ないない島通信

「ポケットに愛と映画を!」改め。

ゴーティマー・ギボン(再び)

2019-04-22 21:47:06 | 映画

 

(これは2018年3月21日の記事です)

前回紹介したamazonオリジナルドラマ「ゴーティマー・ギボン~ふしぎな日常~」を最終回まで見ました。

前回書いたのはシリーズ1まで。
その後、主人公たちの13歳から15歳までを、次の2シーズンで追っています。
そして、ついに全39話のドラマが完結しました。

それぞれとてもいいのだけど、最終回は圧巻でした。

また最初から見直したりしています。
見るたびに幸せな気分になれるドラマや映画というのはそう多くないけれど、これは間違いなくその一つです。

嫌なこと、気分がよくないことがあっても、これを見ると気持ちが落ち着き、気分が変わるかもしれない・・そう思える不思議なドラマです。

つまり、子ども時代というのは、それ自体不思議な力を持っている、ということなのかもしれません。

もちろん、そうではない不幸な子ども時代を過ごした人もいるかもしれません。
でも、このドラマを見ることによって、もしかしたら、ありえたかもしれない子ども時代を想像し、ありえたかもしれない子ども時代を再創造することができるかもしれない、そんな風にも思います。

遠いアメリカの、架空の小さな町の子どもたちに起きる不思議な事件の数々。彼ら自身が引き起こしたり、あるいは巻き込まれたりする事件は、ときに理不尽で、ときに摩訶不思議で、ときに時空を超えたりと実に変幻自在です。
そして、それこそが、子ども時代というものの正体なのではないか、と、そんな風にも思うのです。

そんな彼らも成長し、やがて子ども時代との訣別を余儀なくされます。
最後のエピソードがそれを物語っています。時空を超えたメッセージと共に。

彼らの人生はまだ始まったばかり。ここからようやく彼らは自分の人生を歩みだすのです。
そして、私たちも、遠い過去に、自分の子ども時代を置き去りにしてきたことを思い出します。

人生に子ども時代があるということのすばらしさ、その理不尽さ、その抗しがたい魅力やの魔力の数々・・
子ども時代があったからこそ、私たちはその後の人生を乗り切ることが出来たのかもしれません。
もちろん、今だからこそ言えることで、子ども時代にはそれなりの悩みも哀しみも不幸もありました。
もしも、ゴーティマーたちのように、それを分かち合える友達がいたら、どんなに幸せだったろうとも思います。

そしてまた、彼らみたいに豊かな子ども時代を過ごせるなんて羨ましい、と感じる人も多いと思いますが、彼らはたっぷりそのお裾分けをしてくれます。

私たちは遠慮せずに、彼らのお裾分けをもらい、それぞれが自分の子ども時代に思いを馳せ、彼らをその一員に加えて、豊かで幸せな気分を味わうことができる、そういう魔法を秘めているドラマなのです。

子ども向けだからといって侮るべからず、と前回書きましたが、今回はあえて、大人にこそ見てほしいドラマだと言いたいです。

もう一度子ども時代を取り戻し、人生がどんなふうに始まり今に至ってきたかを振り返るいいチャンスでもあります。

なぜなら、どんな人生にも意味があり、どんな人も幸せになれる力がある、ということをこのドラマは教えてくれるからです。

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