今月はエッセイの会の原稿に、二宮忠八を取り上げました。
二宮忠八については、ここでも書きましたが(11月30日の記事)、その後、ネットやら文献やら調べていくうちに、すっかり二宮忠八のファンになり、もっと詳しく知りたくなりました。
そこで、所沢にある航空発祥記念館を訪ねてみることにしました。
航空発祥記念館は、所沢飛行場の跡地にあり、ここは日本の航空機発祥の地だそうです。飛行場跡地は公園にもなっており、広々としたいい公園です。
日本で初めて飛行機が飛んだのは、1910年のこと。
フランスに留学し飛行機操縦法を学んだ徳川好敏大尉とドイツ留学した日野熊蔵大尉の二人が操縦する飛行機が初めて日本の空を飛んだのがこの年です。
徳川好敏大尉の操縦したファルマン型飛行機(複葉機)のレプリカも航空発祥記念館に展示されています。
翌年の1911年、ここに所沢飛行場が開設され、同年、徳川好敏大尉がファルマン型飛行機で空を飛んだことが記録されていますが、その時の飛行は高度10m、距離800m、飛行時間は1分20秒とのことです。
残念ながら、この航空発祥記念館のどこを探しても、二宮忠八の名前はありませんでした。
(二宮忠八の玉虫型飛行器)
二宮忠八はライト兄弟より10年も早く飛行機を完成させていたにもかかわらず、動力がないため飛行実験には至らず、軍上層部の無理解により闇に葬られてきたのでした。
けれども、二宮忠八の功績は故郷八幡浜では今でも記憶され、その偉業が称えられています。
八幡浜では、毎年4月29日(忠八がカラス型模型飛行機の飛行実験に成功した日1891年4月29日に因む)に模型飛行機を飛ばす大会が開かれています。
八幡浜の景色をGoogleで検索してみたら、懐かしい場所が次々と出てきました。
忠八が凧を挙げた新川河原や明治橋、私も毎日通っていました。もう60年も前のことですが。
これからもしばらく二宮忠八を追ってみたい、飛行機の歴史など知りたい、そして、小型プロペラ機にぜひまた乗ってみたいと思っています。
航空発祥記念館に二宮忠八はいませんでしたが、いろいろな飛行機が展示され飛行機の歴史も詳しく解説してあり、コックピットのシミュレーション施設や映画の上映などもあり、なかなか楽しい場所でした。