靴下にはそっとオレンジを忍ばせて

南米出身の夫とアラスカで二男三女を育てる日々、書き留めておきたいこと。

90歳!

2010-07-31 01:46:06 | 出来事や雑感や (子育て)
まだ雪の積もる冬の終わり、グローサリーストアで日本人女性と出会った。3年ほど前友人の紹介でランチをご一緒したことのあるその女性は、まるで昨日会ったばかりのように「あら!今日は髪を前みたいに結ってないのね」と。

その日は偶然にもその方のお誕生日。誕生日に再会できて嬉しいわと喜んで下さる。「いくつになったと思う?」とおっしゃるので見かけからの年を言うと「あら嬉しい、でもね90なのよ」と。「え~~~!本当ですかあ~~!」とかなりの大声を出してしまった私。(笑)

30分ほど歩いて1人暮らししているアパートに帰るとおっしゃる。キャベツが安かったから2つ買っちゃったのよとリュックに詰め背負いながら。雪の積もった道を。是非車で送らせて下さいと申し出たところ快く承諾して下さった。

このアラスカに90歳の日本人のおばあさんが元気に明るく1人暮らししているということに感動し、しばらく興奮し続けたのを覚えている。

それ以来訪ねさせていただいたり、電話でお話したり、偶然違う店で再会したり。そして先週はプレゼントを送って下さった。再会した日の夜に届けさせていただいた誕生日プレゼントのお返しだと。

訪問団帰国後、子供達とお礼に伺った。

いつもの明るい笑顔。


手作りの人形を見せて下さる。


お礼に出かけたのに、植木を分けて下さり、子供達にかりんとうや甘栗や紙の手作り手まりや折り紙などまで下さった。

記憶頭脳明晰、テキパキパッパと気配りしてくださる。

「嬉しくてまた長生きしちゃうわ」と何度も。とにかく明るく本当によくお笑いになる。様々な経験を包み込む笑顔。突き抜けた笑顔。私の年でもまだ半分も生きてやしない。このおばあさんの笑顔の前ではどんな問題も溶けてしまうようなイメージだ。

たっぷりと元気をいただき帰宅。

こうしてお会いできたことに感謝を込めて。

子供との距離感

2010-07-30 01:21:01 | 出来事や雑感や (子育て)
部屋中を掃除し、シーツや毛布を洗い、すっきりしながらも何だかガランとした家の中。
子供達は一時間ごとぐらいに訪問団滞在時の思い出を楽しそうに時には寂しそうに話す。

それでも日常は続く。しかもまだまだ夏休みだった!(笑)

ありあまるエネルギーの子供達5人、そうそう家でのんびり、というわけにもいかず。(笑)

長男は訪問団帰国した翌日から再び泊まりの誕生日会。

昨日は久しぶりに三女のお友達とのプレイデイ。一ヶ月間大きい子達に囲まれ嬉しそうながらも、時々「私の小さなお友達達どうしてるかな」と言っていた三女。(笑)とても嬉しそうに準備。

団子作り。長女と三女。


きな粉をかけて。


次女は久しぶりに会うお友達に渡したいと絵を描く。


友人宅で。ちびっ子達に混ざりちびっ子達の玩具で嬉しそうに遊ぶ家の10歳児、8歳児、6歳児。(笑)


acupoftea家のみーちゃんと三女。共にコスチュームを着込んで。


久しぶりに会った友人達と大人も子供も楽しく過ごす。


子供達との距離感がぐっと変わる。9人と5人とでは1人1人と顔を合わせる時間的長さも密着度もかなり違う。子供との間に通っていた風がぴたりと止まったというようなイメージでもある。昔の大家族は風の調整が自然にできていたのかもしれない、昔の家屋が風通しスースーだったように。今は隙間風もきっちりと防げて快適に過ごせる。その分窓を開けたり閉めたり、空間をフレッシュに保つ作業、親の感覚に大きくかかっているのだろうな。。。なんてことを思ったり。

訪問団帰国

2010-07-28 00:12:54 | 夏の訪問団 2010
朝パン作り。ジャムとキャンプで残ったマシュマロも入れてみる。(笑)


ジャムパンとマシュマロパン。一晩スモークしたサーモンとビーフ。


昼過ぎ空港へ。直前まで荷造り。(笑)

最後皆で。


一人一人抱き合いながら言葉を交わす。グランパの大きく温かい抱擁。涙涙涙。しっかり者で皆の母親代わりだったグランパ長女も、お洒落でユニークなグランパ次女も、冗談好きなグランパ長男は「なんで僕泣いてるんだろ」と笑いながら、いつも朗らかなグランパ三女は下を向きながら。

今度会う日を楽しみに。健やかに様々な体験を糧に育ってくれることを祈りながら。


家に帰る。車も家も広く感ずる。(笑) 子供達「何だか家族が縮んじゃったみたいだね」とぽつり。夜寝る前も皆に会いたいと泣く長女。

一ヶ月間もつれ合ってホントによく遊んだ。子供達同士大きなもめごともなく、何といっても大きな怪我することなく(すりきず、たんこぶはちょこちょこ)無事終わりありがたい。

最後の方、実は大人同士が大きく揉めた。(笑) 話し合おうと互いに吐露しあう過程の言葉にまた傷つき。移り変わっていくものにしがみつき。それも最後には解決。雨が降り地が固まるように。思い込みから抜ける。自分を傷つけるのは自分。自身が築き上げた殻から踏み出し、共に新しい見方を創造していく方向へ。密な関係を通しての大きな学び。

一段と太くなった絆に、今こうして心から楽しい一ヶ月間だったといえることに感謝しつつ。


終わった~。そして今日からまた新しい一日が始まった。新しい出発!

一ヶ月間応援してくださった皆様に感謝を込めて。

訪問団帰国前日

2010-07-27 23:59:43 | 夏の訪問団 2010
キャンプで獲った3匹のサーモンを捌く。グランパ家族は魚が捌かれるのをみるの初めて。興味津々の観客の前で。


レッド・サーモンは卵もち。そこでイクラ作り。

実は捌き方もイクラ作りも友人に電話で聞きながら。サーモン捌いたの2年ぶりなので忘れました。(笑) 

レッド・サーモンとイクラ。葱ガーリック炒めをのせて。


ピンクサーモンと白子クリーム合え。たっぷりライムをかけて。三つの頭で出汁をとりスープも。


1匹の雌レッド・サーモンと2匹の雄ピンク・サーモン味比べ。

やはりレッド・サーモンが美味しいと。

燻製も。白子も試しに。(笑) 残り物のビーフも。


3匹のサーモン、ワイワイと骨までしゃぶるようにいただいた。(笑) 
やはり獲れたて魚は美味!


ケーキ作りも。皆で真剣にデコレーション。


できあがり!


グランパ長女は一週間後に15歳。そこで夕食後バースデーパーティー。英語、日本語、スペイン語、フランス語でバースデーソング大合唱。


最後の夜。真夜中まで大はしゃぎ。一歳児まで興奮して寝ず。

キャンプ4日間再び (貝とサーモン)

2010-07-26 00:55:42 | 夏の訪問団 2010
キャンプ地から1時間ほど走り、クラムガルチ(Clam Gulch) へ。

引き潮に合わせ貝堀りの予定、がさっぱり。近所の人達に聞いてみれば、この日の干潮では潮の引き方が十分でないと。一週間後頃の干潮に戻っておいでと。

潮の引き方に日によってそれほどの違いがあるということを学ぶ。(笑)

貝堀道具は椅子と化す。(笑) 夫とグランパ次女。


貝のことすっかり忘れ走り回って遊ぶ子供達。



翌日ディップネット・サーモン漁。拠点から1時間ほどのところにあるカシロフ(Kasilof)で。

こんな網をもって胸まで水に浸ってひたすら待つ人々の群れ。


獲れた!

海岸で口をパクパクする魚に、水をかけて生かそうとするグランパ三女、早く殺してあげてとグランパ長男。グランパが棒でたたくのを目を半分覆いながら見守るグランパの子供達。グランパ子供達の動揺ぶりを驚いて見守る家の子供達。自分達も最初はそうだったことを思い出しながら。

2時間ほどで1匹。グランパ家族に何とか見せることができホッとする。ディップネット漁はアラスカに1年以上在住者のみ許可されている。

海岸で砂遊びに夢中の子供達。



最終日アンカレッジへの帰途ホープ(Hope)に寄る。アンカレッジからは1時間半ほど。

竿釣り。実は家も含め皆竿釣り初心者。本をみながら何とか竿を用意し川へ。(笑)

グランパ長男しとめる!


散歩も。


海で遊ぶ。三女、長女、グランパ三女。


散歩中グランパもしとめる!

3匹のサーモンをもって帰宅。


海のそば、潮の匂いに包まれた4日間だった。

キャンプ4日間再び (拠点)

2010-07-26 00:50:56 | 夏の訪問団 2010
アンカレッジから南西へ4時間ほど。ニキスキー(Nikiski)近くの海に面したキャンプ地へ。

雨のなか、ビニールシートで屋根作りその下にテントはり。


予報によれば4日間とも雨。ちょっと厳しいキャンプになりそう、予定変更して早く帰るということもあり得るな、と思いながら湿った服を着替えて眠る。

翌朝、雨やむ。青空も。


その後3日間、ありがたいことに雨降ることなくキャンプ続行。

雨に備えた屋根は濡れた衣服の物干しとして大活躍。


子供達、自転車とばしては海岸へ。

皆のお気に入り貝殻と石コレクションが日に日に増加。

グランパ長女のコレクション。


キャンプ最終日のマシュマロ焼き。


マシュマロデザートの後、海岸へ。

日没に間に合った!

ちなみにこの頃の日の入り夜11時近く。明るいのでついつい夜更かし。

夕陽を浴び記念撮影。


日が暮れるまで。


ここを拠点に4日間。

再びキャンプ

2010-07-21 00:01:57 | 夏の訪問団 2010
今日からキャンプ再び!

アンカレッジにいたの一日半ほど。(笑)

食料を買出し、洗濯機をまわし続け、車とトレーラーの掃除、そして降ろしたばかりのキャンプギアを積み込む。寝る前にはスロークッカーでカレーを仕込んで。


普段あまり食べない肉をムシャムシャと食べ
両手をふってバリバリと歩き
土の匂いにまみれ
焚き火の炎をみつめながら
緑に囲まれて眠る

どんどん野生化していく集団 (笑)


今度は南西へ。

キャンプ4日間 (ハイキング)

2010-07-20 01:03:00 | 夏の訪問団 2010
キャンプ地から20分ほどのスワード(Seward) の町をぬけ、
ローウェルポイント(Lowell Point)トレールへ。

スワードからの海。ラッコにも出会う。塩の匂い。


トレールを途中まで。往復約4マイル(6キロ半)。4時間程かけて。

木々のトンネル。


こんな木や、


こんな木も。切り株の上に木。


枝枝の苔がまるでサルの群れのようだと見上げながら。


海に出る。


貝殻を集めたり、蟹をみつけたり。

ここで折り返しもと来た道へ。
この先トレールは海の中へと続く。満ち潮に歩くのなら胸の高さまでの海水。

久しぶりにしっかりと歩いた。
少し笑う私の膝。(笑) 
子供達はその後もキャンプ地の湖畔を駆け回って遊び続ける。

キャンプ4日間 (拠点)

2010-07-20 01:01:00 | 夏の訪問団 2010
アンカレッジから2時間半ほど。キーナイ (Kenai) 湖畔に拠点を築く。

テントはり。


キャンプ地から1分も林道を歩けば(三女三輪車)、突き当たりに湖。


夜の散歩。


自転車乗り。


カヤック。


川を下り、


湖に合流したり。


食事。玉蜀黍、玉葱、ジャガイモ、肉を焚き火で。雑穀米、スープ、サラダ、パンなどと。フルーツも。


毎晩のデーザートはもちろんマシュマロ焼き。


4日間、出かけてはここに戻り、サイクリングしたり、水の上で過ごしたり。

砂金採り

2010-07-16 00:30:03 | 夏の訪問団 2010
アンカレッジから45分ほど、ガードウッドに砂金採りに出かけた。

入り口でプラスチックの器、練習キットを貸してもらう。
どうやって採るのかのデモンストレーション。


ゴールドラッシュ時の建物や車なども残されている。

ヒマラヤンポピーの背後に1898年の家屋。


過酷な自然の中一攫千金を狙って押し寄せた人々。当時の暮らしを想像しながら川へと向かう。

しゃがみこんで集中。


集中。長女、次女、三女。


集中。グランパ三女、グランパ次女、グランパ長女。


2時間半ほどで皆1つから6つの砂金採取。灰色がかった石や砂を洗いながらどけていき、底に沈んでいるキラキラと光る一片をみつけた瞬間、皆一瞬息を呑む。くすんだ灰色と輝く金色があまりにも対照的。一ミリほどのちっちゃな金を指先にくっつけ小さなガラスのボトルへ。

しっかりと握り締め帰宅した子供達。


今日からまたキャンプに行ってきます!南へ。




再会

2010-07-14 23:59:18 | 出来事や雑感や (子育て)
午後図書館へ。

グランパ三女、長女、長男、グランパ長男。市立図書館には外国語の本も少しある。フランス語やスペイン語、そして日本語の本も。


20分読書をすると1つスタンプ。スタンプをためると賞品がもらえる、という図書館主催読書キャンペーンに参加した子供達。賞品をもらう。ビーチボールと本。



次男を追いかけながらふと顔をあげると、1人の女性と目が合った。お互いしばらく見合い、同時に口を大きく開ける。駆け寄ってしばらく抱き合う。目には涙。

14年前アラスカに初めて来、村々に滞在したとき、お世話になったネイティブ(※エスキモー)家族の娘さん。9年ぶりの再会。連絡が途絶えてから6年たっていた。

漁にツンドラでの食料採集に友人達との集まりに、と連れ出してくれたのが彼女だ。1ヶ月間の村滞在、最後にはユピック族の名前ももらい、まるで家族のように暮らしていた。10歳年上の彼女は姉的存在だった。

去年村を出、アンカレッジに2人の子供と暮らし始めたそうだ。村で出会った14年前、彼女は結婚していて子供はなく、私はまだ独身。5人の子供、しかもグランパの子供達も連れ、子供にうじゃうじゃと囲まれている私を見、「マ、マチカ子供だらけ!」となぜか2人で笑い転げる。(笑)

「時期がくれば必ず会うようになると思ってたの。神に祈ってたのよ会えるように。」

元シャーマン一家だった彼女の家族。今はクリスチャン。キリスト教が入ってくる前そこいらじゅうに感じていた「神」に、キリスト教は「名前」をくれたのよ、と言っていたのを思い出す。100年程前ほとんどのエスキモーの人々はキリスト教に改宗している。

私が初めてみたアラスカはネイティブの人々の視点からだった。アンカレッジに暮らし始め、薄れていった視点。

訪問団が帰った後、ゆっくり会おうと約束。美味しいものまた一緒に作って食べようと。何だかアンカレッジに親戚が引っ越してきたような感覚。これから何とも楽しみだ。

左から三女、グランパ三女、長女、再会した友人、次女。



※「エスキモー」という言葉は侮蔑語ということで世界的に「イヌイット」に置き換えられる。東カナダに住むクリー族の言葉で「エスキモー」は「生肉を食べる者」を意味する語と誤って解釈され侮蔑的に用いられたわけだが、本当は亜極北のアルゴンキン系インディアンの言葉で「かんじきの網を編む」という意味。

またそもそもアラスカ南西部に暮らす「ユピック」はカナダやグリーンランドに住む「イヌイット」とは別の集団。「エスキモー」イコール「イヌイット」ではない。「エスキモー」を「イヌイット」と呼ぶことは、全体を指すための呼称を一部を指すための呼称に置き換えてしまうことである。「アジア人」が侮蔑的だからアジア人皆を「中国人」と呼ぼう、みたいな。まあこちらに暮らしていると日本を中国の一部だと思っている人々に出会うこともありますが。(笑)
 
そこでアラスカでは公にも「エスキモー」という言葉が用いられ、本人達も自分達を誇りをもってそう呼んでいる。

キャンプ3日間

2010-07-13 02:53:15 | 夏の訪問団 2010
一旦太陽が照り始めると肌がジリジリと焼けて痛いほど。雲が出ると一気に肌寒くなるのだけれど。

初日は久しぶりの晴れ。北へ1時間半ほど走る。

湖畔でテントはり。


湖上へ。


小魚がいっぱい。掬っては返す。


夜はマシュマロ。暗くならないので気がついたら真夜中近くまで。



翌日、もっと北、デナリ国立公園へ。200マイル(320キロ)近くを途中ピクニックなどしながら5時間ほどかけて。現地にいたのも5時間ほど。帰りの車も5時間ほど。これからはもうちょっとゆるい計画をたてようと大人も子供も心から同意。(笑) それでもデナリの風景は相変わらずよかった。

個人の車で入られる最終地点の川。


魚探す次女。


キャンプ場に戻ったの真夜中近く。雨に雷。スープで温まり寝袋へ。


翌日は曇りの中一日中水の上。カヤックにゴムボートにバーベキュー。これで3日間でも十分よかったね、と皆で言い合いながら。(笑)


夕方無事帰宅!よし洗濯!と思いきや、洗濯機壊れる。夫夕飯食べる間もなくコインランドリーへ。洗濯機6台占める。(笑) 


夜シャワーを浴び、心地よいベッドに横たわる。不便さ体験を通して便利さを再体験。

本当に必要なものと必要でないもの。

山の中、布切れ1枚隔てて眠ることで少しみえるものもある。


と言いながら、今回20分ほど走ればスーパーにいけるような場でのキャンプだったのですが。(笑) 

次男一歳

2010-07-13 02:41:20 | 誕生日
キャンプしながら一歳になった次男。

去年の今頃、腹から出てきた彼と初めて目を合わせた瞬間を思い出す。

おかげさまで無事ここまで育ちました。


キャンプ場で歌にケーキ。


グランパ次女に抱っこされ皆に祝われ喜ぶ。


生まれた時刻、今年はデナリで。三女と。


キャンプ場でハイハイしまくりズボンに穴。


靴大好き、投げるのが。



感謝を込めて。