大飯原発再稼働騒動3

2012年05月14日 | 防災と琵琶湖


関西電力大飯原発3、4号機の再稼働をめぐり、福井県
おおい町会は12日、意見集約に向けた3回目の全員協
議会を開き、判断のベースと位置付けている「統一見解」
に対する国の回答結果などの検証作業を終えた。14日
に開く全協で再稼働の是非についての意見を取りまとめ
、時岡忍町長に伝える方針。検証内容に異論はほとんど
出ず、再稼働容認の方向でまとまるとみられると報じら
れた(福井新聞、2012.05.13)。

11日の全協に続き、統一見解への国の回答結果や議会
告会での住民意見を最終検証した。課題点として、関
西圏な
ど周辺自治体の理解が進まない現状に「政府の責
任で、引き
続き国民に説明する必要がある」とした。ま
た、原子力規制庁
の早期発足を要請する必要性が指摘さ
れた。


持ち越していた住民説明会の町民意見と政府答弁の取り
いは「全議員が参加して内容を聞いているため、議員
各自で
検証する」とし、町会として詳細な検証作業をせ
ずに各議員の
判断材料とすると確認した。

新谷欣也議長は「統一見解や議会報告会、住民説明会の
証内容や日ごろの議会活動でくみ取った住民の意向も
踏まえ、
各議員が再稼働判断に関する意見を固め、次回
全協で述べ
てもらいたい」と呼び掛けた。

14日は各議員の意見を集約した後、検証で洗い出した
課題
の取り扱いなどを含め、町会の意思をどう示すかを
検討する
文言として取りまとめ、時岡町長に伝える方針。

時岡町長は、町会の意見や県原子力安全専門委員会の結
を踏まえて判断し、西川知事に町の意思を伝える見通
し。ただ、
関西圏の理解がいまだ得られない政府の対応
に不快感を示し
ており、国の「覚悟」が見えなければ同
意できないとの姿勢を
見せているという(以上「同上」)。



大飯原発の簡易プロフィール

■営業運転開始年/1979年

■総出力/471万kW
■基数/4基
■基準地震動(自身の想定ガル)/700
■想定される津波の波高/1.66~1.86m

※核燃料物質(原子力基本法第三条第二号)
「核燃料物質」とは、ウラン、トリウム等原子核分裂の過
程において高エネルギーを放出する物質であつて、政令で
定めるものをいう。

※現在、全原発停止中。




【エピソード】

日米経済構造協議の米国提案を見て「第二の敗戦」と評価
したのは故・吉本隆明だったが「失われた20年」から「東
日本大震災・福島第一原発事故」の流れを「第三の敗戦」
としてとらえたのは、あの池上彰をはじめとしてわずかだ
ろう。原発推進は国策で歴代政府の責任は逃れないだろう
が、それにしても対応が遅い、無責任だ、無策(原則・ビ
ジョンがない)だとの誹りは免れない。そのことを踏まえ、
約31万トンと思われる核燃料物質を今後どのように終末
処理するかのビジョンを大至急、国民の前に提示してもら
い。

思い出すのは沖縄返還闘争時の全軍労委員長の言葉。「食
うために戦争もよしとする思想とは与しない」という反戦
宣言だ。いまだ基地は撤去されておらず、むしろ、北朝鮮
の挑発、中国・台湾の海洋侵犯および韓国の竹島占領並び
に米国基地存続が続くなか、理想の灯火(反戦原理)を閉
ざさない意義をこの問題と重ね合わせた。

この大飯発電所の浦底活断層上に浮遊した千4百(使用済
み)+αトン
の核燃料物質はどうなるのか
。食うために、
あるいは消費するするために周辺住民の生命を根絶する危
険性をなんぴとたりとも放置できないはずだ。




5/13 首相官邸前 揺れ動く大飯原発再稼動に抗議

【脚注及びリンク】
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1.「おおい町会、再稼働14日容認へ 全員協議会、検証
 作業終える
」(福井新聞、12.05.13

2.「府知事呆れ顔「政府からなしのつぶて」大飯原発」(
読売新聞」12.05.12)
3.「太陽光発電:竹生島に太陽のともしび 重油発電から
 自然エネルギーへ、長浜市が設備計画/滋賀」(「毎日
 新聞」
12.05.12)
4.「大飯原発再稼動:関電発表の揚水発電量の数字マジッ
 ク」(「大飯原発再稼動:関電発表の揚水発電量の数字
 マジック」12.04.12

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