東伊豆での結婚式のあと数日して、今度は先日催した千葉県・野田市での能楽講座の続編を行いました。
先日の能楽講座では、主に能面を見せたり装束を見せたり、はたまたビデオを使って1番の能がどのように進行するのか、楽屋話も交えながら、どちらかといえば舞台芸術としての能を見て頂くための講座で、これは年に1~2回のペースで行っていこうかと思っています。
それに対してこの時に行ったのは「和のおけいこ講座」と題しまして、謡曲や仕舞を実際に体験してみる講座です。まあ和のカルチャースクールといった趣でしょうか。こちらは毎月1回のペースで気長に続けて行こうと思っております。さて第一回目の今回は「高砂を謡ってみよう」として、謡曲『高砂』の待謡を学んで頂きました。
もちろん結婚式でなぜ『高砂』の「待謡」が謡われるのか、について ぬえが考えた強力な考察についてもお話してきましたよ~。これについてはブログに書きましたが、まず ぬえの考察で正解であろう、と自負しております。
「待謡」は節付けがとっても素直で、こういうときに割と気安く教えられる、というか、はじめて謡に触れる方にとってなじみがある、そして2~30分もあれば謡えるようになる小謡はとってもありがたい。そこから話を拡げていって、ツヨ吟とヨワ吟の違い。。ことに「メロディがない歌」としてのツヨ吟の存在理由みたいな話はまた参加者も喜んでくださったと思います。手軽に習える。でも奥は深そうだ。お稽古のはじめとしては理想的な形なのではないかな、と思います。
さらに話は広がって、『高砂』の作者・世阿弥の事や、『高砂』が古来 大切に扱われてきた曲である割に、脇能としてはかなり異質な曲であることなどもお話してきました。そして『高砂』といえば伝統的な祝言の結婚式。ぬえが聞いた各地での独特な『高砂』の謡われ方とか、能楽師の結婚式の様子なども少し紹介してみました。
なかなか面白い話題が『高砂』にはありますね~。あらためてこの曲について考えた1日でありました。次回は8月27日(水)の午前10時に「和のおけいこ講座」を開催します。次回のお題は「羽衣を謡ってみよう」。この曲にも、もう私たちが忘れ去ってしまった伝説が織り込まれています。白の天女と黒の天女とか。。面白い話題にご期待ください~ m(__)m
ところで先週 伊豆の国市で行われた「古典芸能教室」の写真が送られてきまして、それを見た ぬえは驚いた。「子ども創作能 江間の小四郎」の地謡の補助に座っている ぬえ。。
。。笑っていやがる!
地謡座で笑うなんて考えられない事だけれど。。まあ、子ども創作能ですから、普段の稽古とは違って緊張して登場してきた子どもたちを見てつい。。顔が崩れてしまったのね。。
会場も小学校の体育館で、お客さんもみ~んな小学生だったけれど。。ううむ、でもやっぱり舞台上のことだから気を付けよう。。でもやっぱり次回の稽古でも笑っちゃうんだろうなあ。。
ちなみにこの日はお囃子方も笑ってました~ (^◇^;)