二草庵摘録

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時効がせまっている男たちを追いつめる ~シムノン「サン=フォリアン教会の首吊り男」を読む

2024年01月06日 | ミステリ・冒険小説等(海外)
■ジョルジュ・シムノン「サン=フォリアン教会の首吊り男」伊禮規与美訳 新訳(ハヤカワ・ミステリ文庫 2023年刊)原本は1931年 小説家デビュー初期の3冊の中の一篇らしいけれど、ミステリとしてはちょっと変則的なストーリー展開となっている。犯罪が起こったのはおよそ10年前、このころのフランスでは殺人が10年で時効になるようだ。「首吊りの男の絵」(第6章)をめぐるエピソードにふれているあたり、往 . . . 本文を読む
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