埼玉県市民ネットワーク主催の講演会。市民自治をはじめよう 市民の視点でまちが変わる! 我孫子市で実現できたこと という題で、講師は前我孫子市長の福嶋浩彦さん。鳥取自立塾や我孫子での研修、先日の市民と議員の条例づくり会議と度々、お話を伺っていますが、今日もあたらしい驚きがありました。
市民自治・・・よく耳にしますが実際には難しいことですね。
まずは地方分権について。地方自治体に権限移譲・・国から権限が分けてもらえる、そのような感覚でしたが、市町村にできないことを県が、県にできないことを国に と矢印の方向が逆という福嶋さんの考え方でした。主権者の近くに権限をおいておくほうが、住民自身にわかりやすく、権限をコントロールしやすくなる。そこが分権の意義だそうです。権限委譲でなく移譲だそうです。“上から下に譲るよ”でなく“権利を移すよ”だそうです。
以前に一般質問の中で「住民の代表である議員に説明したから住民に知らせる必要はない」と時の首長さんに言われました。まさしくそのままの言葉を福嶋さんが言われ、「そのような考え方はおかしい。2元代表制であり、首長は住民に直接、説明責任があり、議員は議員で住民に対して説明責任がある」・・・とのことでした。フムフム・・・
議員としての責任の重さを非常に感じます。行政の住民参加はある程度すすんでいるものの、議員は住民の代表だから、選挙で選ばれたから・・・ある意味で特別な力を持つように勘違い(?)してしまうことが多いのかも。住民の声を本当に聞いているのかどうか疑問です。白紙委任でないのだからきちんと住民に説明し、一緒に考えていくところから始めなければならないと思います。私も含めて議員の意識改革も必要なのでしょう。
最後に市民も自治の力を高めることが不可欠と話されました。違う意見、異なる利害関係を持つもの同士がきちんと対話し、お互いに納得できる合意を自ら作り出す力が必要とのこと。陳情政治(お願~いとおねだり)から脱却せねばです。
まさしく大きな問題ですね。住民力をつけること・・・協定問題にしても考えの違う人がきちんと話し合う場面がなかなか作れません。民主的の意味を本当に理解していないところでの物事の進め方が横行しています。
行政は住民力を活かして、それらをコーディネートする力をつけることが大切とのことでした。
帰りの埼京線で福嶋さんと一緒になりました。一駅で武蔵野線に乗り換えだったので、ほんのわずかな時間でしたが、鳥取自立塾でもお会いしたこと、自立塾が無くなって残念・・・などお話ししました。講演でお疲れだったでしょうが、私たちの笑顔の会釈に応えて傍にきてくださり、気さくで魅力的な方でした。
市長を辞められてからも中央学院大学客員教授や東京財団上席研究員や各地で講演をされるなどお忙しいようです。
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