靴下にはそっとオレンジを忍ばせて

南米出身の夫とアラスカで二男三女を育てる日々、書き留めておきたいこと。

整理、「ここに、炎の中心に」

2012-06-22 01:47:06 | 今週の整理
1.引越しを数日後に控え、箱に囲まれて暮らしている。上の子三人と一人三箱詰める!をノルマに。子供三人大人二人で一日最低十五箱、毎日続けているとかなりの数。これだけの物をどうやって詰めたら・・・、と最初は途方にくれていたけれど、目標までを手の届く範囲に細分化していくと何とかなるものだと実感。

2.次女が夏休みの目標の一つに掲げていた「掛け算割り算を素早くできるように」。九九をしっかり定着させるよう、絵で覚える、語呂あわせで覚える、音楽に合わせて覚える、などなど試してみたけれど、結局毎日ひたすら書いてドリルする、が私には合っていると本人納得。初めはすぐに成果も出ず、できない!とフラストレーションだった彼女、毎日こつこつと続けることで徐々にカーブが上向きになり気がつくと歩き始めたところからかなり遠くに来ていることに気がつく。だめだできないという自身の声を聞きながらも、とにかく少しずつ続けていくことの大きさ、学び中。

3.何かを変えたいのならば新しいハビットを何度も上書きする。言葉で行動で。まずは自身がそうなる・そうある。すると新しい自分に状況がついてくる

4.「不安」は心地いいゾーンを抜けることを知らせる警鐘でもある。ここからは未知、と本能的に自身を守ってくれる。そこで留まるか踏み出すか。そこから踏み出すことで人は発展してきた。不安を超えていくには、内の安心場と繋がっていること。そして日々少しずつ踏み出し大丈夫なのだという感覚を広げていくこと。周りの状況に拠る安心感でなく、内の安心場に拠る安心感を養っていく。

5.子供たちは 親の無条件の愛に包まれることで、いつか親を離れ一人で歩き出したとしても決して消えることのない安心場を内に育てていく

6.子供を無条件に受け入れ愛することが大切、そうは言うものの、愛とは何とも漠然とした言葉。そもそも愛するということはどういうことなのか。メディアから流れる男女間のロマンティックな愛から、赤ちゃんを胸に抱いた時湧き上がる愛しい気持ちまで、愛と表されるものには様々な形があるように見える。

 「愛は動詞」。愛とは動きのある行為行動なのであって、「ある・ない」などと測られるものではない。静物のように、こっちにはあるけどあっちにはなかったというようなものでも、たまたまそちらに転がっていた「愛」を見つけたというようなものでもない。愛とは、自分自身で今ここに作り出すと選択するもの。

 もし「愛せない」のならば、思いやり、その子の言葉や心に耳を澄ませ、共感し、その子を肯定してみる。するとそれらの行為の実りとして愛情がふつふつと湧いてくる。愛があるから思いやるのではなく、思いやるから愛が湧く

 愛というのはひょっとして個々人を超えたところに、常に滞ることなく流れ続けているものなのかもしれない。愛するという一人一人の選択・行為が、その流れに繋がる管の詰まりを取り去り、尽きることのない無限の愛が流れ出す、そんなイメージを抱きつつ。

7.「無条件に愛する」というのは、何でもかんでも子供のやりたい放題にさせるということではない。どんなに叱ってもどんなによくないと諭したとしても、底のところでその子を愛し受け入れているのならば、子どもは心の内に、安心場をしっかりと築いていくことができる。利き手で抱え、もう片方の手で押しやる

8.内に炎を。

「思考は火の存在を証明する煙を放つ。神秘は燃え盛る中にある。わき起こる煙には想像力をかきたてられる素晴らしい形が。しかし、そんなかすんだものばかりみて火から離れてしまうのではいけない。ここに、炎の中心にいなさい。」

“Thinking gives off smoke to prove the existence of fire. A mystic sits inside the burning. There are wonderful shapes in rising smoke that imagination loves to watch. But it's a mistake to leave the fire for that filmy sight. Stay here at the flame's core.”Rumi(詩人:1207–1273)


いよいよ引越し、数日後には移っている予定。しばらく新居を整えることに集中します。七月初旬にはブログに戻ってこられるように。

皆様の夏の日々が素晴らしいものでありますように! 感謝を込めて

父の日

2012-06-22 01:46:15 | 出来事や雑感や (行事)
箱に囲まれがらんとしつつある部屋、父の日を祝う。

恒例のサプライズ、こそこそと準備。


ハッピファーザーズデ~イ トゥ~ ユ~ 家具が減ると歌声もまたよく響く。

おめでと~。


荷造りの合間をぬってカード作り。


世界中のファーザー(男性も女性も子持ちも子供なしも、一人一人がもつ内の父性も含め)へ、おめでとうございます!


整理、幸せだったと思い出すのは

2012-06-18 00:22:12 | 今週の整理
1.昨日はクイーンベッドを一つ処分。昔日本から持ち帰った布団を敷いて眠った。こちらに来て10年近く、ずっと高さのあるベッドに寝てきたのだけれど、懐かしいこの感覚。目の高さが変わると見える風景も随分と変わる

2.何年ぶりかに子供なしで友人達と2時間ほどレストランで食事。それぞれのルーティンを抜けて集まったひと時。涙流して笑って。一人一人の歩いてきた道が、笑顔に溶け合う夜。俳句あり詩あり。  「もう何年かしたら私達はこの世にいない」、シャンパン片手に立ち上がり言う友人の声を聞きながら。友に乾杯。

3.したいことができないと途方にくれる時を、したいことをどうしたらできるかの具体的計画整理に当てる。だってこうしかできない、なんてことはない。まだまだ方法はある。

4.認められたい(approval-seek)からする、を超え、その時点での自身の最善を貢献するためにするへ。

5.未知の物事を前に立ちすくんでしまうような子には、絶対に飛べると安心できる高さのハードルを何度も飛ばせた上で、ゆっくりとほんの少しずつ高くしていく。重要なのはその子に合ったハードルを目の前においていくということ。周りと較べて低すぎる高すぎるということではない。他の子供たちと比較して、この子はできないと歩みを止めてしまわない。親は陰でハードルを調整する黒子。子供たちが「自分でできた!」と思えるよう、いずれ一人で歩いていく自信を培っていくよう。

6.子供達が大きくなり幸せだったと思い出すのは、周りの大人が自分と向き合い過ごしてくれた何気ない日常の風景。母と手を繋いで散歩、車の中で父としりとり、熟れたフルーツを美味しいねと言いながら叔母と食べた、仕事帰りの父や母とその日あったことを話しながら夕焼けの中帰宅、湯気の上る台所で夕飯を作る祖母の手伝い、髪をなでる母の手の温もりを感じながら眠った。子供達と向き合い共に過ごす日常の時間、それらが子供達の奥深くで、幸せというものの原型を形作る

7.過去に胡坐をかくことなく、今生きているか

Have a wonderful week!

夏至間近の青い空、アンカレッジより。

友人を送る夜

2012-06-18 00:21:39 | 出来事や雑感や (その他)
子供達の学校も一緒で、夏の間も水泳などで毎日のように会っている友人が、あともう少しで南の島へ引越し。一を言えば十感じ取ってくれる彼女と、今まで本当にたくさんの話をしてきた。そんな彼女が近くからいなくなってしまう。彼女と過ごした時を大切な思い出として歩いていく。これからも同じ地球の同じ太陽の下にいるのだから。

お別れ会、2時間ほど参加できた。子供なしのこんな空間久しぶり。凧糸が切れないよう自分に言い聞かせて。(笑)

アンカレッジ一人気のピザ&自家製ビールの店にて。


その後友人宅。


シャンパンと手作りティラミスと。

後方にはマンゴープリン。

俳句あり詩あり。涙流して笑った夜。

新地での、友に幸あれ!

レゴリーグ元コーチ送別会

2012-06-17 23:59:44 | レゴリーグ
レゴリーグ元コーチPさん、この春高校を卒業し大学へ。友人宅でアンカレッジを旅立つPさん囲む。

ケーキカット。


食べて、


跳んだ後は、


水合戦。

こんな水風船や、

水鉄砲用意。

おりゃ~。


徐々にエスカレートし、

最後はバケツ・・・。


ふ~、やられた。


トランポリンで日干しの午後。

K.I.T.(Keep In Touch)ね、e-mailや、休みにはアンカレッジの実家に帰ってくるしね、と言い合いながらお別れ。

祝門出!

整理、定住しつつも旅人で

2012-06-14 02:20:06 | 今週の整理
1.引越し先との最終手続き終わる。引越しまで二週間を切る。少しずつ貸し倉庫に荷物を運び出している。引越し当日トラックをレンタルして残りを一気に運び出すという計画。周りの物が日に日に減り、あるものでどうにかしていこうという状況。ないならないでどうにかなる物に囲まれて暮らしているんだなあとつくづく。旅をしている気分を思い出す。

2.そういえば、「定住しつつも旅人であろう」というような言葉を、昔結婚当初に夫に書き送ったのだったと思い出す。旅ばかりしていた若かりし頃。あの見るもの全てが新鮮で、軽く、未知に溢れた毎日。とここまで書いてふと思う、旅人のスピリットは子供のスピリットと似ている

3.雨がよく降り、10度以下の寒い日が続く今年の「夏」。「雪がないということがアラスカの夏なんだよね」と友人と笑い合う。外に太陽が照らずとも、内に太陽を

4.昨日そう笑い合った友人は、2年間ボートで世界を回り、2年前アラスカに戻ってきたのだった。小学生の娘さんを連れてハズバンドと3人での大冒険。彼女の突き抜けた笑顔が眩しい。

5.夏休み、日々何かができるようになった喜びが家の中をぱっと照らしてくれる。昨日できなかった問題が解けた、ミスが少なくなった、袋縫いができるようになった、花の名前が分かるようになった、早口言葉が言えるようになった。日常にできるようになった!が溢れている。子供たちの姿勢に習い、大人だってまだまだ、と思う今日この頃。

6.子供の内の安全基地が親の無条件の愛情や受け入れによって築かれるとして、日常的にその安全基地を察知するセンサーを手入れし磨く必要がある。子供に手入れの習慣を身につけさせていくことも、親の重要な仕事。その習慣とは感謝の気持ちを持つこと、自分を信じること、自分を幸せにする姿勢、主体的に動くなどだろう。

7.砂漠では水の貴さありがたさが身にしみて分かる。水に溢れた地では水があるのが当たり前で気に留めることなく捨てるように使ってしまうもの。砂漠で水を与えられた喜びの感覚を、この水に溢れた普段の生活に浸透させる。日々砂漠に立ち返り、水一滴のありがたさを思い出す習慣を

8.Proactiveであること。結果を待っているのでなく結果を生み出すよう行動する。

Have a wonderful weekend!
雨に濡れしっとりとした草木、アンカレッジより。

長男「オレオ」・チーズケーキ

2012-06-14 02:16:29 | 
長男クラスメートのJちゃんがレシピをテキストで送ってくれる。

「オレオ」を「ポール・ニューマン・クッキー」(オレオより美味しいと思う)に代えて。


わらわらと妹弟。


クリームチーズを混ぜて。


砕いたクッキー敷き詰めた型に入れ。


ダイニングではパンケーキブランチ。


焼いた後冷蔵庫で3時間冷やし、出来上がり。


あっまい、けどなかなかいけました。

整理、内に安全基地を

2012-06-09 02:01:54 | 今週の整理
1.引越し先がほぼ決まる。なかなか交渉がスムーズにいかなかった子供達の学校の近くの物件、ここにきてトントンと決着。昨夜は10日ぶりくらいに夜を通して眠った。うまくいかないと他をあたり、そうこうしている内にこっちにもいい点があっちにもいい点が、とそれまで視界に入っていなかったいくつかの新しい可能性が目の前に並び始め。何を優先していきたいのかと見つめ直し続ける日々だった。遠回りすることでそれまで見えなかったものが見え、そして最終的に最も初めに描いていた理想におさまる結果に。それがなくとも、そこでなくともやっていけると思えるときに、ふっと与えられる、そんなことを感じている。

2.今暮らしている家に残るという交渉も同時に進めていたので、引越し準備しばらく停止状態だったのだけれど、ここにきて加速する必要が。あと3週間程。子供達が結構な労働力になるのが助かる。もうすぐ13歳の長男はもう私より力持ち。

3.ここ最近、軍事基地を訪ねる機会が何度か。昨日は日の丸を掲げた日本の自衛隊が演習に来ていた。巨大な戦車がすぐ隣を走る。何人かの知り合いの夫さんは幼い子を残して半年一年単位で中近東へ。武力対武力で世界の均衡が保たれているという面は現実にある。傘下の平和にあることに胡坐をかくのでもなく骨抜きになるのでもなく、武力でない道をというのなら、その道をとことん追求していかなくては。背筋の伸びた軍人さんの笑顔に触れつつ、憲法九条を思いつつ。

4.想像力・創造力は根底に常に流れている。完全にカバーされているように見えようが、表面を引き剥がせば勢いよく噴出するもの

5.子供の内に「安全基地」を築いていくこと。それが親の最も重要な仕事。例え不安や困難に打ちのめされたとしても、そこに戻ることで満たされた温かい気持ちになり、癒され、また明日から頑張ろうと感じることができる場を内に。
 「安全基地」は親の無条件の愛情受け入れによって築かれる。それは子供のしたい放題させるということではなく、叱りよくないと諭しながらも、常に底に無条件の愛情を流しておくということ。無条件と叱り嗜める、は一見矛盾しているように見えるけれど、同時に行えるもの。右手と左手が同時に違う動きをすることができるように。

6.少しの居心地悪さ不快さを、筋力をつける好機とする。普段から頭心身体の筋力トレーニング。

7.自身のベストを尽くしつつ、自身を超えた存在と共に


Have a wonderful weekend!

雲の上は常に青空、アンカレッジより。

湖、ボート

2012-06-09 02:00:05 | 風景・散歩・旅
友人とアンカレッジから15分ほどいったところにある湖へ。


モーターのついたボート、


と足こぎボートを貸してもらう。


出発。


いぇーい。


あ、何だろあのトリ。


こいでこいで。


うれし~。


仲良しボーイズ。


ボートの上で昼ごはんの後は、

岸で遊ぶ。


滑って、


ひゃっほ~。


気持ち~午後。

整理、「独自の個性とは・・・」

2012-06-05 02:15:19 | 今週の整理
1.家、どうするかを決める最後の決断のとき。ここ3日ほどあまり寝ていない。目の前に選択肢を並べる。どの選択も結局いい面もあればそうともいえない面もあり。ここにきてこの家に残るという選択肢まで並べ始める!(家を売る最終決定のサインはまだ)。どうなろうとも、またそこから最善を尽くそう

2.秋から少しずつ家事育児以外の仕事を始める計画を立てる。それもあって寝られない日々。秋から四人が学校、日中三歳になる次男と二人。子供達との時間を中心に据え、本当に少しずつ。こうして子供達に向き合える一瞬一瞬のありがたさをかみ締めつつ

3.何事も自分が選んでいる。選ばされているわけではない。そこからしか何も始まらない。

4.人付き合い、いかに自分のパラダイムから相手を見ているかを思う。昔読んではっとしたこんな話を思い出しながら。

電車に乗っている。目の前の座席の子供達のマナーが最悪。靴を履いたままシートに立ち上がり、ジャンプしては大声で叫び、車内を走り回る子も。父親らしき男性は座席にうつむいて座ったまま何もしない。何て親!子供達がこれほど騒いでいるのに何も言わないなんて!男性をにらみつける。とうとう耐え切れず立ち上がり「子供さん達迷惑ですから注意してくださいませんか」そう告げる。男性は顔を上げるとこう言った。「すみません。今、妻の最期を看取ってきたところなんです。残された子供達とこれからどう暮らしていこうかと途方にくれてしまって」by Stephen Covey

ここで一気にパラダイムチェンジが起きるという話。この人がこんなことをするのは/しないのは、私の計り知れないその人自身の道を歩いているからなのかもしれない。そんな気持ちの幅をもって、今日も人に接していきたい

5.あなたの独自の個性というものは、あなたが取る者よりも、与える者になるときにのみ、現れる。(Your unique personality can only emerge when you become a giver, rather than a taker. )by Simon Jacobson

6.こうして欲しい、から、自分に何ができるかへ


Have a wonderful week!
まぶしい黄緑に、花々の彩り加わるアンカレッジより。

夏空飛行

2012-06-05 00:00:19 | 出来事や雑感や (子育て)
「ヤング・イーグル」主催のイベントに参加。アンカレッジから45分ほどいったバーチウッドにて。

大きな倉庫のようなところに、いくつかブース。飛行機について学ぶ。


シミュレーション。


外に出て飛行機に直に触れながら仕組み説明。


乗って、


出発!


空へ。


な、何と長男空中にて操縦させてもらったそう。「すごい体験だった・・・」しばらく言葉を失っていた彼。

屋内では、

紙飛行機作ったり、


作った飛行機にシール貼ったり。


次に長女。


行ってきま~す!


長女は後ろの座席だったので操縦せず。「小さい飛行機ってホントよく揺れるんだねえ」と。

飛行機降りてあれやこれや作る。


リモートコントロールの飛行機を飛ばしたりも。


しばらくすると、「外に集まって!」という叫び声。

待つ。


巨大軍用ヘリコプター到着。


パイロットが仕組みなど説明してくれる。約15億円のヘリコプター、パイロットのトレーニングに約1億はかけられていると。アラスカでは主にレスキューに用いられている。前方の先端に地上のわずかな温度差を察知できる装置がついていると。

中へ。

後ろで次男三女大はしゃぎ。

コックピット。



当日朝、「あ、そういえばこんなイベントあること昨日聞いたんだけど」と夫。突如出かけることにしたこのイベント。小型飛行機のパイロットからブース担当の方々まで全てボランティア。

思いもかけず体験・学び、盛りだくさんの半日でした。