傍観者の独り言

団塊世代で、民間企業で「チンタラ・グウタラ」に過ごした人間の手前勝手な気儘な戯言・放言。

普天間移設問題:鳩山首相は、やはり、宇宙人?・・・常人には理解不能!

2010-05-06 13:00:24 | 沖縄基地

鳩山首相が沖縄訪問で、「抑止力の観点から、沖縄に負担をお願いせざるを得ない」という発言は、メディア・沖縄県民から総スカンですね。
マアー、常人には、「何を今更!」という思いをいだくのは、当然で、鳩山首相へ「腹案もなく、海外・県外移設と言ったのか」と責任問題になる気配ですね。
適当な当方には、鳩山首相の言動は、あまりにも軽薄と思え、鳩山首相には、何か、常人とは違う「思い」を秘めているのではないかと邪推したくなりますね、邪推より願望ですが。

鳩山首相の発言に、前政権が決定した「現行案」を、日米約束事項として、追随する選択することは、楽でしたが、沖縄県民の負担軽減を考えれば、「現行案」を否定する「茨の道」を敢えて選択したのですという発言がありましたね。
鳩山内閣の閣僚は、現行案を容認の姿勢でしたが、鳩山首相だけが、「海外・県外移設で、5月末までに決着」と公言してきました。

当方は、鳩山首相の沖縄訪問での言動があまりにもお粗末で、政府案も苦肉の策で実現性がなく、沖縄県民が怒り心頭になるのは当然で、メディアが酷評するのも当然で、逆に、見え見えのお粗末しすぎることに疑心暗鬼になりますね。
深読みすれば、政府案はアメリカ対策で、日本政府は、日米同盟の堅持のもとで、基地移設に、一生懸命、努力していますよという芝居に見えてしまうのです。
政府案が政治力で決着つけば、それはそれで良く、未決着になり、普天間移設問題は、日本全体の安全保障の問題になり、「恒久的な新たな基地は不要」という国民の民意になれば、「日米同盟」は堅持するが、「日米同盟の深化」で解決すべき問題として、アメリカと交渉ステージになりますね。
鳩山首相の「腹案」は、具体的な受け入れ移設策ではなく、国民の民意を集約することではないかと邪推しますね。「5月末 未決着」が新たな「日米同盟の深化」へのスタートです。

天木直人氏のブログ『日米同盟を解消しないで下さいと米国に頼み込む外務官僚OB』で、沖縄の基地反対集会は日米同盟の解消の契機になると、、
”「日米同盟の将来を考える時、どうしても知っておかなければならない事がいくつかある。

 一つは米国にとって在日米軍を失う事は経済的に大きな損失であり、だからこそ、ちょっとやそっとの事では手放さないという事である。
 二つ目には、米国が一番恐れ、弱いのは、ヤンキー・ゴー・ホームという国民の反米感情の高まりである。
 三つ目には米国の為政者も国民も、日本の事をほとんど知らないということである。
 四つ目には米国政府部内の意見は必ずしも一つではないということである。とくに国務省と国防総省の意見の対立は常に存在する。

これらの事を知っていたならば、昨日(4月25日)に行われた沖縄の普天間反対9万人の県民大会とそれを一斉に大きく伝えた今日(4月26日)の報道は、重要な意味を持つことがわかる。

この集会を生かすも殺すも日本次第なのだ。

鳩山首相は言うに及ばず、もし日本の指導者たちが沖縄県民の声を背にして米国に米軍基地の県外移設を本気で求めるなら、そしてその事を、米国の国民や米国内の良識ある政治家たちを味方につけて米国政府や米国議会に働きかける外交を展開するのなら、困難と思える沖縄県外移設であっても実現できる可能性は出てくる。

県外移転は取りも直さず国外移転に発展していく。そして米軍基地の国外移転は日米同盟の解消につながる。

それにもかかわらずそれが実現しないのは、決して米国の反対があるからではない。日本の指導者たちがそれをやろうとしないからだ。
それどころか日米同盟を米国の方から解消するなどとお願いだから言い出さないでくれと頼み込んできたからだ。・・・・。
」”

と、政治家の問題と書いていますね。

その後、天木直人氏は、鳩山首相の沖縄訪問の言動について、ブログ『沖縄県民は鳩山打倒に動かなければ嘘だ』で、「鳩山という男は日本の政治史の中で最悪の首相だ。」と酷評していますね。
直情の熱血タイプの天木直人氏には、鳩山首相の言動が「最低、最悪の首相」の見えるのでしょうね。

当方は、鳩山首相を、常人とは違う特異な人物と見ています。
普天間移設問題を、現行案の選択が無難という風潮に、独り、「沖縄県民の負担軽減、普天間の危険除去」を第一とし、現行案を否定し、「5月末に決着させる」と公言し、わざわざ、苦難の道を選択したのは、評価すべきですね。
そして、「海外・県外移設」が難航し、「現行修正案」が暗礁に乗り上げていますが、徳之島・沖縄県民の「基地不要」の民意が顕在化したのは、国民の民意であり、天木直人氏の言う「米国が一番恐れ、弱いのは、ヤンキー・ゴー・ホームという国民の反米感情の高まりである。」になってきたのです。

問題は、鳩山首相が、現行修正案を政治的にごり押しするのか、「基地不要」が国民の民意として、アメリカと交渉するのかですね。
当方は、昨年のオバマ大統領の会談で鳩山首相の「トラスト・ミー」発言の意味は、『日米同盟の堅持は約束する。沖縄基地問題は、当方を信じて、一任を』ではなかったかと推測します。

マアー、鳩山首相は、担当閣僚に、「海外・県外移設」で政府案の策定指示し、今日に至っているだけで、いかなる「県内・県外の政府案」でも反対が顕在化し、それが国民の民意になるのかどうか様子見が「腹案」だと邪推しますね。
「常時駐在なき安全保障」が鳩山首相の理念であれば、責任政権としては、「安全保障・抑止力」を一時も放置できず、それなりの「政府案」は策定する責務があるが、本音は、普天間移設問題が液状化し、国民全体が「日米安保=抑止力なのか」、「恒久基地は不要なのか」の民意の把握なのでしょうね。
さもなければ、野党・メディアから「現行案=安全保障」という絶対視する批判があり、担当閣僚もそれを容認する環境のなかで、わざわざ火中の栗を拾う損なことはしませんね。

当方は、沖縄基地問題については、他人事で傍観者でしたが、関心を持つようになったのは、天木直人氏が推奨した、『日米同盟の正体』著者である孫崎享氏の存在です。
孫崎享氏は、『2005年改定された日米同盟が目的が極東安全から中近東安全に目的が変り、自衛隊の守備範囲が変容した』と論評しています。
ブログ「日々坦々」様が紹介しているブログ「情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)」様の『自民党の最後っ屁は、辺野古移設だけではなく、ジブチ自衛隊基地建設も~特権を行使する立場としての日本』 で、自衛隊が現行憲法下で、海外に基地を設けるのかと、
”「ボイスオブロシアが【マリア沖の海賊問題を受け、紅海沿岸のジブチ共和国で、日本の海上自衛隊基地建設が近日中に着工される。日本国外に建設される初の日本の、また史上初のアフリカ大陸の日本基地となる。北川敬三海上自衛官は現地で、今年の初夏には基地建設が開始し、その約半年後に終了すると述べた。APF通信が伝えた】(http://japanese.ruvr.ru/2010/04/28/7048749.html)と伝えている
と疑問視しています。

この動きは、孫崎享氏が『日米同盟の正体』で警鐘した、『2005年改定された日米同盟が目的が極東安全から中近東安全に目的が変り、自衛隊の守備範囲が変容した』の流れでしょうね。
本ブログ「沖縄基地問題:鳩山首相の「腹案」とは?・・・県内・県外の折衷・発展案?(追記」で、孫崎享氏が首相公邸を訪れ、総理と会い、進言したと書きましたので、鳩山総理は、沖縄基地問題を安直な認識はないと思っています。

だが、沖縄での鳩山首相の発言には、高野孟氏が『"抑止力論の罠"に絡め取られた鳩山首相 ── これでは普天間問題は解決しない!』で失望と書いており、池田香代子女史がブログ「沖縄の肝苦(ちむぐ)りさ 「本土」のガゼル」で、鳩山首相の抑止力論は、「神浦元彰さんのツイッターによると岡本行夫氏(外交評論家)の「文藝春秋」(5月号)の寄稿内容と同一であり、岡本行夫氏に感化されたのではないか」と紹介し、同意見と書いていますね。

当方は、「文藝春秋」(2010.05)の岡本行夫氏の寄稿『ねじれた方程式「普天間返還」をすべて解く』(果たして基地はどこへ行くのか? 「沖縄の声」を聞かずして、解決の道はない)を一読していましたが、改めて沖縄基地問題は難解な連立方程式を解くことを認識し、逆に、単純化しかないと思いましたね。

当方は、鳩山首相の「思い」は、素直に「沖縄県民の負担軽減、普天間危険除去」ではないかとではないか思いますね。
そうでなければ、沖縄での「抑止力論」は余りにも軽薄であり、政府案も余りにも軽薄ですね。
岡本行夫氏の論説は、過去の延長線上であり、世の中、変容とともに、日米安保も新化するのは自然であり、孫崎享氏が危惧した「日米安保の変容」は、重要な問題提起ですね。

ただ、当方が鳩山首相の資質・気質で懸念するのは、「リアリスト」と自認していることです。
「文藝春秋」(2009.05)に、鳩山由紀夫・邦夫兄弟の対談で、司会から”「邦夫さんのほうがロマンチストで、由起夫さんはリアリスト」”の問いに、鳩山現首相は自ら「そう、リアリスト」と返答しています。

当方が、鳩山首相の問題を資質とし、
”「日本全体が「基地化反対」の嵐になり、日米同盟に暗雲が漂い始めて、普天間移設問題の「現実解」が見えてくるのです。
難題を解決することとは、熱情・情熱が障害物を溶解させるエネルギーの源なのに、頭の中で模索した「最適解」は「最悪解」になるのです。
鳩山首相の資質を疑いますね。
」”
と書きました。
本ブログ「鳩山首相の最適解思考が優柔不断の起因?」でも、
”「鳩山首相の致命的な問題は、最適解を求める思考回路ですね。
国権の最高責任者は、最適解を求めることでなく、「本質の問題を提起し、問題を解決することを指示命令することですね。」と、鳩山首相の最適解を模索する思考方式は、リーダーとして致命的な問題。
」”と書きました。
鳩山首相の絶対解のテーマを、リアリストとして、相対的な最適解を求める思考に懸念がありますね。

マアー、板垣英憲氏のブログ「マスコミに出ない政治経済の裏話」で、エントリーの『
鳩山首相は、沖縄県民の「反米基地感情」に火をつけ、対米交渉に取り組む腹を固めたのだろうか?
』で、川内博史衆院議員が5月5日昼、テレビ朝日系番組「ワイドスクランブル」に出演して、「沖縄が反対することで、国内は無理、国外移設しか無いことを鳩山首相が身を持って示した」と発言した。鳩山由紀夫首相の計算ずくの行動だったという解釈が本当であれば、鳩山首相は、
”「戦後史を飾る画期的な動きとなり、成功すれば、歴史教科書にその名を留めることができる。そこまで見通しているのであれば、相当の高等戦術である。」”
と書いています。

板垣英憲氏は願望でしょうが、当方も、鳩山首相には、折角、孤軍で、「海外・県外」と拘ったのであれば、初心貫徹を切望するのみです。
ここは、常人には、理解不能な「宇宙人」の異次元の「胆力」の発揮を期待するのみです。


コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。