池田湖

2011年02月07日 | 日本の湖沼百選



湖沼名

池田湖

ローカル名

 

大  陸

日本列島

国  名

日本

成因

 火山湖

周囲長(km)

 15.0

面積(km2)

 10.9

最大水深(m)

233

容積(km3)

 -

標高(m)

66

淡水/塩水

 淡水湖

池田湖は、鹿児島県の薩摩半島南東部にある
直径約3.5km、周囲約15km、ほぼ円形のカル
デラ湖。九州最大の湖である。湖面の標高は
66m、深さは233mで、最深部は海抜-167mとな
る。湖底には直径約800m、湖底からの高さ約
150mの湖底火山がある。池田湖を含む窪地地
形は池田カルデラと呼ばれている。 池田湖
は古くは開聞の御池または神の御池と呼ばれ
ており龍神伝説がある。



約5500年前、阿多カルデラに関連した火山活
動があり、合計約5km3の軽石や火山灰を噴出
した。噴出物の抜けた後に地面が落ち込むこ
とによって池田カルデラが形成され、カルデ
ラの底に雨水が溜まることによって池田湖が
形成された。ほぼ同時期に山川湾、成川盆地、
鰻池、池底、松ヶ窪などの地形も形成されて
おり、これらの噴火口群とともに池田山川と
してランクCの活火山に指定されている。

開聞岳の噴出と池田湖の陥没が連動して起き
たという俗説があるが、地質学的観点では両
者の活動時期に1000年以上の時間差があり、
池田カルデラの大きさに見合う火山噴出物(
池田湖テフラ)が周辺の地層に残されている
ことなどから、直接的な因果関係はないとさ
れている。

 


1929年(昭和4年)の観測では透明度26.8mと
当時世界第7位であったが、その後、生活排
水や工業廃水の流入などによって汚染が進み、
1983年(昭和58年)には赤潮が発生するに至
った。このため「池田湖ブルー化計画」が策
定され水質改善の活動が進められている。

また、冬季の平均気温上昇によって、この季
節に以前あった湖水の鉛直循環が1980年代後
半、停止してしまった。合わせて表層水の富
栄養化傾向の影響も加わり、湖の底層水の酸
素濃度の低下が進み、1990年代以降は、湖底
における溶存酸素濃度が0mg/lの状態が続いて
いる
。このため、湖底では好気性生物が死滅
した。水深233mの水底は硫化水素による黒っ
ぽい泥が堆積している。



【エピソード】



1961年頃より池田湖には巨大水棲生物が存在
していると噂され、ネス湖の未確認生物ネッ
シーになぞらえて「イッシー」と呼ばれてい
た。1978年9月3日には指宿市池崎地区の住民
約20名によりイッシーが目撃され、全国で報
道されたため有名となる。湖に生息する天然
記念物のオオウナギは体長が2mに達する個体
もあり、これが正体ではないかとも言われて
いる。このほか出現時期から、池田湖に放流
された大型魚ハクレンの魚群の誤認ではない
かという説もあるが、現在もイッシーの正体
はわかっていないという。

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脚注及びリンク集
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(1)「世界の大湖沼
(2)「
世界湖沼会議」財団法人 国際湖沼環境委員会
(3)「
世界の湖と琵琶湖
(4)「第3期池田湖水質環境管理計画

※「池田湖の水質状況
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