俺が死んだら小豆島の福田の海に骨を撒いてくれと言い出した。
2年前、術後の経過が悪く、膿胸を併発して長く生死の境をさ迷い
奇跡的に命を取りとめた夫。
この生命力の源は何かと皆に聞かれたらしい。
父親が小豆島の駐在所に赴任中に産まれ、沢山の鯛が村人から届けられ、
その後も小魚を沢山食べて育った丈夫な骨を持つ体が、要因の一つとの考に至ったらしい。
私の両親も島出身で、歯医者さんからこんな良い骨の人は年に何人もは見ないといわれる体に
育ててくれた。但し女としては・・・頑強な体すぎるけれど。
夫がもう少し元気になったら、最後は島暮らしもありかと、訪れた。
以前耕作放棄地が目立っていたが、オリーブの木が沢山植えられて
オリーブ「の島らしくなってきている。ゆったりと親切な人も健在で沢山の親切に出会った。
寒波が、ここには住めないよ、と邪魔をしたが、観光客が少ないので、一番お気に入りの西の滝の
ご住職におめにかかれ、景色の説明や、祈りは鬱を軽くするなどのお話が聞けた。
しかし、観光と住むということの落差に戸惑って島を離れた。