ないない島通信

「ポケットに愛と映画を!」改め。

ドライブ・マイ・カー

2022-04-03 12:10:51 | 映画

今年のアカデミー賞の国際長編映画賞を受賞した、

「ドライブ・マイ・カー」濱口竜介監督作品

アマゾンプライムでようやく見ることができました(500円で)。

友人たちの評判がえらくよかったので、ぜひ見てみたいと思ってたのですがね、

正直言って、

私は面白くなかった。

長すぎる。退屈。消化不良に陥る。鑑賞後の解放感がイマイチ・・

冒頭からセックスシーンが登場するのも、なんだかなあという感じで、

映画館の大画面で見なくてよかった、と思いました。

「スター・ウォーズ」なら3時間でもOKだけど、この映画の3時間は長すぎる。

幸いなことに、家で見たので途中で何度も中断して、

お茶いれたり、チョコ食べたり、トイレに行ったりしながら、

ようやく見終えた、という感じでした。

もともと、村上春樹、あまり好きじゃないのでね。

やたら人が死ぬし、セックスしまくるし、虚無的な匂いが立ち込めているし。

この映画はまさにハルキワールドで、そうそう村上春樹ってこうだよね、

と久しぶりに思い出しました。

この映画は演劇界の話なので、ベケットの「ゴドーを待ちながら」のシーンが登場します。

若い頃、ベケットが大好きでずいぶん読みました。

ああ、ベケットだあ、と思いながら見ましたが、

ベケットにあるユーモアが、残念ながらハルキにはない。

この映画にもない。

村上春樹ファンには大変申し訳ないのですが、

なぜこれがアカデミー賞を受賞したのかわかりません。

今、世界は得体のしれない闇に包まれようとしているように見えます。

でも、実は光はそこここに満ちているのです。

セックスや死を語らなくても、

喪失感や罪悪感、虚無感や絶望感、様々な形の暴力といったネガティブなものに目を向けなくても、

世界は立て直すことができるし、より良い世界を目指すことができる、

そういう力を人間は持っている、

人間はもともと光の存在なのだから。

そういう物語こそが今世界に必要なんじゃないの、と思うので。

まあ、ただ単に私が単細胞の無神経な人間なので、繊細な心理描写が理解できない、

というだけのことかもしれませんが。

映画の解釈は人それぞれなので、

ご自身でご覧になることをお勧めします。

余談ですが、西島秀俊は「きのう何食べた」のシロさんの役柄のほうがずっといいなあ。

追記:ネガティブなものが嫌いなわけではなく(サスペンスやミステリー大好きだし)、単にこの映画が好きになれない、というだけのことなのかもしれません。

 

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