スウェーデン音楽留学サバイバル日記 ~ニッケルハルパ(nyckelharpa)を学ぶ

スウェーデンの民族楽器ニッケルハルパを学ぶため留学。日々の生活を様々な視点からレポートします。

kulningを合図に

2006-10-24 23:59:06 | 授業 その他
金曜日のコンサートを控えて、今日は一日かけてリハ。
実際にステージも作り、立ち位置や音のバランスを確認しながら。

写真はリハの合間にとったもの。holger2台(3割増しのサイズで、オクターブ低いニッケルハルパ)が奥側、手前が通常のもの。ちなみに、壁の絵は、トルフタにある教会の天井画のニッケルハルパを弾く天使の拡大写真(ref.9/14の記事)。

これを読んでいる人はコンサートに来るはずがないだろうということで、少しだけ内容を(万が一、来る人は読まないでね)。

スウェーデン語にはfika(ティーブレイク、名詞も動詞も同じ)という言葉がある。学校だけでなく会社でもランチタイム以外に午前と午後にfikaがあるのだそう。
コンサートの真ん中にもそのfikaがあり、休憩前のフィナーレは”kaffe”という歌で(もちろんトラッド。”ああ、コーヒーって何てすばらしい”という歌)、ちょっとくだけた感じにする予定。

でも、私、まだ歌詞を覚えてなくてヤバイ!
ノート片手にブツブツつぶやいていた所にちょうどやってきた友人K。「ガラス瓶を笛みたいに吹く人がいたらおもしろくない?誰か歌わなくもいいよって人いないー?」
やった!待ってました!「いる、いる」ハイっと挙手。
よかったー、歌詞を覚えなくてすむ。

でもやってみると意外に難しいね、これ。角度によって音が上ずったりかすれたり。
Cメジャーの曲なので、もう一人友人Lがgrund tonのC(ドの音)、私がkvint(5度の音)のG(ソの音)になるようガラス瓶に水をいれ、ふーふーっと吹きながらチューナーで音あわせ。もう一人友人Eがガラスコップをスプーンでカチンっと叩き、3人編成!!
んで、一応ポルスカなので3拍子にあわせ「ふー(ド)、カチン、ふー(ソ)。ふー(ド)、カチン、ふー(ソ)。」で、歌が始まります。
ふーふー、ばっかりずっとやってると意外に腹筋つかう。
この「ふー、カチン、ふー」やってるところに、友人Kがワタシラ3人の紹介してくれてソロ(!)も入ることに。「日本からはるばるやってきたガラス瓶吹きの名人!」「ふーふーふー」ってな具合。笑うと吹けなくなるので、本人は真剣です。

んで、20分のfikaをはさんで次のステージが始まることをどう知らせるか、みんなで相談。そしてナイスなアイデアが。写真にも写っている壁にかかっている笛(名前は知らないけど荒い低音がかっこいい)と、kulningができるクラスメートがいるので、その二つで。
kulningは特別な歌唱法で、遠くまで響く叫び声のような歌い方。本来は歌というよりも山や谷で遠くの人とのコミュニケーションとるときの手段だったそう。今は音楽として取り入れてるアーティスト多数。

Kulningでいつも思い出すのは、RättvikでSwåpというバンドでも活躍しているカリーナのライブにいった時のこと。静寂な空間を切りさくようなするどい声。と、同時に客席から「ぎゃあああああ」と赤ちゃんがびっくりして泣きはじめ、カリーナと赤ちゃんの大合唱に。
カリーナは今にも吹きだしそうな顔をしたままkulningを最後まで続けたのだ!すごい!さすがプロだわ。私もガラス吹き名人として頑張らねば。
あら?話題がそれたと思ったら、ちゃんと戻ってる。

このkulningできるクラスメートがみんなにさせる発声練習、日本と全然違ってるのがおもしろいから書こうかとおもったけど、話題があちこち飛ぶので今日はこの辺で。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ウロフ先生、ありがとう | トップ | ステージ指導 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

授業 その他」カテゴリの最新記事