ぬえの能楽通信blog

能楽師ぬえが能の情報を発信するブログです。開設16周年を迎えさせて頂きました!今後ともよろしくお願い申し上げます~

震災13年・石巻

2024-03-10 21:05:24 | 能楽の心と癒しプロジェクト
ご無沙汰しております、ぬえです。

今年も東日本大震災の起こった日、3月11日が近づいてきました。去年が犠牲になった方の13回忌となる12年目で今年が13年目になります。

ぬえたち「能楽の心と癒やしプロジェクト」は震災3か月後から避難所や仮設住宅、仮設商店街、復興住宅などで能楽の慰問上演を続けて参り、上演回数は140回を超えておりますが、い仮設住宅も仮設商店街も解消された現在ではもっぱら3.11の日に奉納上演をさせて頂いております。

思えば3.11の日は追悼のためにある日で、追悼式以外のイベントには向いていない日と思いますが、幸いに現地の皆様には能楽に対して理解を頂くことができ、これまでの12年間では必ず3.11の追悼行事に参加を許して頂くことができました。

今年は宮城県石巻市にある「がんばろう!石巻」の大看板の前で初めて奉納上演をさせて頂きます。

「がんばろう!石巻」大看板は津波が襲った地区に震災直後に住民さんの手によって建てられたもので、ぬえたちは震災直後からずっとこの看板を見守り続けてきました。これまで各地の震災遺構の前で奉納上演をしてきたプロジェクトにとってもこの大看板の前での奉納は以前から考えていたのですが、報道などで広く知られていわば石巻の被災地を象徴するような物になってしまい、とくに3.11の日にはこの前では多くの行事が行われるので難しい様子でした。

実際、今回も石巻市民の友人に伺ったところ、やはりスケジュールがタイトで難しいのではないか、というご意見もあったのですが、以前この大看板と同じ地区の門脇町内会の追悼行事に参加させて頂いた関係からお願いしたところ、ご親切にも関係者の方から快く受け入れをお許し頂きました。

我々プロジェクトにとってもこの場所での奉納上演は「悲願」でしたので、関係者のご厚志に大変感謝しており、明日は心を込めて勤めさせて頂きます。

下の画像はプロジェクトの活動の原点となった石巻市立湊小学校。当時避難所だったこの場所で震災3か月後から活動をはじめ、何度となく泊まり込んで石巻市内の仮設住宅での慰問活動の拠点とさせて頂きました。もう13年も前のことになるのか。。





今回は発災時刻の14:46の直後、15:00頃に「かわまち交流センター」で、また16:30に「がんばろう!石巻」大看板前で奉納上演させて頂きます。

大看板の前での行事は以下の「がんばろう!石巻の会」様のサイトにて14:00からオンライン配信されるそうです。よろしければご覧戴ければありがたく存じます。

https://gannbarouishinomaki.jimdofree.com/
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