ぬえの能楽通信blog

能楽師ぬえが能の情報を発信するブログです。開設16周年を迎えさせて頂きました!今後ともよろしくお願い申し上げます~

11年目の3.11 4年ぶりの気仙沼で追悼式典に参加してきました!(その1)

2022-03-16 18:52:35 | 能楽の心と癒しプロジェクト
すでに11年前になってしまった東日本大震災、その当日である3月11日に気仙沼市の追悼式典に出席、奉納上演させて頂くことができました。
 
1.11と言えば犠牲者を偲ぶ日で、イベントはできにくい日なわけですが、能楽の持つ追悼と、残された人々の幸せを祈る心が受け入れられて、この11年間、欠かさず追悼式典などに受け入れて頂いたことは本当に幸運だと思います。ずっとお付き合いさせて頂いた移住ボランティアさん、住民ボランティアさん、そしてもちろん住民さんの協力なくして成しえなかった事と、心より御礼申し上げます。

ぬえは前日の10日に宮城県に入り塩釜に前泊。
。。相変わらず睡眠時間が短い ぬえは長距離運転のあとなのに やっぱり5時には起きてしまいました。明けの明星。
 
それから数年前に訪れた能『融』にも登場する歌枕「籬が島」に行ってみました。
 

 

 
籬が島は岸近くに自然のままの島で残っていますが、コンクリート岸壁やそこに繋がれたプレジャーボートとの対比があまりに痛々しい。。 以前にはなかった防潮堤によって、陸からはほとんど見えない状態で、なお かわいそうな感じでした。。
 
それでも前回に訪れた時と同様、島には架け橋が掛けられ、岸からは厳重な封印が。祭りのときだけに開かれるのでしょう、この島が神の島として崇敬されている様子は変わらずに伺い知れました。
 
塩釜神社にも参詣したかったのですけれども、時間に追われて今回は断念。震災当時は1~2週間もスケジュールを空けて何度も被災地に赴いていて、国道45号線を走りながら、復興工事によって変わっていくあちこちの被災地の有様を「定点観測」なんて言って撮影していたものですけれども、今となっては限られたスケジュール、まして三陸道が整備され現在は時間に追われて細かいところまで見る余裕がありません。ゴメンなさい塩釜神社の神様、志津川、歌津、小泉、大谷、階上のみなさん。。
 
次に訪れたのは利府町の「馬の背」と呼ばれる名勝。松島の一部で、波の浸食によって小さな岬の先まで馬の背中を歩くような狭い通路を通って行く場所です。
 

 

 
少し前に石巻で熊谷町長さんに教えて頂いたので今回初めて訪れましたが、なるほど、馬の背中みたいな路を通って。。行きついた先から見た景観は、まさに「松の島」を実感させるものでした。
 
さて急いで気仙沼へ。三陸道の開通で驚くほど近くなりましたね。先行している笛の寺井さんからはすでに到着しているとの連絡が。
 
急いで気仙沼に向かいました(ここまでの投稿じゃただの観光ですね。。)
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