靴下にはそっとオレンジを忍ばせて

南米出身の夫とアラスカで二男三女を育てる日々、書き留めておきたいこと。

多様な道筋を包み込んで

2014-04-13 05:25:04 | 子育て風景
次男と二人公園な昨日の午後。遊具から少し離れ、木々に囲まれた森の入口で、二人の女の子が遊んでいる。そばでプードルを連れて見守るお母さんらしき人。次男が近くへ行き、じっと見つめている。そして少し離れた所にいた私のところへ来て、「○○ちゃん(娘の一人のクラスメート)のね、妹達だよ」と。

「ハロ~」って言っておいでよというと、走っていって手を振っている。次男の後ろに付いて行き。「お母さんらしき人」というのは、女の子達のお父さんの妹Lさん。共働きの両親の家に住み込み、いつも娘ちゃん三人の面倒を見ている。

今週は冷え込んだわね、ようやく少し緩んでこうして外で遊べるわと、去年の夏の終わりに他州から引っ越してきたLさん。180センチほどあるスレンダーな身体に、アラスカの冬ではあまり見ることのない、茶色のレザーのジャケットを着込んで。

女の子達二人、次男にまつぼっくりを差出し、いっしょに「スープ」作ろう!と。まつぼっくりを探してきては、水溜りに入れる三人。「ハニー、そこに座ると濡れちゃうわよ、あらあらスープに髪の毛が入っちゃう」そう声をかけ見守るLさん。

「あなたみたいな叔母がいて、娘ちゃん達ももちろんお兄さん夫婦も、本当に幸せね」そう言うと、「私もこの子達と一緒に過ごせて、育児って大変だけれど、よかったと思う。でも実はね、この夏に他州へ戻ることにしたの。学校に戻ってね、外科技師を目指すことにしたのよ」と。若く見えるとは思っていたけれど、よく話を聞くと高校を卒業してまだ四年ほど!なのだそう。高校が終わり、バイトしながら旅をしたり、はるばるアラスカにやってきて姪達の面倒を見たりと「少し休憩」して、よし、そろそろ始めるぞ!とリフレッシュしたと。

「周りの友達はもうすぐ大学卒業したり、ロースクール(四年生大学の後弁護士目指して進む道)に行き始めたりとしてるけれど、私にはこんな時が必要だったわ」とにっこり。

友達の中には、高校卒業後、オーストラリアやニュージーランドやイギリスやフランスやイタリアなどで暮らし、そろそろ大学へ行こうかなと思っている子も何人かいると。

娘ちゃん達のお父さんお母さんも、弁護士と心理学者を目指しインターンのためアラスカに来ている。この夏、皆で他州の実家近くに戻るのだそう。祖父祖母や他の親戚の助けを借りつつ、お父さんお母さんLさん、目標に向かって。

あの子達が小さな頃から面倒みることはあったけれど、同じ家に住むというのは初めてだったから。「三人の小さな子がいる家」というのがどういうものか、よ~く分かった。すごいの、静かな時というのがないのよ! まだ当分はないと思うけれど、子供を持つ準備、これで少しはできたのかもしれないな、兄に感謝してるわと。


一直線に進む人々もいれば、あちらこちらに寄り道しながら様々な体験を積みつつ、徐々に道を見出していく人々もいる。こうして「多様な道筋」を包み込めるシステムというの、いいなと思う。


ぐるぐると「まつぼっくりスープ」をかき混ぜる三人。


いつもにこにこと嬉しそうな娘ちゃん達、子供達は別れを悲しがるだろうけれど、他州へ行っても、皆でますます幸せにね、春の陽だまりに、そう思いつつ。

「会えてよかったよ、ブロ」

2014-04-06 07:02:32 | 子育て風景
登場する人物名は全て仮名です。


次女の眼鏡ができたという知らせ。目医者に併設された眼鏡屋へ取りに。

受付のお姉さんと話し込んでいる中年の女性の後ろに立ちチェックインを待っていると、「ハロ~、マム!」と大声。驚いてそちらを見ると、二十代くらいの男性が、白髪の父親らしき人に付き添われ診察室からこちらに向かって歩いていくる。ニコニコと笑って、手を振りながら。

ちょっとびっくりして「ハーイ」と返事をし終わらない内に、今度は眼鏡を見て回る初老の男性に向かって、「名前は何ですかあ?」と大声。顔を上げ、笑顔の男性を見つめるそのネイティブの方。「お名前は?名前は?名前わあ?」と矢継ぎ早に質問する男性に近寄り、「私はジェームスです。はじめまして。あなたの名前は?」と穏やかな笑顔で手を差し出している。「僕はマイク!はじめまして!」と大声で手を握り返しソファに座るマイクさん。

すると今度は隣の二人の女の子を連れたお母さんに、「あなたの名前は何い~?」と。「私はヘザーよ。よろしくねマイク。」「ヘザー、最近調子どう?」「まあまあね、マイクはどう?」「楽しいよ。今日はどうしてここに?」「娘の眼鏡を調整しにね」「娘は何歳?」「八歳とね六歳」「学校はどこ?」「○○小学校」「先生の名前わあ?」

ヘザーさんが答えを言い終わらない内に、ものすごい速さと大声で次から次へと質問。お父さんが隣から気を遣い止めるも、ヘザーさん「大丈夫ですよ」と身振りで伝えながら、逆に「あなたが行った小学校は?」「先生の名前は覚えてる?」とマイクさんにニコニコと質問をふっている。マイクさん、待合室中響く声量でヘザーさんとの会話を続けながらも、入口から人が入ってくるたび立ち上がり、「ハロ~、サー!」「ハロ~、マム!」と元気に挨拶。

そこへ店のスタッフが通りかかると、「ジェイソン、調子はどう?ハグさせて!」と頼み、「もちろん」というジェイソンさんとハグ。そのハグが終わるか終わらないかの内に、新しく入ってきた男性に「ハロ~、サー」と。「ヘイ、バディー、調子はどうだい」とにこやかに答える男性。

ところがハグで気持ちが高まったところへの、この「のりの良い答え」に興奮したのか、「名前わあ?」と金切り声で飛び跳ね始めるマイクさん。大音量のまま壊れてしまったロボットのように繰り返し繰り返し。「ブルースだよ、バディー。君の名前は?」と全く動じず穏やかな笑顔のブルースさん。「マイク~~!ああああああ」と収拾つかなくなり、お父さんに抱えられ引きずられるように別の部屋へと連れて行かれるマイクさん。ブルースさん、追いかけるようにして手を差し出し、「はじめまして、マイク君!」と。

しばらくして、落ち着いた様子でお父さんと待合室に戻ってくるマイクさん。

ブルースさんを見つけると、「ハーイ、ブルース!」と隣に座り。「私の名前を覚えていてくれたんだね、嬉しいよマイク」とブルースさん。(マイクさん、どうも聞いた名前は瞬時に全て覚えてしまうよう)

「今日ランチ何食べたらいいかな?」「ピザにしなよ」「どこの?」「○○(店の名前)かなあ」「何かジョーク言って」「ジョークかあ、突然には難しいなあ」「ジョークジョーク!」「う~ん」と考え込むブルースさん。「私のジョーク聞きたい?」と隣からヘザーさんがジョークを言い始め。待合室中、皆で笑って。


診察室からブルースさんを呼ぶ看護士の声。立ち上がり、「会えてよかったよ、ブロ(兄弟の意)。テイクケア!」とマイクさんの肩を抱き、診察室へ向かうブルースさん。マイクさんも、手続きを終えたお父さんに連れられ、待合室中にニコニコと大声で挨拶しながら建物を後に。



春のひと時。



マイクさんを囲む人々の心意気。

一部始終見守っていた十歳次女と四歳次男、こんな方々に出会えて幸せだったね。

マイクさんのあの突き抜けた笑顔に、感謝を込めて。

夫出張中のあるリアルな一日

2014-03-23 08:56:09 | 子育て風景
四時半起床。読み書き。五時五十分に長男を起こし、往復十分の大学ジムへ降ろす。帰宅し、朝ごはん&弁当作り。六時四十五分長女を起こし、長男を迎えに行く。長女朝ごはん食べ、長男の朝ごはんは包んで車へ。シャワーから出てコンタクトをつける長男をガレージで待ち、七時二十分、中学へ。車の中で朝ごはんを食べる長男。まだ少し薄暗い中、往復四十分程。

八時過ぎに戻り、まだ寝ている次女・三女を起こす。なかなか起きない。ベッドから抱き上げ、クローゼットの前にそれぞれ「置く」。ご飯食べさせ、髪を結い、寝室でぐずり始めた次男を抱き上げ、食卓を囲みしばらく膝に座らせ落ち着くと、出発時間。スノーパンツ&ジャケットを着込み、帽子をかぶる次女と三女。皆でガレージへ、八時四十分、往復十分弱の小学校へ出発。

晴れ渡った空。

帰宅し、次男着替え、朝ごはん食べる横で、担任からのニュースレターなどメールチェックやりとり、歯医者予約などスケジュール確認。次男の相手をしながら、台所片付け、掃除、洗濯。次男のプレスクールカリキュラム。

ランチが終わると、ホームスクール支援チャータースクール訪問、話し合い。その後、食料買出し。詰め替え用のインクを忘れたことに気づき、一旦家に戻る。運転中信号待ちの度、ホームスクール資料に目を通しつつ。

一時間半ほどホールセールの店にて、カートに乗り切らない食料&日用品。重すぎて、雪解けごつごつの駐車場を進めず、入口に放置。次男と走って車を取りに行き戻る。車に詰め込み、帰宅し、降ろし。この詰め込み&降ろしに三十分程、汗かき結構いい運動。

一階入口に降ろしたところで、三時三十分、次女と三女の迎え。帰宅し、二階の台所への収納を手伝う三女と次男。終わると、買ったばかりのクッキーを頬張り遊ぶ。

迎えの車に乗って以来、翌日のサイエンスプロジェクト提出に向け、あれしてこれして、それに算数の宿題もあってと興奮気味の次女、大丈夫よ、寝るまでにたっぷり時間があるじゃないとなだめ。

帰宅し、次女、プロジェクトのボードにまっしぐら。前日全て貼り終えていたけれど、手違いがあったらしく、一部をはがしている。打ち直し、プリントし直そうとするも、詰め替えたばかりのインク、うまく機能しない。二台あるプリンター、もう一台はワイヤレスがうまくつながらず、両方とも何度試しても、だめ。涙目でうろたえる次女をなだめつつ、ひとまず算数の宿題してなさい言い残し、四時半、中学へ陸上部の終わった長男長女を迎えに。

車に乗り込んだ長男、日中の食材買出しの際、頼まれていたけれど見つからなかった「プロテインパウダー」がどうしても欲しいと、自然食品店に寄る。携帯に何度か「プリンターが~~。算数分からない問題が~~」という次女の悲痛な叫び。長男に、帰ってすぐプリンター見てやって、と言い聞かせ帰宅。

帰宅し十分程、長女のダンスレッスンへ往復四十分。信号待ちの度、資料に目を通す。帰宅すると、どうも詰め替えインクに問題があるようだと長男。店の人が「七回程詰め替えられる場合もあれば、三回程でだめになることもあります」と言っていたの思い出す。長女ダンスの迎え前に、新しいインクを買って、と時間計算する。

ここで、「今夜はもうピザ!」と宣言。クーポン探して電話注文、ダンスの帰りに取りに行くことに。

次女の算数の宿題を見、ボードと他の資料を確認し、一枚一枚ページ番号書き込み、目次を作るのを手伝うこと十分。再び車を走らせる。文具店でインク購入。高っ!と思わず口に出す私に、他のブランドのプリンターなら、オイルベースでなく水ベースなので安いんですよと丁寧に説明して下さる店員さん。ダンス教室前の駐車場で、長女を待つこと五分程、ホームスクール資料やSATについての記事に目を通す。長女を乗せ、ピザを受け取り、帰宅すると七時半。

買ったばかりの新しいインク、プリンターうまくいく! 長男長女三女次男がピザを食べる横で、「まずは終わらせる~!」とプロジェクトに取り組む次女を手伝う。新しく加えた写真のアレンジ、トリム。ボードを完成させ、他の資料を確認し、一旦綴じた冊子の順番が間違っているのを発見。ホワイトアウトでページ番号を消し、目次を打ち直す次女。飲まず食わずで涙が頬をつたいはじめている。あとはプリントするだけじゃないと励まし、算数の分からなかった問題に取り組む。こういうときに限って、かなりややこしい問題、図やグラフを書いて。

ピザを食べた後、宿題に取り組む長女。宿題の終わった長男は、三女と次男の相手をして走り回る。「ここうったの~」「○○がこんなこと言った~」と時折寄ってくる三女次男、次第に無表情に頷くだけになる私。

八時半、長女を呼び、ピアノ練習隣に座る。普段の半分程の時間。その後三女のピアノを見る。プリンターから打ち出した「目次」を取りに階下へ降りて来、二階へ戻った次女の叫び声。テーブルの上に次女のためにと残しておいたピザを、飼い犬が平らげる・・・。

次女、ここでブレイクダウン、泣き叫ぶ。ではあなたを夕飯にしようとつい思ってしまった犬を外に出し。さっと用意したものを次女に食べさせ。

パジャマに着替えた三女と次男に寝室で本を読み聞かせる長男。ようやくサイエンスも算数も終わり、食べ、着替え、ベッドに倒れこむ次女。シャワー浴びたいよ~と何度もぼやきながら。長女の部屋を覗くと、あと二時間はかかるかなと。お休みを言いハグして寝室へ。

九時半過ぎ。感謝の言葉を言い合い、祈り、ハグし。寝られない!と興奮する次女も、しばらくしてす~す~と寝息を立てている。



ふ~とため息をつきつつ、暖かい毛布に包まり、三つのことを思いつつ夢の中へ。

1.ぎりぎりの時こそ、優しい声と言い回しを心がける。それだけでぴりぴりの雰囲気が和む。

2.途中感情的に怒ってしまうことがあっても、せめて終わりをよく。「これだけやり通せるなんてすごいよ」とハグして背中をなぜ。ほっと微笑む次女。三女と次男を抱きしめ、長男にお礼をいい。犬もなぜてやり。(笑)

3.ノンストップに動き回ることのできる身体に感謝。

明日もまた、気持ち新たに。

長女と私とピアノ、子育ての醍醐味の一つ

2014-03-15 23:59:17 | 子育て風景
ピアノの練習、毎晩長女の隣に座り、と続けている。ピアノの先生には、長女が弾く様子のあまりの違いに驚かれ、「やっぱり目を放すのが早すぎたんですよ」と。

以前はたまに練習、触ったとしても一人でささっと済ませる「練習でない練習」だったから、隣から直されたりあと五回!など声をかけられながら「しっかり練習」するのとはやはり随分と違う。

長女とのピアノ二人三脚が始まり、自分のピアノについて思い出している。

長女は三年生の時から始めたピアノを五年生が終わる頃に止め、そして中学に入ってどうしてももう一度習いたいと戻った。私自身、幼稚園の時から続けていたピアノを一旦小学高学年になって止め、中学生になってもう一度弾きたいと戻ったのだった。

それでも、私自身日々の練習がままならず、一年で止めることになる。弾きたいという気持ちはあるものの、思春期日常の様々なあれこれに翻弄され、練習どころではなくなってしまった。そして音域も広くなり、見慣れない音符が増えるにつれ、楽譜を読むのも億劫になっていき。

こちらは日本の私の子供時代のように「バイエル」などなく、初めから曲らしい曲を弾く。どこかで聞いたことのある民謡やクラシックやブルースなどをより簡単にアレンジしたものを習い初めから弾くことができ、なかなか楽しい。三年半ほど続けた長女だけれど、そんな練習過程の違いもあり、結構今のレベル程でも、何オクターブも上や下の音符が出てくる。

何だか私自身、ピアノを止めた地点から再び習い始めているような気持ちになっている。かつて投げ出した「見慣れない音符」を一緒に覚え、新しい曲に取り掛かった時のあの「億劫さ」を繰り返しの練習で超えていき。長女の練習が終わると、しばらく一人で残って弾いてみたりも。

私自身が「ここまで」と止まった壁を、今こうして一緒に乗り越えているかのよう。そして、ああそっか、毎日少しずつ繰り返すなら、乗り超えられるんだ、そう今更ながら実感し。自分にとって、一つの「ブレークスルー」を体験しているかのようです。


子育ての醍醐味の一つには、こうして「自分がつまづいた地点から再び足を踏み出す機会が与えられる」、というのがありますね


こつこつと向き合うことで、壁を越えていく感覚・喜び、こうしてピアノの練習を通し、長女に体験させてやりたい、そう思っています。

一つまた一つと壁を越え広がる「新しい景色」に、共に感動しつつ。

長男と二人の時間

2014-03-08 23:59:48 | 子育て風景
いつもは子供達が課題に取り組んでいても、私は十時過ぎには寝る。それでも学期も終わりに近づき、山盛りの課題にここ連日家族の中でも「最後にベッドへ」の長男、この夜は何だか珍しく、傍にいて欲しそうで。

どうも、長女のピアノ練習に付き合って隣に座り、あと何日でこの曲弾けるようにしよう! などと結構盛り上がっているここ最近の様子を隣の部屋で聞きながら(ピアノは長男の部屋のすぐ横に)、そんな気持ちにもなったよう。十四歳男の子でもそういうこともあるんだなあと新鮮に思いつつ、ネットサーチを手伝ってやり。

「八年生になって手伝ってくれるのって始めてだよね」と。七年生の時は、月に一度ほどのボキャブラリーテストの前日に、問題を出してやるというのを担当していた。周りには、課題宿題など、本格的に手伝う親御さんも多いと聞く。こちらは塾というものが一般的ではないので、家で親が教える担当になっている場合もあるよう。


・システム内での熱の移動におけるエネルギー変化について説明しなさい。三つの伝熱機構について説明しなさい。

七つの主なエネルギー変化の一つThermal エネルギーの変化の説明、Conduction, Convection, Radiationの三つの伝熱機構について話し合い。

・雪だるまに一つは服を着せ、もう一つは裸で、気温が上がるとどうなるか、気温が下がるとどうなるか、この雪だるまの服を家の構造に喩えると何か?

服は熱を保つ役割を果たすから、熱を発する人が身につければ暖かいままだけれど、雪だるまなら冷たいままで解けにくいよね。でも服の色や材質や太陽の日差しの強さでまた変わってくるよね、などと話し合いながら。氷を布で包んだものと包まないものを室温に出して真夜中の実験してみたり(やっぱり包んだ方が解けない)。


こういった熱についての課題が三ページほど、上の一ページ分話し合い、あとは「家の構造で屋根裏というのは熱をどうする役割があるのかネットサーチしてみて」など頼まれたらサーチし、私自身の興味課題について読んだり調べたりもしながら、何時の間にかソファでうとうとし始めたところ(毎朝四時過ぎ起きなので、こうしたちょっとの「超過」時間結構きつい)、隣で「できた!」と。

ハグして、お休みと寝室へ。ベッドに倒れこむ。


長男との久しぶりな二人の時間、目しょぼしょぼだったけれど、「熱く」楽しい時でした。

ポケットに夢を

2014-02-16 08:21:15 | 子育て風景
三者懇談。

耳にも舌にもピアスをし、長髪の髪を束ねた先生。

「僕は14歳の頃、君の何倍もクレイジーだったからね、君に14であることを止めろとは言わないけれど、自分の中から『やってやる』という気持ちを引き出すんだよ。君の中からそれが出てこないといけない」

成績、コンスタントにOKというより、あららと下がり最後に必死で上げ結果的にOK、といった傾向にある長男に、先生。

コンスタントに、「理性的」に、軌道修正するテクニック、14であることを楽しみつつ、バランス取るようにね、と。

今こちらをした方が「成績」に繋がるのに、関係ないことにはまりこんでしまう、長男を見ていて時々思うこと。それでも試験だけ点数をとればいいというわけにはいかないこちらのシステム、高校に行ったら、普段の成績が大学にも就職にもとても大きく関わってくる。今回の八年生の懇談会では、来年からの高校生活に向けてのそんな心構えの話なども。


ここ一ヶ月程、ロボティックスとNPOの行事の準備(週末)、レスリング(毎日。週に一度の試合の日は夜遅くまで)などで過密スケジュール。課外活動も精力的に、その上学業もさらりとこなすといけばいいのですが、現実には、そう格好良くもいきません。ロボティックスも夏の終わりまでの休みに入り、今週末は準備していたNPOの合宿行事、レスリングも来週でおしまい、その後は少し落ち着く予定。学業に力を入れていこうと気を引き締めてました。

あれもしたいこれもしたいと尽きないようですが、今は学業という土台をしっかりさせたところに、手を出していこうと改めて整理。高校を前に、いい話し合いの機会になりました。

高校になってもレスリングを続けたいと今は言っていて、この懇談会の日も、廊下で出会ったレスリングのコーチから、「絶対に続けなさい」と褒められ、かなりその気になってました。毎週試合があり、とにかく燃えています。最も怪我の多いスポーツの一つと言われるレスリング、一昨日も、「今日の試合、かなり強い攻めでね、僕の背骨おかしくなってない?」と見せてきたり。親としては、少し体験して楽しかったね、と通り過ぎたいところですが。まさかあの泣き虫だった子が、「レスラーを目指す」と言い出しやしないかと心配する日が来るとは、思いもしませんでした!(笑)



あれやこれやはまり込み易いので、自覚し、自分の夢に照らし合わせ、今何をしたらいいかと絞り込んでいけるといいねと、懇談会の帰りの車の中で。そして昔、友人から聞いた話を:

パイロットになりたいという夢を持っていたある男の人、一日中朝から晩まで他の仕事をしながら生活の糧を稼ぎ、くったくたになって家に帰り、それでも勉強を続けてとうとう夢を叶えたそう。その男の人、いつも「小さな飛行機の模型」をポケットに入れていたと。それでいつもその模型を手に握って、自分が何を目指しているのかを思い出し続けていたそう。人って本当に忘れてしまうもの、自分が何をしたかったのかも。思い出せるものを何か常に身に着けておくのも、いいアイデアかもしれないね。

エネルギーとてつもなく溢れる思春期、どこに向けていくのか、主体的に選んでいけるようサポートしていきたいと思ってます。


ロボティックスも、


夏までの休みに入った!

「神」って何だろうねと話した夜

2014-02-02 06:49:57 | 子育て風景
就寝前は、いつも夫と私の寝室に皆で集まり、ベッドに引っ付いて横になりながら、絵本を読んだり、その日の出来事や思うことなどを話したり、その後、皆で感謝の言葉を言い合い、ハグして各自の部屋に別れるというのが日課になっている。

昨夜は、夫が下の二人に絵本を読んでいる間、長女とひっついて横になり、学校の様子などの話をしていた。

すると、長女が言う「A君とB君がね、今日、言い合いになってね。A君は、神が宇宙を作ったといい、B君は、ビッグバンが起こったから宇宙が始まったと言ってね。A君、顔を真っ赤にして手を握り締めて。A君の家族は敬虔な○○教徒だものね。でも周りを見回してもね、『神』というものを信じない子の方が、多いように思うなあ」


そこから「神」って何だろうという話に。

色々な「神」のイメージがあるのだけれど、「神」を何とするかで、「神」というものが「いない・いる」というのも変わってくるね。

ママ自身は、聖書に書いてあることは、象徴的に表された言葉だと感じているから、「神創造説」も「ビック・バン理論」も矛盾しなくてね。「ビッグバンという始まりがあった」そういった仕組み全てが、「神」と呼ばれることもある、人智を超えた存在によって可能となっている、そんなように思ってるのよ。

実際に何らかの宗教を信じている人でもね、「神が六日間で世界を創った」というのは、一日を20億年近くに換算してのこと、とか、「神がまずは光を創った」というのを、「ビッグバン」のことだと解釈する人もいる。聖典に書かれている言葉をどう解釈するかで、「神創造説」も「ビック・バン理論」も矛盾せずおさまることもあるね。


「人智を超えた存在」について人と人とが「コミュニケートする」にはね、どうしても何か「コード」が必要で。例えば「神」というコードが用いられるのだけれど、それを周りや次世代に伝わり易いように、その風土や文化に合ったストーリーや様々なイメージで膨らませられていって。

でも元のコアのところを見つめるなら、例え違う言葉で話されていても同じ、というようにママは感じているのよ。

そしてこの「元のコア」の感覚というのはね、本人が「神」という言葉で意識しようとしまいと、宗教に入っている人も入ってない人も、皆持っている感覚だとママは思っている。そしてこの「コアの感覚」をしっかりつかむならば、これからどんな壁が立ちはだかろうとも、どんな荒波の中を行くことになろうとも、あなた達は大丈夫だと感じるの。

あなた達があなた達の中にあるこの感覚をしっかりと掴むこと、それがママにとって、子育ての大きな目標の一つ。

黙って聞く長女、だんだん興奮する私を、「もう寝る前だからね」となだめながら、(笑)

「何となく分かるような気もするなあ」と、最後にぽつり。



ハグして、お休みと言い合い。

こうして皆でひっついて過ごす一時一時が、そんな「コアの感覚」に繋がる道を築いていくのかもしれないな、そう思いつつ。



ちなみに、「先進国」とされる中では、「ビッグバン理論」を信じる人が八割近い(北欧は九割!)という国がほとんどの中、米国は「神創造説」を信じる人が六割近いというきわめて特異な地というデータもあるようです。

バル・ミツバ、成人への通過儀礼

2014-01-26 11:19:20 | 子育て風景
先週末は知り合い息子君のバル・ミツバへ。長女がキンダーから一緒のJ君。

「バル・ミツバ」とは、ユダヤの通過儀礼。女の子は12歳で(バット・ミツバ)、男の子は13歳で。この儀礼をもって、成人への仲間入りとみなされる。ヘブライ語で「ミツバ」は「法」を、「バル」と「バット」は、「息子」と「娘」を意味する。法を理解し法に従う者と見なされる節目であり、もうこれからは自分のしたことには自分で責任をもつのだよ、そう本人に自覚を促し、その子に対する周りの姿勢も変わる。

バルミツバ会場の「ユダヤ・センター」に着くと、入口でその日の主役J君の弟君、妹ちゃんが「Jのバルミツバへようこそ!」と迎えてくれる。男性にはキッパ(頭に乗せる小さな帽子)が渡され、二階の会場へ。部屋の中央に仕切りが立てられ、男性と女性で座る席が分けられている。

『トラ』(ユダヤの聖典)のスクロールが箱(ark)から取り出され、会場を一周。キスしたり触ったりする人々も。

その週の「トラ・ポーション」(ユダヤ歴に則り、一年で『トラ』を読み終えるよう、週ごとに『トラ』の箇所が区切られている)をヘブライ語でリズムに合わせて読むJ君。その週は、モーセが十戒を受け取る箇所!

ゲストが一斉にキャンディーを投げる! 祝いの歌。その後J君の家族が『トラ』を掲げ、『トラ』にちなんだ仮装をし、J君、『Hftarah(ユダヤの他の聖典)』をヘブライ語で詠唱。そして親族が『トラ』を持って会場を行進し、箱にしまわれる。

ラビ、J君、お父さんお母さんのスピーチ。そして毎週土曜日の「シャバット(Shabatt)」の礼拝。

と、全部で二時間ほどの儀式。その後バッフェ形式のランチへ。



アラスカでおじいさんの代から事業を続けてきたJ君の家系。各方面に顔も広く、ユダヤコミュニティー以外にも、政治家から学校関係者から地域の人々何百人も集まっていました。学校の先生方、本格的な「バル・ミツバ」は初めてという方も多く、「感動したわ」と口々に。

アンカレッジにはオーソドックス派とリフォーム派といった二つのユダヤコミュニティーがあり、前者は教えや戒律により忠実、後者はより現代の暮らしに溶け込みフレキシブル。J君家族は、前者のコミュニティーで活発な活動を続けています。

今回の「バル・ミツバ」を支えたオーソドックス派のラビ一家、まだアラスカに来たての20年近く前から夫と知り合い。長男長女もユダヤ人でないにも関わらず、ちょこちょこサンデースクールに参加させてもらったりとお世話になりました。

オーソドックス派といえば、かなり閉じた世界なのですが、そこはアラスカ。夫もユダヤ人でないし私達のような部外者でも、接する機会があるのですね。

ラビご夫婦、四人の子供さんをホームスクールされ、年頃になると他州のユダヤの学校へ送られ。2012年の長女さんの結婚式は、「初めてアラスカでユダヤのオーソドックス派の結婚式」と地元のメディアにも取り上げられていました。結婚されアラスカに戻った娘さんご夫婦、今はお父さんお母さんに加わり、ユダヤコミュニティーを支える活動をされています。

一般世間とは全く違った生活を送るラビ一家、いつもお会いするたびに、ああ、こういった生き方というのもあるのだなあと思わされます。

このラビとの『トラ』の勉強会に一度だけ参加させていただいたことがあるのですが、その時ラビの言っていた言葉が今も心に残っています。「結局ね、いかに『セルフレス』になれるかということなんですよ」




J君のスピーチ、感動でした。お父さんが、「Jがシャイさのかけらもない性格で申し訳ない」と会場を笑わせるほど、J君は普段からどんな人の前であろうとどんな場であろうと物怖じせず飛びぬけたパフォーマンスを見せてくれるのですが、今回のスピーチも会場中が聞きほれました。身振り手振り交え声の抑揚といい、こういうのを生まれながらのギフトというのだろうかと感心するようなしゃべりっぷり。

これまで育ててくれた両親、親族、兄弟、そしてコミュニティーへの感謝の言葉から、ユダヤの知恵の解説。そして、自分がいかにユダヤ人であるということに誇りを持っているか、自分を通しユダヤの知恵がユダヤだけでなく、ユダヤ以外の人々の役にも立つのならこれほど嬉しいことはない。ユダヤもユダヤでない人も力を合わせ、これからの世界を創っていくんだ。僕は僕のルーツを生かした貢献をしたい。僕はこの生まれに感謝している、そして、学校の友人達(ユダヤでない子がほとんど)が、僕の意見や僕のすることに喜び、ありがとうと言ってくれるたびに、僕は神に感謝を捧げる。皆さん、今日はこうして祝ってくださり本当にありがとうございます。

これからの世界を担うリーダーとしてのJ君、ありありとその姿を描けます。



ユダヤコミュニティーに触れいつも思うのは:

・コミュニティーで子供を育てるということの価値と大きさ
。J君、キンダーの頃から、学校が終わると毎日のようにユダヤコミュニティーで過ごし、『トラ』や文化慣習を学び、冠婚葬祭、年間行事や祭りを共に祝い。

・その人その人にそれぞれの役割が与えられているということ。ラビ一家のように、世間とは大きく距離を持ち、教えのコアを守り伝える人々、それらの教えを学び内と外とを行き来し、教えや知恵をより広い範囲で生かす人々、外から知恵を学びユダヤではない自らが立つ場に生かす人々。どの立場も尊く、皆が同じになる必要はない。それぞれがそれぞれの立場を生かし、よりよいもの(世界)を創っていくことこそが大切。




その夜のパーティー、それは楽しかったと長男長女。ユダヤの歌や踊りを初め少し、その後は、今時のティーンなパーティーに皆大はしゃぎ。食べ放題飲み放題、DJが次から次へと大音響のリズムを流し、紫のシャツに紫のジーンズのJ君囲んで、踊って踊る。その後は、長男も長女も、それぞれの友人宅でスリープオーバー。はじけた週末でした。




金曜日の日の入りから土曜日の日の入りまでは「シャバット」(六日働いた後の完全なる休息日)、電化製品などのスイッチをいれてはいけないという戒律もあり、儀礼会場ではカメラ撮影禁止。日の入り後の夜のパーティーは、長男長女だけ参加。ということで当日の様子を写した写真はないのですが。

儀礼ではこんな英語とヘブライ語で書かれた冊子を渡され、英語のフレーズを目で追いながらJ君の詠唱を聞いてました。


パーティーには、こんなぷりくら?撮り放題マシーンも置かれていたそうで。

友人達とはじける長女。

次女輪ゴムアート

2014-01-18 23:59:17 | 子育て風景
輪ゴムアートにはまっている次女十歳、毎朝学校へ来て行く服とコーディネートしている。

服に合う色合いのブレスレットがない場合は、朝作ったりも。(笑)

編み方も色々ユーチューブで調べているよう。手前のは「魚の尾編」というらしい。


他にもこんな編み方や(この日の服とのコーディネート)、


こんな編み方も!


次男三女にもね。


ぴかぴかのカーテンレール

2014-01-12 08:05:02 | 子育て風景
週の初めの夕食前、壊れたカーテンレールを直しに業者の人がやってきた。コケージャンの夫さんとアジア出身の奥さんと二人で。夫婦二人、二十年近くカーテンレールを取り付ける仕事をしているそう。

夫さんがスクリューやらドリルやらを操る横で、あちらを拭き、部品を渡しと奥さん。息の合った様子でちゃくちゃくと仕事が進む。

背後できゃ~きゃ~と走り回る子供達。デイケアしてるの? いやあの全部家の子なんです、え~! なんて会話を交わしながら。(笑)



仕事の手が空くと、横で料理したり子供の宿題を見たりとしている私に、気さくに話しかけて下さる奥さん。あなた何年アラスカに?十四年です。どこから?日本から。私達は三十年よ、結婚して三十一年。

行ったり来たりと入れ替わる子供達の一人一人に、お名前は?何歳?と聞いて下さり。

私達夫婦に子供はいないのだけれど、私には十二人の兄弟姉妹がいてね、でもね半分くらい死んじゃったのよ。生まれて数ヵ月後に双子が、あと五歳と六歳と八歳で弟妹がね。フィリピンの小さな山の上の村で、病院なんてものも無かったからね。病気になったり怪我をすると、もうね、どうしようもなかった。苦しんだり痛がったりする傍で、ただただ撫でたり手を握ったり。今でもね、あの子達のこと思い出すと涙が出るのよ。

四十年くらい前の話だけれど、今も地域によっては同じような状況かな。米国や日本とは、全く違う世界よね。貧困ってね、残酷なものよ。



三女と次男がきゃっきゃとふざけ合いながら傍に来る。「ママ~、おなかすいた~、今日の夜ご飯な~に?」

ぱっと明るい表情になり、冗談を言って二人を笑わせる奥さん。あなたは大きくなったら何になりたいの? と尋ね、目を細めて三女が答えるのを聞いている。

ぴかぴかのカーテンレールが取り付けられ、しゃっしゃとカーテンを開けたり閉めたりと点検するお二人。お礼をいい、雪の中に笑顔で手を振る姿を見送り。



いつもと同じ夕食風景、それでも、何だか全く違って見える。

「いただきま~す!」と子供達。

「いただきます」の一文字一文字が、心に響いた。


出会いに、感謝をこめて。

長女の「ハンディーキャップ・プロジェクト」

2013-11-10 12:12:29 | 子育て風景
今週は長女の英語LAの課題、「ハンディーキャップ・プロジェクト」。

Hrrison Burgeron”( by Kurt Vonnegut Jr. 1961)という短編小説を基にした課題。小説の内容:

 2081年米国の憲法が改正され、全ての人々が「平等」であるよう定められる。賢さも見かけも身体的強さも、もし平均以上の能力であるならば、ハンディが与えられる。ハンディーキャッパー将軍が法の遵守の指揮をとり。
 知性容姿身体的能力全てにおいて突出した14歳の天才少年ハリソンは、その優秀さにより刑務所に入れられる。
父のジョージは、思考能力が高いので、常にヘッドギアをつけることが義務づけられ、思考が深まるとサイレンが鳴り、思考に集中できないようになっている。また強靭な身体を持つため、首回りに錘もつけている。母親のヘーゼルは優しく温厚だが知性が低いため、ジョージも経―ぜるも息子ハリソンに何が起こっているのかよく理解できない。
 ヘーゼルは重く苦しそうなジョージにたまには錘をとって休んだらと勧めるが、ジョージは「平等法」を支持しており、法が制定される以前の「競争社会」を悪しき時代と捉えているため、自ら錘をつけ続ける。
 ハリソンが刑務所から逃げたとTVのニュース。ハリソンの姿が流される、140キロの錘をつけ、大きなイヤフォンをかぶり、頭痛を起こさせる度の強いメガネ、鼻に赤・歯に黒のキャップ。革命を起こし政府を転覆させようとするハリソン、最後には将軍に処刑される。
 ハリソンが討たれる様子をニュースで見、悲しむ母ヘーゼル。部屋に入ってきた父ジョージが「なぜ泣いているのだい?」と聞くが、ヘーゼルは、なぜ泣いていたのかを思い出せない。


プロジェクトは、まず自分に与えられた「三つのギフト」を書き出し説明する、そしてそのギフトを平均以下にするための「ハンディーキャップ」を作る、最後に皆の前で発表、というもの。

こちら米国の社会は、私はこれもあれもできてね、この子はこういうことが上手でね、そう声高々に自分をアピールする人が多い。だからさぞかし、生徒たちも自分のギフトを易々と書き出せるだろうと思っていたのですが、「皆ね、ギフトを見つけるのに本当に苦労してるの。私は何をしても駄目だからって」という長女の言葉に少しびっくり。

あれもこれもできると傍から見て思う長女の友人達が、こんな風に自分を捉えているとは。年によっても、女の子と男の子ということでも、また違うのでしょうね。

長女が選んだギフト:
1.情報を素早く的確に処理できる。
2.指を動かすこと(書くこと、ピアノ)。
3.バランス感覚(ダンス)

ハンディーキャップ作り、

1を遮るヘッドフォン、2を妨げるガムテープを巻いた手袋、3の邪魔をする一枚板の下駄にガムテープをつけ肩から固定したもの。

こんな状態で皆の前でスピーチ(練習風景)。


スピーチの最後には、「私の自由へのスピリットは、どんなハンディを与えられても決して萎えることはない」という文句を発表者の皆が唱えることになっていたそう。


平等とは、秀でた能力を抑え付け、皆が同じになることではない。

個々に与えられたそれぞれ異なるギフトを最大限生かせる、それが平等であるということ。

ハンディを脱ぎ捨て、羽ばたけ! 


プロジェクトを通し、そんなメッセージを受け取ったようでした。

泣き声それでも笑い声も混ざり

2013-10-19 23:59:00 | 子育て風景
金曜日は学校が休み。朝9時から長男長女の小児科定期検診だったのですが、朝起き、病院から戻る11時半までの2時間半ほどに起こったごたごたを書き出してみました。ABCDはその都度違う人物です。

・ぎりぎりの時間になっても準備が整わないABCの背中を押しつつ、朝ごはん食べられなかったAB用にサンドイッチを詰める。

・出発寸前のガレージの車の中に響くAの泣き叫ぶ声。言い合いしていたBとC の止めに入った仕方がまずいと横からDに非難されたと。「ありがとう止めに入ってくれて、でもそんなことで泣かないの!」とたしなめつつ、非難したDを注意すると、目を回す(反抗的態度)。

・シートベルトがうまくできないと泣き叫ぶA。

・予約時間ぎりぎり病院へ着くと、裏口のドアが開いておらず、どこから入るかでABCDママ口論。

・エレベーターのボタンを他の子に押されたとぐずるA、その後自動ドアを自分で開けることができ機嫌直る。

・検診中ぞろぞろと何度も部屋を移動。待たされ時間も長く、お腹すいた~、喉かわいた~とぐずるAB。

・家に着いてからABCクラフトを始めるも、クレヨンで丁寧に描いた後、水彩ペイントで塗ったら気に入らない色になってしまい、ここまで描いた絵が台無しになったと癇癪起こすA。

・部屋を片付けているはずのABをのぞくと、ぐちゃぐちゃの部屋で漫画を読んでいる&テキストをしている。

・Bが組み立てて一ヶ月ほど飾ってあるものを壊さないと、作りたいものの部品が揃わないとBに交渉するA。却下するB。本当は二週間前に壊す約束だったじゃない、写真も撮ったし念願だったお友達にも見てもらって、掃除機もかけにくいし、壊しなさい! 私も本気で言い合いに加わる。B泣く。結局、「その飾ってあるものを縮小する」に落ち着く。

・背景にBGMのように流れるティーンの態度や言葉遣い。

・この11時半の時点で、ふ~と座り込み、ちびっ子の相手をしながら小児科でもらった紙に目を通し、気がつくとレゴに囲まれ床に正座うつ伏せで寝てしまっていた私。額にカーペットの跡。10分ほどのリフレッシュ時間。(笑) 

・目が覚めると、Aが友達と電話で話している。電話片手に私にスリープオーバーの交渉。結局却下で不機嫌なA。


こうして毎日ぐるぐると回り続けます・・・。

それでも、少し距離を置いて全体を眺めるのならば、泣き声や叫び声の合間に、笑い声やはしゃぎ声もたくさん混ざっていて。またこうして10分ほど意識を失うことでリセットできる余裕があったり。総括的には、刺激に溢れた楽しい日々?でもあります。

こうして怪我もなく、元気に暮らせること、感謝を込めて。

家族の温もりと、どこまでも続く闇と

2013-10-13 04:54:15 | 子育て風景
こちらの小中学校は四学期あるのですが、木曜日、その一学期目が終わる。テストやらプロジェクトやら一段落し、ほっとした様子の上の子たち。

日も沈み、居間の灯りがアスファルトの道を照らす頃。長女はソファーに次女はカーペットに横たわり本を読み続け、次男にせがまれレゴの飛行機を組み立て始めた長男も今は自分が夢中に、三女と次男はきゃっきゃっと声をあげながら縫いぐるみを並べ、夫は隣の長女に時折話しかけながらソファーでメールの整理。
ホットプレートでトルティーヤを焼きながら、温かい気持ちがこみ上げてくる。

夫は物心ついてから母親がおらず、家族の団欒というものを知らない。私自身は、皆が寝静まってから帰宅する団塊世代の父、また理想の社会を掲げ政治や市民運動に走り回りと家族以外へのプライオリティーの強い少し特殊な家庭に育ち、家族皆揃ってゆったり過ごす時間というのは年に何度かといった子供時代を過ごした。それでも、その年に何度かの温かい思い出が、心にいくつも残っているので恵まれていると思う。

成人してから父がこんなことを言っていたのを思い出す。
「今度生まれ変わったら、あの『大草原の家』みたいに、家族というもののために自らを捧げるような人生もいいかもしれないな」



テーブルを囲み、いっただきま~す! 具を包み、焼きたてのトルティーヤを頬張る笑顔。

子供達もいつか大きくなり、こうして過ごした時を懐かしく思い出す時が来るのかな。私自身の内で、子供の頃家族で過ごした一つ一つの時が、温もりと共に響き続けているように。



ふと窓の外に目をやる。凍りつく空気、どこまでも続く闇。その中に限りない人々の群れが連なっている。親の内に燃え続けていた炎が、自分の内に燻っているのを感じ、はっとする。

「不思議だけれど、あなたがあるべきあなたでないかぎり、私があるべき私になることはできない。私があるべき私でないかぎり、あなたはあるべきあなたになることはできない。これが相互に関係する現実の構造だ。
For some strange reason, I can never be what I ought to be until you are what you ought to be. You can never be what you ought to be until I am what I ought to be. This is the interrelated structure of reality.」     
                             Dr. Martin Luther King Jr.


目の前の家族を大切にしつつ、少しずつ、少しずつ、自分にできる限りのことを。

近況整理、絶え間ない動きの世界

2013-10-06 06:12:43 | 子育て風景
1.辺り一面、黄金色がまぶしい! 真っ青な空とのコントラスト。運転していても道路わきの木々に、前方にそびえる山々にと、うっとりしてしまいます。


2.米国政府シャットダウン。週明けから70万人近い連邦職員が休暇を言い渡され(furloghed)待機。周りの知り合いも何人か。17年前には2週間続いたと言われるシャットダウン。今回は、米国経済崩壊の危機も目の前に迫っている。見守っていきたい。


3.夫がアレルギーテスト受ける。カビが~、カビが~と言っていたのですが、どうもダストorダストマイト&犬猫に反応と判明し。埃や埃ダニ、医者に市販の埃ダニ防止用のマットレス・シートや枕カバーを勧められ。できればカーペットも全部はがしフローリングにするのがいいですよと(無理です)。
 埃ダニ、今まで想像したこともなかったのですが、現代の家屋から完全に駆逐することは不可能、今この瞬間にも身体の表面を何匹も歩いているものなんですよと。ぎゃ~、知らなかった~! 
 マイクロスコピックなメガネがあったら、この世は全く違うように見えるのでしょうね。絶え間ない動きの世界、どこもかしこもダニやら微生物やらで大賑わいでひしめき合い
 多くの場合、人と何の問題もなく共存できるものですが、敏感に反応してしまうようならば、とにかく減らすことを目指しましょうと。掃除機がけやシーツ洗濯の頻度を増やす、あと熱に弱いようなので、布団ならば太陽の下に干す。ああマットレスを外に干せれたらなあ。
 幸い症状もそれほどひどくなく、夫以外は今のところ誰も反応していないようなので(彼の家系重度のアレルギー持ち何人か)、一応シーツやカバーを買いましたが、ぽつぽつと行きます。夫、アレルゲンを薄めたものを少しずつ服用するimmunotherapy(免疫療法、減感作療法?)も始めました。
 酸素排出に空気中の有害物質も吸ってくれるといった「空気清浄化プロジェクト」は、どちらにしてもよいようなので、続けます。(笑)


3.最近自分から野菜に手を伸ばしもりもり食べようとする長男。ランチにサラダを持って行こうかなと。何でも、長距離走部でいつもダントツトップの友人が(市のマラソン大会などでも大人に混ざって何度も入賞を果たしてきた子)、ランチになると、30cm×20cmくらいのバッグに入ったシザーサラダ・キットを取り出し、器に混ぜてむしゃむしゃと毎日のように食べているのだそう。ご、豪快! 
 他の競技などで、だってあの子は背が180近くあるから飛ぶのだって走るのだって負けちゃうよね、と言うこともあった中背の長男、この長距離のヒーローは、長男より頭一つ分以上も小さい小柄君。もう「足の長さ」なんて理由にはならず。
 どうしたらより早く走れるのか、そんな理由からでもこうして食事面に気を遣うようになるというのは、嬉しいことです


4.中学校は昨日、「それでも友達でいてくれるのね」デイ。こ、こんな格好してても、あなたは私の友達でいてくれるのね!といった格好をしましょうという日。
 長女、ピンクのパジャマ水玉ズボンに白いミニスカート、白いTシャツに、頭にはどでかいピンクのリボン・・・。長男、お友達がピンクのストッキングを学校へ持ってきてくれるんだと嬉しそうに、水色のウィグかぶって登校・・・。(朝の嵐、写真撮る余裕もなく)。
 今月は乳癌撲滅キャンペーン月間でもあり、ピンクというのはそのシンボル。学校、どんなことになってたんだろう・・・。
 こちらの公立中小学校、「クレージーヘアーデイ」(朝親子で何時に起きたの?といったカラフルで凝った髪をしてくる子もたくさん)、「特定の色デイ」(その色のものを着る)、「双子デイ」(誰かと全く同じ服を着る)「パジャマデイ」などがあり、先生方も参加して教壇に立っていることもある(パジャマで白板の前に・・・)。
 風紀が乱れる、とかもうそういう問題じゃないですね。楽しいです


5.長男部活帰り、学校の友達にカフェにてサプライズ・バースデーをしてもらう。欲しい欲しいと言っていたロングスケートボードを皆からプレゼントされ(100ドル以上もするもの!)大喜び。いつも誕生日会しないからねえ、とお友達。小学校入ってから中学二年までの間一回しただけの誕生日会、それほど同情を集めていたとは・・・。(笑)


6.友人達との活動。非公開ブログを立ち上げ、話し合い中。アイデア出し合い、まとまっていくには、なかなか時間がかかりそうです。少しずつ具体的な形を積み重ねて。それぞれの思いを合わせ、どんなものが浮かび上がっていくのか、楽しみです



今日は長女を来週から始まるバレーボール部のイントロダクションキャンプに降ろし、長男はNPO。残りは湖へ行き、夕方は揃ってトレールに散歩。明日はハイキングに誕生日会に。黄金色に包まれるアンカレッジより。

皆様の一週間が素晴らしいものとなりますように!

Have a wonderful week!



日常風景:
 
三女と二人でお出かけの先週末。カフェにて。ラズベリークリームソーダに抹茶ラテに。

話し続ける三女。

誕生日会友人への手作りカード by次女。



誕生日にはマウンテンバイクが欲しいと言っていた長男、なかなか欲しいもの値段ととうまく合わず、もうすぐ雪も降るし来年にまわそうということに。プレゼント第二希望へ。

それが、鉄板焼き!


なんて書いてあるか分かる?というシェフの言葉に、叫ぶちびっ子達。


友人から念願の!



デュプロ組み立て by次女。

周りのツリーハウスは三女、乗り物は次男作。


スナック大量作りしておくと助かります。小麦粉10カップクッキー!

子育て風景、さらさらと流れ続け

2013-10-06 06:03:33 | 子育て風景
プレスクールに馴染めず、学校はどうしても嫌、僕は家にいるんだよ、どうしても行かなきゃいけないなら僕が11歳になってから(かなり大きくなってからという意味なのでしょう)、と頑なに言っていた次男。

上の四人は小さな頃から学校大好き、週に二日や三日のプレスクールでなく、早く毎日学校に行けるようになりたい!という様子だったのですが、この初めての反応が、新鮮でした。(笑)


パズルしてボードゲームしてお絵かきして何かを組み立てて、一人楽しそうに遊び続ける次男。普段お世話好きな兄姉四人に囲まれていている分、こんな時間が彼にとってはたっぷりと必要なのかもしれません。毎日兄姉の帰宅を楽しみにしながらも一人嬉しそうな次男、その生き生きとした表情を見ていると、子供にとって、一人で何かに熱中する時間というのも、また大切なのだなと感じています。一人で何かを試し失敗しまた試しと繰り返す内に、随分と色々なことができるようになっていたりも。

最近、お友達とも蜜に遊ぶようになって。追いかけあっこして取っ組み合いして汗をかき、アイデア出し合いながら一緒に何かを作り続け。

そうして大好きなお友達と思いっきり遊んだ帰り道のこと。

ぼく、五歳になったら学校へいこうかな。学校へ行ったら、お友達ともいっぱい会えるものね。

笑顔でうなずく次男。


こうして少しずつ、育ってるんだなあ。


さらさらと流れる小川の水

器に掬い取り

この水は四角い あの水は丸いとするよりも

小川の流れを見つめていこう


そんなことを思いつつ。

散歩。


お絵かき。


シュート!

ジムにて。

陽に向かって歌う!