放射性物質と下水道

2011年06月10日 | 防災と琵琶湖



 



【宙に浮く下水道汚泥処分】

6月10日 10:30 千葉日報
再検査でも放射性セシウム 東金浄水場「原因は不明」
千葉県は6日、東日本大震災以前に堆積した汚泥から
放射性物質が検出された九十九里地域水道企業団東金
浄水場の汚泥の再検査結果を発表した。先月25日の検
査では放射性セシウムが1キログラム当たり846
ベクレ
ルが検出されたが、1日の検査では474
ベクレルに減少
した。同企業団は光、東金、長柄の3浄水場で先月25
日、3月11日以前の汚泥を含め検査を実施。その結果、
東金のみ震災前の汚泥からもセシウムが検出されたた
め、再検査を実施していた。同企業団は「3浄水場と
も同じ天日干しで汚泥を乾燥させていた。東金のみ検
出された原因は不明としか言いようがない」としてい
る。

6月10日 タウンニュース
たまる一方 下水汚泥焼却灰 箱根でも-国が安全基準
示さず

下水の汚泥を焼却した灰が地元下郡の下水処理施設内
にも溜まり続けている。食品には放射性物質の暫定基
準値があるものの、汚泥には安全基準がないためだ。
これまで焼却灰はセメント原料として業者が受け入れ
ていたが、現在はほぼストップしている。西湘地域で
は小田原市の酒匂川流域の下水処理場で1㌔あたり
1175ベクレルのセシウムを検出(先月23日)。湯河原
町と箱根町はまだ数値を公表していない。※真鶴町は
湯河原の浄水センターで処理。 

6月9日 神奈川新聞社
「保管費用、国に請求」放射性物質検出の下水汚泥焼
却灰で横須賀市/神奈川
横須賀市議会第2回定例会は9日、本会議を行い5氏
が一般質問に立った。岩澤康浩上下水道局長は、下町
浄化センター(三春町)で処理した放射性物質を含む
下水汚泥の焼却灰の保管費用について、福島第1原発
事故との関係から「県を通じて国などに請求していき
たい」との考えを明らかにした。

6月9日 静岡新聞社
県内3下水処理場で微量放射性物質検出
県は8日までに、県が管理する下水処理場(5カ所)
のうち、磐南浄化センター(磐田市)、西遠浄化セン
ター(浜松市南区)、狩野川東部浄化センター(函南
町)の3カ所の処理場の汚泥から、微量の放射性物質
が検出されたと発表した。水分を取り除いた脱水汚泥
と、汚泥の焼却灰の2種類を調べた。汚泥の焼却灰は、
焼却施設がある磐南、西遠から放射性セシウムがそれ
ぞれ汚泥1キロ当たり370ベクレル、220ベクレル検出
された。西遠からは同34ベクレルの放射性ヨウ素も検
出された。

脱水汚泥は、狩野川東部から同32ベクレルの放射性セ
シウム、磐南から15ベクレル、西遠から19ベクレルの
放射性ヨウ素が測定された。県によると、下水汚泥の
処理に関する放射性物質の基準はない。県生活排水課
は「脱水汚泥、焼却灰とも、野菜や穀物などの摂取制
限値(1キロ当たり500ベクレル)を下回っている」。

6月9日 ANNニュース
汚染水処理後に出る廃棄物は約2000トン
福島第一原発で、高濃度の汚染水を処理した後に出る
放射性物質を含んだ残渣が2000トンにも上ることが分
かった
。東京電力は、15日をめどに汚染水の処理シス
テムを稼働させる予定。現在は、油の分離や放射性物
質の吸着など、それぞれの装置ごとに海水を通して漏
れがないかなどのテストが行われている。汚染水を浄
化した後は放射性物質が凝縮された化学物質や泥など
が残渣として大量に出るが、東京電力は、20万トンの
汚染水を処理した場合、残渣は2000トンに上るという。
処理方法は未定で、当面、貯蔵する場所は1600トンし
か容量がないため、12月ごろまでをめどに専用のタ
ンクの設置を検討している。

6月9日 毎日新聞
汚泥の放射性物質、山形市内2カ所で暫定数値下回る
山形市内の県庁駐車場と県衛生研究所屋上の側溝から
採取した汚泥の放射性物質検査の結果を発表した。放
射性セシウムなどは「国が示している暫定数値を下回
り、健康被害はない」としている。県対策本部による
と、汚泥の放射性物質濃度の基準値はないが、国が福
島県に暫定的に示した数値がある。1キロ当たり10万
ベクレル以下であれば、管理型最終処分場に一時、埋
め立てても差しつかえないとされている。

6月8日 朝日新聞社
積み上がる放射性汚泥、自治体苦慮 群馬の下水処理
施設
群馬県内の下水処理施設でも、放射性物質が検出され
た汚泥や焼却灰がどんどん積み上げられていく。再利
用先のセメント工場などに搬出できないためだ。各自
治体は保管場所の確保に悩み、国に対し搬出や再利用
の具体的な基準を早く示すよう求めている。

6月8日 テレビウオッチ
福島・飯舘村並み―東京の下水汚泥焼却施設周辺「放
射能」
水処理で出た汚泥はプラントで焼却され、一部はコン
クリートなどに混ぜられて再利用されている。しかし、
下水には雨水が含まれており、当然、放射性物質も含
まれる。それが焼却で濃縮される。5月に福島での汚染
がいわれて以降、各地で高い値が測定されているが、
国の指針が固まらず、コンクリート原料に出すことも
できず、野積みの灰がどんどん増えている状態だ。
 

県庁駐車場の雨水側溝にたまっていた汚泥を約1キロ
ほど採取して測定したところ、放射性セシウムは1キ
ロ当たり3万ベクレルだった。衛生研究所屋上の側溝
の汚泥は、採取できた量が24.5グラムと少量だったた
め、国の暫定数値を当てはめるのは適当でないうえ、
問題ないと判断した。

※山形市の県衛生研究所屋上から1キロあたり68万ベ
クレルの、県庁駐車場の側溝から同3万ベクレルの高
濃度の放射性セシウムを検出したと発表(朝日新聞)。

 



【エピソード】



上のマップは 5月11日に作成されたものだ。なるほど、
凄い方がおられるんだと感心している。1か月前だか
らもっと早くわたしも気づけば良かったなと少し反省
もした。しかし、これは始まりの確認であり、モニタ
リング方法の研究精査はこれからだ。これらは今後、
重要な国家的知財となることに一点の疑義もない。

【脚注及びリンク】
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(1)「
日本原子力研究開発機構
(2)「
日本の原子力発電所
(3)「放射性物質による環境汚染予防に向けて
(4)「
地域防災計画データベース:消防庁防災課
(5)「流域下水道の下水汚泥等における放射性物質測
  定結果報告
」埼玉県
(6)「
国際原子力事象評価尺度(INES)」
(7)「下水汚泥中の放射性物質の測定結果について
  山形県

(8)「下水道の終末処理場等における環境放射線モニ
  タリング調査結果
」福島県災害対策本部
(9)「下水汚泥等の放射性物質の調査結果」栃木県
(10)「下水汚泥の検査結果(5月12日)」群馬県

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