スウェーデン音楽留学サバイバル日記 ~ニッケルハルパ(nyckelharpa)を学ぶ

スウェーデンの民族楽器ニッケルハルパを学ぶため留学。日々の生活を様々な視点からレポートします。

今日もロックな

2007-01-31 23:20:31 | スウェーデンご飯
今日もロックなマッツ先生。
Wikの学校との音楽交流イベントは明日なので、具体的なアレンジについて詰めていきます。

グループごとに分かれ、私たちニッケルハルパは3人(相手グループは4人。ドラム、エレキギター、エレキベース、歌)。グループごとに時間を決め、マッツと相談。
Gマイナーでsextondelspolskan(16分音符のポルスカ)でLappkungenspolskanという曲。
なので、3人でマッツとの時間を待つ間、アレンジを話し合ったのだけど…。ぐったり。
何がというと、うちの学校で最年少は19歳で、二人いる。うち一人は”大人”なのだけど、今回の私たちのグループにいるもう一人のほうの19歳が典型的な大人になりたがっているティーンエイジャー。普段、笑っているうちは無邪気でかわいいし、すっごくいい子。
でも、意見を述べるような場にはまだまだ年数が必要みたい。
英語を話すことがカッコイイと思っていて、その失敬な話し方は変なハリウッドムービーの見すぎ(笑)なのかもしれない。
ともかく、その終始挑発的な”Yeah? So what?”「で?それが何?」というモノの言いにノラない努力をしながら、話し合うのは非常にストレスがたまる。
結局は残るもう一人と私で、アレンジを詰めていった…。
疲れたー!!!

相手のWikの学校は、Folkhögskolanという種類(?)の学校。
これが説明してもらってもなかなか分からない。18、19歳以上が通える公立学校(私立学校というものはほとんど存在しない)で、音楽、絵画など特別な技術を学ぶことができる。1年コースが一般的。(名前こそ違うけど、ここも似たようなシステムの学校)
ここまで聞くと、公立というところを除くと日本でいう専門学校と同じに聞こえる。
ただ、それで何らかの学位がとれるのか聞くと、「とれる」というのだ。聞く人によって皆違うことをいうので、正直、ホントかな?と思っているけど。

2月1日追記
もう二人、聞いてみたら自信ありげに「学位はとれない!修了書がもらえるよ」と言っていた。ちなみにこの二人によるとFolkhögskolanは、「エキストラ・イヤー(extra year, つまり「余分な1年」)」だと言っていた。高校で学びきれなかったさらにつっこんだ内容を習ったり、帰国子女やその他の理由で足りない授業を補ったりする、と。もちろん特殊な科目のこともあり一概に「補う」ための学校ではないけど、イメージとして「エキストラ・イヤー」だと言っていた。
マールン(Malung)にある有名なフォーク・バイオリンコースを提供している学校はこのFolkhögskolanだということを考えると、エキストラな感じはしない。私が今いるニッケルハルパの学校がFolkhögskolanと同じようなものなのにInstituteと呼ばれるのは、授業内容が国全体の文化と関係があること(National Folkmusik Centerでもある)、資金が国政府から直接出ていることなどがあるらしい。

さて、気をとりなおして。午後はソニアとの個人レッスン
前回はアニメ雑談で終わってしまったので、指ならしをして待ち構えた。
今日習ったのは、Akademipolskan。ソニアのお父さん、Ericがミュージック・アカデミーのメダルを国王から受けたときに作った曲。耳で聴くほどに難しくないというけど、これは習わないと無理。楽譜からは想像できなかった指使い。その指使いだから「さほど難しくない」と言えるのだ。

そして、お父さんの作品で一番難しいのはどの曲?と尋ねると、
Splemansglädje
とのこと。Ericの作品で一番と言っていいくらい有名な曲で良く弾かれる曲だ。
意外な答えだと私が言うと、「技術的なことよりも、音楽を表現するという意味で難曲だと思う」とのこと。

最後に、Karolinermarschenの隠されたCパートを録音させてもらった。これは、複数の友人にそのパートはないほうがいいと言われて削ったらしい。作曲者本人の意志だけで決めたことではないので、とても興味があったのだ。

写真は、今日のおやつ。写真右は切り分けたもの。
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STIMと著作権の話を少し

2007-01-30 23:53:00 | 授業 その他
私たちのコンサートの日にちが一部決定。
5月20日ストックホルムの音楽博物館。
5月26日Toboのこの学校で。
それといい会場がみつかれば、ウプサラでも1~2回するかも。

今日のクラスミーティングでは、ディッテが、チケット代を決めるプロセスについての話があった。
一般的に、「プロフェッショナル」とは、「プロ並みに上手い」と技術レベルに言及する場合と、「職業としてそれで食べている」という意味とがある。
ともかくディッテの意見は、プロとしてやるならプロとしての値段を要求すること。自分達はプロ並みだと言っておきながら安くすると、それで食べている同業のプレーヤーたちに失礼になる。学生だと売るのか、プロだと売るのか、良く考えてきめたほうがいいと。

そして、STIMの話を少ししてくれた。(前もブログに書いたかも?)
STIMはプライベートの団体で、著作権管理をしている。スウェーデンでは死後70年間、著作権を守ってくれ、残った家族などに支払われ続ける。
そしてスウェーデンでは著作権の売買は決して出来ない(日本は知らないけど、アメリカやイギリスでは出来るらしい)。売買によって色んな問題が生じるらしく、このSTIMの著作権保護はヨーロッパ内ではよく機能していると言っていた。
日本でも有料コンサートで弾く場合、著作権の生じる曲はもちろん支払わないといけない。
このSTIMについての詳細は、今後の授業で詳しく触れるらしいのでまたその時に。
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ノルウェイ近い町の曲の特徴

2007-01-29 23:57:35 | 授業 楽器
今日は宿題やその他やることが多いので短めに。

今日のレッスンは、Transtlandというノルウェイ近くの町の曲の特徴を習った。
3拍目に符点がつくくらいのばすのが特徴だそう。
その後、レーロースというノルウェイの有名な曲を練習し、
3連符
「一音ずつ弾く」
「一弓で弾く」
「二弓にわけてひく」
というボーイング練習。いずれも、拍の頭のビートを強調する。

これで終わりにしようと思ったけど、今日、友人に聞いた話を思い出した。
昨冬、家族で凍った湖にドリルで穴を開けて釣りをしたそう。
たいそう魚はつれて、「とても寒かったけど、アツアツのブルーベリー・スープを飲んだ」と。歩きにくい林を進んでいる時に言われたので、聞き返せなかった。そして、そのまま忘れていたのに、たった今、思い出した。
ぶ、ぶるーべりー・すーぷぅ!?
明日、聞いてみよう。
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冬服大公開

2007-01-28 23:43:55 | スウェーデン留学準備
あくまで2006~2007年の冬の状況。
今年は記録的暖冬と言われているせいか、友人がとかく「寒さと雪」を強調して脅すからか、聞いていた話より随分とマシ。

ウプサラ(ウップランド地方)周辺では
1月中旬が一番寒いといわれている。今までのところ寒くてもマイナス14~16度。暖かい日でマイナス2~6度
寒波のようなとてつもない日はマイナス30度くらいになると脅されたけど、そんな日はまだ来ない。想像するに、「そんな特別な時もある」くらいで「そんな時」は持続しないと思う。
雪は大体20~30cmくらい積もる。ストックホルム出身の友人に聞くと、これが標準的な冬だそう。どかーっと降って腰くらいまで積もることは、「たまーにね」と言っていた。
(もちろん、北へ行くともっと寒くもっと雪が降ります)


これは、カナダの豪雪地帯(普段から腰までの雪が積もっている)に留学していたときに買ったもの。かなりゴツくて重い。
当時4、5千円で、メーカーも誰もしらないような安物。でも、これを履いていると、カナダでもここスウェーデンでも足の指が冷たいと思ったことがない。そして何より、このタイプの靴の利点は底のぎざぎざがとても深く、ツルツルのところを歩いても全くすべらない。
でも、クラスメート達はこんなごつい靴は履いていず、日本で見かける華奢でかわいらしいブーツ(ただし内張りがフサフサだったり、しっかりとした作り)や、解けた雪が染み込まないようなスニーカーをはいている。豪雪でないところがポイントかも!?

ジャケット
買うのはもったいないでしょうと言われ、友人が借してくれました。
日本の1-2万円で売っているダウンジャケットの2.5倍は毛が入ってそう。かなりモコモコ。厚めのスキーウェアの下に相当着込むというので大丈夫。ただし、スノボ用のペラペラのジャケットレベルだと無理。スウェーデンで買う場合は、3~5万円くらいの予算を想像していたら買えます(バーゲンが狙えるなら半額などもアリ)
丈は、膝まであるのがいい。腰丈だと、太ももなど腰周りが寒くてヒリヒリ。
でも、スパッツ一枚あれば寒さによる痛みはさほどないので、ショート丈でも大丈夫。
(いづれにせよスパッツ必須)
友人Iちゃんは、1/22、膝丈スカートに黒いストッキング(タイツではない)にスニーカー姿で、寒くないのぉ!と見て驚いた。その時、マイナス十数度。寒さは個人の感覚によるのかも。

手袋
これもカナダで買った安物。アクリルとナイロン製。指が半分まであって、すぽっと上からかぶせられるミトンも手の甲の部分についている。この程度で、指先に寒さを感じたことはカナダでもスウェーデンでもなし。スキー用手袋でも十分。
ただし、気になるのは友人達の手袋。日本の100円均一で売ってそうな薄い毛糸の手袋で、ところどころほつれや穴があったり…。寒くないのかな!?

フリース
友人に借りたジャケットの下に、ユニクロのフード付もこもこフリース。その下はふざけたような薄い服を一枚。これで結構汗だく。ところが!フリースの代わりに、日本の秋~初冬に来ていたジャケットを着て出かけると寒かった!いかにフリースが暖かいかがわかります。これは、ウラがモコモコしているフリースで、厚めのもの。

イヤーマフ(耳あて)、ニットの帽子
イヤーマフをしていたら、頭がすーすーして寒い!イヤーマフをわざわざ入手するくらいなら、耳まであるニット帽を買うのが正解。もしくは、あたたかそうな生地のフード付の服があればそれで十分。

ちなみに…、「汗だく」というのは布で覆われた部分。頬は、かなり痛くて真っ赤になります。そして、私は慢性鼻炎なのに外にでるとスッと鼻が通ります。
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GIGAのCDの行方

2007-01-27 23:54:15 | スウェーデン生活
ウプサラ、オーレンスのすぐ側。Holmlunds。
友人に教えてもらった手頃価格でかわいい服が売っている店。
表向き(内装も)が味気ないので、言われないと入らなかったと思う。
値札が数カ国通貨で表示されているのでひょっとしてヨーロッパ・チェーンみたいなブランド?
先週行くと、かわいいワンピースやトップスがあれもこれも欲しく、二つだけ買うことに(一つは写真)。さっそく今週も行ってみると、ぱっとしなかった。しかも先週置いてあって迷った服の多くは姿を消していた。回転が早い分、ハズレの日もあるのかな。

今日は、そのまま近くのCDショップへ。見たことのないヨハンのCDや、HarvのCDなど手にして迷ったあげく、日本でも販売しているDaniel Petersson&Daniel Fredrikssonのvirekと、Gigaが出している3人で弾いているBodaのCD、計2枚を購入。
今、聞きながら書いているところ。
Gigaの社長さん(と言っても一人経営)は昨年亡くなったそうなので、在庫が無くなった後も引き続きGigaのCDが入手可なのか、今後の経営はどうするのか店員さんと雑談してたけど「どうなるのかな?」で話が終わってしまった。
知っている人がいたら教えてください。
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Bootコンサート

2007-01-26 23:36:08 | 授業 その他
今日はショックなことがあった。
ダンスコースの友人が、授業中にアキレス腱がきれたのだ。月曜日には手術で、向こう6週間は何もできない上に半年はダンス禁止と言われているらしい。学校はどうするのだろう…?後遺症が残らないように大事にすることが先決なんだろうけど、ダンサーが踊れないとは相当ツライだろうと思う。みんなのまとめ役、クッション的な存在だったから、もし学校をやめることになると悲しい。

話題を変えて今日の授業。私たちの作曲を披露する日。
みんな、なかなかのものを作っていた。アイリッシュ好きの友人が作ったショティシュは、エンゲルスカといった風の歯切れのよいリズムで逸品。
ディッテがいうには、「好きでも嫌いでも一旦時間を置きなさい。しばらくしてからでないと客観的に聞けないから」と。
ちなみに、今スコットランドにコンサートに行っているウロフ(来週帰ってくる)からも作曲の宿題が出ている。ウロフの作曲方法は、気に入ったフレーズはすぐ録音。また引き続け、録音。で、録音に録音を重ねながら作っていくそう。最後に出来た曲も録音し、しばらく時間をあけてからアレンジを変えたり、好きか嫌いか判断すると言っていた。(でも、「ヨハン・ヘディンは作曲するときに録音プロセスをとらない」らしい)こっちの宿題はまだ手付かず。週末にやらないとなぁ…。


そして、ブルガリアやルーマニアの7拍子の曲(前回1/12の「Anika Lasse Lasse」とは反対の「Lase Lasse Anika」)を習った最後には、再び「即興でハーモニーをつける練習」をやって今日はおしまい。

今夜は待ちにまったBootのコンサートダーラナに行った時はすごい人気。
でも、ここウップランド地方ではダメなのか?
曲調があまりに違うから?それとも、ここ、Toboが田舎過ぎるせい?
お客さんは、ほとんど来なかった…。
(多分、Toboだから。それと最近この近くでもライブしてたから)

楽器をやっている人にはお手本となる理想の音、プレーヤーがいると思う。スウェーデン語でförebildという。ビョーン・シュトービだというひともいればペール・ギュドゥムンソンだという人もいる。これはバイオリンの場合の話。私のförebildは、このBootでバイオリン(ヴィオラ・ダ・モーレ)を弾いているウーラ・べクストレム(Ola Bäckström)だ。この独特の音色と弾き方がたまらない。たとえニッケルハルパを弾いていてもウーラの音色やダーラナ地方の色が頭から離れない。

ニッケルハルパ奏者では、人によってはヨハンとかダニエルという人もいるけど、私はニクラスとトルビョン(11/18紹介のCD)の間で揺れる。ニクラスは、バイオリン的なのにニッケルハルパ的なダブルグレップをたっぷり使いリズムも自在に操るところが面白いと思う。トルビョンは激しくかき鳴らす情熱的な音も彼の作曲にも完全ノックアウト状態。でも残念ながら、CDしか聞いたことないのでförebildにするのは迷ってしまう。
それと、この学校を卒業して今、王立音楽院にいるニッケルハルパ・プレーヤーで、繊細かつダイナミックな弾き方をする人がいる(名前はド忘れ)。先で出てきそう!

話を戻して、このBootコンサート、お客さんが少ないとさぞ寂しかったでしょうって!?
いーえ。その反対。
めっちゃめちゃ盛り上りました!
前半1時間、たっぷりコンサート。Fika(ティータイム)をはさんで、1時間ダンスの演奏。
気持ちよく踊れた!ダンスの上手い友人のリードで始めてガンガル(Gangar)も踊り楽しかった。友人達は大興奮状態で、大声を上げながら(掛け声?)、気持ちよさそうに踊っていた。
ひょっとしてお客が少ないから、よりリラックスして普段の演奏をみせてくれたのかも。以前、見たステージとは雰囲気が違って楽しんで演奏しているのが分かる。私たちが踊り始めると、それまで座っていたウーラも立ち上がって弾き始めた。
アンコール2回の後は、私たちはノリにのっていたのでさらに要求、音楽がやんでも踊り続けた。3回目のアンコールではパーカッションのサミュエルが、ウーラのヴィオラ・ダ・モーレを手にワルツを弾いてくれた。
Bootが帰った後もすっと盛り上っていて、友人Dのフルートに合わせてダンサーたちは延々踊り続けていた。
(Bootは春か、夏までに新作CDが出るそうです。Bootとガラッと雰囲気変わってスウォップ(Swåp)という同じくウーラがメンバーのさわやかバンドもおススメ)

それにしても、アキレス腱をきった友人K。ソファに座ってみんなを見つめていて、精神的ショックを思うと本当に胸が痛む…。早く良くなりますように!
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スクール・オブ・ロック!?

2007-01-25 23:41:52 | 授業 その他
スクール・オブ・ロックというタイトルの映画が以前あった。
まさかそんな先生という訳ではないけど、ロックなMats Anderssonが先生としてやってきた。どこかの音楽課でロックなどを教えているらしい。今度、Wiikでその生徒と音楽交流をする一環としてやってきた。

まずは、Mats作曲のESI Bluesなるものを弾いた。ESIはうちの学校の略称。
なのでこのレッスンのために作ったみたい。
いぇーい、のってるかぁーい?というノリのロックではなくて、とってもブルージーでかっこいい。
この日、キーボードとクラリネットとギターをMatsは弾いていた。
マルチな先生。
その後教室を移動し、スライドを使ってドラムの説明(どこにhigh, lowがある、譜面の書き方)や、クラリネットやサックスの譜面の書き方など(クラリネットはドならレと、一音上げて書くように、という意味が未だ分からない。同じト音記号なんだからドをドと呼ばないのはなぜ?)。
この日は一回目で、盛りだくさんだったのであっという間におしまい。

続いて午後からはダンスでした。
ヴェルムランド地方のポルスカと、ハンボ。

その前に、Långdanse(ロングダンス)を延々と1時間以上も踊って疲れたー!!
つかった曲は始め、Jig。次にロングダンスを歌いながら。最後にヴェルムランドの曲で。
という訳で、曲やリズムによって体、ステップのとり方が違うのを体にしみこませるためでした。
ロングダンスはほとんど歩くだけに近いけど、シンプルなだけに上手い下手が見ていてバレバレ。やはり、バランスよく筋肉をつけストレッチで体を柔らかくしている人は立っていても歩いても美しい。
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ポルスカの歴史

2007-01-24 23:22:38 | ポルスカについて
今日受けた「ポルスカの歴史」の授業は極めて興味深く、新たにカテゴリを増やすことに。この記事が最初で最後になるかもしれないけど!?

写真左:ゲスト講師なので、おやつが豪勢でした。
写真右:授業風景

:硬めの内容です。民族音楽学に興味のない人には面白くないと思います。また、資料を入手するつもりで、今後、訂正や異なる意見などが生じるかも。あくまでも今日の授業の抜粋として参考程度に思ってください。

講師について
Magnus Gustafsson。なんとも偶然、1/20に紹介したHöökのCDで演奏とCD解説をしている人だった。ストックホルムの音大などで音楽学(Musicology)の教鞭をとる傍ら、スモーランド地方(Småland)の膨大な曲のコレクションを記録、保存する国営の組織にも所属している。言われて思い出したけど、図書館にスモーランドの曲の詳細な楽譜と解説の大きな本があり、その著者でもある。
「ノルウェイやデンマークなど北欧に伝わる10の共通するメロディ(フレーズで曲では無い)」など興味深い記事や、ポルスカについての本を英語でも書いているそう。

こんな面白い話、「スウェーデン語だからわかりません」で終わらせたくない!
朝から猛吹雪で遅刻したMagnusを最前列中央席で待ち構えました。
最初はスウェーデン語オンリーで??だったけど、私に質問をしてくるので「スウェーデン語ワカリマセーン!」と言うと、そうなんだと気づいてくれ要所要所で英語で説明してくれた。加えて休憩時間の質問猛攻撃で今日を乗り切れました!

スウェーデンの民族音楽のコレクションについて
1922~40にかけ、録音された2万曲の中から8千曲を本として出版(SvL 地方ごとに分かれた有名な白い本。ただし、ヴェステルボッテンなど北の地方にポルスカがあると当時思われていなかったため、主にスウェーデン南部のみを扱ったコレクションとなっている)。
それ以外に、手書きで書き記された1700~1800年代の曲が5万曲。
総数としては、スウェーデン全土で約10万曲あると言われている。歌を除いた楽器用の曲としては、この数はどの国と比べても群を抜いている

1500年代 中世のダンス
ヨーロッパでは、ゆっくりしたダンス/fördans(4拍子)に続けて、早いダンス/efterdans(3拍子、4拍子、2拍子など)を踊る形が主流だった。
ダンスのフォームは、円、2列、自由に動く(ラインダンス)の3種類でpardans(par=ペア、dans=ダンス、つまりカップルダンス)では無かった。
次第に、円の中心に男女が出てきて踊る、2つ列が女性のラインと男性のライン、ラインダンスが男女交互の順に並ぶ、とpardansに近い形に。
14世紀にはすでに哲学者がpardansに移行しつつあることを記した言葉がある。

Pardansの発展
はっきりと男女がペアになって踊るようになった場所は分かっていない。当時の文化の中心であった北イタリア、フランス、ドイツなどと思われる。
またダンスの普及スピードは音楽よりも速く、そのためダンスに合わせた曲が沢山つくられる結果となる。
この頃より中世ののダンスにルーツを持つ、二つのパート(遅い&速い)を持った曲がヨーロッパ中に広まる。(「前半(4拍子)タン、タン、タン、タン 後半(3拍子の場合) タタ、タン、タン」という形が多く見られる)
例)ハンガリーのチェダーシュ、オランダのポロ、ルーマニアのダイナなどなど

ただし、ペアダンスはフィンランドを含む先には伝わらず、また大陸から海を越えてイギリスやアイルランドにも伝わらなかった。イギリスでカップルダンスが踊られたのはワルツ(1800年ジャストにパリで創作されたダンス)が入ってきた1800年代のこと。

スウェーデンの状況
Pardansが入ってくる以前、円で踊るスタイルが中世ヨーロッパより入ってきた。現在も、夏至祭クリスマスにポールや木を囲んで踊られる。
1680年代に書き記されたスモーランドの曲で中世の2パート・スタイルの残る曲は、1/20紹介のCDの4曲目。4拍子の前半と3拍子の後半がある。

なぜポルスカと呼ぶのか
Polska(ポルスカ)は、スウェーデン語でポーランドを意味する。理由は、このpardansがポーランドよりもたらされたことにある。(ポーランドが発祥ではないことに注意)
当時のスウェーデンは大陸文化から取り残されており、1500年代に活躍したヴァーサ王の長男が、当時繁栄していたポーランド王妃と政略結婚をした。この頃にポーランドよりこの大陸文化(ダンス)が伝わった。つまり、ポーランドが当時、大陸文化との唯一の接点であった。(この後、ポルスカはスウェーデンで独自に成熟し固有のものが出来たと推測するが今日の授業では触れられなかった)
「pardansの発展」で例を挙げたように各国でそれぞれの呼び名がある。
では、ポーランドではポルスカを何と呼ぶのか?(ポルスカは単にこの手のダンスをスウェーデンでそう呼んだだけに過ぎない)ポーランドではマズルカ(mazurka)。

北欧諸国
ノルウェイでは普及と共に、前半のゆっくりした4拍子(Gangar:ガンガル)と後半の速い3拍子(Springar:スプリンガル)とに完全に分離され地方へ広がっていった(Halling:ハリングはpardansではない)。デンマークでは前半の4拍子の部分だけが一部地域に残り発展していった。フィンランドではメヌエット(menuett)という形になった。

ポルスカの種類(地方による種類ではない)
Ⅰ-a 中世のダンスにルーツを持つ。”La Folia”(西洋中に見られるメロディ)はこのグループ(ちなみに"La Folia"に関する本が今年出版されるらしい)。
 -b Serra
-c モダル音楽(歌 Visorや中世バラッドなどに由来)

Ⅱ-a 1700年代に作られた16分音符のポロネーズ(ポルスカ)
 -b I-cから発展した16分音符のポロネーズ(ポルスカ)

Ⅲ メヌエット(Menuett)

Ⅳ 1800年代に作られた8部音符のハーモニスク音楽のポルスカ
  ハンボ(hambo)、ボンドポルスカ(bondpolska)などはこのグループ

Ⅴ Ⅱの発展系
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ハーモニーを即興で

2007-01-23 16:47:52 | 授業 楽器
1/19に引き続きハーモニーをつける練習を今日も。
コード進行がシンプル(TSDT)なGåsvikarnMasbopolkettをつかって、グループごとに分かれ即興でハーモニーを作る練習。
歌をやっている人、ギターやコードに慣れている人は結構、すぐに出来る。
私はというと、譜面上では作ったりするけど、即興って感覚的に避けてしまう。
さぁて、できるかな?

、まずは、メロディとコード進行を確認して流れを体で感じる
、メロディにあわせてハーモニーをつける
番号をうつまでもなかった。手順は、ズバリ1番しか無い。
意外や意外。つくりやすい曲を挙げてくれたからか、なんとなく弾いたら出来てしまった。すごーい!
「すごい」というのは自分に対しではなく、手順を導いてくれた先生への言葉、もちろんね。

それから、イェムトランド地方(Jämtland)、ダーラナ地方(Dalarna)など色んな地方の曲を習う。ちょっと残念なのは、あまり地方ごとの代表曲を教えてくれても、知った曲ばかりなこと。それはおいといて、ディッテに興味深い話を聞いた。

ストックホルムでは、ボーダ、ウッシャ(どちらもダーラナ地方の町の名前。つまり、そこに伝わる曲のこと)、ボンドポルスカ(ウップランド地方の曲)、どんな曲でもゆっくりすぎる位のテンポで演奏/ダンスするらしい。ニューヨークに招待されて行った時も、ディッテの演奏は「速すぎる」と言われ、このストックホルムの現象と同じだったらしい。
もちろんディッテのテンポについての話ではなくて、ストックホルム等、その曲の地方と離れた場所で弾くとき(またはダンスの伴奏)、その地方の本来の曲調やテンポを確認する必要がある、と。
スウェーデンから遠く離れた日本に住む私も他人事ではない。オリジナリティを持たせる、という方向性はアリだけど、伝統的にはコレだというのを時折再確認しないといけない。

ところで、今日は日本からお客さんが来た。
夏の3~4日間、日本人向けにニッケルハルパ・コースをここで開催するらしく、学校側とその話をしにKさんが来ました。最低4人は参加予定とのこと。小規模ならがらも日本でも徐々に広まってきている様子。フランスやドイツのように広まっていくといいな。
予期せぬお土産までもらってしまい、Kさんありがとうございます!
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マイナス14度

2007-01-22 16:18:22 | スウェーデン生活
今日はお昼はマイナス2度。夕方にはマイナス14度
夜は何度まで下がったのかな?
といっても大して寒さは感じません。(いつか私の防寒具を大公開します。)

氷柱に注意してね、と言われた。2,3年前にストックホルムで落ちてきた氷柱が頭に直撃し、子どもが亡くなったらしい。注意とはどうすればいいの?と聞くと、「家のそばに寄らないこと」だそう。

写真左上: Toboの駅へ歩く途中。日曜日の写真なので雪は少なめ。

右上:粉雪が舞っているのがわかりますか?窓越しに撮影。

左下1/12の馬をもう一度見たくて。♪雪やこんこん~♪じゃないけど、雪が舞う中、大喜びで2頭がじゃれながら走り回っていた。見てると馬って頭いいのが分かる。微妙な感情表現まで伝わってくる。もちろん、犬よりも知能が上。馬を知っている人には当然って言われそうだけど、馬のことは何も知らないのですごく実感。

右下:散歩途中の風景。この家を通りこした先で、どぶに両足つっこんでしまった!
というのも、うすーい氷がどぶに張っていて、その上に雪が降り積もっていた。氷を割ってつっこんだ片足を引き上げようと、力んだ左足も氷が割れてちゃぽんっ!
靴の中まで泥水が。泣く泣く引き返して靴を脱ごうとしたら、ジーンズのすそと靴の紐がカッチンコッチン。紐がほどけないー!
友人KとLがドアに突っ立ている私を見て哀れに思い、手で靴紐をぎゅっと握って解かしてくれた。ありがとう。
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Grandで演奏 その1

2007-01-21 19:40:54 | スウェーデン生活
お金をくれないなら演奏しない云々で話し合っていた件は、結局支払われることに。(1000krと交通費、建物内のカフェでの飲食)

前、話をきいたとき大学かどこかで弾くのでは、と皆で想像していたけど詳細を聞いてみると違っていた。
場所はウプサラにあるGrandというライブホール。
Klintettenというバンド(もちろん民族音楽)が、コンサートとダンスの伴奏をする。ダンスは延々とエンドレスに続くので、そのバンドの休憩のため私たちが間に2回ダンスの伴奏をする。

夕方の電車に乗り込んで出発!
みんな黒っぽい格好してニッケルハルパを背負っている姿が軍隊みたい!と友人I。そうね、私たちESI(学校名の略称)アーミー(軍隊)!FBIならぬ、E.S.I. いぇーい!と盛り上ります。きっと電車で私たちって妙な集団。(スウェーデン人ならみんなニッケルハルパを知っているというのは大間違いで、名前は聞いたことあると言われればまだマシ)

ホールでサウンドチェック後は、2階のカフェで軽くサンドイッチを食べ腹ごしらえ。
このカフェ、単にライブ前後にお客さんが利用するカフェスペースで、特に凝った内装でもコンセプトのある空間作りをしている訳でもない。
なのに北欧っぽいのは、売っている商品(ランプとかカーテン)にダサいものがないんじゃないか?と思ってしまう。安物買いをしてもなぜかデザインは北欧っぽいから意図しなくてもこんな雰囲気になるのかも。

さぁーて、本番。(写真はメインのほうのバンドのもの)
ボンドポルスカを弾くと、さっそくみんな踊り始めた。ボンドポルスカのダンスの特徴はゴムのように伸び縮みするターンでスウィング感たっぷり。みんなのノリノリのスウィングが伝わってきて、弾くほうもスウィングたっぷりに盛り上ってくる。
そうか、これがダンスと演奏の相乗効果なんだ!ダンサーと一緒に打ち合わせた演奏とは全然違う。ダンスの練習に合わせて弾くのとも全然違う。同じような演奏はしたことがあるけど誰かのグループに混ぜてもらっていただけなので、「自分達でリードして盛り上げて行く」という経験が初めて。だって、テンポを決めるのもノリを出すのも全て私たち。
2拍子のショティシュを弾くとみんな飛び跳ねるように踊り始めた。必然、こちらも負けてられない!みんなエレキギターでも弾くようなポーズでニッケルハルパをかき鳴らす。すでに電車から頭のネジがゆるみ始めていた私たちはかなりステージを楽しんだ。お客さんは、もっとボンドポルスカが踊りたいとリクエストしてくる。

私たちがこの話を依頼されたとき、ウップランドの曲だけしか弾かないで欲しいと言われていた。何でだろう?と思ったけど、当日の様子をみて納得。このメインの方のバンドは、色んな地方の曲を弾くバイオリン編成なので繊細な感じの曲が多い。そこで、合間にウップランド一色の時間が入るとガラッと雰囲気が変わて、しっかりしたスウィングの時間になるからだ。

2度のステージを終えると、楽器をおいて少し踊りに行った。
友人Jはとってもダンスが上手い。ステップを知らなくても、彼のリードで踊ると自然に体が動く。でもJはその後すぐに帰ってしまったので、私はクレージーを絵に描いたような友人Cと、もう少し踊ることに。Cはデンマークとのハーフ。
デンマークって
全くイメージがわかない。

別の友人に聞いたところによると、国民の幸福度を測る調査でデンマークがトップだったらしい。税金はスウェーデンより高く、そして福祉はスウェーデンより優れていると、その友人は言っていた。
そして国民性は陽気らしい。ちなみに一般的なスウェーデン人のイメージは、シャイで打ち解けるまで物静か。電車のたとえ話で、「最初に乗る人は一番後ろの席、次に入ってきた人が先頭、その次の人は真ん中、といった具合に離れて座りたがる」というのをスウェーデン人から聞いたことがある。

話は戻って、この友人C、デンマークとのハーフだから人一倍陽気だ、というつもりはないけれど、ともかくお酒が一滴も入っていないのに酔っ払ってるみたいにいつも明るい。
この日も、彼女と少し踊ると「暑い!」と言って外に飛び出し、雪をつかんで顔や体中になすりつけながら道の真ん中で奇声を発していた…。
それよりも、私はカナダで購入した大雪用の重いブーツで踊ったので足がヒリヒリと痛み、0時もまわっていたので友人Cを置き去りにして帰ることにした。
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Grandで演奏 その2-ウプサラ、夜の雪景色

2007-01-21 19:35:49 | スウェーデン生活
(その1の続き)
で、その0時をまわった帰り道。粉雪がさらに激しく舞っていた。
夜の雪の舞うウプサラはライトアップされていてとてもきれい。

写真右下は、ウプサラ駅のホーム。
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Hook

2007-01-20 20:58:05 | おススメCD~Swedish folk
Höök
トラッド度合 ★★★
アレンジ度合 ★☆☆

※アレンジ度合いは、CD解説に「アレンジは残された記録に基づき…」とあったため[☆]にしましたが、聞き応えから言うと十分[★]でもいいくらい。

17、18世紀頃、無名のミュージシャンなどによって書き記された手書きのnotbok(楽譜集)が今も保存されており、それらを扱っています。
よくあるフォーク(民族音楽)は、伝承音楽なので譜面として記されていないものが圧倒的。その点でも、このnotbokに記された音楽はカテゴリーが曖昧なのかもしれません。

CD解説で「これはフォークか?バロックか?」とあるように、どちらにも聞こえます。
収録曲のpolonesはフォークとして(ポルスカとして)知られた曲が多数あり、フォークだと思って聴くとバロック風の雰囲気を楽しめ新鮮。
とはいえ、バロックと言い切るには土着の香りが色濃く、やはりこれは面白いCDだと思います。
(ちなみに、クラスメートにこのCDの話をすると、「おススメCDだと聞いたことがある」そう。)

楽器編成は、バイオリン、ハーディンフェーレ、ヴィオラ、チェロや歌など。
レーベルはDrone Music(英語サイト)で、HP上でサンプル試聴できます。

************************
★の意味

独断と偏見でどちらの色が濃いか、★を使って3段階表示しました。

トラッド度合
素晴らしいテクニックや、マニアックな曲など、好きな人にたまらないですが、トラッド色が濃くなると興味のない人には退屈かもしれません。

アレンジ度合
アーティストとしてアレンジもカッコよく、独自の作品を作り上げています。
本来のトラッドの姿からは結果、遠くなります。
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ハーモニーと16部音符のポルスカ

2007-01-19 23:25:06 | 授業 その他
外はチラチラと粉雪が舞っています。

さて今日はマニアックな音楽ネタ。
Stämspelとsextondelspolskaについて。

Stämspel
メロディにstämma(ステンマ;ハーモニー)をつけて弾くこと、つまりハモって弾く。
これはスウェーデンの民族音楽の伝統スタイル。
このハーモニーはメロディに沿って一緒に動く。(クラシックとのハモり方の違いなど例を挙げて説明があったけど話が込み入るので別のときに)。

そして伝統スタイルは、即興でハモる。
「譜面に起こして紙で考えるのはニクラスとやるので、このクラスでは伝統的な方法になれて欲しい」とディッテ。練習では、一人がメロディをゆっくり弾いてもう一人がそれを聞きながらハーモニーを探す。「En gång till! (もう一回!)Långsamare!(もっとゆっくり!)」というやりとりを繰り返しながら考えてきてね、ということで毎回二人ずつ発表しないといけない。

この一環として曲の構成や流れを知る練習のために(曲の流れが分かるとハーモニーもつけやすい)、作曲の宿題も。
TSDT(T=トニカ、S=サブドミナント、D=ドミナント)という一番スタンダードなコード進行に沿って、それもグループごとに曲を作るというもの。ルールはこのコード進行のみ。

さっそく授業後、取り掛かった。
私たちは3人なので、Aパート、Bパート、Cパートまであるstorpolskaにすることに。一人、一パートずつ担当。私たち3人とも暗い曲がいいということで、G-moll(Gマイナー)で。でも私は転調好きなので、私が最後のCパートを担当してHb-dur(Bbメジャー)に。どんな曲になるのかな!?まだ未完成です。
ウロフからもD-ドリスクで(一番かんたん)ショティシュを作曲するよう宿題が出ている。これもやらないといけない!最近、宿題が増えてきた…。

Sextondelspolska(16部音符のポルスカ)
-slängpolska(スレングポルスカ)
-polones(ポロネーズ[ス])
などもsextondelspolskaに分類できる。

私が日本に一時帰国したときに弾いたVästerbottenのsextondelspolskaを「slängpolskaじゃないの?」と尋ねられたとき、上手く説明できなかった。そこで今日ディッテに確認したのでここにまとめます。

slängpolska(スレングポルスカ)は、南の地方の方言。だから、北には本来は無いし、ウップランド地方にもビスカレ(Byss-Calle)の有名なスレングポルスカがあるけど言葉が混ぜこぜになってしまっただけ。あれはスレングポルスカではない」とのこと。
スレングポルスカの特徴である”均等に刻むビート”に似ていると、ごっちゃになってそう呼ばれてしまうことがある、という訳。
また、スレングポルスカのダンスが踊れる曲も、ごっちゃになってそう呼ぶ人がいる。Svängpolskaも16分音符のポルスカだけど、これも単なる方言だと言っていた。確かにヘルシングランド地方のCDを聞いていたときにこの言葉を見たことがある。

poloneseは、もう少し奥が深い。17~18世紀に、ポルスカのことをこのフランス語で(色々なスペルで記録されている)呼んでいたそう。フランス語との関係は歴史的背景があるみたい。もともとポルスカの原型は大陸から来ている。(ポルスカの歴史については今度、授業があるのでその時に。)
南の地方の古い記録にあるポロネーズと同じ曲のことを指してスレングポルスカだと(同じ南部なので)呼ぶ人もいる。
:ダンスの種類としてのポロネーズもあり、ダンサーにとっては単純にポルスカだと言い切れない場合があるらしい。
コメント (2)
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ヴェルムランド・ポルスカ続き/お知らせ-Boot

2007-01-18 16:52:07 | 授業 楽器
ここでお知らせするのは、すごく恥ずかしいんですけど。
Nordic Notesという北欧専門レーベル会社のページで、私が書いたBootというバンドのコンサートレポートが掲載されています。いやはや、照れますが、せっかく書いたので(11/11のフェスティバルの時のもの)。

ちなみに、1月26日にはこのBoot、うちの学校でコンサート。なので、レポートではないですがいつものようにここで書くつもりです。
写真は学校に貼っている宣伝。この写真の隅にうつっている花は何でしょう?
花びらが桜のよう。でも小指の爪くらい小さい。
.......................................................................
ヴェルムランド地方のkort etta(1拍目が短い)のリズム練習をウロフと再び。
膝を叩きながら足を踏みます。だいぶ慣れてきた頃、やっと「楽器を手にしてよい」と許可がおりて演奏。
それともう一つヴェルムランドを習った。こちらは8分の「3+3+2」。つまり1拍目と2拍目が同じ長さで、3拍目が短い。4部編成で演奏するため楽譜で渡される。

後半は、先日(1/9)紹介したWiikでの音楽交流の話。
ロックやポップスのエレキ楽器と合わせるため、選曲のコツなどを自分のCDを持ってきて例を挙げてくれた。
Like Cotton」というCD。見たことも聞いたこともない。買いたい人は言ってくれとウロフ。店頭ではあまり置いてないのかも。
聞かせてくれた3曲は無印のCDに入っているのと同じ曲、ほぼ同じアレンジだけど、楽器編成が違う。
ウロフのニッケルハルパ、誰だか忘れたピアノに加えて、ドラムやトランペット、コントラバスなども入っている。

結論から言うと、ポルスカならsextondelspolska(16分音符の曲)やtriolpolska(3連符の曲)が、トラッドを知らない他の楽器があわせやすいんだそう。
特に彼らはtriol(3連符)のリズムにとっても慣れているそう。
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