スウェーデン音楽留学サバイバル日記 ~ニッケルハルパ(nyckelharpa)を学ぶ

スウェーデンの民族楽器ニッケルハルパを学ぶため留学。日々の生活を様々な視点からレポートします。

Tax freeについてと、買ったもの

2008-07-20 11:38:35 | 2008年夏
記事のタイトルからすると「Tax freeで買ったもの」と思うかもしれないけど、これは
「スウェーデンのTax freeについて」と「私の買ったもの」について。
(面倒くさがりなので記事を分けてないだけ。すみません

Tax freeでの買い物について
ハワイや韓国だとDuty free shopが空港以外にも街の中にあったりして、そこで買えば手続きが簡単だけど、
スウェーデンではお店の入口やレジにTax freeのシールが貼ってあるところで、買う際に都度書類をもらうやり方が主。
Duty free shopだと、商品は高価なもの(香水・酒・民芸品)が主で手続きが簡単。
自分で選んだお店で買って手続きするスタイルは、商品や価格帯も様々なので面倒でも私は好きです。
Visit Sweden(英語)というサイトにあるように15-18%返金されます。
(消費税25%から手数料分を差し引いたもの)

今回、7月は40%offや半額など夏のセール中だったので、さらにそこから還付されてお得でした。

 Tax free手続きをしてくれるお店で、還付に必要な書類をもらう。
(いくら買ったからいくら戻るという内容にお店・担当者のサインをして、レシートを添付してくれる)
※ストックホルムのオーレンスというデパートだと、1階インフォメーションにレシートを持っていく。
※小さいお店だとその場で(レジで)やってくれる。
※手続きしてくれるお店かどうかは、入口かレジにあるTax freeのシールで確認。(直接聞いてもいいけどね)

 ①の書類に、パスポート番号や名前など自分で記入する欄があるので後で記入する。商品は未開封、未使用のまま持っておく。
※といっても、普通に買い物して持って帰るので、ビニール袋に雑に入れられているだけの状態だったりする。

 ストックホルムのアーランダ空港の場合
ターミナル5または2の、Global Refundというデスクにて。(写真1
手順①~②で用意したレシート付書類とパスポートを見せると、さらに書類をくれる。(これが最終的に還付に必要なもの)
※商品は原則全てここでレシートと照合チェックすると思うのだけど。
私が大量に(スーツケース半分と手荷物)買っていて面倒だったせい?
iittalaのマリボールだけ見せてと言われた。
「他も?」と聞いたら、もういい、と言われました。

 還付対象のものを機内預けにしたい場合、この後チェックインして荷物を預ける。

 セキュリティーを通過し出発ゲートのフロアにある窓口で、③のデスクでもらった書類を渡すと、
クレジットカードにつけるか、現金(通貨指定可)で還付される。
窓口の場所は・・・Gate2の前だったかな??忘れました!
③のデスクで○番ゲートの前の窓口に行きなさい、と指示されます。
ちなみに私はクローネの現金を選択。(額面通り、その場でもらえるから)

では!買ったものの一部を公開!

写真2 ダーラヘスト(Dalahäst) 赤と青は、どこの村のデザインとかじゃなく、一般的な柄。
バルサで一つ作ってみました。風が吹いたら倒れます。やっぱり本物がいいね!

写真3 右奥はLiptonの紅茶でスウェーデン製ではないけど、お気に入り。Blue fruit tea。香りがたまらない!
中央、お酒の小瓶はアクアビット(芋の蒸留酒。芋焼酎のような臭いは無い)。
左の毛抜きのようなものがイチゴのへた取り器。

写真4 卵入れマグカップとミルク入れはローストランドRörstrand。ミルク入れのブルーのデザインは今年の新作。
※マグは日本(Actus)で同じものを発見。ちなみにActusに久しぶりに行くとiittalaの商品を大量にディスプレイしていた。
奥のカップは6セット。ウプサラの雑貨店にて。

写真5 水差しは、くびれを手で掴んだ感触にほれて購入。BodaNovaの商品。
前回もBodaNovaのサラダボールに一目ぼれして衝動買いしたことあり。私には危険なブランドです。

写真6 本も何冊か購入。「Folkmusik i Sverge」(スウェーデン民俗音楽)という本は、友人によくまとまっていると勧められ
レトビックにあるFolkmusikenshusにて購入。スウェーデン語なので、まぁぼちぼちと。
左のエリック・サルストレムについての本は、minnesfond(メモリアル基金?)から直接購入。

その他、靴もサマーセールでほぼ半額だったので2~3足購入。
流行りなのかな。去年も今年もヒールのない先の丸いバレエシューズ・タイプを沢山見ました。

色々と買いながら、自分が気に入ったものを日本で売れたら・・・と思いつつ、結局、自分用を買うのが精一杯。将来の夢かな。
コメント (4)
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そして再び、さようなら

2008-07-19 13:30:56 | 2008年夏
今朝はディッテのレッスンから。
前回ならったKyckling polkaを弾きます。

そしてダーヴィッドのレッスン。
部屋に入ってくるなりクッションのある椅子に膝をついて顔から倒れこんだ。
「どーしたの?」と聞くと、モゴモゴモゴ。
クッションから顔をあげずに、何か返事する。
連日弾きすぎて体がボロボロなんだって。
気分を変えようと、最後のレッスンは外で。
1曲、聞いたことのある曲を教えてくれた。
「何て曲?」と聞く私たち。
「忘れた!」とダービッド。しばし頭を抱え込み・・・、ガバッと起き上がる。
「ぜーんぜん思い出せない。でも、いいよね、この曲で?」とダーヴィッド節、全開。
いいです、何でも。面白いヤツだ。

午後3時でレッスンは終了。その後、fikaをはさんでディッテから全員名前を呼ばれ修了証をわたされた。
私が呼ばれて前に出ると「This is one of my children (この子、うちの子よ)」と皆に向かってディッテが言う。
ESIの子はみんな「うちの子」なんだって。よその国でそういう表現をされるのは受け入れられたようでとても嬉しい

さて、本当は今日は日本から着いたばかりの知人達とスカンセンで早めの夕食のはずだった。
が・・・時間がない!これから隣町の郵便局に荷物を送りに行くとストックホルムに行くのは夜になるのであきらめた。
スカンセンは結局、未だにいったことがない。
郵便局までは1時間に一本の電車で。だから合計、最短で2時間はかかる。
でも誰か車で送ってくれないかな・・・とダンボールを持ってウロウロしていたら、カイサが「乗ってく?」って。ラッキー!
カイサは今夜と明日、出身地vendelでステンマなど取り仕切っているから、これから大忙しなのだ。
スカンセンをあきらめた代わりにこのステンマ前夜祭に行くことにした。

急いでいるせいか、なぜか車中の会話も早口になる。
私が日本で最近ハーディングフェーレ(Hardingfele ノルウェイの楽器)とあわせてていて(fissというデュオ)、楽器の性質上、
強弱のバランスが難しいと言うと、カイサはその組み合わせでコンサートをしたことがあるらしく(日本でも)
アンプをつかって調整すると良いと教えてくれた。
なるほど。でもアンプをいれるって結構おおがかりだなぁ。

荷物を日本に送り、代わりにスーパーでお土産を買ってESIへ戻ると、エスビョンが来ていて私を探していた。
楽器の高音部分の鍵盤が一緒に共鳴して雑音が出る問題、試しにスポンジを入れてみると言う。
エスビョン一家みんなで来ていてとてもにぎやかだ。
私が去年家に通っていたころ歩けなかったトルビョンはくるくるの金髪の巻き毛を揺らし、今は部屋をかけまわっている。
その姿を見ながらエスビョンが何曲か弾いてくれた。
最後はなかなかゆっくり話す機会がなかったけど、こうしてエスビョンと家族みんなにまたこうして会えたので良かった。
私とハーディンフェーレを弾くSさんとで作った夏の曲の録音を聞いてもらった。
「うん、うん、悪くない」と笑顔で大きくうなずくエスビョン。いつか生で聞いてね!あわただしい中「またね」とお別れの挨拶。
しんみりした別れより良かったのかもしれない。

ところで、マグヌスのニッケルハルパは、ある人が作った最初で最後の楽器なのに素晴しい音色、という有名な話がある。
でも、そんな楽器もそろそろ限界が見えてきたようで、とうとうエスビョンに楽器を注文したのだそう。
キーボックスが沈み始めたらしい。マグヌスの楽器のエピソードは有名だったので買いなおす話にちょっと驚いた。
注文を受けてエスビョンは「これから忙しくなる」と言っていた。
当然だけど、著名な人からの注文は特に製作に時間がかかる。去年のエリック・リドヴァルの時も1年近くかかり
「本当に大変だった!」と何度も言っていた。

ヴェンデルのイベントに遅れる、と、慌ててダービッドとルームメイトのKでピザを買い、日本人Hさんも一緒にダービッドの車に乗り込んだ。
よし発進!というタイミングで「Ok, we have a problem. 問題があるんだ。道をしらないんだ」とダービッド。
吉本新喜劇みたいに大げさに転びたくなる。
いいよ、いいよー、面白いから。
けど、別の車で向かうドイツ人夫妻が道を知っていたので後を追うことにした。
私とKは結局食べる時間がなく、持ち帰ったピザを車でむしゃむしゃ。
HさんはToboの公園にいると子供がやってきてお腹一杯お菓子をくれたんだって。
Toboは不思議な村だ。
食欲も一段落した頃、突然の悲鳴。
えっーと、悲鳴の出所は私です。

ここに書くのも寒気がする。私はクモがだいっきらい。病的なくらいの恐怖症で、フラッシュバックで数日眠れなくなるほど。
そ、それが、私の膝の間の楽器ケースの上にいるのを発見。
何?何?と車中はホラー映画のような恐怖のパニック・カーに。
ありがたいことにHさんがキャッチし絶命(ごめんね)。私は命拾いした、と感謝する頃vendelに到着。(写真左上・右上

さっきのパニックでグッタリ。中に入り席につくと、すごい人で少し暑く・・・これからコンサートと言うのに
ぐーぐーと寝てしまいました。
これはVendel出身のカイサを中心に、ESIから校長ミッケやソニア夫妻はじめ、地元の著名ミュージシャン総出演の
オールスター・コンサート。そして歌詞カードも全員に配られ皆で歌うようなイベント。

数曲目くらいと思う。突然「日本から来た」とステージからマイクの声に気付き、ハッと目がさめるとステージ上のカイサと目があった。
「Can you stand up? ちょっと立って。皆に顔をみせて」というカイサ。
ええ?っと一瞬で目が覚め、状況が分からないまま、言われるままに立ち上がる私。隣にいたHさんも立ってと言われ一緒に。
「銅メダル取って」とか「ESIに去年いってて」とか言い、Hさんも紹介され、周囲の拍手に「ハイ、ハイ」とうなずいて着席した。
もう、目はぱっちり。寝てることに気がついて起こしたのかなと一瞬思ったけど、
多分、田舎で日本人が珍しいから紹介しただけなんだと思う。(そのくらい田舎)

その後、Erika&Ceciliaも出てきた。
驚いたことに1曲弾くと楽器をおき、マイクをにぎりしめ、ピンクレディーみたいな振り付けでノリノリで。
Euro Visionで有名になったポップスみたい。CDのしっとりした歌声と違って、大声でカラオケ大会のように歌う。
最後は決めポーズまで用意していた。
何だかわからないけど、あれやらこれやら地元のお祭みたいで楽しいわ。

その後は、会場の椅子を一気に片付け、演奏&ダンスが始まります。
私と、この日も遊びにきた友人IやLも一緒にちょっとだけ演奏。
(写真左下 ちなみに少し写っている赤いドレスがエリカ)
ちょっとだけというのも、カイサが見当たらないので、どこかでセッションしているか、これから始めるはず、と様子を探っていたのだ。
(IやLはそれネライで来た)

中や外で数人で弾くうち、カイサがやってきた。
私が明日帰国するのを知っていて「今夜が最後でしょ」と一緒に弾こうとわざわざ言ってくれた。
私もLもIも喜んで弾き始めた。するとすぐにダービッドと校長ミッケもやってきた。
しばらく弾いていてふと横を見ると、どこかで会った・・・。
あ!数年前Toboのサマーコースをとったときのアメリカ人のルームメイトだ!
彼女も偶然の再会に驚いた様子。

この日はさらにエケビホルムで出あったスーパーポジティブ思考のアメリカ人P夫妻にも再会。
そしてさらに。
年配の男性とすれ違い様に、どこかであった?と足をとめ顔をじっと見つめると・・・
カイサのお父さんだ!去年会ったときから体調を壊していたと聞いたけど、去年と変わらぬ笑顔だ。
「覚えてる?」と向こうから話かけてきた。「もっちろん!」
カイサのお父さんは、ニッケルハルパを弾く日本人を私しか知らない。
それをジョークに「日本でベスト・プレーヤーだ!(他は知らないけどね!)」と去年、面白がってい何度も言っていた。
そして「日本のベスト・プレヤーだろ!」とまたからかう。
ちょうど帰るところだったみたいで、元気でね!とお別れ。

最後は友人Iの車で送ってもらった。深夜なのに完全に暗闇になれず群青色の空に月が浮かんでいた。

Toboまで送ってもらうと、ラウンジではルームメイトのK、ダービッド、フランス人のJ、スイスから来た人などまだ話をしていた。
私と今日ここに泊まるLと一緒に加わり、しばし雑談。
誰が先に(眠くて)ギブアップするか?とお互いににらみ合い。
「誰か部屋に戻らないの?」皆、一番がいやなのだ。
今日でコースが終わった。この場を離れて部屋に戻れば、それは本当にこのコースのピリオドを意味する。
いやだ、いやだ、と余韻を断ち切れなかったフランス人のJが大きく息を吸い込むと「OK!じゃあ、オヤスミ!」と立ち上がった。

ほんとに嫌だ。この余韻。永遠に続きたいのに時間は過ぎる。
最後は私とルームメイトK、ダーヴィッド。3人で同時に立ち上がり部屋に戻った。

ごめんね、K。でも、私は最終荷造りをはじめた。
荷造りが終了してもまだ「今日一日終了」とう気分になれない。
ここで寝てしまえば朝にはさよならで全てが終わる。
結局、ルームメイトKと眠気の限界まで色んな話をした。

ほんの2,3時間寝て起きると、Kも起きて、駅まで見送ると言ってくれた。
なぜか私のほとんど荷物を持ってくれて、私はスーツケースだけゴロゴロと2kmはなれた駅までおした。
最後の夜はあわただしく、最後の夜と言うより「再会の夜」といった雰囲気だった。

帰国するしんみり感もなければ、この密度の濃かった5週間を振り返る余裕も全くない。
(第一、ネムイ)
「『これでサヨナラ。この一週間がハイ、おしまい』って信じられない」とK。
私もだ。
電車がやってきた。
この森と草原を走る赤いちいさな電車は、この村と空港をダイレクトに結ぶ。
乗ってしまえば空港地下に到着する。
私にはこの電車が別世界と別世界を結ぶ異次元ワープのように思えるのだ。
日本にいる生活への現実感、スウェーデンでは音楽、友人、自然。
この電車が私の二つの異空間を結ぶ。

終わって欲しくない思い、消化しきれない沢山の思いを静かに整理した気持ち、色んな思いが複雑に絡み合う。
泣きたくならないのはラッキーだ。Kのおかげだ。
窓ガラスごしに、さわやかな笑顔で大きく手を振る姿みえる。

たくさんの出会い、たくさんの再会、そして再認識の5週間。
短く、はかない北欧の夏のおいしいとこどりをした5週間。
またスウェーデンに来れるかなんて分からない。

スーパー・ポジティブ、アメリカ人Pのセリフを思い出した。
「また来れるか分からないって?Oh, no. 」
ゆっくり、はっきり、諭すように言った。
「Never say that.(絶対、禁句だから)」

少し明るい気持ちになった。
みんな、またね!
Vi ses!
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簡素な美

2008-07-18 11:38:22 | 2008年夏
今日は、ダービッド、カイサ、マグヌスと目まぐるしく先生を変えてのレッスン。

ダービッドは、ヴェステルボッテン地方のAlfred Nilsonの曲を教えてくれた。
このアルフレド・ニルソンの曲は(その人が弾いていた曲で、作ったかどうかは記録がないので分からない。
フォーク・ミュージックの世界ではこれは普通)いつも、ジャズ調?ロック調?何と言っていいかわからないがかっこいい。
この日もかっこいいアルフレッド・ニルソンの曲を習った。3連符でノリがいいので弓使いが結構難しい。

写真左下は、全グループ集合しての写真撮影。

カイサは、ヴィクスタ・ラッセの曲。Lilla D-durと呼んでいたかわいらしい曲。
後からルームメートのKが笑いながら話してくれた。
Kのグループでは、カイサはメロディに歌詞をつけてこの曲を教えてくれたのだそう。
皆が疲れてる様子をみて、その場で適当につけた歌詞で「♪Are you tired? -Yes, a little bit」(♪疲れてる?-ええ、ちょっとね)
それがメロディとぴったりで、疲れてたけどおかげですぐに曲を覚えてしまったって。

カイサのレッスン中、うちのグループで「記念撮影しよう!」大会がはじまった。
そしてカイサが私のこのブログのことを皆に話すと「この写真のせて」と言う。なのでお言葉に甘えて(写真左上)。
ちなみに、うちのグループには、楽器職人のソーレンと、先日CDが気に入ったとブログに書いたウッレ・イ"ェルモもいる。

マグヌスのレッスンでは、ウロフの師匠でもある故Curt&Ivar Tallrothの曲を習った。何かのCDで聞いたことがある曲だった。
マグヌスはウロフに習ったと言っていた。
このTallroth一家の曲は、ウップランド地方っぽいともいえるが、ニッケルハルパの典型的な曲ではない。
派手だったり繊細だったりするバイオリン曲が多い。

さて、午後はサマーコース最後の夜ということでFestkväll、パーティーです。(写真右上
食べ、Dryck visaを歌い乾杯。
自分で作ったワインを持ってきている人も。
名乗りをあげた人達が1,2曲ずつ演奏。
グループごとに発表会のように演奏も。
ウッレ・イ"ェルモもサックピーパ(スウェーデンのバグパイプで柔らかい音色)を何曲か弾いてくれた。
素晴しい演奏にアンコールの拍手。

そうこうするうちにエスビョンがやってきた。
エスビョンは、留学前、留学中とお世話になった楽器職人で、作り手の中でナンバーワンで、このESI(学校)や基金設立など
奮起した重要な人でもある。

今回、エケビホルムのコースを先月にとった時以来連絡が途絶えていた。
おかしいなと思いつつ、多忙な人だからと様子を見ていたところ、他の人から身内が危篤状態だと聞き、連絡しないように控えていた。
だから今日来るとは思わなかった。
かけより「どう?」と聞くと、昨日、とうとう亡くなったとのこと。
私も何度も会ったことがある。とてもおっきくてあったかい、素晴しい人だった。
アンナが「イイやつほど先に行く」と言っていた。
私のほうがショックを受けてしまい、逆にエスビョンになぐさめられてしまった。

「バタバタしてたけど一段落ついたし、最後に顔をみようと思って。」と私が帰る前にきたと言う。
それはありがたい、積もる話も・・・と思ったけど、ダメでした。
ちょっと私が席をたった間に、エスビョンは次々と人に囲まれ、後で落ち着いてからまた話かけよう、と思ったけど、
常に誰かにつかまっていた。最後までずっと話こんでいた相手は、10年ぶりの予期せぬ再会だそうで
エスビョンをつかまえるのはあきらめました

パーティーは食後も続き、テーブルを片付けた後は踊る人など。
私も突然アメリカ人に「踊る?」と言われて踊り、結構ぶんぶんと振り回され、すぐに疲れてしまった。

しばらくして、ダイニングでディッテとカイサが弾き始めた。今回のコース中、ディッテはセッションに加わらなかったから珍しい。
二人は長年一緒に弾いてきているからか、息も合い、本当に美しい。
しっとり美しくダーラナ地方の曲など弾きます。

私も、さぁ昨日のノリで一緒に!と近づいたけど、やっぱり一人で入る勇気がなくてちょっと離れたところから。
ハイ、意気地なしです。
するとマグヌスとダービッドもやってきて加わった。
さきほどまでの美しかった音色が一変。派手でモダンな音色のセッションに。
しかも周りはコンサートかのようにセッションを取り囲み、1曲終わると拍手までする。
弾いているほうも拍手がやむの待ち、次の曲を選曲。そうなると曲に聞かせどころも必要になってくる。
面白くなくなった私は、今日は早々に別室に移動した。
セッションは、会話するかのように楽しむ参加型のもの。
取り囲まれ1曲ごと拍手されたら、その音楽は自分達ではなく観客のためのものになる。
それが良いとか悪いとかそういった話ではない。ただ、コンサートとセッションは全く別ものだ。
そして私はコンサートがしたかった訳ではないのです・・・。

そして若手の派手な伴奏・・・「音楽」「技術」として学ぶところは多いものの、毎晩聞くと少々胃もたれ気味に。

その点、ディッテとカイサが二人で弾いていたように、フォークはシンプルさの中に美があり、
これは何度聞いても飽きのこない「真実」のような気がした。

無駄を省いたシンプルでナチュラルな姿。ミニマリズム。

書いていてふと思った。
北欧デザインについて言われるキャッチフレーズと一緒。

もう帰ると席をたったエスビョンをやっとつかまえドアまで見送る際に、そのことを軽く話した。
「シンプルさの中にある美に気付くには年月がかかる」そうエスビョンが言う。
果たして私に分かっているのか。「気付いている」ことと、「できる」こととは違う。
追求し続ければいつか分かる日が来る・・・と信じて。

その後は、ひげのフィンランドのおじちゃんとずっと話した。
「Fråga, fråga(質問、質問!) 一杯ききたいことがある」と言われ、色々と聞かれた。
おじちゃんは英語が全く分からないというので、私の怪しげなスウェーデン語の知識とジェスチャーと全ての能力を総動員、フル出力で。
このおじちゃんの住むスウェーデン語圏のフィンランドでは、同じスウェーデン語でも単語が古いスウェーデン語なんだって。
時々簡単な言葉(家とか)でも分からなくなる。
習慣とかもちょっと古いかも、と言っていた。ダンスも、スウェーデンでは自分の決めたパートナー以外と
踊る人がいるけど、自分の住む地域ではめったにないことだ、と。
おじちゃんは自分の奥さん以外とは絶対に踊らないって言っていた。
そして「うちの嫁は美人で」とのろけていた。

今日はしゃべってしゃべって、おしまい。
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メンタル・ポルスカ

2008-07-17 19:53:16 | 2008年夏
今日はディッテのレッスン。
個人レッスンの先生を選ぶ紙も今朝ドアに張り出されたのでディッテを選んだ。

どの先生でも良かったのだけど、悪いところを指摘してもらったり、理論的なアドバイスが欲しいなら
ディッテは適任だと思う。他の先生は「いいねー」とほめてあまり指摘をしない。
それに、ディッテから習いたい曲もある。

エケビホルムのコースを先月取った時、ディッテはグループレッスンでもあたらなかったので1年ぶりのレッスンだ。
まずはCDをかけて軽くストレッチから。なつかしー!そうそう、毎回これやってた。
かけたCDは初めて聞く。静かなポップスかロック調で、歌の間奏でニッケルハルパになるとディッテが「これ、ウロフよ」と言っていた。

さて、弓の持ち方や動かし方など説明の後、曲をいくつか習う。
ビスカレのマーチ。やはり知った曲。どこかで弾いた程度でちゃんとは習ってないけど。
でも、ディッテは先生の余裕があるというのか、ちゃんと皆にこの曲を知っているか、この曲でいいかと確認をしてくれる上に、
数曲弾いて「この中のどれがいい?」と選択肢もくれるので、不満もない。

午後は、個人レッスン。
30分しかないので有効につかいたい。
頭の中で、30分の時間配分を色々考えていた。
1曲習いたい曲は、エケビホルムでみんなが弾いていたかっこいい曲。
私が「何、ソレ?」と聞くと「ディッテに習わなかったの?」と言われた。
じゃあ、ディッテに習おう!と心に留めておいたのだ。
でも録音していないので、どんな曲かよく覚えてない。それを伝えるだけで30分終わるかも??
するとfika(コーヒーブレイク)でテーブルに座っていると、偶然ディッテが私の隣に座った。

やったここでつかまえて、今のうちに何の曲か判明させよう!
「あのね、これ習いたいの。♪プリン・プリン・プリン♪・・・」
ディッテ、しばし沈黙。

分かるかな。メロディも音程も何も覚えてなくて、♪プリン・プリンって雰囲気だけ覚えてるんだけど・・・。
繰り返し「♪プリン・プリン」って言ってみた。

するとディッテ「・・・悪魔のポルスカじゃない?」と歌ってみせた。
「あー、それそれ!」そう、確かトロールか何か言ってた気がする。
それにしてもプリン・プリンで良く分かったなぁ。感心。

で、ディッテが面白いことを話はじめた。
ある音楽雑誌で「音楽とは」ということをアンケートとって色々調べたところ、
インナー・キネシス(運動?)、つまりエネルギー」という結論になったのだと。
「確かに、動かなくても(踊らなくても)、演奏しなくても、ワルツを体内で感じて表現できる」とディッテ。
静かに呼吸や微妙な動き(電車で一人でやっても目立たない、恥かしくもないほど微妙な動き)で表現してくれる。
確かに、それはワルツだ。同じようにポルスカもやってくれた。「これ、今、頭にボンドポルスカがある場合」
「それで、一度、メンタル・ポルスカを部屋で練習するように、と宿題をだしたら、一人本当に上手にやってきた子がいてね」
と笑って言うディッテ。
全くその通りだ。このメンタル・ポルスカなくして弾けば「何ひいてんの?」と聞こえるでしょう。
ディッテとの会話はいつも何かを得ることが多い。

休憩後、個人レッスンでは、左手の薬指と小指の筋力の弱さから来るリズムの乱れを指摘され、練習などアドバイスをもらった。
なれるまではその指を意識して特に強く押すように、と。
そして、悪魔のポルスカを録音して、大満足。

今日は19時から、サルストレム一家によるコンサート
それまで寮にいると、同じ建物に泊まっているカイサがラウンジにいたのでちょっと話をした。
カイサは日本の友人からもらったという抹茶パウダー入り緑茶ティーバッグを持ってきていた。
数年前、日本に来たことがあり、和食や緑茶などすごく気に入っているみたい。
で、残り少ないから、お金渡すので送ってというので、袋をカメラでパチリ。見たことない銘柄だ。
(※補足・・・帰国後、判明。茶の間というサイトで販売している抹茶入り煎茶でした。香りが良い)
ディッテもラウンジにやってきて、しばし私のこのブログの話題になった。
カイサのノートPCで見せると、すごい大爆笑。
Messmör(チーズの残りカスのバター)や紙パックワイン、蚊よけネットの帽子などなど私がスウェーデンのものを取り上げた
写真をみて、すごくウケてる。
・・・私は目の前の読者など想定せず書いてるから、何となく恥かしい・・・。

そうこうするうちにもうコンサートの時間。
あ、忘れてた!今日はLが遊びに来るんだった。Lは、去年の1年、ESIで一緒だった。エケビホルムのコースで再会したときに
「遊びに来るから」と言われていた。
慌てていくと、Lが来ていてすでに客席に座っていた。遠くから両手をふると気付いたみたい。

このサルストレム一家とは、ニッケルハルパの普及に貢献した神様的な存在、エリック・サルストレムの弟、娘、息子などの家族。
おじいちゃんの代から演奏一家で、古い曲を沢山後世に残している。
派手なアレンジはせず、伝統的な一族の曲を忠実に伝えるスタイルだ。
素朴なんだけど、どこか暖かい。
ソニア(エリックの娘にあたる)が「Tobogubbenを弾きます」と説明をはじめた。
エリックは、1960年代に日本に来たことがある(以前もこのブログで書いたけど)。コンサートをしてNHKにも出演した。
(その時の映像がみたい!)
その来日時ちょうど飛行機が日本海上空あたりで「この曲弾こうと思うけど曲名がないんだ」と言うと
一緒にいた演奏仲間が「トボ(住んでいる村の名前)グッベン(ホントはおじちゃんという意味)、『トボの仲間達』にしようよ」
ということで、以来、トボグッベンとして有名になった曲なのだ。
F-durで、シンプルなのに美しいメロディだ。聞くたびに新鮮な感じがする。

聞いていると、つい涙ぐんでしまった。
エリックが亡くなったのは80年代後半。会いたかった。
生まれる前の遠い世代ならまだしも、私の人生と少しでも時がかぶっていることから、会いたかったと思ってしまう。
不可能ではなかったはず、とつい思ってしまうのだ。
ヴィクスタ・ラッセもだ。確か80年代に亡くなった。ウヒヒと笑うあの陽気なおじちゃん、会ってみたかったなぁ。

エリックは、お父さんからこの曲を受け継いだ。お父さんはそのお父さんから。
そうして、エリックの娘達が今、こうしてその曲を弾いている。
サルストレム一家は、それこそメロディではなく、メンタル・ポルスカを受け継いでいる。
会ったことがないのに、その曲をこうして聞き、その存在を感じる。

隣に座っているマッツが、何か気付いたのかチラチラ私を見る。
ふん、ほっといてくれ!

コンサートの後は、早速ダイニングでセッションがはじまった。
カイサとダービッドが弾いている。入っていきにくい・・・。
しかし!今日は心強い。Lが遊びに来ているのだ。
私が躊躇していると「いいんじゃない?入ろうよ」と言い、カイサに「一緒にいい?」と聞いて椅子を持っていった。
そうそう、私は肝が小さいからこういう人がいてくれないと!
私とLも加わると、校長ミッケもギター片手にやってきた。ミッケのギターはかなりかっこいい。
そのうち、マグヌスなど数人も加わり、盛り上る!

でも、前も書いたように、今回のコース参加者はほとんど弾こうとしない。
ほとんどの人が聞くばかり。
聴衆に取り囲まれるセッションは気が散ってやりにくい。
数人聞いてるくらいならまだいいんだけど、慣れない雰囲気・・・。
例えて言うなら「誰かと話していたら、会話に加わらず大勢に取り囲まれた。
あのぅ、トークショーじゃないんですけど」みたいな感じ。
もちろん、悪いことないです。ただただ、違和感。

0時をまわり、一人また一人去り、マグヌス&ダービッドの若手が残った。
こうなると二人だけでガンガン飛ばしモードになるので、私は隣の部屋へ退散。
アンナやソーレン達が弾いていた。
最後は3人になり、弾いていると、ダービッドがこちらの部屋に一人やってきた。
ダービッドは一人だとガンガン飛ばしモードにならない。
一緒に数曲弾いてたのしー。
すると、マグヌスが「ここにいたか!」とやってきた。
ハイ。そうです。
ここでもまた二人の飛ばしモード・セッション、スタート!
二人は弾くために生まれてきたのでしょう。
弾きすぎて肩が痛いとうめいていたかと思うと、どちらかが弾き始めるや、さっと楽器をつかんで弾き始める。
ESI時代も一緒にすごしただけあって、息もぴったり。
今も、よく二人で演奏しているらしい。
変則的な動きも奇抜なアレンジも目すらあわせずに意図が伝わっている。

うらやましいなぁ。こんなに一緒に弾きこんだ仲間がいて。
その前に意図が伝わったって、二人の技術には私は到底ついていけません。
それに、むちゃくちゃ早い!
以前「早すぎるとポルスカじゃなくなる」とブログで書いたけど、二人は例外です。
アクセント、強弱、リズム、キレ、全てにおいて完璧のまま、5倍速くらいで弾くとそれはポルスカでした。
メンタル・ポルスカが失われていないからかもね。
いや、それにしてもすごい。
特にダービッドの指が細いせいか、早く動かす指が100本くらいにだぶって見える。

翌朝、指1000本の男だと言ってやったら喜んでいました。
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ヴェステルボッテンのノリ

2008-07-16 21:00:04 | 2008年夏
朝は8時に起きて、8:30くらいに朝食を食べ、9時からレッスン。

今朝はマグヌス・ホルストレムの授業から。ヴェステルボッテン地方(マグヌスの出身)のショティシュ(2拍子のダンス曲)を習った。
昨日に引き続きまた知った曲だ。がっかり。
実は弾いたことはなかったのだけど、ヴェステルボッテンは若手実力プレーヤが多く、
ちょっとしたブームということもあり、弾く機会があまりない割りに聞いたことがは結構ある。
でも、新鮮だったのは、このショティシュの符点のついたバックビートのリズムの練習を結構やった。
ウップランド地方の曲にはあまりバックビートというものがない。
大抵はノルウェー近くの地方に集中するのだけど、この北の地方にもなぜかあるようだ。
楽器をおいて、足でとりながら手をたたく。何度もやった。結構むずかしい。
そしてボーナスといって、数曲録音させてもらう・・・(が、またもや良く弾いて知っている曲。
(ひょっとして世代的にもESI出身というとこからも、レパートリーが結構かぶっているかも!?)

さて、マグヌス、実はコース最終日にルームメートのKとも話していたのだが、ちょっぴり距離を感じる。
私はマグヌスに習うのは3回目。でも、個人的に話したことがほとんどない。
皆の前ではジョークを言い笑いをとるにぎやかなキャラなのに、私とは目線も態度もあからさまに避けているのが分かる。
2回目の再会で挨拶した時も、固まっていたので3回目はそっとしておいた。
で、ルームメイトのKに「私さけられてる気がしたけど、どう?」と聞くと、やはり同じように感じていたみたい。
悪気は全くなさそうだし、とてもナイス・ガイ。二人で話した結論は、おそらく、見かけによらずシャイ。
きっと、そういうタイプの人って、一度打ち解けるとすっごく仲間!って感じになるんだろうな。
またの機会に接近をトライしてみます(怖がられたりして)。

ランチのサーモンのクリームソースかけを食べた後、午後からはカイサのレッスンです。
カイサはこのブログにも何度も登場した、ウップランドの著名ミュージシャン。
普段は普通の仕事をしているけど「音楽を義務にせず、たのしみたい」という信条のもと。
そんなカイサの弾く曲はいつも、喜びに満ちたような音色。
と、ところが・・・。ここでもまた知った曲だ。
私が「知った曲ばかりなんだよね」と不満を同じグループの人に漏らしていたので、その人が「彼女、知ってる曲なんじゃ?」と
わざわざ言ってくれた。
でもカイサは「でも、この曲は結構レアだから、教えたいの。いい?」と。
そうね、そう言われると納得。
2曲目は気をつかって聞いてくれた。「コレは知ってる?」「知らないー!!」
やったー!知らない!という訳で、やっと新曲です。
聞いたことなかったけど、意外に有名な曲らしい。綴りを忘れましたが、モーテン・ブランクという曲。

夕方、すこし散歩した。Toboは小さい村だけど、今まで歩いたことのないところを歩いてみた。(写真左下
それから、向こうに馬がいたよなぁ・・・と思い出して行ってみると牛の集団がいた。
私がちかづくと一斉にこっちを見る。そういう時の牛は何を考えているのでしょう。

欧米人は朝シャワーをかかることが多いので、私はルームメートとかぶらないよう夕方シャワーを浴びた。
その後、19時より講師によるコンサート(写真右下)。
一番右のコントラバスは、留学中一度ブログでも登場したマッツ・アンデション。
今回はクラリネットの先生としてきている。でもキーボードから笛各種はじめなんでも弾くマルチな人です。
イェーイ、ブラボー。

fikaの後、ルームメートKと曲を教える約束していたので2階へ。
kはミュージシャンだけど、スウェーデンのトラッドは全くはじめて。
職業柄、曲はすぐおぼえるのでレッスンがスローに感じるとのこと。
もっと曲を知りたいというので、「テクは教えるほどじゃないけど曲なら・・・」という訳。
で、弾いていると、結構派手な音が階下から聞こえてくる。
結局、すぐに中断して二人で階下へおりていった。
昨日は部屋にこもってリハしていた講師たちが、今日はサロンで弾いていた。
こ、これは参加せねば!と勢いよく楽器をとりだしたものの、入っていく勇気が無い。
周りの人も遠くから取り囲んで入ろうとしないから余計。
うーん、留学中なら絶対誰かが「いいから、皆ではいったら怖くないよ」と数人で飛び込んだものだ。
でも一人じゃあねぇ・・・。ちょっと離れて弾いてみたものの、セッションの輪に入らなければ、
CDにあわせて弾いているのと変わらない。
セッションはコミュニケーションだからね。
つまんない。そんな自分の意気地なさにいい加減嫌気がけさし、弾くのはあきらめて聴くことにした。

以前紹介した私の録音機器オリンパスのLS10、10ギガメモリなので聞いてばっかりなのも飽きた頃、録音しっぱなしにして席をたった。
すると、先に席をたっていたカイサをはじめディッテ、ソーレン、アンナなどダイニングで酒を飲んで盛り上っている。
こっちのほうがまだコミュニケーション♪とばかりに一緒にテーブルを囲んだ。

早速、ディッテとカイサが「エケビホルムのコースと、ここのコース、正直どう思う?」って。
二人とも、どちらの講師もしている。
エケビホルムのコースは、個人レッスン30分とグループレッスン90分?が毎日。
自由時間がすごくある。ただ曲を沢山知っている人は朝も昼も夜もセッションできる。
初級~上級まで80人近くいて、自分と合うセッション仲間も必ず見つかる。
人も多いので講師も多い。夜のコンサートイベントなども充実する。
そんなのやだ、個人練習にはげみます、という人も時間があるので有効につかえる。
ただ、学びたいという人にはレッスンが少なすぎる。
個人レッスンが毎日といってもアドバイスをもらうくらいで30分ではたかがしれている。

トボのサマーコースは、9時から16時半までレッスンがびっしり。最後に1度、個人レッスンがある。
グループレッスンでは講師から、仲間から、と学ぶことが多い。より多くの人のフィードバックを一緒に聞けるから。
(ちなみにご飯は断然こっちがおいしい)
ただ、参加者は40人弱で、学校で開催という性格上「学びたい初心者」が多くなる。
前回私が参加した時はセッション好きの人も数人いたが、今回は弾きたい!という人がほとんどいない。
毎回参加する人に左右される部分ではあるけど、学校だからということと、人数が少なめということで、
自分と(演奏上)合う相手がいる可能性は低くなる。

だから、どちらが良いとは言えない。どちらも全く違いすぎる。

というと、ディッテとカイサは違う視点で考えていたみたい。
「エケビホルムは講師としていくと、個人レッスンを一日8時間やって、30分毎に同じことを生徒にいわないといけない。
すごく疲れるし、そもそも学習という意味で意義あるレッスンなのか疑問」
お酒も入っているせいか熱く語る。
確かに、30分の個人レッスンでは「適切なアドバイスをもらう」のが限界。
一対一だと、習って翌日また習えば前の日と同じアドバイスになる。
その点グループレッスンでは「やれること」が多くなる。

ソーレンが「お腹すいたなぁ。キッチンのぞこうかなぁ」とスタッフのアンナをちらちらと見ながら、
そーっとキッチンに消えていく。
そういえば、20時のFikaの時に「深夜のfikaの時に食べるんだ」とニコニコしながらナプキンでパンをくるんでいた。
それをどこに置いたか分からなくなったんだって。

さすがアンナ、酔っていてもすぐに気がつき「ちょっと待ちなさいよ。勝手なことしたらダメよ。」と後を追う。
アンナってば、さすが・・・と皆で笑う。
結局、皆のオーダーをとってクネッケブロードにハム(ディッテはベジタリアンなのできゅうり)をのせて
持ってきてくれた。いただきます。
この深夜のfika、イケナイことのような雰囲気が漂ってなんとなく好き。

そのうち、弾きつかれたダービッドとマグナスがやってきた。
ダイニングにいる私たちに「じゃ、おやすみ!」と去ろうとすると
アンナが「なーに、いってんの。ほら。座りなさいよ」とテーブルに座らせた。
実は、アンナ、今はここのスタッフだが、ESIの卒業生。マグヌスとダービッドとは同期なのだ。
二人が席につくと、スウェーデン語一色になり、ジョーク大会がはじまり、大爆笑の渦。ものすごい盛り上る。
もちろん私はそこまでスウェーデン語の理解力はなく一人盛り下がり・・・泣く泣く退散。
今日は退散してばっかりだ!
明日こそ!

部屋に帰ると先に寝たKが私のベッドサイドランプをつけていてくれた。Tack!
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Toboのサマーコース開始

2008-07-15 19:09:06 | 2008年夏
Toboのサマーコースは前も取ったことがあるので、どうしようかなぁと迷っていた。
日本からまだ計画中の時にソニア(先生、兼職員)に電話をして「エケビホルムのサマーコースも取るけど、どう思う?
Toboのコースもとったら、やり過ぎって思う?」と聞いた。
するとソニアは「エケビホルムはエケビホルム。トボはトボ。二つは全く違うカリキュラムだから、やり過ぎとか何とかは関係ない。
時間とお金に余裕があるならどっちも取ってみたら?」と。
時間にもお金にも余裕はなかったけど、「機会」という意味で将来どうなるか分からないのでどちらも取ることにしたのだ。

今回のコースは、他に日本から二人(うち一人はスウェーデン在住)参加している。
他に、アメリカ人二人、フランス人。ドイツやスイスの人もいる。
このコースは参加者が多いので相部屋になる。
私のルームメートはカナダ人のK、素晴しい声を持つプロのシンガー(ジャンルはアーリーミュージック。初期バロック?)。
部屋担当のアンナに以前「誰と一緒がいい?アメリカ人?スウェーデン人?何でも言ってごらん」と聞かれていた。
もちろん、返事はせず「アンナが良いと思う人」とだけ言っておいた。
アンナは組み合わせを本当に考えてくれたんだと思う。
まるで日本人のように控えめで、私の数倍気のきくチャーミングな人だ。
アンナが後から言っていた。メールが控えめなすっごく感じの良い人だったと。
Kは日本人の音楽仲間がいるそうで、最初の夜には「うさぎ、ぴょこぴょこ♪」と私の聞いたことのない日本の歌を歌ってくれた。
他にも「おしっこいきたい」とか「お金がはいる」とか、非常に現実味あふれる日本語を知っていた。
さてKが部屋にいると聞いてきた。
「朝ごはん出るのかな?授業は何時からか知ってる?」
「さあね。朝、な~んとなく行ってみたら分かるんじゃない?」
Toboだとスタッフも先生も建物も良く知ってるから、いつもにもまして超テキトー人間になってしまう。
第一、スタッフのアンナは「アンタは、もうええわ」と言ってコース概要や案内も何もくれなかったのだ。

さて、なーんとなく朝行ってみると、簡単な軽食(サンドイッチとコーヒー)が用意されていた。
そしてディッテから概要説明があり、クラス分けがドアにはりだされる。
全部で4グループ+クラリネット1グループ
一応、レベル別のようだけど、さほど大きな差はない印象。
(これは毎回の参加者によるので今回がそうだから次は・・・とは分からない)

私はグループ4で早速Davidのレッスンだ。
ダービッド・エリクソンは、ESI卒業生で今王立音楽院(KMH)に通っている。
いくつか音楽活動もしていて、若手実力派。
顔は時々出かけた先でみていたけど話したりレッスンを受けるのははじめて。
いかにも学生!という雰囲気のフレッシュな先生だ。
正直いって、先生という言葉もピンとこない。
実は他の人と「15歳くらいにみえるよね?」とヒソヒソ話をしていた。
fika(コーヒーブレイク)に本人がやってきて、早速自分から「何歳だと思う?」という話に。
15歳に見えると言っていた私のルームメートKは、ごくっと唾を飲み込み「・・・27歳?」とにっこり
「Yes!大当たり!」と嬉しそうなダービッド。よかったね、K。セーフ!
そしてダービッドが続けた。「こないだバーで弾いててさ、周りの人に『君、15歳?』って言われたんだ!
はぁ!?って感じ!!15歳!?そんなこと言われたらショック死するよ」と
頭をテーブルにうちつけ、大げさに語る。
いやはや。皆さん、彼に15歳?ってきいちゃダメよ。

さて、ダービッドにはこの日3曲習いました。どれも知った曲で、新曲が習いたかった私はちょっぴり不満。
曲数というかスピードもちょっと遅く感じる。
まあ、仕方ない。沢山曲を覚えるにつれ、こういう障害が出てくることを分かって参加したし、第一初日だ。
(ちなみに彼もエスビョンの楽器を持っています。弓はお決まりの、フランス製)

写真は、今日のランチ。ミートローフのブラウンソースかけ。いんげん豆とポテト、サラダ。久々のスティーナの料理は相変わらずウマイ。
そういえば、この皮がついたまま丸ごとポテトゆでるの、日本でもやった。
丸ごとというのは結構時間がかかる。急いでいた私は途中であきらめて電子レンジに突っ込んだ。
ある日、その話を日本でした。みんなはどうやって丸ごとゆでてるんだろ?コツがあるのかな、と思って。
すると話を聞いていた人達「は?」と言ったきり、目が点
「この子、芋を皮ついたまま丸ごとゆでるらしい」と伝説か何かのように周囲に言いふらされている。いまだに。
何が変なのか全く分からない。
後日、ノルウェイに音楽留学していたkさんに話すと「ねー」と分かってくれた。
なんか変?

今日は、Puma(Peter Hedlund)が遊びに来ている。
楽器職人のソーレン・オーケル(Sören Åhker)もサマーコースを取りに来ていて、二人は仲良しなのだ。
夕食後、皆はToboツアーに出かけ、Pumaや残った人達は外でビール片手にセッションを始めた。
(外は0時頃までかなり明るい。0時以降も薄暗いけど真っ暗にはならない)
そうそう!そうこなくっちゃね、と楽器をつかんで参加。
でもねー、毎回思うのだけど、Pumaとソーレンのレパートリーはいつも決まっていて、そしてそれが毎回
私はついていけないのだ(つまり毎回、あー二人が良く弾く曲ね、と聞き覚えがあるのに、知らない曲ばかり)。
とはいえ、皆で弾くのはやはり楽しい。Pumaの素晴しい音色にもうっとり。
Pumaがチャンピョン取ったときの超難関ワルツを弾きはじめ、一人、また一人とついていけず脱落していくうちに
Toboツアーにでかけた皆が戻ってきてPumaを取り囲みはじめた。
最後は、一人Pumaの超絶テクで周囲をうならせ拍手で幕を閉じた。

さて、夜は夜でfika(コーヒーブレイク)があります。ちゃんと重いサンドイッチもアリ。

一息ついて、さぁ今度こそ、セッション!? と期待していた私はがっかり。
グループで集まって今日のレッスンの曲のおさらいをしている。
えー!?
じゃあ、うちのグループは?と探すとイヤホンつけて一人で練習してたり、Pumaと酒飲んだり。
大きなサロンで何人かでアルスペル(Allspel låtar:良く知られた一般的な曲)を弾いている。
アルスペルを弾くのは何も悪くない。でも、たまーにウンザリと思ってしまうことがある。
例えば今日とか。弾くぞー!っていう初日のテンションが、ちょっぴり下降↓してしまう。
注:アルスペルといっても、1.簡単シンプルという場合と、2.かっこいい&人気曲というのがある。2が弾きたかったのだ。
難しい曲という意味ではない。そういう曲を弾き続けるとそれはそれで周囲に嫌な顔をされる。

ふーん、一人で弾いたってちっとも面白くないし仕方ないと思い、一緒に弾くことにした。
でもどこかで別のセッションが始まったらすぐに移動できるよう、ちょっと離れた暖炉に腰掛けて。
(椅子に座ってちゃんと弾き始めると『ほな、サイナラ』と言いにくくなる)

そこには同じグループのフィンランド人Oがいたので、隣にこしかけた。
このOは、スウェーデン語圏のフィンランドに住んでいる。
真っ白なひげが胸までとどき、サンタクロースみたい!
さっそく、先週ウプサラの学校で覚えた、あやしげなスウェーデン語を試してみた。
すると「おー、君、スウェーデン語はなすんだね。よかったー!英語は全く分からないから君とは話ができないかと思ってたよ」
ほっほっほー。でも、私のスウェーデン語は先が続かないのです。
かまわず、おじちゃんは話続ける。
普段はクラシックバイオリンを弾いているらしい。
何か弾けというので"Femtonen"を弾いてみた。
すると、おっちゃん、めちゃくちゃ上手いkomp(伴奏)をつける。
弾いてて気持ちよくハイテンションになるkompの付け方だ。
この曲知ってるの?すごい、上手いね!というと、「知らない曲だけど、自分の特技はこれなんだ。
ニッケルハルパはまだ上手くないから、メロディ弾くのは大変だけど」と。
0時をまわって、アルスペル弾いていた一団が帰ってしまったので、二人で数曲弾いた。
どれを弾いても、曲の特徴をつかんでメロディを活かす伴奏をつける。
どうやってんの?と聞いても、おっちゃんは「これが特技だから」としか言わない。
そんな話をしていると、サロンの向こうの小部屋から演奏する音が聞こえてきた。
「あっちで、セッションやってるよ。」と二人で移動すると、酔っ払ったPumaとソーレンとその他数人、皆さん出来上がってます。
ちょっとだけここで弾いたけど、完全に皆酔っててバラバラな感じだったので、早々に引き上げた。

戻る途中、先に引き上げたフィンランド人のおっちゃんが外で立ち止まって上を見上げていた。
上の窓からはコントラバスの頭が見え、窓からタンゴが聞こえていた。
「きっと先生達だね。今夜は姿を全く見ないと思ったら、あそこにこもってたんだ」
フィンランド人のおじちゃんはタンゴが好きなのだそう。「フィンランドではタンゴが人気なんだ」
そういえばそんな話を聞いたことがある。見上げるおじちゃんを残して先に部屋へ戻った。

明日に期待。おやすみなさい。
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Toboへ移動

2008-07-14 10:39:01 | 2008年夏
ウプサラは今、あっちもこっちもバラが満開。

今日は部屋をひきはらってToboへ移動します。
Toboに行くと買い物ができなくので最後にと色々かってしまった。
写真右は、布。
オーレンスで買いました。自分で測ってハサミできり、レジで「○メートルです」と自己申告。
確認もしないからちょっとびっくり。
さて、こんなに布を買ってどうするのかって?
テーブルクロスやバッグやクロスパネル作ったり…。
(注:上記の物はどれも作ったことありません。ほとんど夢ですね)

これからToboへ移動。
アパートをひきはらうので掃除をして荷物をまとめて、Uppsala Taxiを電話で呼んだ。
日本に送るダンボールも二箱。これにはシーツや寝袋、いくつか買った靴(足でかいのでこっちでは買いやすい)、本、CDなど。

送付・梱包について
こちらで箱を買うのは以外と面倒。
ウプサラならメインストリートのモールの中に、クラスオルソン(Clas Ohlson)というホームセンターがある。
ここでダンボール5枚セット99kr(1kr=約19円)買うか、
または、郵便局窓口を併設している売店(郵便専用のオフィスというものは存在しない。どこかのお店に窓口を併設している)
で、箱を買う(現在27kr)。大きなところでないとこの箱は売っていない。
そして、高さが約20cmなのであまり入らない。
私はどうしたかというと・・・クラスオルソンに行って箱を買おうとしたとき、目の前の店員さんがたな卸し中で、
ちょうどよいサイズの箱を手にしていたので、呼び止めてお願いしたのだ。
「箱ならここで売ってるけど」と言うので、そこは捨てられた犬のような目でうったえたのだ。第一、箱5つもいらない。

さてアパートの住人にさよならを言いタクシーに乗ると、まず郵便窓口に連れて行ってもらった。
親切にも箱を一緒に持ってきてくれる。(約20kgで、大体1500krほど)
そして鍵をかえしにオフィスへよって、駅まで連れていてってもらった。

この運転手さんのお母さんはニッケルハルパを以前持っていたんだって。
「エリック・サ・・・何とかって言ってね。安く売ったんだけど、安すぎたことに気がついて返して欲しいって言ったんだけど、
買った人は『ヤダ』って言うからもうどうにもならないんだ」って。
「エリック・サルストレム?」と聞くと「そう」って。
そりゃ、安く買った人はシメシメ・・・と思ったでしょうね。残念だけど。

すると目の前に赤いUpptåget(ウップランド地方のローカル電車)。
ちょうどよい、と飛び乗った。
スムーズにことが運んだおかげで、1時間ほど予定より早い移動だ。

しばらくすると、電車で目の前に座っている男性が車掌を呼びとめ私のほうをみながら何か話している。
すると車掌が「この男性が、Toboで降りたら荷物一緒に持ってあげるって。
英語が分からないから私に訳してって今頼まれたの。急に荷物つかんで泥棒と間違われないようにって」だそう。
それはありがたい。
今、スーツケースと、ノートPC入りボストンバッグ、それに楽器を背負っている。
Toboで降りると早速その男性がスーツケースをおろして、持って行ってくれる。
助かるー!と思ったのもつかの間、自転車駐輪場に来ると「じゃ、僕、自転車だから!」と行ってしまった。
あ、そう。手伝うってここまでね。ふーん、そっか。そうよね。
とモジモジしていると、今度は別の女性に話しかけられた。
「迎えがあるの?ないなら乗ってく?ESI(学校)でしょ?」
わーい!ありがとう。
都会なら見知らぬ人で危険かもなんて思うけど、そんなこと考える余裕はなかったし本当にありがたい。

さて、1ヶ月ぶりにESIに着くと・・・やっぱりちょっと早すぎたか。
施設担当のシーグブリットしかいない。
実はこの学校では、シーグブリットとコックのスティーナは英語が通じない。
スティーナは英単語くらいは聞き取ってくれるけど、シーグブリットに関しては全く。さて、意思疎通できるのか?
ところが・・・び、びっくり!彼女の話すスウェーデン語が分かるようになっていた。
えー!あの語学学校2週間で!?まさかねぇ。
「すぐにペラペラになる!」とか語学学習の宣伝文句をみるたびに「いかがわしい」と思っていたのに、
その奇跡が今!みたいな気分。(注:聞けただけで、実際、ぺらぺらにはなってません)
理由はわかりません。結構、ナゾです。

帰り際の校長ミッケも丁度すれ違いでいたので、少し話ができた(めんどくさいからこっちは英語)。
部屋の鍵担当のアンナは1時間後にやってくるらしい。
それまで、久しぶりの学校をぷらぷらと見てまわった。

アンナもやってき、人も少しずつ集まってきたので、Tobo唯一のお店、ピザ屋さんに初対面の数人でいった。
明日からが楽しみです。
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CDショップ開拓

2008-07-12 23:17:34 | 2008年夏
今週は語学学校(Glossa)でした。

毎週、毎週、新しい人に出会っていたので、ここに来てちょっと疲れたのかな。テンションの低い週でした。

じゃあ、面白くなかったのかというと、そんなことはなく、とっても面白かった!
午前中は会話などもやるけど文法中心。午後は発音、発声中心。
もっと習いたかったけど、本来の滞在目的ではないので時間も予算も都合がつかない。

クラスメートの訛りがなぜか聞きにくい・・・と前書いたけど、何となく分かってきた。
スウェーデン語の発音の授業で「スウェーデン語のアクセントは強弱じゃない。長く音を伸ばすこと」と言っていた。
多分コレだ。ドイツ語や英語の発音(アクセントが強弱で母音が短い)に引きずられている人の訛りは
とても分かりにくい。
でも、フランス語やスペイン語(アクセントが高低で母音が長め)の訛りだと聞きやすいということに最近気がついた。
「tid(ティードゥ:時間)」のことを「ティッ(ドゥ)」と英語風に言われると、何のことか分からなくなる。
ちょっとことなのに、おもしろい。

さて今日は、語学学校からストックホルムに連れて行ってもらった。
ガムラ・スタンなど歴史解説付きでLennartがガイドしてくれました。
ガムラ・スタンは何度が来たことあったけどルーン石碑が使ってあったとは知らなかった(写真左上

写真右上は、ガムラスタンの風景。来るたびに新鮮。今日は特に壁の色に注目。

さて、写真左下のお土産屋さん。これでもか!ってスウェーデン色(青と黄色)。
そして看板に「Probably the best」(多分、一番)と書いてある。
なんと控えめな看板!おもわずカメラでぱちり。ガムラスタンにて。

さて、今日はランチを皆と食べたらサヨナラして一人で探索。
というのもガイドは午後もあって、全部一緒にいるとお店が閉まってしまうのです。
今日はどうしても行きたいところが。

写真右下の「Multikulti」。ウプサラのCDショップもストックホルムのCDショップも行きつけは1年ぶりに行くと
全然ダメになっていたので、別のお店を見つけた。
地図で見ると駅からは遠く感じるが、ガムラ・スタンからだと遠くない。多分10分以内で行ける。セーデルマルムです。
ここはワールド・ミュージック・ショップ。スウェーデンとは限らない。
けど結構なストックだった。大抵のもの(GIGAも含めて)はあるし、見たこともないCDもかなりあった。

今回の滞在中たくさんCDを買ったけど、意外なことに、期待していたCDはそんなにぱっとせず、何これ?と買ってみたものが
気に入ったりした。
一つは、音楽博物館で買ったEmma Reid(バイオリン)。
もう一つは、Per-UlfにもらったOlle Gällmo(バグパイプ)。
どちらもシンプルなのに、美しくメロディを歌い上げていて決して退屈しない。
期待して買ってぱっとしなかったほうは、すでに手放していいかも・・・と思ってしまった。え?誰って?
名前を挙げると「えぇえ!?」という声が聞こえてきそうなので、書かずに胸に秘めておきます・・・。
(注:もちろんアッレ・メレル・バンドのことではありません。)

夜は皆、再集合してストックホルム中央駅そばのアイスバー(コップも氷の氷点下のバー)に行くらしい。
行ってみたい気もしたけど、既に疲れてしまって行かなかった。

今日は午前中のガイドで予定外に歩いたせいで(石畳のUP&DOWN 2時間)午後はCDショップまで行って、
お店が閉まる前に!とその他ショッピングもしたら
結構、グッタリ。北欧民族博物館も行きたかったけど・・・。
あきらめて帰りました。またいつか!
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カエル一匹ちょうだい

2008-07-08 23:28:08 | 2008年夏
「カエルのケーキが食べたいからお茶しませんか?」とこちらに来てToboで知り合った日本人Hさんにメールした。

こちらに住んでいると、さすが、「ああ、あれね」とピンと来るのだ。
もう一人Yさんも一緒にお茶をしたのだが、「スーパーでも見た」って。
丁度、日本に電話して話すと何を勘違いしたのか「気持ち悪いから言わなくていい」って。

去年、スウェーデンに来たとき、実は食べたかったけど、一緒にいたJやKに「なんでまたそんなの食べるの?!」と
言われそうで言い出せなかった思い出がある。

一軒目のカフェをのぞくと夏休みで閉店。もう一軒行くとカエルがいない!
そこでオーレンス前の広場の一角(ビル2階)にあるカフェにも行くと・・・
「あ!一匹だけいる!」ということでここでお茶することに。

「紅茶と、en groda(カエル一匹)下さい」と言うと、レジの女の人は一瞬クスっと笑った。
でもショーケースに「Groda(カエル) 21kr」と書いてあるもん。
甘いすぎるかと思ったけどそんなことはなかった。
外側は柔らかい練り菓子。
中はチョコが薄く1層塗ったスポンジケーキ。
とっても満足。

帰りにSystembolaget(酒屋)へ。
スウェーデンはスーパーでは、3.5%程度のアルコール飲料しかなく、お酒販売は国がコントロールしている専門店で買う。
20歳以上でないとお酒を買えないので、身分証を求められることもある。
・・・と聞いていたので念のためパスポートを持っていった。
レジに並んでいると、前の人は身分証を見せてない。
「なんだ身分証なくても大丈夫なんだ」と思い私の番になると
「身分証は?」
なんでよ!
持っているから良いけど、としぶしぶパスポートを渡し
「毎回もってこないと買えないの?」と聞くと
「そんなことないけど。でも・・・」と言葉につまるので
「何歳か見て分からないから?」と聞くと
「そう。スウェーデンでは20歳以上しか買えないから」と。
まあ、悪い気もしないので許そうではないか。

※注)日本で若く見られたことは一度もありません!

スウェーデンのワインは紙パックものが多くて、これが意外においしい。
でも一人じゃ飲めないから小さいのを買いにきた。
写真のものは250mlの紙パック。農場は海外にあるがスウェーデンのÅkessonという会社が作っている。
飲んでみると・・・おいしー。

毎回、弾いてるか、食べてるか、くらいしかしてない私ですが、グルメではありません。
過去に味オンチ疑惑を言われたことアリ。

それでも!日本で飲む2000円程度の赤ワインよりずっとオイシイと思う。
日本の安いワインは酸味や薄い味がして苦手。
この紙パック250mlは、とってもまろやかで、ボトルでレストランで出てきてこの味だったら6000円は取られそうな気がする。
紙パックには料理のレシピが載っているから、実は料理酒なのかな・・・。
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再び語学学校

2008-07-07 23:19:35 | 2008年夏
土曜日は19時頃帰ってから、ビール買ってきて部屋で飲んだり、ゆっくりすごした。
が、日曜はそうは行かない。再び語学学校に(そしてまたもや1週間のみ)行くので、出席しなかった2週間で
何をやったのか聞きにそしてこれからの1週間分を払いにオフィスへ。
過去形も現在完了も形容詞や名詞の複数形まで終わっていた。
ビール片手に勉強…。

さて、ちょっぴり不安に思いつつ初日のレッスンへ。
(前回の初級コースは3週間コース。これから3週間はレベルが一つ上がる)
初級コースで一緒だった3,4人は、一緒にこのレベルのコースを受ける。
他は、アメリカ、ロシア、ドイツ、イギリス、オーストリアの5人が新メンバーだ。

そして・・・不安的中。居心地悪い・・・。
一人、台湾の生徒で前の初級クラスで一緒だった子は気が変わったらしい。途中で部屋をでていった。
一人、すごーくしゃべるアメリカ人の子がいるのだ。ずーっと話すから先生と一対一状態。
上手いみたいだけど、英語訛りがきつくて何て言ってるかほとんど分からない。
それが居心地の悪さに拍車をかける。
実は、私は本できちんと勉強していないので外国語訛りで言われると分からないことが多い。
文字や本で勉強していたら、スペルから想像して訛りがあってもわかると思う。
こう書くと随分イヤらしいと言うか・・・自慢げに聞こえるかもしれないけど。
実は他のクラスメートのドイツ語やロシア語なまりのスウェーデン語もあまり理解できないのだ。
前回の初級クラスは大したことしゃべらないから問題なかったけど、今回はクラスメートの言葉に苦労しそうな気配。
(耳から覚えたらならさぞキレイな発音?と思うかもしれないが、実は微妙。耳で覚えた言葉はうまく発音できても
音声と文字の関係を勉強でやってないから、新出単語が出ると発音のコツが分からないのだ。そして知らない単語は多い・・・)

結局、よくしゃべるアメリカ人はしゃべりすぎるということで、さらに上のクラスへ移動した。

そして今回のコースの特徴は、やたら若い!
ここは初級の一つ上のクラスなので、学校で1年勉強したとかいう高校生やハタチ前の大学生が中心。
微妙なレベルなので私には微妙なクラスメート年齢配分だ。
みんな大学寮や専攻の話でかたまって盛り上る。ちょっと入っていけない。
私に大学のこと聞くので「大学教育は終了した」と答えると、それっきり。

授業は、さらっと過去形と現在完了形をながした感じ。さらーっと。

午後は、気を取り直して買い物にでかけた。
先週末に書いたittalaのマリボールを買いに。
Tax freeな上に夏のセールで40%off!!思わず2つかってしまった。(買いすぎ?)

写真は、土曜日にレトビックで買った木靴。模様はレトビックのものです。
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Folkmusikenshusにて

2008-07-05 23:24:46 | 2008年夏
今朝はハッリングを弾く音で目が覚めた。

引き続きレトビックにある友人の友人宅に泊まっている。
ここは土地も広く、建物もいくつかある。昨日受けた講習会は昔の馬小屋でダンスもできる広さだし、お客さん用の家もある。
さらにお客用にコテージも二つある。

この家の持ち主とマッツが昔からの知り合いらしく、マッツは夏に遊び半分、教えるのも半分みたいな感じで
ここに泊まりにくるのだそう。
今日はついでにこの場所を借りて、アメリカからの一行にプライベート・講習会をしているらしい。
何も知らない(講習会場所としてだけ来た)アメリカ人たちは「ここはユースホステル?」と聞いていたらしい。

今夜はMatsと友人グループが昨日のようにダンスの伴奏をするだけで特にほかに予定はない。
実は来週から1週間また語学学校に行く。
コース自体は私を待たず進んでいるから、2週間行っていなかった分を取り戻さないといけない。
それを思うと日曜に帰るつもりだったけど、今日帰ることにした。

昼頃、レトビック中心地へ。
ついでにここにあるFolkmusikenshusへ。数年ぶりだ。(写真左)
ストックホルムやネットで思うようにCDが買えないので、どうしてもここに来たかった。
ここには今はないSonetシリーズも若干残っているし、新作CDの品揃えもしっかりしている。
今は在庫のみとなってしまったGigaレーベルのCDについてはほとんど全シリーズあり大変貴重だ。
あまりにも買いたいCDが多いので、日本で後から何とか買えそうなものは後回しにすることにした。
そして本と楽譜も。結構な値段になってびっくり。CDが一枚在庫切れで来週別のストックから取り寄せる
というので、全部まとめて日本に送ってくれるよう頼んだ。

さて、ダーラナと言えば、赤いダーラヘスト(Dalahäst ダーラナの馬)の民芸品が有名。このデザインは村ごとで異なります。
ここレトビックは写真中央。グレーでこの模様と決まっています。

写真右は、すみません、名前を忘れました。
レトビックの駅の奥に位置する、シリアン湖に面したレストラン。最近できたらしい。
ランチを食べました。この日は、ポークにローズマリーと赤ワインソース。ポテトグラタン、サラダ。ウマイ!
テラスでたっぷり光りを浴びて。
ごちそうーさま。

濃かった1週間を振り返りながら、友人に見送られウプサラ電車に乗り込みます。
楽器や寝袋を持った人がたくさん乗ってくる。
この1週間ダーラナのイベントをまわった人達もそれぞれの家に帰る頃。
電車の中で、眠る人がたくさん。
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ベルムランド地方の曲

2008-07-04 23:22:07 | 2008年夏
ヴェルムランド(Värmland)地方の曲は勢いがあるからか、リズムが面白いせいか、メロディもかっこいいし若い人に特に人気がある。
ダーラナに住む友人Eによると「最近急に人気が出ててきている」と。
今は年齢に関係なく広がっているようだ。

私もヴェルムランドの曲が好きでもっと習いたかった。
けど「ダーラナ地方の曲も、ニッケルハルパの曲も」とやっているとヴェルムランドまで行くのは時間が足りない。
(ちなみにここで言うニッケルハルパの曲=ウップランド地方とは限らない。毎回、"流行"なる曲がある)

そこで今回、数人ニッケルハルパ仲間にメールした。
誰かベルムランドの曲を沢山知ってないか、そういう人を紹介してくれないか、と。
ほぼ全滅。ウップランド地方やニッケルハルパ仲間では、ヴェルムランド地方の曲はまだ珍しいのだ。

ベルムランドど言えば、マッツ・ベリルン(Mats Berglund)が神様的な存在。
直接連絡しようか、夏季休暇中で嫌がるかとかグルグル考えてしまう

ところが今回友人Eがヴェルムランド地方の曲が好きで小さなグループを作って講習会を開いていたことをふと思い出したのだ。

それで昨日も少し触れたが、マッツに会うことが実現し、丁度プライベートでそのグループが開く
講習会にも参加させてもらえたのだ。
公開しないという約束で譜面も沢山もらえた。(グループ内個人作製のため)
こんなに希望通りに行くとは、どこかでバチがあたるんじゃないかと怖くなる。

ベルムランド地方の曲で一番の特徴はリズムだ。
kort 1:a(1拍目が短い3拍子)と、kort 3:a(3拍目が短い3拍子)とがある。

またメロディの雰囲気がノルウェイ国境付近ということもあり、ノルウェイにも似た雰囲気の曲が多い。

雑談
ヴェルムランドの曲をやると良くフィンスコーグ(Finnskog)と呼ばれる地方をよく目にする。
これは、詳しいことをここで書くほどの知識がないので、誰か詳しい人がいたらぜひとも教えて欲しいところ。
とりあえず確認せず聞いたままの話を書くので、以下、さらっと流してください。

昔、ノルウェイとスウェーデンの国境付近の荒地を当時貧しかったフィンランド人に税金を免除して住まわせ(開拓させ)たエリアらしい。
一般的にはFinnskogはノルウェイだといわれている。けど、ヴェルムランドの曲を弾く人は今のスウェーデンにもある、と言う。
(ノルウェイの大部分が昔スウェーデンだったので、「今の」という意味)
そして一つのエリアではなく、あちこちに点在するとも聞いた。
ビングシューにも一部あると聞いた気がするが、記憶が曖昧ではっきりしない。
ウィキペディアをみると、スウェーデンのダーラナ地方やヴェルムランドにも入植したと書いてある。


この日は、さすがにバイオリンにはバイオリンで習いたいと楽器を借り、4曲習った。
まず1曲目は、ブライダル・マーチとその変化形。
歩いて入ってきた二人がそのまま踊りだす曲なんだって。
変化形というのはマーチと同じメロディで3拍子になって、まずは均一の拍で。
続けてバリエーションで、kort 1:aとkort 3:aのリズムに変えて演奏。
同じメロディで次々リズムが変わって難しい。
これは、この曲はこう弾かねば!というルールはない。好きなリズムで弾いてよし!という例で習った。

さらにハッリング(Halling)などカッコイイ曲を教えてくれた。
この講習会はプライベートなもので、ここのグループのレベルに合わせている。
なのでフォークでよくある「区切って教える」ということをしない。
まるまる最後まで弾く。それもフォークでは、あんまりやらない一人ずつとか二人ずつとかで弾かせる。
4曲目にもなると頭もパンパンになって入らなくなってしまった。疲れた!

友人Eはマッツから良く習っていて、私にFinnskog polsの特徴について貴重なアドバイスをくれた。
「弓でアクセントをつけないこと。一弓ごとをガシガシっと均一にフラットな感じで激しく弾くこと」
出だしでプッシュしたり、プレッシャーを変えることがないように、だそうです。了解!

その後、ボーダ(Boda)のステンマへ。
19時頃行くと人の入りが7割くらいの感じがした。
これが21時頃になると、すごっく人が多い!午後や夜で終了と宣言しているステンマをのぞけば
このように夜遅くからが本番なので注意。もし行く人がいれば参考までに。

さて、この友人のベルムランド・グループ、今日はダンスの伴奏予定もあり。
「一緒に弾く?」
「あんまり曲知らないからいい」という私に
「関係ないから。こうやっておぼえるんでしょ」と別の人にも言われた。

早速、演奏が始まると・・・踊る人が次々ぶつかってくる!危ない!
借り物のバイオリンだから知った曲かどうかよりも気になって弾けない。
危ないので踊る人の中央へ移動し輪になり再び演奏。
「ダンサーがぶつかるからもっと中央によって!」何度も言われたけど
そんなに中央にぎゅっと集まったら、弾いている隣の人とぶつかると思いなかなか密着できない。
「ここにこうやって構えたら当たらないから。これも慣れ!」と教えてくれる。
まるでパズルを組み合わせたような、びっしりとバイオリンが重なった円になる。

激しいベルムランドの曲にダンサー達も興奮気味だ。
終わると「En gång till!(もう一曲!)」の声が飛び交う。
コンサートではなく後のスケジュールも決まったダンスの伴奏なので、アンコールは無理なのです。
その後もそのメンバーでセッションしていると、後から聞いたら「他の人が結構見てたよ」だって。
人気が出てきた上、他の地方だと曲を習う機会も少ないので、注目を浴びるようです。

今日も午前2時をまわり帰り際に、途中ボーダ(Boda)のダンスを見ようかと小屋に立ち寄った。
ダーラナ地方のレトビック、ボーダ、ウッシャの村のダンスは皆が憧れる、そしてちょっと難しい踊りだ。
「ボーダの曲は、3拍子の2拍目が長いけど、自分がこのくらい?と思うよりももっと長い」
「"エン(1)・トゥヴォーーー(2)・トゥレ(3)"じゃなくて"エン(1)・トゥヴォーーー(2)・オ(&)・トゥレ(3)"くらいが丁度いい」
と教えてくれた。
それがダンスでも分かるというので目を凝らした。(私はボーダは踊ったことありません)
そして「あの民族衣装来た男の人見て。すっごく上手くて有名な人」
見ると、すごい!
姿勢もバランスも美しくて木彫りの人形がくるくる回っているみたい。

そしてここでも心にとめておくべきことを教えてくれた。
「踊りは、上手ければいいという訳ではない。どれだけ心をこめているか、どれだけパートナーとコミュニケーションを取っているか
そしてどれだけ楽しんでいるか。上手いかどうかはその次に来るもの」

しばし皆でため息をつき見とれてから会場を後にしました。
(窓ごしに4人で見てたので変な人っぽい?)
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ソーンメルケで銅メダル!

2008-07-03 21:16:36 | 2008年夏
朝、5:30に起きた。
ソーンメルケ(Zornmärkesuppspelning)を受けに行く。今年はDelsboだ。
Delsboのステンマは、今年100周年を迎えるので盛大だ。

去年、2007年6月にも受けてDiplomを取得した。
なので今回は銅メダルをねらいます。

去年の記事を補足すると、Zornmärkeというバッジ付与コンテストはアンデシュ・ソーン(Anders Zorn)という
ダーラナ地方のGesundaにいた有名な画家が始めた。
1910年のことなので、間もなく100周年を迎える。
新しいものがどんどん出来、外国から色んな文化が流入してき、自国に根付いた伝統文化が「どうでもいいもの」と
軽く思われていた。夏至祭のお祭りも「そんな古臭い」といった風潮だったとか。
そんな状況を危惧したZornが、伝統を守る・伝えるという意味で始めたのだそう。

ここで一つ訂正。Brons diplom→Brons→Silver diplom→Silver(Riksspelman)という順で取得すると
書いたけど、Silver diplomが廃止され、今はDiplom→Brons→Silver(Riksspelman)となっている。

さて、Delsboはウプサラから北へ約300kmに位置する、小さな小さな村。
まずはHudiksvallまで電車で行き、そこからバスに1時間のりDesbo Torgまで。
その先は・・・会場まで4km。どうやって行くかは未定。

電車が動き始めると、10分ほどして改札にまわってきた。
チケットをいつものように見せると・・・ "fel tåget"と言われた気がする。
え?電車が違う?英語で聞き返すと、これはストックホルムに行く電車だというではないか。正反対。
「ストックホルムまで行ってチケット買いなおすしかないわね」と車掌さん。
ショック!ストックホルムだと南へ行き過ぎるので、次の駅で降りてウプサラまでタクシーで戻ろうかと思ったけど、
止まった駅の周辺の様子は・・・お店はない。人もいない。タクシーが呼べる雰囲気ではない。(番号も聞かないと分からない)
「日本から来てワカリーませぇーんでした。」といい訳して時間をずらしてもらおうか、と結局ストックホルムに着くまで
グルグルと考えていた。
ストックホルムに着くと、早速チケット売り場に行って番号を札をもらう。
30数人待ちだ。時刻表を見ると、30分後にHudiksvall行きの電車がでる。
これにのればギリギリの到着が可能だ。
あのぉ、急いでるんですけど・・・相談できないかと窓口外のスタッフに話かけると「Yes.皆いそいでるんだから順番を待ちなさい」
分かりました。時間がきたらチケットなしで電車にのろうと決めて待つことにした。(乗ってからの改札で乗る時は何もない)
やっと順番がまわってきて事情を説明すると、返金はするけど(本当はできない券種)買いなおす必要がある、と。
そしてセカンド・クラスが満席だからファースト・クラスしかない、と。
値段を聞いてびっくり。仕方がない。ファースト・クラスのチケットを購入した。

電車にやっと乗り込むとグッタリ。ファーストの座り心地を堪能するまでもなく、ぐーぐーと寝てしまった。
さて、地図でみるHudiksvallは○印が大きい。つまり大きな都市なんだろうと想像していたけど、ものすごく小さな駅だ。
周辺にお店も見当たらない。つくづく、スウェーデンって田舎だと実感。
ここで、バスに乗換え1時間。

Delsbo Torgに到着。目の前にスーパー一つとガソリンスタンド一つ。後は草原が広がる。
さて、ここからどうやっていこう。私の演奏まで1時間をきっている。4km歩くのは危険だ。
ガソリンスタンドの売店に入り、タクシー会社の番号を聞き電話することにした。
すると・・・ダメ!!英語が通じない!途中で電話をきられてしまった。
すると、あ!タクシーだ!
ちょうど老人がスーパーの前でタクシーを降りていた。ここで捕まえないとかけより、無事にタクシーをゲット。

会場はSvanbacken Strandhotellというホテルである。
到着すると矢印に従い2階へあがり、メールでやりとりしていた事務局長のアンデシュがいた。
早速、手続き。写真を撮り、住所や今日弾く曲名など確認される。
正直いって既にぐったり。本当は早めに来てランチの予定だったのに。
ここまで飲まず食わず。事情を説明し「売店か何かある?」と聞くとレストランしかないとのこと。
もう時間もないし、それならいいと言うとアンデシュが嬉しいことを。
「黒パンとトナカイの肉入りチーズならあるよ」
自分の持ってきたのをくれるみたい。ありがとー!これで生き返る。
「好きなだけどうぞ!」
そしてパンを握り締め、リハの部屋に移動した。
ここで40分前くらい。
チューニングし、パンをほおばり、弾いてみた。悪くない。
実は曲を昨日変えた。ビングシューで隣のテントだっと人に「好きな曲、自信のある曲にするべきだ」と言われていた。

Zornは、技術地方性(音楽の持つ方言)、それにパフォーマンス(自己表現力)が問われる。
どうしても技術と地方性に目が行きがち。
だからフォーク・ミュージックの持つ楽しさやコミュニケーション力が実は一番大事だと言いたかったのだろう。
その方向で考え直し、一つ選曲を変えた。急にかえたから、これは「もう一曲」と言われた場合のエキストラに。

落ち着かないまま、ちょっと早めに呼び出された。
別の控え室に移動し待機する。
ビングシューで皆と弾いたこと、エケビホルムでのセッション、あの感覚を思い出しながらちょっと固く緊張しつつある
体をストレッチしてほぐす。
それでも何度もため息がでる。勧められた椅子にはまだ座る気がしない。
エドヴァルド・アンデション(Edward Andersson)がやってきた。
Ekebyholmでここのスタッフをすると確か言っていた。
Ekebyholomではフレンドリーだったのに、今はいかついマハラジャのような表情だ。
硬い表情のまま静かにぎゅっと抱きしめ「Hej(こんにちは)」と挨拶する。
公平性という意味で、フレンドリーな態度にならないよう気を遣っているのでしょう。
「時間だよ」
といい部屋に連れていかれた。

今朝から目まぐるしい展開で頭があまりついていっていない。
部屋に入ると、広い会議室のようなスペース。笑顔のない審査員。
部屋の中央には去年のようにマイク。植木鉢が一つおいていて「その前に立ってください」と。
去年なら「お名前は?どこから来たの?何を弾きますか?」ニコニコ顔で緊張をほぐすような会話をしてくれた。
ところが今年は違う。部屋に入るとシーンとした沈黙。
う、圧迫面接みたい。

エドヴァルドはもったいぶったようなゆっくりした動作で審査員達の隣に、座った。
沈黙をやぶりスウェーデン語で名前と出身を言ってみた。
反応は・・・ない。私の言うこと聞いているのかな?
「今からGånglåtを弾きます」
違和感と緊張感から、随分保守的に弾いた気がする。イマイチ気分も乗ってこない。審査員も無表情だ。
「次」と言われたので次のワルツを弾いた。
緊張しつつ笑ってみせたけど、なんとも気分の乗らない感じでワルツを弾いた。
ヤバイ。ひょっとしたら無難ってことで、ダメかもしれない。
最後の曲は気をとりなおそう。もう後がない。
スウェーデン語で曲の説明をした。なぜこの曲が好きなのかも。
やはり審査員は反応がない。言葉通じてる!?と思い「Forstår ni?(わかります?)」と聞くと初めて
「Ja-!(分かるよ)」と大きくうなずいてくれた。
この曲だけは、いつもの感じを思い出して気持ちよく弾いた。でも2箇所ほど間違えたのでヒヤッとする。

そのせいか案の上「En till(もう一曲)」と言う。それにしても言葉少ない人達だ。
「もっと聞きたいって?」と問いかけ「Ja-!」とおじさん達に言わせた。
これは昨日思いついた曲だ。
「この曲には歌もあります」とよっぱらいの歌を歌って見せると、寡黙なおじさん達が大爆笑。ふん、そんなに面白いのかな。
無事終了すると汗をびっしょりかいていた。Edwardに見送られ部屋でる。
どっと疲れた!

ロビーに戻ると、LSがいた。そっか、同じ日に受けたんだった。忘れてた。
LSとその家族も着ていて、皆で遅めのランチを食べた。
「どうだった?」「審査員のせいか、部屋が広くて音が響かなかったせいか、マチガイも何箇所かしたし・・・」と暗い私。
LSも同じように感じたみたい。ランチを食べ、外で数曲一緒に弾くと、LSのママが帰りのバス停まで送ってくれた。

そう!ここからまだ長いんです。
またダーラナ地方はRättvikに向かうのです。
バスでHudiksvallの後→GävleFalunRättvikと乗換えが続く。
帰りの電車でぐったりして寝ていると結果発表の18時を過ぎている。
Andersに電話しようか・・・ネットでもみれるし・・・と迷ったけど、腹をきめて電話した。
「残念でした」と言われた場合の返答を想像しながら電話すると・・・
「Grattis!You have got Brons!(おめでとう!ブロンズとったよ)」
やった!
レトビックで待つ友人にメールを送ると「Grattis!」と返信が来た。
LSからも電話がかかってきた。「良かったね!」
怒涛の一日でまだ実感がわきません・・・。

レトビックからさらに交通手段はないので友人Eが車で迎えに来てくれた。
「オメデトー!」と器用な日本語で迎えてくれた。
今日は友人Eの友人Iのレトビック宅にお邪魔する。
Mats Berglund(マッツ・ベリルンド)一家、ヨーテボリのスペルマンスラーグ一行も来ていて、到着すると大勢が外で弾いていた。
まずはMatsに挨拶。「前からヴェルムランド地方の曲が習いたくて会いたかったんです」
夢のようだ。
少しワインをもらうとみんなで庭で弾いた。ヨーテボリからの一行の中で見覚えのある人がいた。
Toboのディスタンスコースを取っていた夫妻だ。
3人で別室で弾いていると友人Eが「皆にちゃんと紹介する」と呼びに来た。

庭で弾いている皆のところに行くと・・・友人Eが突然シャンパンを取り出し、私にグラスを渡した。「ブロンズおめでとう!」
栓をシュパっと抜き、注がれた。
そして全員が一斉に私に向かって「Hurra!Hurra!Hurra!」(腹から出す掛け声)
乾杯!
みんなありがとう!2,3曲お礼に弾いた。
庭は0時をまわっているのにまだ明るい。庭からはシリアン湖が見える。

1時をまわると、昔の馬小屋へ移動し、Matsも加えヴェルムランドの曲のセッションが始まった。
ベルムランドの曲は激しい。それに答えるようにダンサーが踊る。
4時をまわらないうちに寝ました。

友人Eに、審査員に歌ってみせた歌を歌うと大爆笑。そんなにおかしい?と聞くと
「とっても!すっごいおかしい。それは皆笑うわ!」
だそうです。
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ビングシューを後に

2008-07-02 23:42:31 | 2008年夏
ビングシューは、ちっちゃなところだ。
こんな小さなビングシューなのに、本当に沢山有名な曲がある。
Pekkos PerやPekkos Gustavなど有名フィドラーがいたためなのだが、このPekkosはさらに場所の名前でファーストネームではない。
ウップランドで有名なViksta LasseのVikstaも同じで場所のことだ。

さて、今朝私はビングシューを後にした。

隣のテントの人からは「ビングシューステンマの日に普通は何するって・・・、帰るの!?」と驚くよりあきれた様子。

仕方ないのです。明日はヘルシングランド地方のDelsboに行かないといけない。
Delsboも小さな村で、村から村へ移動する交通手段というものがないのだ。
ビングシューもバスは月曜と金曜の週2本。
6km離れたバス停だと、Falun行きのバスが朝一本だけ出ている。

別の友人もDelsboに行くというので「どうやって?」と聞くと「んーっと、分からない。ヒッチハイクかな。」
そこまでする度胸はないです。すぐそこじゃないもの。

という訳で朝食後6kmはなれたバス停まで送ってもらいました。(写真右
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ビングシュー・ステンマ前日

2008-07-01 23:24:18 | 2008年夏
今日はビングシューステンマ(Bingsjöstämman ステンマと呼ばれる伝統音楽を弾く集まりの中でこれが最大と言われている)前日。

ビングシュー・ステンマは、80年代に亡くなった伝説的フィドラー、ペッコス・グスタフ(Päkkos Gustav)が自分の土地で始めた。
(今は家族が住んでいる)
写真左上がその敷地の一部。まだ人が集まっていない前日の朝に撮影。
当日はここが人で一杯になるそうです。
周辺からは馬のいななき、牛の雄たけびが聞こえて、ジャングルの様。

このステンマ、当日は演奏もダンスもしない観光客がいっぱいやってくるんだって。
「草原でギターとバイオリンとでフォークを演奏している」そんな私たちの姿を見物に集まって来るんだって。うへぇ。
なので、この前日というのが、実は本当に弾きたい(踊りたい)人だけが集まる、言ってみれば純粋なステンマの雰囲気になるのだとか。
「当日はね、観光客ばっかりだから"義務"とか喜ばせるためとかで仕方なく弾くの」と教えてくれた。

さて、朝食準備。
テーブルと椅子をセッティング。友人Eのおばあちゃんが使っていたピクニックセットなんだって。
コップや入れ物もとてもかわいらしい。
エタノールで火をつけお湯を沸かします。

朝食は全て友人Eが用意してくれました。感謝!
White teaという紅茶を初めてのんだ。香りもよくおいしい!
私のお気に入り、Nyppon soppa(ローズヒップの甘くドロっとした飲み物)も用意してくれている。おいしい!
そして・・・再び未知の食べ物に出会いました。写真右上がそれ。
Messmörって言うそう。チーズの残りかすなんだって。残りカスというだけあって、栄養価が高いらしい。
これが!黒いライ麦パンに塗って食べてみると激ウマ!
濃厚、クリーミーかつ甘みがあります。こんなオイシイもの、日本はいってきてないんじゃない!?

朝食後、隣にテントをはったFalu Spelmanslagの人と一緒に演奏。
この人は以前、Hovraのコースを取りにスウェーデン来た時に寒いからと手袋を貸してくれたこともあり
何度か会ったことがある、とても演奏が上手い人だ。(5月下旬のHovraは雪でした)

昨日からニッケルハルパでダーラナ地方の曲を弾く違和感を感じていたので、Eに借りたバイオリンを弾いた。
どうも久しぶりに触ると弓が長くてしっくりこない。
代わりにニッケルハルパの弓でバイオリンを弾くとしっくりくる。変な感じ。

その後は、どんな人が来てるかウロウロしに行った。
まずは、ニッケルハルパやアコーディオンの人が多いという教会側のテント・エリアへ。
早速、プーマ(Peter Hedlund)発見!
「久しぶり!」
すでにビールをあおって出来上がっている様子。
バイオリン片手の私にプーマがニッケルハルパを貸してくれ、ビールも勧められた。(写真左下)
私が今年もZornを受けるというと「このビールを飲んだらメダル取れるから」とプーマ。
あら、そう。じゃあ一口いただきます。
その後は、一緒にいたアコーディオンとチェロの二人と少し話をした。
Närke地方から来てるんだって。
私が「Närkeの曲ってほとんど知らない」と言うと、「それじゃあ」とかっこいい曲をいくつか弾いてくれた。
「今弾いた曲は、スウェーデンでも弾いている人はほとんどいないと思うよ」
ありがとー!ばっちり録音しました。

その後は側の小さなスーパーで買い物し、散歩しながらトイレもチェックし、昼食にテントに戻った。

前もこのブログで書いたけど、トイレは毎回重要です。
フォークのイベントは、大抵ものすごい田舎であるから。
ビングシューは「マシよ。大丈夫」と聞いていた。
今回のトイレは一つは電気もない木の小屋。ここに木で椅子くらいの高さの台が作ってある。
そこに丸い穴が開いているだけ。穴の中は丸見え。日本のように地面を掘ったりしていない。
そしてイベント用に設置された簡易トイレもたくさんある。
こちらも椅子くらいの高さの台で、穴には座る部分にだけ便座らしき枠をはめている。
でも、それだけで、その枠の中は便器は無く、ぜーんぶ丸見え。
何も知らずに日本から来て、このトイレを見れば結構卒倒ものかもね。

さて昼食は、トマト・スープ。近くの地下水を使います。
プチ・トマト、豆、そしてなんとEさんは日本の柚子ごしょうを持っていて一袋いれました。
いやぁ、これが。美味です。ウマイ、ウマイ。雨上がりで肌寒い中、体もあたたまる。
隣近所のテントの人もそれぞれポテトをゆでたり、一緒に食べました。
(ここは食べるところは無く、サンドイッチやkorv(ホットドック)くらいしかない。夜は簡単にここでつまむ)

食後は何人かでテント前で演奏。知らない人もやってきて一緒に弾きます。
私に会いたいという人が来た。
私が数年前ニッケルハルパを初めてみた後、友人Eがニッケルハルパを弾く別の友人を紹介してくれた。
その時、おそるおそる触らせてもらった時の人だ。こうして再会するのは不思議な感じ。
私が今ニッケルハルパを弾いていて留学までしたと聞いて、びっくりしたみたい。
私だって、こんな方向に人生が進んだことにびっくりです。
あの時はきづかなかったけど、この人はとても特殊なニッケルハルパを持っていた。70年代の職人さんの作品、
何と言う名前だったかな。ヨハンソン?
キー配列が上下で逆。そして4列ある、パッと見、モンスターのように見える楽器だ。

近くに、Julottanという有名な曲を作ったMats Wallman一家がきていて、一緒に。
めちゃめちゃ上手いので一緒に弾くと気持ちいい。

その後はテントへ戻り、ワインとおつまみでしばし歓談。
ほどよく酔って気持ちい。
私はすぐに顔が赤くなるから本当はスウェーデン人と飲むのが好きじゃない。
顔が赤くなるということが何?なぜ?と分からないみたいで、不思議そうにされるから恥かしいのだ。
でも今日は大丈夫。日差しを一日浴びて皆顔中まっかっか。
今何時なのかも知らない。
時間の流れがゆっくりとすぎていきます。

さて、再び動きまわる度に知った人や久しぶりの人に会う。
「どんな地方のステンマに行っても、行く人は皆一緒。同じ人が色んな田舎を移動しているだけだから
いっそのこと毎回同じ場所でやればいいのに!」なんて笑い話をよく言う。
「向こうでソニアを見たよ」と言うので行くと、ペール・ウルフ&Kさんにもバッタリあった。
その側ではソニア一家、ラーシュや双子やエケビホルムで一緒だった顔ぶれだ。
ペール・ウルフに「早く行って弾きなさい」と言われ、出遅れたか!?と楽器をつかんでかけよった。
ソニア達はキャンピングカーとその側に簡易テントをはっていたのだけど、この場所、すごい蚊が多い!
昨日のSvabenも蚊の大群に襲われて建物に避難した。

スウェーデンの蚊は2種類ある。一つは日本のように刺されると痒くなってぷくっとふくれるタイプ。
もう一つが、刺すと針で刺したようなチクっとした痛みがあるやつ(痒みや腫れはない)。
このチクッと痛い方の蚊がものすごい襲ってくるのだ。
一緒に来た友人Eは準備もしっかり、頭も刺されるからと帽子まで。

ソニア達と弾いていると、あっちもこっちも「イタイ。イタイ」と手や弓をぶんぶんふりまわす。
ところが・・・ラーシュは、ステンマの超ベテラン。
ポケットからさっとネットを出すとすっぽり頭から。(写真右下)いやー、ステンマ魂に脱帽。

昨日、テントをはる場所は大体毎年一緒と書いたけど、超有名人テント・エリアというものが実はある。
友人Eは先にそちらへ行ったので、後から私も行ってみた。
そのエリアはすごいです。
ペール・ギュドムンソン、アッレ・メレル、エリカ・フリーセル、カッレ・アルモフ、シェル・エリック・・・
ぱっと見ただけでものすごい豪華メンバーでセッション中。
しっとりしたポルスカを弾いていて、うっとり。

セッションやステンマを見ていると何となく見えてくる暗黙のルールがある。
例えばこれだ。ステンマは皆で楽しく弾くイベントとは言え、こういう超大物セッションに一般人は入らない。
周りで立って聞くだけ。人から聞いた訳じゃないけど、なんとなく感じるルール。
ここに入っていく一般人は、よほどの自信と腕前を持っているか、もしくはKY(空気読めない)。
そのせいか(弾けないから)、有名人エリアなのに見物に来る人はあまりいない。

大体この世のものと思えないくらい美しく弾いていたら、弾こうとするより思わず立ち止まって息を殺してしまう。

もちろん「弾こうよ!ほらほら!」というノリと目線があれば別。
そうなると一人、また一人とセッションに入っていく。
この時はアッレが(ビングシュー・ステンマは数年ぶりに来たらしくラッキー)そのノリを第二ラウンド風に始めたので、
周囲の人は皆楽しく演奏しはじめた。
エリカ・フリーセルも一緒に弾いていた。私はあまり彼女のことは知らなかったのだけど
とても上品な雰囲気の女性で、ウッシャ(Orsa)の曲を主に弾くらしい。
活き活きとした目をしている。

さて。今宵もすでに3時を過ぎています。
空はすでに明るくなってきた。
もう、なんかスウェーデンにいる間中こんな生活かもしれない。
コメント
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