靴下にはそっとオレンジを忍ばせて

南米出身の夫とアラスカで二男三女を育てる日々、書き留めておきたいこと。

今週の知識と雑感

2010-06-18 23:45:30 | 知識
1.チンパンジーに人形、乗り物などの玩具を与えると、雄は乗り物、雌は人形というように、性的に画一的な玩具を好んで遊ぶ。

2.社会的文化的なすり込みだけでない要素(遺伝やホルモンなど)も確かに男の子女の子が好む玩具に影響を与える。精巣から分泌される雄性ホルモン「テストステロン(testosterone)」が多いと人形よりも、乗り物やボールなどの動く玩具を好むようになる、というように。

3.確かに生まれ持った性的違いはあるけれど、小さな子供であるほど違いはわずか。小さな子供の心理面(知性、共感性、攻撃性)や脳の構造や機能においての性的違いはとても小さい。

4.性的違いに拍車をかけるのは、社会的文化的すり込み。心理面の性的違いはすり込みによって成長するにつれ倍増していく。

5.スポーツギアや乗り物や組み立てる玩具は空間認識力を高めるエキソサイズとなり、人形遊び、色塗り、ドレスアップは言語能力、社会性、モータースキルの向上を助ける。こういった遊びの違いが男の子が3D認識能力に優れ、女の子が言語能力、社会性に優れているという形を生み出していく。

6.男の子に人形の世話などの遊びを促すことで、共感能力を養い、攻撃性を緩和させ(相手に共感することで攻撃できなくなる)、社会性や言語能力を育てることができる。女の子にパズルや組み立て式玩具を与えることで、空間認識能力を育てることができる。男の子女の子にこだわらず、色々な遊びの機会を与えることで、バランスよく育っていく。



7.交際相手を探している段階では、多くの男は彼らのジョークに笑う女をのぞみ、多くの女は笑わせてくれる男をのぞむ。

8.一旦男女間の関係が築かれると、今度は女が男を笑わせることが関係存続を助ける。シリアスで難しい話し合いの際、女が男を笑わせることできるカップルほど、円満な関係が存続する。

SCIENTIFIC AMERICAN MIND -BEHAVIOR. BRAIN SCIENCE. INSIGHTS- May/June 2010より



多様性を押さえつけない方向ほど健全なのでしょうね。

科学的実験調査結果には必ず例外もあるし、実験調査のやり方によって結果もかなりかわる、ということをふまえつつ。特に7と8。でも8はちょっと納得。