二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

空飛ぶ絨毯に乗って ~ブラームス・ウィークがやってきた!

2016年07月27日 | 音楽(クラシック関連)
「二草庵摘録」を検索してみると、わたしはこれまで、ブラームスについて、4回コラムを書いている。

「ブラームスな気分」2010年7月8日
http://blog.goo.ne.jp/nikonhp/e/02faa06b3e1038874ea58a4c6bae3dcd

「ブラームス 交響曲第4番を聴く」2010年8月6日
http://blog.goo.ne.jp/nikonhp/e/06cd1f8969da93353fed3ff7bbdacda7

「またブラームスの季節がめぐってきた」2012年7月13日
http://blog.goo.ne.jp/nikonhp/e/1d2eeaee15524fa42f51e45b5dd3a372

「ブラームス4個の宝石」2012年7月29日
http://blog.goo.ne.jp/nikonhp/e/2f75338cdbdd4c14b4006886e0aa03ea


5回目が今回の「ブラームス・ウィークがやってきた!」になる。
数年おきに、むやみとブラームスが聴きたくなる。これはどんな心の現象なのだろう、自分ながら訝しい。
TVをみることをやめたので、その気になれば、夜の時間をオーディオから響いてくる音楽にたっぷりとひたることができる♪

この数年は無精になったので、どこへでも持ち歩くことのできるラジカセに頼ったりしている(^^;) 几帳面な性格の方なら「なんだって! ラジカセでブラームスを聴く。きみはクラシックの聴き方を知らないのかね」と眉を顰めるかも知れない。
しかし、リビングのソファーや寝室のベッドに寝そべって眼をつぶると、わたしは“魔法の絨毯”に乗る。
ブラームスが書いた、人類最高の音楽という空飛ぶ絨毯。

バッハ
モーツァルト
ベートーヴェン

こういう音楽家は、もう聖人≒神様の領域に入っている。
しかし、シューマンあたりから、音楽家もぐっと人間臭くなる・・・とわたしは考えている。古典派の音楽、ロマン派の音楽という分類があるが、そんなものは、音楽を聴くうえで、なんの足しにもならない。
ここ15年いや20年来、マーラー人気が上昇し、その反動で、ブラームスは「ああ、ブラームスね」と、クラシックの上級者から、やや軽く見られがち(=_=) ではないだろうか。
「いまさらブラームスでもあるまい」と。

1週間あまり前から、寝しなに、フルトヴェングラー&ウィーンフィルの交響曲第1番、ダニエル・ハーディングの交響曲第3番、交響曲第4番などを聴いていた。
聴いているうち、眠ってしまうことも、ままある。
今日は裏の畑の草刈りを終え、シャワーを浴びたあと、父のお供で買い物にいった。
老いた両親の食事の面倒をみ、いっしょに食べたあと、高崎のBOOK OFFへ散歩に出かけたら、カラヤン&ベルリンフィルによる「ブラームス 交響曲全集」(ドイツグラモフォン)が置いてあった(^^)/
CD2枚組。
それが、トップにあげた画像。
「持っていたかな? いや、持っていないはず」
そう思って迷わず買って帰り、いま第1番に耳をすましながら、パソコンに向かい、この文章を書いている。

ブラームスならピアノ協奏曲がいいという友人がいて、その蘊蓄話を聞かされたことがあったが、わたしはなんといっても、4つの交響曲、これに尽きる。
(ピアノ協奏曲はモーツァルトでしょ・・・と頑固なわたしはそう信じているから)

シンフォニーで人気があるのは、第1番と第4番だが、わたしも、ほぼ無条件でそれに賛同したい♪
聴き終えるのに、長い時間がかかるが、途中で飽きるということが、まったくない。
どの楽章も、充実し、輝きに満たされ、聴衆を遠く、遙かな“音楽”の沃野へと誘ってくれる。
世界中にあまたある交響楽団の至宝といっていいだろう。
ひときわ感動的なのは、第1番第1楽章、第4番第4楽章。
このパートについては書きたいことが山ほどあるが、長くなるのでやめておこう(笑)。

ブルックナーはある意味“怪物”だが、ブラームスはとても人間的。しかし、その哀しみ、悦びの振幅がブルックナーに劣らずとても大きいので、隅のほうでちぢこまっていた心を、広大な風景の中へつれだしてくれる。そこから眺める“絶景”の美しさは、見た者にしかわからない。

なぜ7月になると、ブラームスへ帰ってくるのか、われながらその理由がわからない。
とはいえ、2016年、今年も数年ぶりだが、わたしのブラームス・ウィークがやってきた!
・・・のである。
Johannes Brahms
奇蹟の音楽家、人類への輝かしき4個の贈物をありがとう♪

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