雨降りのお散歩

いつものようにニコの散歩に出かけたら、なにやら雲行きが怪しい。
やばいなー、と思ったとたんぽつぽつと雨！
ハワイの雨はにわか雨。すぐに止んでしまう。
空を見ると、大きな雲がひとつ、わたしの頭上を覆っているものの、その他はくっきりと青空なので、そのまま散歩を続行したら大誤算でした。
結構な本降りになり、全身ずぶぬれ。せっかくシャワーを浴びて、散歩がてら髪の毛でも乾かそうと思っていたのにぃ。
毎朝すれ違う、電動カート（車椅子代わりにする人が多い）に乗ったおじいちゃんも雨に濡れながら、いつもとおなじ表情で歩道を走っていました。だいじょうぶかなあ。風邪引かないでね。
ハワイの人は、こういう状況に慣れているので、にわか雨に遭遇しても動じない。
ふだんどおり、普通に歩いているのです。
わたしも郷に入れば郷に従えと、雨降りの散歩を楽しみました。
雨の降りだしはアスファルトの蒸れたにおい。
埃と土の混ざったような匂いは、子供の頃の、夏休みのプール帰りの夕立を思い出させます。うちに帰ってカルピスを飲むのが夏休みの日課だったなあ、とか、土曜日のお昼は吉本新喜劇を見ながらなぜか決まってキャベツと卵の炒め物をおかずにごはんを食べてたなあとか、すっかり忘れていた子供の頃の記憶が呼び戻されたりしてちょっと懐かしくなりました。
ニコは濡れるのが嫌いなので、少しでも雨に当たらないように、塀の近くを歩きます。学習してるのね。
全身プールに飛び込んだみたいな姿でコンドに戻ったとたん、雨はあがっていました。すごいタイミングにもう笑うしかない状態でした。