あなたはドイナという名前の女性を知っているだろうか?
北朝鮮に拉致されたルーマニア人女性である。
ドイナ・ブンベアという女性である。
3月20日付のルーマニア紙「エベニメントゥル・ジレイ」の報道が伝えた。
ルーマニア人被害者のこの女性については以前、曽我ひとみさんの夫、チャールズ・ジェンキンスさんが証言していた。
その時は、名前は「ドイナ」としか分かっていなかった。
ドイナさんは1950年生まれ。
彫刻や絵画を手掛ける芸術家で、滞在先のイタリアで78年、消息を絶った。
ジェンキンスさんの証言によると、北朝鮮では脱走米兵ジェームズ・ドレスノク氏と結婚、97年1月にがんで死去したという。
同紙によれば、英国で作成された北朝鮮ドキュメンタリー映像にドレスノク氏とドイナさんの息子が写っていた。
これを見たドイナさんの親族がドイナさんと「うりふたつ」と証言した。
息子は「ガブリエル」と呼ばれ、ドイナさんの弟と同じ名前という。
ルーマニア人被害者「ドイナ」の親族が名乗り出て、身元が確認された。
曽我ひとみさんとジェンキンスさんは北朝鮮で一時、ドイナさんと同じアパートで暮らしていたことがあったという。
ジェンキンスさんの著書によると、芸術家の卵だったドイナさんは、イタリアの芸術学校で学んでいた際、羽振りが良さそうな「イタリア人」を名乗る男に「香港の美術業界はおもしろいぞ」と誘われた。
2人で香港に向かったはずだったが、到着したのは平壌。
ドイナさんが拉致されたのは78年。
曽我さんやレバノン人被害者シーハム・スリダホさん、タイ人被害者アノーチェ・パンジョイさんも同じ年に拉致され、いずれもジェンキンスさんら脱走米兵4人の妻となった。
ルーマニア政府は北朝鮮側に確認作業を要請しているが、応じていないという。
ルーマニアはかつての北朝鮮友好国。多くの北朝鮮のトップが留学もしている。
北朝鮮は多くの敵を作って、今は核兵器で隣国や国際社会を敵に回している。
そんな国がいつまでも、のうのうとしていき続けられるはずがない。
いい加減に観念しろ。