekkoさんがコメントに載せてくれたWebサイトで全体が聞けました。かわいらしい曲。そしてニッケルハルパはひょっとしたらエレキかも!?たしかMatsはウッレ・プランの作ったエレキ・ハルパを持っていたような。

それはそうと、今日も授業ネタ。ニクラスのアレンジレッスンの日。(ジャニーズにつられて偶然来た方、ニクラスのRanarimというバンド、おススメ。現代のアバと呼ばれています。)

ニクラスは、やんちゃというか、いたずらっ子っぽいところがあるとっても楽しい人。ホワイトボードの字が少しだけ残っているのを見つけて、ウロフの筆跡と分かるといたずら書きしたり。それなのにとてもシャイで、そういう繊細な所があのデリケートで複雑な演奏を生み出すんだろうなぁ。

さてさて、今日の授業。さっそく宿題の発表から。
トニック、ドミナント、サブドミナントのみを使ってkomp(コード)を弾き、作ってきたriffも発表。さっそく一人目の発表。Julottanという2拍目が前にずれ込むリズムの曲に合わせて、16部音符の続くriffを作ってきていた。それがどうも合わない。ニクラスのアドバイスでは、このタイプのポルスカはリズムが独特なのでriffと合わせるには向いてないんだって。
それにしてもみんなが作ってくるriff。聞いていると一人ずつ個性がでていておもしろい。高音域で緊張感を出す人、低音でぐっと引き締める人などそれぞれ。

今日のテーマは「dur(メジャー/長調)とmoll(マイナー/短調)のパラレルな関係」についての講義。入門編その2といった感じですか!宿題発表後はしばし講義。

ミニメモ
パラレルとは日本語ではちゃんとした名前があるはずだけどすっかり忘れてしまった。何のことかというと、メジャーの3つ下に平行に動く調(マイナー)があり、例えばCメジャーのパラレルコードはというと、Cの3つ下はAなのでAマイナー。もちろんAマイナーの調はCメジャーの調と平行に動くので、#やbはない。といった具合に、GメジャーのパラレルコードはEマイナー。

私には何が難しいって、やっぱり用語!F5とかÖ5とかいっぱい出てくるから何かと思ったら、Fはförminskadeでディミニッシュのこと。Öがその反対(とは言わない?)でöverstigandeのことだって。
3度の音のことをters、5度はkvintといった具合に英数字も使わないし音符を見つめて想像力をフル回転するしかない。しかもHが「シ」のことで、Bが「シのb」というのも未だに慣れない。アメリカ人の留学生と英語で話す時は、みんな不親切にも!わざわざBとBbに置き換えてくれるから余計にこんがらがってしまう。Bってどっちのこと??と毎回聞かないといけない。まったくもう!

午後からは二人一組ずつ分かれてグループ作業。
1、好きなメジャーの曲を選ぶ
2、シンプルなメジャーコードを付ける(セブンスコードなどはまだ禁止)
3、そのパラレルコードを弾いてみる
  パラレルコードが合わない場合はその理由も考える
4、その他のコードの可能性について試す。選ぶ場合、その理由も
最終的にはメジャー、マイナーを織り交ぜた最適かつ独創的なコードを付ける

さてさて、しばらくして再び集合して発表。
発表では、ニクラスがいろんなアドバイスをくれたり、holger(オクターブハルパ)で試したり、他の可能性についてみんなで話しあう。
ううむ。みんな面白いコード付けてるなぁ。有名なヤェムトランドの明るく上品なワルツがすっかり泣きたくなるようなくらーい曲になったり。変わったコードをつければ付けるほどニクラス先生のお気に召すようでjättefint(very nice)を連発。

今日はスウェーデン語ネタが多いので、ついでにもひとつ重要なスウェーデン語について。
ある時ニクラスが、インクの出なくなったペンを「skit!(ふィット)」と吐きすてポイっと。隣に座っていたクラスメート、子供をさとす親のような口調で私に話しかけてきた。「skitって、つかっちゃだめよ。」と。意味は、そう、想像通り「クソ」。でも、veryの代わりにも使うらしい。「stor(大きい)にくっつけてskit storは言ってもいいよ」と。
それって「クソでかい」っていう意味にならないの?使うときは友人限定?と聞くとそうでもないらしい。普通に使っていいんだって。「ばかでかい」をもう少し柔らかくした感じなのかな。

授業の最後に30分、アメリカ人と私とニクラスで床に転がって、英語でざっと今日の内容をレビュー。そして宿題の説明もしてくれて「じゃ、また来週!」とにこやかに手を振るニクラス。
「えー!この宿題、来週までってこと?ひどいよ、ニクラス!」と去り行くニクラスの背に向かってアメリカ人のクラスメート。私も「えー!」と叫んだまま力尽きて起き上がれず。コードつける宿題キライ!

さて、話は変わって夕食後。
今日のダンスコースでは特別講師によんだ先生が筋肉や骨の授業をしたらしい。Naprapat(綴りは違ってるかも)というカイロとマッサージの中間のようなものが専門らしく(整体のことかな?)、個別相談も受付けていた。私も、ストレッチも運動も薬も利かない首と肩を相談。つぼ押しのようなことをしたり、全身で私の体を押さえたりよじったり、色々とやってくれた。そして、有効なストレッチとアドバイスをもらう。
ストレッチ:両腕を肩の高さで広げ、片方の手の親指は下、もう片方の親指を上。親指が下むいているほうに顔を向ける。左右の親指の上下を入れ替え、その時に頭も親指が下を向いたほうを向く。その時意識するのは、肩甲骨の間の少し上の筋肉。ここが硬いと全てに影響するらしい。やりすぎはダメで日に3回のみ。
アドバイス:普段から意識して肩の力を抜く瞬間をたくさん作りなさいって。無意識に肩や首に力が入っていることがよくあるからだとか。ふむふむ。さっそくトライしよう。
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味噌汁とニッケルハルパとは一体…

2006-11-21 23:45:19 | スウェーデンのこと...
ウッレ・プラン(楽器製作者)からメールが届いた。
開くと、SR(スウェーデンラジオ、国営放送)のアドレスとNordmanというバンドで活躍しているニッケルハルパプレーヤー、Mats Westerの写真が添付されていた。
なんだろうとアドレスを開いてみたら、”日本のスーパーアイドルTegomassとMatsのニッケルハルパ、「ミソスープ」という曲で共演”という内容。
http://www.sr.se/cgi-bin/p1/program/index.asp?programid=737

えーっと…、Tegomassってだぁれ?その人達をバカにしている訳ではなく、テレビをめったに見ない上にJ-popsも聞かないので、有名人でも知らないことが多くって。
スウェーデン人のクラスメートにも読んでもらうと、「日本でスーパーアイドルのTegomassがスウェーデンに新曲のために来た」という文脈だそう。ちなみにTegomassはスウェーデン語っぽい響きはない、とのこと。日本で流行りそうな名前にも聞こえない…。日本では別名なのかなぁ。

試聴もできるので、早速クリック。お。45分の特集番組!長すぎて全部聴くのは無理。曲が聞けないかなぁと、早送りしていると、日本語のインタビューと、日本人らしき人への英語インタビューなどなど会話が続き、そして9分10数秒あたりで曲が!

”I will always be here for you... miso soup, I feel loving....”
上記は、耳に残ったフレーズを書いただけなので違ってるかも。でも、こんな歌詞のメロディアスな曲がニッケルハルパのイントロの後に続く。
声を聞くと男性二人?
ニッケルハルパ部分の印象もどう言ったらいいのか、全体を聞いてないからなんともいえない。でも、いかにもニッケルを滑らかに押さえて弾いている音がきこえる。
どういうメッセージの歌なのかな。このラジオのインタビューで話していたけど、時間がなくてちゃんと聞けなかった。
Tegomassのこと知っている人、歌をちゃんと聞いた人、誰か教えてー!

私がテレビを見てなくて芸能ネタに疎い話でふと思い出した。
私、大学名にも疎い。超有名大学なら一般教養の範囲で知ってるけど、いわるゆ「いい大学」というのが分からない。自分が受験してなくて、新聞沙汰にもならず(←こっちは悪名?)、地元でもない大学って、どうやって評価を知るんでしょう??

1、2年前のこと。日本で、ある初対面の人に「俺、東京○○大学卒業なんだ。」と、にっこり(いやいや。「ニヤっ」って感じだった)。その話に何か続きがあるのかと思って、うなずいて次を待っていたら、どうやら次はなかったみたい。
「もしや、○○大学を知らない!?えー!?工学部では1番有名なのに。」と、驚きと落胆と怒り(プライド傷つけた?)も混じった「まっじでー!」を連発される…。工学部で知ってるのは、かつてファジー研究で有名になった九工大とアメリカのMITくらい。
芸能ネタも大学名オンチも、常識疑われるから少しは勉強しないと恥ずかしいと思う時もあったんだけど。この時ばかりは、「コイツ、あほちゃうか!」と本気で思った。初対面の人に自分の学歴言って、それなりのリアクション(「きゃあ、ステキー!」とか??)期待するなんて。本人にも確か「あほ!」みたいなことを言った気がする。でも、露骨にがっかりした態度で、ある意味、素直な人ではあるよな。

それにしても、どうして日本人って「大学名」とか「所属」とか「肩書き」に弱いんでしょうねー。何をしてきたかとか、中身で勝負でしょ!大学自慢がしたいのなら、”何を研究して何を達成してその分野でどういう評価を受けた”って言われれば、自慢でもなんでもなく「ほほーう!もっと聞きたい」と感心するけど。
(とはいえ、日本に限らず、どんな国にもこういう肩書き大好きっ子っているとは思う。そして、会社などではある程度これに従わないとやっていけないのも事実…。)

スウェーデンのトラッド音楽やダンスで、メダル、賞、称号などなどあり、「そういう競争に興味がない」「演奏活動で忙しい」などの理由で一切参加しない(参加しないと何ももらえない)人もいる。メダルなんか無くても実力で正しく評価されている人は結構いるけど、一部の人(スウェーデンでも日本でも)には「メダル無し=才能・実力または評価なし」とする人がいて残念。価値を決める基準なんてそれこそ多様。
何に対しても、偏見を捨て、中身がどれだけの質かを見極める「目」、「感性」、「知性」を磨いて、色んな可能性を楽しみたい。きっと良い出逢いが増すんじゃないかな!
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19世紀ダンスイベント

2006-11-20 23:45:03 | 授業 ダンス
一人ずつ先生のIngridに呼ばれる。
今夜は19世紀風のダンスイベント。一人ずつIngridが衣装に合わせてヘアセットをしてくれるのだ。私が借りた衣装は檸檬色と若草色のドレス(写真右上)。
夕食時には先にヘアセットを終えた人たちが、ジーンズにぐるぐる縦巻きイライザ風(キャンディキャンディに出てくる)の髪で現れ、変な感じ。
私も食後に早速、スタンバイ。rumpaをお尻に側につけウェストで結ぶ。髪はコテでくるくる巻きながら、Ingridが「髪が太いね」と。これでも日本では「髪、細いねー!」と言われるんですけど。そりゃあ、金髪ネコっ毛を博多ラーメンとすると、私のは長崎ちゃんぽん極太麺かもね。

部屋のライトはキャンドルのみ。ピアニストも今日は外から呼んでます。暖炉にも薪をくべ(本物)、部屋中が柔らかい色で包まれいい感じ。キャンドルのもとでは私の写真テクでは雰囲気が伝わらないので残念。

まず、手元のカードにダンスプログラムが書いてあり、ダンスパートナーを見つけ、そこにその人の名前を書いていく。そのカードは手首にリボンで巻きつけます。
まずはポロネーズ(ポロネーゼ?)から。踊って納得。なるほど!これか!日本でポロネーズを弾いていたときに、どんなダンスか知らなくて尋ねたことが。「行進曲のようなダンス」という返事で頭が「???」だった。けど、確かに。ペアで踊るけど行進ばっかり。なぜか、運動会の入場行進を思い出してしまった。右行ったり交差したりするうちに二人一列が4人一列になったりする、アレみたい。

ダンスの合間には、フルートやバイオリン、歌、詩の朗読(←もちろん私には意味不明)などの余興も。そして、以前あまり面白くないと書いた、例のダンス。意外や意外。このドレスで踊るとなぜだか面白い!ジーンズで練習したときは、意味不明な回転や横移動ジャンプが退屈だったのに、このドレスだとスカートの動きと相まっておもしろい。
ゲームのようなダンスもいくつか。椅子とりゲームみたいに「曲がやんだら男性が女性の隣に座る。そのペアは踊れて、椅子からもれた男性は一人ぼっち」とか、「女性が投げた輪を木の棒でキャッチできたらそのペアは踊れる」とか。昔の人はこうやって社交の場で出逢ってたのかな。

Fika(ティータイム)も19世紀を意識したらしい。ちゃんと「お菓子の歴史」という本で研究して何人かで作ったみたい(他人事風なのは、ダンスコースが主催のため)。
さっそく、レモネードにコーヒー2杯、タルト二つとカップケーキ二つをほおばる私。う、く、苦しい…。ふと隣をみると、ブロンド美人のクラスメートがカップケーキを文字通りがっついていた。「Oj!(おっと!)、うっかり紙のカップも食べちゃった」だって。「大丈夫?」と聞くと、「もう飲み込んじゃったから大丈夫」とのお返事。わたくしたち、19世紀レディーにはほど遠いでございますわ。

さてさて、苦しくなったところにポルカにギャロップ、激しいダンスが続きます。
前の練習のときにも、今回も、思ったのだけど私の踊る相手はみんな、ぜーはー息切れ状態。私は平気。なんで?ふと、昔テレビでみた「鳩ミトコンドリア」を思い出してしまった。鳩は平均寿命30年と長生きで、その秘密はミトコンドリアが他の動物と違うからとかなんとか細かい話は忘れたけど、マラソン選手も似たようなミトコンドリアを持っていて平均的な人より心肺能力が高いとかいった話。私も鳩ミトコンドリアだったりして!?
でも、もう一つ考えられる。へたっぴーにありがちで、ちゃんとした動きになってないから疲れない。あー、こっちかなぁー。
やっぱり?
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ストックホルム行き、乗換えテクニック

2006-11-19 21:36:12 | スウェーデンのこと...

題に”テクニック”としている割に、実は観光者向けではないのでごめんなさい。
スウェーデンには日本と同じように、国鉄SJと私鉄のようなローカル電車が走ってます。
(時刻表は、SJならwww.sj.se SJも私鉄も含む全線はwww.tagplus.se)

私が普段利用しているのが、UL(Upplands lokaltrafik)というウップランド地方を走る電車。北はGävleに始まり、Tierp、私のいるTobo、スウェーデン第4の都市Uppsala、アーランダ空港駅を通り、南の終点はストックホルム郊外のUpplands Väsby。

この線のどの駅でも乗り降りできる20回使える回数カードが600kr(空港駅のみ特殊)。制限付だと500kr。つまり、始発から終点まで行っても1回25-30kr。来たばかりの時、何も知らずUppasalaからToboまで乗って70kr払ったからカードを使うと随分な差。

さて、ストックホルムへ電車で行くには二通りあり、一つはUppsalaまででて国鉄SJに乗り換えて行くというもの。結構、高い。もう一つが、UL線で終点Upplands Väsbyまで行き、そこでpendeltåg(SL線)という別のローカル線に乗換えストックホルムへ(Toboからで1時間半)。
後者の利点は、終点までUL線の回数カードで行くと得な点。それ以外に、SL線のチケットは20krと安く、また最初の刻印から1時間以内であればストックホルムについてから地下鉄に乗っても同じ切符(つまり無料)が使える点。

SJと私鉄が重なっている所など、旅行本ではSJしか紹介されていない場合もあるので別の行き方も調べてみるとおもしろいかも。

なぜこんな話になったかというと、土曜日にストックホルムに行ってきました。
慌てて出てきたので、薄手のジャケット一枚。マフラーも忘れてきてしまった。でも、最近暖かいので大丈夫。

ストックホルムの地下鉄駅は一つずつが個性的でとってもおもしろい。(写真は私が降りた駅)
今日は、市街地には行かずじまい。南の郊外までぬけ、Hasse Giile(9/15の記事の人)とその彼女、二人のニッケルハルパ・ワークショップがあり、知人の日本人に誘われて行ってきました。
中央駅の丸い吹き抜けで待ち合わせ。3年ぶりのストックホルム。吹き抜けって何のことだろう、分かるかなぁと少々不安に思いながら行ってみると入口、目の前。なぁんだ、簡単。豆乳カフェラテを買ってきて、hallon(ラズベリー)マフィンをほおばりながら待つことに。

意外にもワークショップではMedelpad地方の曲などを習う。Hasseの若かりし頃、海軍に所属していて神戸や横浜にも来たことがあるんだって!ここまでは前回あったときも聞いたけど、今日はその続き。とある事情で神戸で船に乗り遅れてしまいノルウェイ船にのっけてもらった話。ちゃーんと厳しい罰も受けたらしいけど、本人はゲラゲラ笑って何度も「のりおくれたんだよぉー!」を連発。楽しいおっちゃん。コルネットでジャズも弾き、ニューオーリンズにも毎年のように行ってます。
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おススメCD -ニッケルハルパ

2006-11-18 16:37:46 | おススメCD~Swedish folk
Vatten
トラッド度合 ★☆☆
アレンジ度合 ★★★

ウメオ(Umeå)出身のクラスメート、ニッケルハルパの先生がTorbjörn Näsbomだったと。
「それ、だーれ?」と聞いたら「知らないの!? CD貸したげる。Get inspired!」
(注:写真は図書館で見つけた同じCDを撮影)

実はあまり期待してなくて、部屋で他のことをしながらCDをかけ、曲が始まった瞬間、「はぁ??」とびっくりして動きがとまってしまいました。という訳で、めちゃめちゃinspireされてます。

このCD、ほぼ全てオリジナル曲。トラッドは2-3曲くらい。私の好みでは、オリジナル曲が半分を超すとあまり好きではない。元々いろんなジャンルの音楽を聞くので、トラッドから離れすぎると”そのうちの一つ”になってしまうから。でも、これは例外。毎日聞いてます!!(今も。)

ニッケルハルパとコントラバスのデュエット。
情感たっぷりに時に激しく時に静かに、起伏たっぷりに弾いてます。バッハも1曲あり。お気に入りは、1曲目。後半、激しくかき鳴らすニッケルハルパとベースの絡みに引き込まれます。11曲目の荒々しさもかっこいいけど、12曲目ではトラッドチューン(Femtoningen)をしっとりと美しく弾いています。

いいなぁ。私も一度、この人から習ってみたい。でもここからUmeåって遠すぎる!と言うと、そのクラスメイト、「日本より、ずっとずっと近いよ。」とにっこり。

ごもっとも!

************************
★の意味

独断と偏見でどちらの色が濃いか、★を使って3段階表示しました。

トラッド度合
素晴らしいテクニックや、マニアックな曲など、好きな人にたまらないですが、トラッド色が濃くなると興味のない人には退屈かもしれません。

アレンジ度合
アーティストとしてアレンジもカッコよく、独自の作品を作り上げています。
本来のトラッドの姿からは結果、遠くなります。
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メインはチキン

2006-11-17 23:37:06 | スウェーデンご飯
久しぶりのご飯ネタ。ずうっと病欠していたスティーナも休み明け二日ほどして復活。よかったよかった。

さて、今日のメインはチキンのクリーム煮込み。
グリーンサラダ、ポテト、それとトマトはモッツァレラチーズとバジルのきいたドレッシングで味付け。
実は、健康を考えて、トマト大嫌いなんだけどここにいる間だけ食べるようにしているのです。でも、この味付けだとおいしい!
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スピカート? スタッカート!

2006-11-17 23:20:25 | 授業 楽器
初めて、スピカート(spiccato)というものを知った!以前、私がピアノを随分長いこと弾いていたと書いたせいで、よほどのベテラン!?と誤解を招いたかも。けど、そんなんじゃあないです。弾いた年月分慣れているというだけのこと。もちろんスピカートなんて聞いたこともない。

なぜこの話になったかというと、今日はジャズの”イン・ザ・ムード”(In the mood)を使ってスタッカート(staccato)の練習。
その説明の中で、ピアノでスタッカートは「ポーン」と鍵盤を弾く(はじく?叩く?)ことだけど、弓で弾く弦楽器でそれをやるとスピカートになるよ、という話。
スピカートは弓が軽くジャンプするらしい。へー!それ、教えてくれなかったら、確かにはじくように弾いてしまいそう。
では、弓で弾くスタッカートはどうするかというと、
弓を弦から浮かさずべたっと、そしてすばやく、固く弾く。
でも、弓を持つ指は柔らかくね、というのがポイント。

その柔軟性の例で、知り合いのバイオリン弾きの話をしてくれた。速い曲を弾くと、それに合わせて腰がピッピッと動くんだって。で、その動きを分析した結果(!?)弓を持つ手や腕が固すぎて、その反動で腰が揺れるのだと。ほほう!
真似しみてくれたディッテの姿がドナルドダックみたいで笑ってしまった。
という訳で、柔軟に、柔らかーくね。腰に注意。
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